SSブログ

2007.9 中国西域絹の道 ウルムチ(12)北京経由で帰国(13) [2007秋シルクロード西域の旅]

9/29(土)
久しぶりに豪華な5★の朝食をのんびりいただきました。写真はホテルのロビーとホテルの前の広場。
そして夕方の出発までウルムチの市内観光。ここは世界で最も海から離れた都市として知られています。オアシス都市としては古くから遊牧民の支配下にありウルムチ(緑の牧場の意)と呼ばれていました。中国の王朝との興亡を繰り返し、中華人民共和国建国後は西域の中核都市として飛躍的な発展を遂げます。文化的な歴史が浅いので博物館以外は特に観光するところはなく、朝は紅山公園に行き小高い山の上に登り(電気自動車で)市内を一望。高層ビルが建ち並び、周りには白い雪を被った高い峰々や岩山が聳えています。
新彊ウイグル自治区博物館↓は2年前建て直しされ、最近発掘されたミイラを含め旧石器時代から清朝までの文物が展示されています。

日本にも来た「桜蘭の美女」(紀元前18世紀)の他にも同時期の子供のミイラや紀元前8世紀のヨーロッパと蒙古の混血のすらっとした女性、同じくヨーロッパ系の男性、トルファンのアスターナ古墳(見学済み)から発掘された身分の高い役人のミイラとその生前を再現した人形など。桜蘭やミーラン古墳の大画面の写真や模型など、臨場感のある展示。
他には1995年にニヤ遺跡から出土された後漢時代(25〜220年)の上腕掛けの錦。青い地に黄色、白、赤、緑の配色。花、鶴、竜、虎などのオリエンタルな華麗な図案が素晴らしい。その他の織物も、雨の少ない自然条件が幸いして古墳墓の土の中で保存され、出土されたものが多く、最も古いのは紀元前2000年頃の毛織物でその織り方も多彩。そしてシルクロードの名にふさわしい前述した錦に代表される古代の絹織物。織り込まれた珍獣や花紋を眺めていると、自然に西域からペルシャを経て古代ローマまでの絹の道、そしてロマネスクにも通ずるオリエンタル文様の面影が見えてくるのです。
ブックショップで日本語訳もあるカタログを購入。重いので当然夫が持ってくれます。こういう時お伴がいるのは助かりますね。いつもは一人旅で美術館の案内書や展覧会のカタログの重さに閉口していますから・・・。

ランチは市内のレストランで。今夜は遅くに北京到着になります。ツアー最後のディナーが機内食という侘びしさになりますので、ここウルムチのランチが豪華版となりました。羊の丸焼きが堂々?と運ばれてきました。なるべく羊の顔を見ないようにして、コックさんがカットしてくれた肉をいただきました。味はまあまあ。本音は北京で本場の北京ダックが食べたかったです...。
飛行機の出発まで時間があり、空港への道路沿いの郊外のスーパーを見学。肉や野菜など生鮮食品はバザールで売るので、ここは袋詰めになった干しぶどうやお菓子、得体の知れない乾燥食品が埃を被って並んでいるだけ。さっさと切り上げ空港へ。空港ロビーにマッサージ機が並んでいたので30分もみもみ。(有料)
チャイナエアーの酷い機内食にうへ〜食欲ゼロ。美味しくないとまったく口が開きません。今まで食べ過ぎたので、ここでダイエットと思うことにしました。(遅い!)
3時間半の飛行時間の後、北京のホテルには10時過ぎに到着。さすが大都会、ネオンも眩しく、車も渋滞。
長安大飯店1泊
9/30(日)
ツアーでは飛行機の座席の選択はできないのが不満なのですが、北京からは個人チエックなので夫も私も通路側を選べました。夫は心臓病の利尿剤のため、午前中はほぼ1時間〜2時間でトイレに行くことになるのです。チャイナエアーは特に座席間の余裕が無く、隣席の人に気兼ねをするのでほっとしました。

飛行時間2時間40分で関空到着。札幌便まで時間があるので、旭川から一人で参加されたDさんもお誘いして、旅の話をしながらゆっくりランチ。蕎麦と混ぜご飯のセットが懐かしい味。
蓬莱の豚まん、赤福餅、讃岐うどんとここの私の定番おみやを買い込むました。<補記 このあとまもなく赤福もち騒動があったのですが、このときは結構美味しいと食べてました。(苦笑)蓬莱の豚まんのほうはずいぶん味が落ちて、豚肉も少なかったです。>
札幌は今日発った北京と同じくらいの気温。時期的にはやや暖かいほう。旅の間はカラクリ湖を除いては真夏から初秋の気候だったので、過ごしやすく快適。体力的にはバスの時間が予想外に長く、きつかったのですが、胃やおなかもそう丈夫ではない私ですが、清潔とはいえない中国でも下痢などしないで済んだのは上々でした。夫も自慢そうに?自分の心臓の手術のことなどおしゃべりしましたが、それにしてはとツアーの皆さんにびっくりされるほど元気に旅ができました。
こうして結婚40周年の記念の旅も家にいるときほどは夫婦喧嘩もしなくて、めでたく終了となりました。

nice!(1)  コメント(2) 

nice! 1

コメント 2

yoku

お久しぶりです。西域に行かれたのですね。
お疲れさまでした。
シルクロード、ロマンチックな響きです。
実はほんとのことをいえば、イスラム寺院
あるいは王宮にある意味,一番郷愁を感じて
いるのです。
昔、イランのイスファファンを仕事で訪れて
依頼、彼の地は世界で一番美しい都では
ないかと今でも密かに思っています。
これからゆっくり貴方様のブログを拝見させて頂きます。
by yoku (2007-11-15 20:57) 

alice

Yokuさん

nice&コメントありがとうございます。実はこの旅日記で唯一のコメントなのです。嬉しいです!
いつものヨーロッパの旅と違って反響がなかったのは、あまり知られていない地域だったからということもあるのでしょうが・・・。

ヨーロッパには知的好奇心を刺激させるものが多々あり、西欧文化への憧れが満たされる充足感はありますが、ここはそういうものとはまた違うYokuさんのおっしゃる郷愁というか本能的な血の騒ぐ感覚がありました。

日本人の遺伝子の分析では、倭人と渡来人が半々くらいだそうですから、シルクロードへの旅はユーラシア大陸からやってきたはるか昔の祖先へのオマージュのようなものかも知れません。
by alice (2007-11-17 16:03) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。