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2007.9 中国西域絹の道 タクラマカン砂漠横断(7) [2007秋シルクロード西域の旅]

9/24(月)
いよいよ今回の旅のハイライトの日です。昨日はバスに長時間揺られたため背中も腰もバンバンに張ってしまいました。それでも湿布を何枚も貼って休んだお陰でなんとか行けそうです。夫も「僕は大丈夫!」と嬉しそうです。

クチャから砂漠公路のゲート(写真)まで天山山脈を左に眺めながら、らくだ草だけが生えている荒涼とした風景のゴビ灘(タン)を東へ2時間ほど走りました。そして南に進路を変えしばらく行くと緑が少なくなってきて、砂漠入り口のゲートが見えてきました。

この砂漠を南北に横断するハイウエイは完成は1995年というのに、突貫工事だったのか?すでに鋪装の痛みが激しい。日本のハイウエイのスムーズな走り心地とはまったく別物です。ほとんど前の座席の取っ手に摑まりながらのドライブでした。周辺には石油のコンビナートがあるため、住民のためというより石油輸送のための道路だと現地ガイドさんが説明。



不思議だったのは出発前に「地球の歩き方 シルクロード」を購入したのですが、この砂漠のことはまるで載っていないのです。それでGoogle Earthで覗いてみました。しかし、砂漠公路を発見するまで相当な低空まで接近しなければなりませんでした。その広大な砂漠のなかの極細い一本の線のハイウエイを今、走っていると思うとわくわくでした。バスのバック・ミュージックはもちろんあの曲です。(笑)

本当はここの横断に10時間かかるというので、いつもは途切れ途切れにしか聴けない長大オペラをいくつかipodに入れて用意していたのですが、出発寸前まで充電していたため、うっかり忘れてきてしまったのです。

さて、ゲートをくぐりしばらくするとタリム河。橋は歩いて渡りました。流砂の美しさで知られるタクラマカンは2度ほどトイレ休憩をかねて(もち青空トイレ)それぞれ2、30分散歩しました。砂丘を斜めに歩くとあまり埋まらないで済みます。けれど、一度はよろけてカメラをずぼっと砂に....。三脚まで抱えて参加されていた写真愛好家のかたに、砂を吸い込むカメラ掃除機を貸していただいてなんとか故障せずに済みました。エジプトで砂嵐にあって、カメラが故障した経験がありますのでヒヤヒヤでした。



道路の両側はタマリスク(紅柳)や胡揚の緑が続くグリーンベルトになっています。。そのための水は全部で100か所くらいある井戸(管理棟)から細い管を伝わって 補給される仕組み。そのなかの一軒の管理棟を見学しました。中年のご夫婦が住んでいます。休みは年に2回、一週間に一度食料の配給。電球はあるが(家の裏に太陽発電の板)、テレビもなく淋しいと言われてました。それで、おやつに持っていたお菓子をプレゼントしましたら、喜んでいただけたようです。

ランチは中間地点にある塔中というオアシスで。もういろいろな炒め物に飽きた頃だったので、みんなでトマトと卵の炒め物をラグ麺にかけるだけで良いので、他はいりませんと断わりました。胃を休めることができました。中国はご馳走を残すのが礼儀とのことですが、勿体無いとつい食べ過ぎてしまいます。ここは手打ちらしく、讃岐うどんのようなこしのある麺が美味。冷たいビールやハミ瓜に砂漠の真ん中なのにと感心。



ニヤ遺跡の入り口で休憩(道路ぞいに民家が3軒)。姉と弟が紙風船をもらって嬉しそう。

ニヤ遺跡は普通のツアーでは訪れるのは難しいとのこと。ここから100キロ、道らしい道もない難所だそうです。入場許可も高額なのでその道の専門家くらいしか訪れないのでしょう。20世紀初めにイギリスのスタインによって発見され、大量の文物が持ち去られました。(大英博物館)1988年からは日中共同の調査隊により、数多くの貴重なミイラ(精絶王室の古墳から)、3~4世紀の仏教遺物などが発掘されています。

ここからしばらく走ったところでスピード違反とバスを止められました。ところが運転手の助手さんが降りて、まもなく発車。あら〜置いていってしまうの?するとガイドさんは少しも慌てず、「もうすぐ夕食だから、タクシーでお巡りさんを乗せてニヤに帰り、飲み食い驕れば違反金ちゃらです」と...。ここはたかり、わいろの横行する共産主義の国です。そういえば、2、3日前のトルファンの近くでもスピード違反で捕まったのです。初めは違反金1、000元と言われ、値切って200元になった経緯も...。ネズミ取りはほとんど小遣い稼ぎなのね〜。

ほぼ10時間かかってニヤに到着。ここがこの旅では一番小さな宿泊地。ホテルは期待しないでといわれて、ぼろい小さなホテルに到着。まずここのレストランで夕食しましたが、トイレに行った人たちが、収容所のトイレみたいにひどい(って入ったことあるのか?)と騒ぐので・・・覚悟を決めました。でも3★の宿だから部屋にトイレくらいついているのではと不安になりながらも、意外に美味しい料理に満足。そこへ添乗員が現れて、泊るのは別のホテルでここからバスで5分というのです。やれやれ作戦だったの...着いたホテルはまあまあ。しかし、お湯はこれから涌かしますといって1時間くらいしてから入りましたが、お湯は一人分で夫の後の私はぬるま湯。翌朝のシャンプーも当然水。夜中は停電。

 


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