2006夏の音楽祭の旅~ザルツブルグ(3) [2006夏2インスブルック、ザルツブルク、エジン]
8月27日(日) この日もダブルヘッダー
ウィーン・フィル演奏会 11:00開演 祝祭大劇場
THE FINAL THREE
モーツアルト最後の3つの交響曲
第39番KV543 第40番KV550 第41番KV551「ジュピター」
指揮:ニコラス・アーノンクール
この3つの交響曲は1788年モーツアルトが32歳の時に短期間にまとめて作曲されたという。39番は40.41に較べるとあまり馴染みはないがシンプルな美しさ。他に比べやや無彩色に感じられる調べは彼の不遇な晩年を予感させる。しかし40番、特に第二楽章のANDANTEの華やかなメロディは名曲として耳にする機会が多いし、ジュピターというニックネームのパワフルな 41番にいたってはモーツアルトのオペラティックな魅力にあふれている。2回の休憩をとり、延べ3時間半のコンサートは アーノンクール渾身の指揮によって 記念の年にふさわしい感動的なものとなった。カーテンコールでのスタンディング・オーベーションに応えるアーノンクールの紅潮した顔の表情に・・・。(涙)
さて怒涛のコンサートの後は「長野」で握り寿司を食べ、夜食用におにぎりのテイクアウトも。連日のダブルでの公演で疲労はピーク。こいうときはやはり和食が体に優しい。
「ドン・ジョバンニ」19:00開演 祝祭大劇場
「DON GIOVANNI」
指揮:Daniel Harding 演出:Martin Kusej
Don Giovanni :Thomas Hampson Leporello:Iidebrando D’Arcangelo Donna Annna:Christine Schafer Donna Elvira:Melanie Diener Zerlina:Isabel Bayrakdarian Il Commendatare:Robert Lloyd Donottavio:Piotr Beczala Masetto:Luca Pisaroni
ウィーン国立歌劇場オーケストラ/ウィーンフィル
2002年、2003年と同じ演出で好評だったこの舞台は指揮者はアーノンクールから若手NO.1 のダニエル・ハーディングに。またドンナ・アンナを歌って大ブレークした人気 ソプラノの アンナ・ネトレプコ から実力派のクリスティーヌ・シェーファーに交代。序曲が始まるとスクリーンに下着姿の4人の人種の違う女性たちが映し出され・・・お~っ!と歓声があがる。(笑)全体を通して下着姿の女性たちが彷徨い歩き、ポーズをとる。また白い壁、白い柱の建物がシーンに応じて回り舞台になる。そのまばゆい明るさはこの夜の闇のなかで進行するドラマとしては、少なからず想像力を働かさなければならない。衣装は今風のデザインだが、似合っていたのはZerlinaとMasettoの若い恋人たち だけ。Donna Annna はネトレプコのイメージが強いのでヴィジュアル面でシェーファーには損、衣装も知的な彼女には似合わない。歌はシェーファーのほうが上手いのに・・・。(ブツブツ文句)一番残念だったのはハンプソンの調子が悪かったこと。声の衰えをカヴァーするせい?歌詞がふがふが・・・綺麗に発音されない。彼の欠点がもろに出てしまった。(涙)演奏はハーディングの瑞々しさにあふれた指揮が秀逸。楽器の音が浮かび上がり、そのメロディーの 妙なる美しさにはっとさせられこともたびたびだ。まだ30歳くらい?凄いとしか言いようがない。最後の場面は舞台中央で強烈な光が発せられ目が眩んだ。昨夜の魔笛に続いてやたらに目が疲れ、就寝前の目薬点眼が欠かせない。
アフターオペラの飲み会の元気もでない3人はそれぞれ部屋に帰った。おにぎりに味噌汁をいただきベットへ倒れこんだ。
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