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N.Y旅日記(5) [2006春NYとロスアンジェルスの旅]

3/31アメリカ自然史博物館、GUGGENHEIM MUSEUM&MET「Don Pasquale」

N.Y最後の日は未訪問の自然史博物館へ。アッパーウエストに位置し、何度も近くを通っていたのだが、今回ようやく覗いてみる気持ちになった。地下鉄で数分の距離にあり、降りたホームから直接入館できるようになっている。海外からの観光客のほかアメリカ国内からの修学旅行生も多く、子供たちの歓声で賑やか。展示は膨大な種類に上り、一日いても見終えないだろうが、私のお目当てはマンモスと恐竜のみ。ジュラシックパークの世界を目を輝かせて見ている子供たちに混じり、童心にかえったひと時だった。この後はセントラルパークを抜けてグッケンハイムへ。4年前に訪れた時は大規模な企画展があり、パーマネントコレクションはあまり展示されていなかったので今回は意気込んででかけたのだが・・・・。今回も現代彫刻家DAVID SMITHの特別展があり、前回よりもここの収蔵品は少なくショック。でもこの彫刻家のことはほとんど知らなかったので見学できたのは幸いだった。

パンフレットによるとDAVID SMITH(オーストラリア1906~1965)は20世紀の最もイコニックな作品を創ったことで知られている彫刻家。工業用のマテリアル特に溶接された金属を用いて空間の完成を目指した。象徴的な表現主義のスミスの3つの規模のヴァージョンは米国や世界の彫刻美術に革命をもたらした。作品の写真もほとんどスミス自身で撮影したもの。玄関ホールに展示された「A CENTENNIAL」(百年祭or百歳)は私の目には先ほど見てきたばかりのなんとかザウルスに見えました。(笑)

N.Y最後の夜のオペラは「ドン・パスクアーレ」。ドニゼッティの晩年の傑作としてしられている。大ファンのフローレスに現在人気最高のソプラノ・ネトレプコという豪華なキャスト。この日が初日だった。指揮はレヴァインからベニー二に変更。いつもはほぼ出ずっぱりと言っていいほどの大活躍のレヴァインが今回は一度も振らないのは珍しい。病気?なのか東京での公演にも来ない模様。世代交代の波が押し寄せる昨今のクラシック界だ。さて第一幕一場、エルネストのフローレスが登場すると拍手が沸いた。歌もこの時点では問題はなかった。場面が変わってノリーナのネトレプコ、舞台中央の寝椅子に横になり読書中のその姿が美しい。フローレスの3倍くらいの大拍手。早くもまわりの席の男性たちのビューティフル!!という囁き。歌が始まるとさらに魅力あふれるノリーナ、おまけにマラテスタのMariusz Kwiecienとの息もぴったり。ふたりの軽妙な演技と歌に、このふたりが主役か?と思ったほどだった。フローレスファンとしてはいささか不安を覚えたのだが、それを見抜いたように第二幕になってのアリア「遥かな土地を求めて」は苦しい出来、「こりゃまずい」と青くなった私。そしてついに第三幕の前にゼネラルマネージャーが現われ、フローレスの降板を告げられた。(涙)代役が良い歌を聴かせてくれて、初めてのこのオペラを楽しめることができたのは救いだった。写真は私にとっては幻に終わった第三幕の木陰のセレナーデのシーン。

帰国後の情報では、フローレスはその後の公演では持ち直したようだ。あまり無理をしないで(過密スケジュールは避けて)、これからも美声を聴かせて欲しいと切に願う。

参考DVD  ドニゼッティ『Don Pasqualeドン・パスクアーレ』カリアリ歌劇場ライブ収録(日本語版)2002年2月13日

指揮:ジェラール・コルステン   演出:ステファノ・ ヴィツィオーリ

ノリーナ:エヴァ・メイ  ドン・パスクアーレ:アレッサンドロ・コルベッリ   エルネスト:アントニーノ・シラグーザ  マラテスタ:ロベルト・デ・カンディア   公証人:ジョルジョ・ガッティ

カリアリ歌劇場管弦楽団&合唱団

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コメント 7

ご~けん

うーん、今度はネトレプコですかーー、すごい毎日が続きましたね。私のblogにも書きましたが、レバインは肩に怪我をして、手術とか・・・。文化会館での代役は、アンドリュー・デイビスと発表されました。
by ご~けん (2006-04-17 00:22) 

yumemi

こちらでは初めまして^^。
ニューヨーク。なんとなく縁がなくて、未だ行った事がありません。  ドン・パスクァーレ初日のフローレスは本当に残念でした。 私はまだフローレスが不調/途中降板という場面に出会ってないだけ、幸運なのだと思いますが、もしもフローレスを聴きに海外まで出かけて行って、そうなった場合を考えると、もうそれだけでショックです〜><;。
by yumemi (2006-04-18 09:07) 

alice

ごーけんさん

ネトレプコの大ファンでしたね。(^^)彼女は今が旬、ホントに輝いています。舞台が楽しくてしかたないみたいに見えました。劇場での周りの男性たちの賛美もむべなるかなです。3年前L..Aでルチアを観てますが、どちらもベルカントなので、次回は「ロメオとジュリエット」なんか観てみたいです。
メトの東京公演、私は行けないので、ごーけんさんのレポート楽しみにしています。A・デイビス、シカゴで聴いたことがあります。レヴァインより良いかも・・・。

yumemiさん、ようこそ!!
気が早いのですが2007年の5月はトリノのフローレスですね。kikukoさんの情報ではモネのシラクーザと上手く繋がるようですね。嬉しくてたまんない!!
by alice (2006-04-18 20:24) 

ご~けん

アリーチェさん、明日のFMで全曲放送されるようですよ!
歌声だけでもOK、楽しみに待っていようと思います。
by ご~けん (2006-05-13 23:19) 

alice

ごーけんさん  お知らせありがとうございます。
一応は「モーストリークラッシク」でチェックしていたのですが・・・忘れるところでした。(汗)

ネトレプコは今最もチケットの取れにくいスター歌手になりましたね。来年5月ベルリンで「マノン」(ビラッゾンと)を歌うので、チケットを手配したのですが、安い席しか残っていませんでした。(送料含め29€)もし行けなくなってもこの値段なら惜しくないと思ったり・・・。チケットは4日後には届きました。Staatoperは確か1200人くらいの劇場なので、後の席でもなんとか観えそうです。
by alice (2006-05-14 13:33) 

alice

残念無念・・・2幕目のフローレスのアリアが始まろうかという時に来客があり、ほとんど聴き損ねてしまいました。(涙)
でも1幕目を聴いた限りではこの録音の日は出来がよかったようです。
ネトレプコは声だけ聴いてもちょっとつまらないかな?(許してぇ~)
それでも声は良く伸びてましたね。
by alice (2006-05-14 22:22) 

ご~けん

私もまだ聴いていないのですが、全曲録音したので整理してからボチボチ聞こうと思います。早く映像込みで見れると良いのですが・・・
by ご~けん (2006-05-15 21:24) 

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