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2007年ヨーロッパ初夏の旅(トリノ2/スーザ) [2007夏ベルリンからブリュッセルまで周遊の旅]

 5/17(木) SUSA一日観光
一夜明けても ひどい目にあった昨日のことが尾を引かないわけがありません。でも考えようによっては怪我をしたわけでもなく、お金やパスポートを盗られたりして路頭に迷っているわけでもありません。当初はネット予約ができなくて、半分諦めていた「愛の妙薬」でしたし、チケット代も日本円で10.000円もしませんでした。愚痴も携帯メールでMIXIの日記に送信し、マイミクの皆さんに慰めていただきました。ここで元気がなくなるなんて女が廃る?というものです。それに朝から素晴らしい青空が広がって良い天気!ほら、大好きなイタリアに来てるののよ!

幸い 昨夜は疲れから熟睡しましたから、体調は良く ここの朝ごはん(チーズ、ハム、卵もあり)も美味しくいただいて、とにかく予定通りにSUSAまで行くことにしました。ショーペロの情報もあったので、朝ホテルで確かめたら今日はないよとのこと。(ほっ)ホテルから駅までは徒歩15分くらいですが、銀行を探したり、道に迷ったりしながら30分 以上もかかってポルタ・ノーヴァ駅へ。イタリアの鉄道は自動販売機が使いやすいので助かります。おまけに切符代がフランスの半額くらいです。

トリノ発12:15~スーザ13:20/16:43~17:48を利用しました。途中、山の上にあるサクラ・ディ・サン・ミケーレ修道院が見えました。

ここは次回、オペラのある日でも来られそうなので今回はパスしました。線路脇や野原に真っ赤な芥子の花が咲き乱れ、イタリアらしい明るい風景。列車は次第に 谷間に入り、両サイドは山頂に雪をいただいた 山々が迫ってきます。↓終着駅がSUSAです。

降りると空気が冷たく、風が谷間を吹き抜けて行きます。あわててコートを着込んで歩きました。SUSAは日本ではあまり知られていませんし、観光客も少ないのかと思っていたら、修学旅行の生徒やフランスから山越えでドライブ旅行に来たツーリストが大勢でした。ドーラ・リパリア川を渡ると旧市街に入りレストランも並んでいます。

 古い街並みを眺めながら歩いてますとお腹がすいてきました。大聖堂の手前の小路で、さりげない食堂といった風情のお店( Ristorante Italia)を見つけランチ。前菜はここのお店のアンティパスト8種の盛り合わせ。鰯の左にある生ハムの角切り、右のアンティショークと海老が美味。

セコンドはアスパラのラビオリ。(アスパラは煮過ぎ)

ワイン一杯、水、コーヒーで20ユーロでした。田舎なので一皿6ユーロくらい。安くて感激!お勧め度★★★

大聖堂の見どころはロマネスク様式(11世紀)の鐘楼ですが、全面修復中。

内部は15世紀のマグダラのマリアといわれる祈る女性の木彫がありましたが、とても暗く、誰もいなくて風の音が響くだけ不気味。外に出ると、ファサードの側にローマ時代のサヴォイア門(3~4世紀)。

 ここからすぐに公園があり、隣接するのは現在は民家になっているサンタ・マリアマッジョーレ教会(10世紀)です。

洗濯物が生活感を感じさせますが、石の風合いが美しく見とれてしまいました。どんな家族が住んでいるのでしょう。1749年に教会としてのワークは終わり、プライベートハウスとなったそうです。十字架の下部の穴の開いたところも窓になっていて人影がちらり。今までの聖堂めぐりでは経験したことのないロマネスク建築と人との密接な繋がりに感動しました。

この公園から小高いところにアウグストゥス 門(13~8AC)があり、緩い坂道を登り見学。ここから左に折れ、坂道を降りて行くとローマ時代の城壁などの遺構がありますが、その古い塔や壁などを巧みに家々の間などに配しているのにも注目でした。サン・フランチェスコ教会↓(13世紀のロマネスク=ゴシック様式)にも立ち寄ってみました。隣接して修道院があり、修道女の方が出入りしていましたが厳重に柵で囲われています。教会内部は見学できました。

この後、初めの計画では駅前に戻りタクシーで訪問予定だったサン・サトゥル二ノ教会が地図で確認したら駅に戻るより近いことに気がつきました。このまま徒歩で車の多い国道を横切り、山道を200メートルほど登って行きます。↓国道沿いから見えてきました。ここからは道がないので迂回して行きます。

NETで写真を見て一目惚れした小さな11世紀のロマネスクの教会。背景の雪を被った山、青空の中に素朴な姿を見せていました。

内部には入れませんが、後世の手のはいっていないままの鐘楼、長いときを経ていまにも崩れ落ちそうな危うさが、観光化したものを見慣れた目にはとても貴重に映りました。この町の財産である旨の看板が立っています。修復するということわりもないようで、このままの姿で保存されるようです。SUSAの町の美意識の高さに感服しながら、30分歩いて駅に戻りました。

SUSAにいつか来たことのあるような懐かしさと安らぎを感じました。私の故郷の山と川のある町に地形が似ていることと、終着駅(今は廃線)という共通点があるためでしょう。

SUSAでも西日が次第にジリジリと暑くなってきていましたが、トリノはもう夏!ホテルに戻る途中のサン・カルロ広場で氷苺ミルクを飲んでひと休み。次はトリノで一番好きな場所Galleria Subalpinaに遠回りで立ち寄り、古本屋さんなどを覗いてみました。↓奥の右に映画館の入り口。切符売り場もとてもレトロです。思わず入りそうになりました。

昼食が遅く、お腹も一杯なのでホテルの近くの果物屋さん(ここのお兄さんは少し日本語が話せます)でさくらんぼを買って、部屋でインスタントラーメンなど作って夕食。この日はトリノを含めて8キロ以上は歩きましたが、腰も膝も異変なく、「凄く元気よ~」と家族にメール。


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コメント 4

わに子

素敵な町のご紹介、ありがとうございます!!!
トリノから列車で行くだけなら、私でも簡単に行けそう!
今回は1泊だけでしたが、いつかオペラのない日に行ってみたいです!

その私が行った日は曇りのち雨、時々晴れ、でとっても寒くて手袋をホテルに置いてきたのを悔やむくらいでした。(注私は寒がりです)
by わに子 (2007-06-04 20:57) 

alice

わに子さん

今年のヨーロッパはめちゃくちゃ寒暖の差が激しいですね。私は長旅なので衣服の用意が大変でした。薄手のナイロン系半コートはほぼ毎日着たり、持ったりして歩きました。

帰ってきたばかりで、もうじき出発ですね。今度は暑くなりそうね・・・。気をつけていってらっしゃい!
by alice (2007-06-04 21:59) 

あがるま

トリノはイタリアらしくない町と云はれますが行つて見度いですね。
Galleria Sbalpina?のやうなユーゲント様式(イタリア語では何と云ふのか)のガレリアは、トリノに沢山あるのでせうか?
王宮広場とその裏のニーチェが発狂した広場の間にある、彼が泊まつてゐた部屋の下にも同様な空間がありました。(ヒョットして同じもの?エジプト美術館のある建物です)。傍には洒落たカフェもあつた。

ルーアンの廃墟の写真を見て私も行つたことがあるのを思ひ出しました。有名な大聖堂よりも記憶に残つてゐます。

リールのオペラはトルトリエがゐる処でせう?パリよりも良ささうですね。
今週末にはブリュッセルのSablon Sqで有名な骨董市があるさうなので行つてみたい!

ベルリンからパリ、ルーアン、リール、ブリュッセル、トリノ、アオスタ、これからストラスブールかバーゼルに出て列車でベルリンに戻られるのでせうか?

最近ブザンソンの美術館に行つたらG.ド・ラ・トゥールの何と云つたか(ヨゼフがイエスを蝋燭で照らしてゐる)有名な絵とモンス・デジデリオの絵(『地獄』)を始めて見ました。
この辺の美術館は入場無料なのですね。
by あがるま (2007-06-05 15:44) 

alice

あがるまさん

訂正です。Galleria Sbalpina→Galleria Subalopna uが抜けていました。

他のガレリアは行ってませんが、あがるまさんのおっしゃるエジプト美術館のある建物の近くのは地図で見るとGalleria S・Federicoのことと思います。面白そう~次回行くことがあれば寄って見ます。

アオスタの後はミラノ→ブリュッセル→ロンドンでお終いです。

ブザンソンの美術館に行かれたのですか!地理的になかなか足の向かないところですが、TGVは止まるのですか?G・ベッリー二の「ノアの泥酔」も確かここのコレクション・・・カーンに来てました。なかなか良いものがあるようですね
by alice (2007-06-05 17:47) 

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