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2007年ヨーロッパ初夏の旅(ベルリン2) [2007夏ベルリンからブリュッセルまで周遊の旅]

5/9(水)ベルリン絵画ギャラリー&オペラ「Manon 」

朝ごはんをたっぷりいただいた後はウンター・デン・リンデン から200番のバスに乗って4年前は閉まっていた絵画ギャラリーへ。

ポツダム広場を過ぎますと、黄色テント風の屋根のフィルハーモニーの建物 。そこのバス停で降りますと反対側に小高いところに建つ近代的な文化フォーラムの建物がみえます。そこが以前は郊外のダーレムにあったヨーロッパ絵画のコレクションを移した新しいギャラリーになっています。

14年ぶりに再会した名画の数々を懐かしく鑑賞。お気に入りのFlemish絵画3点。

↑Jan van Eyck「教会の聖母」1425 

 ↑Petrus Christus「若い婦人の肖像」1470

↑Hugo Van der Goes「羊飼いの礼拝」1480

追っかけの画家カルロ・クリヴェッリとピエロ・デッラ・フランチェスカはその頃ははまだ良く知らなかったので、初めて鑑賞する気分で、嬉しくてわくわくでした。

↑carlo Crivelli「玉座の聖母子と鍵を持つ聖ペテロ、ほかの聖人たち」1488

    

↑Piero della Francesca「悔悛する聖ヒエロニムス」1450

一部屋に2,3人の見学者で、フェルメールも独占状態。片隅に休憩コーナーのある展示室も多く、鑑賞者に優しい美術館です。

   

ランチはポツダム広場のソニーセンターの気軽なレストランで、ホワイトアスパラのオランデーズのお皿。ゆで卵の黄身と生クリームのソース? お味は普通。お勧め度★★ パンが美味しかったのとサービスが良いのでおまけ。この日は時々強い風が吹き、夜は札幌並みに寒い一日でした。ほんの1週間前にベルリンを訪れた友人の話ではとても暖かかったとのことなのですが。

  

Massenet 「Manon 」       Staatsoper unter den Linden 19:00開演
Conductor  Patrick Fournillier
Director  Vincent Paterson
Set Designer  Johannes Leiacker
Costume Designer  Susan Hilferty
Light Designer  Duane Schuler
Chorus Master  Eberhard Friedrich 

Manon Lescaut  Anna Netrebko 
Le Chevalier des Grieux  Rolando Villazón → Fernando Portari
Lescaut, Leibgardist und Manons Vetter  Alfredo Daza 
Le Comte des Grieux  Christof Fischesser 
Guillot de Morfontaine  Rémy Corazza
De Brétigny  Arttu Kataja 
Poussette  Hanan Alattar
Javotte  Gal James
Rosette  Silvia de la Muela
Wirt  Matthias Vieweg 

  Staatskapelle Berlin
  Staatsopernchor

  ほぼ一年前、パリのミンコのチケットを取ったとき、前後のオペラのスケジュールをチェックしていてこの公演に気がつきました。ところがすでに売れきれ状態。あまり考える暇もなく、かろうじて下から2番目のエコノミーな席をネット予約。29ユーロでした。普通は安い席から売れていくのですが・・・ゴールデンコンビの威力でしょうか。
私の席は3階の右側でしたが、舞台の3分の一は見えないものの入れ物自体が小さい劇場なので思っていたほどの悪い席ではありませんでした。
さて、劇場に着いたとき張り紙があってVillazonがキャンセルと知りました。この頃キャンセルが多いという噂もありましたし、写真でも痩せたように見えていたので、歌いすぎて調子が悪いのだと思いました。しかし、幸先が悪いなと嫌な予感。(これが当たってしまったのです・・・泣)
  Netrebkoは歌唱は荒いところがややあったものの、Villazon  の抜けた舞台を必死に支えようとしているけなげさに好感を持ちました。デグリューの代役Fernando Portariが頑張ったので、最後は凄く嬉しそうでした。Fernando PortariにVillazonのような演技、歌唱を期待してはいませんでしたが、地味な声ながら誠実さのあふれた「夢の歌」にブラボーでした。喝采を受けて、この後は調子が良くなっていきました。
一幕/駅の待合室で登場したマノンは赤いベレー帽、お下げ髪の女子学生スタイル→二幕/パリのアパートでは下着姿のセクシーなマノン→三幕/パリの街では白に赤い飾りのお嬢様風ドレス(陽のあたる場所のエリザベス・テーラーにそっくり)と教会の場面では真っ赤なフードのロングコート→四幕/ホテルの賭博場では毛皮のストールを肩にラメのぴったりドレス(金髪モンロー風、胸はモンローに大分負けてる 笑)五幕/ぼろぼろのワンピース。
と書くとおわかりのように20世紀半ばのハリウッド映画の花盛りの時代を回顧したような舞台。ロサンゼルス・オペラとの共同プロダクションですからこんなものと察しはついてましたが Netrebkoが美しく、目を楽しませてもらいました。良くも悪くも Netrebkoのマノンといえますが、彼女の役柄に対する集中度の高さが人気を集めていると思います。マノンの享楽的な性格が生んだ悲劇は初演された19世紀末からめんめんと受け継がれ、好評を博してきました。プッチーニの「マノン・レスコー」の方が原作に近いようですが、音楽もフランス語の響きもこちらの方が私の好みです。最後はマノンが可哀想というよりデ・グリューの一本気な愛の深さにいつも涙です。生は1999年のミラノ・スカラ座以来の2回目。

 

 Staatsoper unter den Linden のHPからの写真

 


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コメント 9

わに子

ちょこっと 覗かせて頂いたら、もうUPが始まっている!
早いですねぇ~。
先が楽しみです。
by わに子 (2007-05-30 19:43) 

alice

わに子さん

ほら、歳だからすぐ忘れそうな気がして・・・健忘恐怖症です。
ベルリンの絵画ギャラリーについてはHPのほうで追加アップしようと思っています。それでこれでも簡潔にしたの。

わに子さんの日記も楽しみ!
by alice (2007-05-30 20:28) 

Bowles

ファン・アイクはホント、素晴らしいですね。
あの〜、Zoppoは...ご覧になりました?
by Bowles (2007-05-31 09:20) 

alice

bowlesさん
>あの〜、Zoppoは...ご覧になりました?
もちろん!でございます。
ここは珍しく写真OKなところなのでいろいろ撮ってきました。HPの追加アップで・・・いつになるか?ですが。
by alice (2007-05-31 17:15) 

ご~けん

私も6/1に絵画ギャラリー行ってきました。フェルメール、ボッテチェリ、ラトゥール、レンブラント・・・まだまだたくさんありましたね。
ところでベルリンはどこへ行っても撮影禁止と思ってしまったのですが、大丈夫でしたか? ドレスデンは、別料金を払えば撮っても良いよ、みたいなところが多かったです。
by ご~けん (2007-06-07 00:25) 

alice

ごーけんさん

ここもボーデもフラッシュなしの撮影OKでしたよ。4年前に行った旧ナショナルギャラリーも大丈夫でしたから、ベルリンは規制が緩やかでイイナと思っていました。それとも私が不注意だったのでしょうか?

ロンドンはブリテン・テイトで気がつかなくてMIXIの表紙にしたラファエル前派のを2枚ほど写したところで注意されました。ロンドンは入場がほとんど無料なので文句はありませんが・・・。(笑)

ドレスデンはまだ行ったことがないのですが、カメラ撮影でお金を取るって発想は、エジプトなどの発展途上国ではありますが・・・珍しいですね。
by alice (2007-06-07 18:26) 

ご~けん

aliceさん、そうでしたか。カメラに×のマークがあると、すぐNGと思ってしまったようです。サンスーシーはNGだったような・・・ペルガモンはフラッシュなしOKだったのですが、みなさんフラッシュありでバシバシ撮っていました。ベルリンは確かに太っ腹のような気がしますね。
by ご~けん (2007-06-08 01:28) 

ご~けん

aliceさん、今度の土~日曜深夜に、ベルリンの方のマノン、インターネットラジオ放送がありますね。またまた楽しみに待機したいと思ってます。
by ご~けん (2007-06-24 23:25) 

alice

ごーけんさん

お知らせありがとうございます。ネトレプコとヴィラゾンのコンビは今一番輝いていますね。その分チケットも取りにくく、この公演も諦めた方が多かったようです。私は特別大ファンと言うわけではないのですが、旬の歌手を聴くということが、生でオペラを観るメリットというか歓びなので・・・。すっかりミーハーしています。(笑)
by alice (2007-06-26 21:15) 

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