SSブログ

2007.3 米国東部への旅(ワシントンDC) [2007春アメリカ東部オペラと美術の旅]

3/10   シカゴ11:05~ワシントンDC 13:50(AA1448)         
2泊  ( フォーポイント・シェラトン・ワシントンDCダウンタウン)

翌朝は雨は上がったものの昨夜の<しけたオペラ>のせいで、元気もでません。美術館も街歩きもなしのシカゴを後にワシントンDCへ。
北米大陸を飛行機で3.4時間南下しただけで雪などまったく見当たらないぽかぽか陽気のワシントンDCでした。ポトマック川の畔の桜はまだでしたが、週末なので半そで姿でジョギングする人たちでいっぱいでした。ホテルは普通のアメリカンタイプ。ビジネスマンの利用が多いらしく廊下の隅にコインランドリーがあり便利でした。

一休みした後はまずフィリップス・コレクションの見学。閉館まで時間が無いのでタクシーを使ったのですが・・・ぼられました。(泣)後から気がついたのですが、ワシントンのタクシーはゾーン制なのでメーターがないのです。ロナルド・レーガン空港からはチップをいれても20ドルくらいだったのに、同じくらい払ってしまいました。

↑フィリップス・コレクションはワシントンの閑静な住宅街に建っています。土曜日で特別展も開催されていたので見学者も多数。その特別展のため、コレクションのなかで観たかったものが何点か展示されていなかったのは残念でした。

↑ルノアールの「舟遊びの昼食」をはじめ印象派の作品が多いのですが、シャルダンやド・スタール、ルドンなど好きな画家の作品に会えたのは良かったです。

ド・スタールは1953年にここで展覧会を開き成功しています。そのときに買い上げられた作品が2点ほど展示されていました。この後ド・スタールと妻のフランソワはN.YのMOMAやメリオンのバーンズ・コレクションを訪れています。このアメリカ旅行は一番幸せな時だったかも知れません。このわずか2年後に南仏のアンチーブで自殺しました。


夕暮れのワシントンは美しく、疲れてはいましたが地下鉄でメトロセンター駅に戻り、ホワイトハウスの近辺を散策しました。

リンカーンが暗殺された劇場や歴史のあるホテルなど眺めながら、歩いてホテルに戻りました。夕食はホテルのレストランで。このホテルを選んだ理由のひとつが評判の高いレストランがあることだったのです。前菜に生牡蠣、主菜は羊のロースト。ワインも美味しくいただきこの夜はぐっすり熟睡。

3/11 夜中の2時にサマータイムになりました。娘にも注意するように言われていましたが、ホテルからのメッセージもあり万全。いつぞやのフランスのような失敗をしなくても済みました。朝ごはんはルームサービスでのんびりとり、ホテル内のコインランドリーでお洗濯。日曜日なのでナショナルギャラリーは11時開館。
クラシックな西館から入るとドーム状の巨大なホールがあり、アザレアの花で埋め尽くされていました。

まずイタリア絵画部門から見学 。ここは無料なうえフラッシュなしの撮影OKです。しかし、残念なことに展示されていないものもいくつか。レオナルド・ダ・ヴィンチ「ジネブラ・デ・ベンチの肖像」カルロ・クリヴェッリの「玉座の聖母子」(ポルト・サン・ジョルジョ多翼祭壇画)が観られなかったのは痛かったです。サセッタ、シモーネ・マルティー二、ゴッツオーリ、カスターニョ、オラツィオ・ジェンティレスキ、トゥーラ、クリヴェッリといずれも私好みの名品がぞろぞろ並んでいて興奮。

  

ネーデルランド、フランドル、ドイツ、スペインと巡ったら、もう目の許容範囲も越え、体力も使い果たしてギブアップ。

  

↑右、エイクの「受胎告知」(部分)この作品は祭壇画の一部であった板画から画布に移され、剥落したマリアの衣装の青の修復に相当な努力があったようです。ロンドン在住の方の詳しいレポートhttp://dognorah.exblog.jp/i2

を参考に、その確認もあって実物を観るのがとても楽しみでした。私の不鮮明な写真では良く見えませんが、自然な青の色調、陰影の美しさに感嘆しました。素晴らしい修復技術です。床面のモザイクの模様(丁度目の高さ)の精緻な描写にも目が惹きつけられました。エイクの本領ここにあり!

ガーデン・カフェでブッフェの遅いランチ。このとき喉が痛く食欲が無いのに気がつきました。それでもフランス絵画部門にも足をのばしたのは我ながらスゴイ執念。(・・・って誰も褒めてはくれませんが、汗)ふらふらになりながら、歩いて15分ほどのホテルに戻ったのですが・・・夕食の時間になっても何も食べたくなく、ベットで横になっているうちに発熱。大変なことになりました。明日は移動の日です。風邪薬を飲んでひたすら快復を祈るだけ・・・。
 

3/12     ワシントンDC(Union Station)12:00~ニューヨーク(Penn Station)2:45  (amtrak)
翌朝は不幸中の幸い。なんとか熱も下がり、11時にはホテルをチェックアウト、ユニオン駅へ。大きな都市の駅はどこもごみごみして混雑しているのですが、ここはとても落ち着いた豪華な雰囲気。アムトラックへのホーム入り口も飛行機の搭乗口のようです。時間が来れば駅員がドアを開けるシステム。ヨーロッパでは見かけなくなった赤帽さんも専用デスクで待機しています。アメリカの鉄道旅行は優雅に楽しめそうです。大陸横断の旅してみたい~。


nice!(0)  コメント(2) 

nice! 0

コメント 2

さくら

フィリップス・コレクション!!!

森美術館に引越ししてくれた時、
訪れた夕方の時間帯が良かったのか、
周りに誰もいなくて数分間、警備員を除き
ルノアールの「舟遊びの昼食」は私だけのもの。
画の仲のメンバーと一緒にワインを飲みお食事をした気分、ウフフ。

ド・スタールは初めて知りました!
aliceさんは渋いですね~。

ぜひ邸宅に招かれたように鑑賞できる
フリップスコレクション、
有名どころ一杯の充実ナショナルギャラリーもある
ワシントンに行ってみたいと思っています。

オペラハウスもありました、、、
ドミンゴ様ゴメン。
by さくら (2007-04-13 13:15) 

alice

さくらさん

そろそろ外出の支度をして、オペラの例会に出かけるところです。2時間後にはお目にかかれますね。

>ルノアールの「舟遊びの昼食」は私だけのもの。
画の仲のメンバーと一緒にワインを飲みお食事をした気分、ウフフ。

この「舟遊びの昼食」ルノアールの傑作ですね。人生の歓びがあふれていて・・・このひとときがあれば苦しいこともある人生に耐えられる・・・慰めややさしさも感じられました。今晩は飲みましょう!(私信モードですみません)

ここのド・スタールも良いでしょ!ド・スタールとは偶然が重なったといいますか、アンティーブの最後の家やポンピドゥーの展覧会などに行ったことで、興味を持ちました。フランスでは結構人気があります。

>オペラハウスもありました、、、
ドミンゴ様ゴメン。

うふふ・・・忘れてはいけません。去年、オペラ仲間のYokoさんが、ここでフローレスの「アルジェのイタリア女」を観ていますよ。
by alice (2007-04-14 15:04) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。