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2006夏の音楽祭の旅~ザルツブルグ(5) [2006夏2インスブルック、ザルツブルク、エジン]

8月29日(火)    ザルツ最後の日

相変わらず時折晴れ間はでるものの雨交じりの肌寒い日。風も強い。この日は風邪の用心と翌日の大移動に備えてお部屋でのんびり過ごした。

ランチはEさん持参の「地球の歩き方」を参考にモーツアルトの家の向かい側の小さな広場に面したレストランで。ザルツでも古い建築の家として有名なお店。内装も素敵。でも、いくらザルツという名前の街でも塩が効き過ぎてカラーイ。友人たちはそうでもなかったみたい。このところ夫のための減塩、低カロリーの食事にすっかり慣れてしまい、海外での食事に多少辟易することも多くなった。こういう楽しみはあまり長く続けられないかも・・・と、やや弱気。私の旅は食べる楽しみも結構重要なポイントなので・・・特別なグルメというよりただの食いしん坊。(汗)

コンサートを含めて7枚のザルツのチケットも残りは今夜の一枚だけになった。友人たちと淋しいねといいながら、フェルゼンライトシューレへ。
 「ティト帝の慈悲」18:00開演  フェルゼンライトシューレ

「LA CLEMENZA DI TITO」

 指揮:CHRISTOPHER MOULDS  演出:Martin Kusej

Tito:Michael Schade  Vitellia:Dorothea Roschmann  Servilia:Veronica Cangemi  Sesto:Vesselina Kasarova  Annio:Malena Ernman  Publio:Luca Pisaroni

 ウィーン国立歌劇場 オーケストラ/ウィーンフィル

この最終公演は残念なことに指揮のアーノンクール(一昨日のコンサートの疲れ?)とServiliaのAleksandra Kurzakが降りた。また開幕前のアナウンスでレッシュマンが風邪のため不調との断りがあった。当初予定されていたバーバラ・ボニーはプログラムの写真には掲載されているので、割合日程が迫ってからキャンセル。そして引退ということになったようだ。
舞台は大掛かりな4階建ての宮殿?のような建物を装置。歌手たちは階段を登ったり、降りたり大変そうだった。シャーデはまた一回り大きくなって(太って)凄い貫禄。昨年のタミーノはやや不満だったが、今回のティト帝はビジュアル的にもぴったりはまっていて 見事な歌唱。圧倒された。もうひとりの主役はカサロヴァ。この夜のカサロヴァ以上のセストは考えられない。映像で聴いた コジェナーも私の大好きなファン・オッターもそれぞれ素晴らしいのだが・・・生の強みにはかなわないことを再認識した。だからこそ多々無理をしてまで現地にやってくるということ・・・と、自分で自分を納得させる。(汗)
クラリネットソロを伴奏にして歌うアリア「私は行くが、君は平和で」は特に好きな曲なので堪能。カサロヴァ の自在に出る七変化の声の魅力にはひれ伏すしかない。レッシュマンはいつもの声の冴えには不足していたが、頑張っていた。昨日のメータといい声がつぶれても?歌うんだという若さゆえの気迫、そのプロ根性に打たれた。Kurzakの代役に今夕急遽歌ったカンゲーミは モーツアルテム のマチネでも歌っていた実力派。代役とはいえ安心して聴くことができた。 火事の場面も大掛かりな仕掛けで臨場感にあふれ、ザルツらしい 派手な舞台を楽しめた。

↓カーテンコール

 4653709.jpg

最後のアフター・オペラは友人の部屋に集まり、昼間テイクアウトで用意していた巻寿司とビール、持参のおつまみで乾杯。明日からはそれぞれバラバラに寄り道したり、帰国したり、お別れということになる。淋しいな~。

一年前から一割引の5公演連続シーズンチケットや人気ホテルの予約を済ませていた。ツアーに較べるとかなり割安でモーツアルトの記念の音楽祭を楽しむことができたと思う。 インスブルックに行けたのも良かったと友人たちに喜んでもらえて、嬉しい!!

 参考DVD:モーツアルト『皇帝ティートの慈悲』 2003年ザルツブルク音楽祭ライブ収録

img036.jpg

指揮:アーノンクール 演出:クシェイ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

ティート帝:ミカエル・シャーデ  セスト:ヴェセリーナ・カサロヴァ  ヴィテリア:ドロシア・レッシュマン アン二オ:エリーナ・ガランチャ   セルヴィリア:バーバラ・ボニー  プブリオ:ルカ・ピサローニ

 


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コメント 2

kikuko

 何気なく訪問したら、いつもどおり内容の豊かなレポートがUPされていて、胸弾ませて一気に読ませていただきました。
 「ティト」は10月にバルセロナで鑑賞予定です。シャーデとカサロヴァが出るので、拝見してますます楽しみ。ペーザロ等でおなじみのピッゾラートがAnnioです。
by kikuko (2006-09-13 11:26) 

alice

いい加減な性格なので、いろいろ勉強が足りません。もっと語学もできて音楽にも詳しかったらな~と思いながら・・・ない袖は振れませんね。(笑)

バルセロナの「ティト」もシャーデとカサロヴァなのですね。ザルツでも現在考えうる最高のキャストと大評判でした。
by alice (2006-09-13 21:03) 

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