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2008年冬の旅(SIRACUSAへ 18) [2008冬ローマ、ナポリ、シチリア島の旅]

2/12(火)   ラグーザ~ノート~シラクーザ     Jolly Hotel 1泊
9:00ラグーザのホテルを出発。昨日、雨のなかを見学したラグーザ・イブラの全景を眺め、田舎道を走ります。

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 まずは1693年の地震のあとに復興されたバロックの町ノートへ。石灰岩で造られた教会や建物が柔らかいクリーム色。青空に映えて綺麗でした。

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PHOTO891.jpgPHOTO892.jpgまた、この町は5月の花の絨毯のお祭り(ニコラチ通り)で有名です。通りには下絵の線が描かれ、道路に面した館のバルコンの持ち送りは凝っています。ラグーザのものと比べるとなんとなく遊び心があります。

        

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大聖堂といくつかの教会が建つ一角をフリーで見学しました。小さなサンタ・キアラ教会にアントニオ・ガジーニ作の聖母子像。

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南イタリアのバロックの町といえば2002年に訪れたプーリア地方のレッチェを想い出します。あのときの夕陽をあびて黄金色に輝いていた教会のことを・・・。この町も夕方訪れたほうがベターだったのかも。

オレンジやレモンの実る果樹園などの風景を楽しみながらシラクーザへ。

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PHOTO910.jpgPHOTO913.jpgランチは考古学地区の側にある大きなレストランで。前菜はムール貝や烏賊。きのこのリゾット、サラダなど。

 

 

食後は考古学地区の見学。ギリシア劇場、上のテラスの古代からの水場、ディオニシオスの耳(猜疑心の強い王の伝説から、この地を訪れたカラヴァッジョが名付けたという)と呼ばれる巨大な洞穴など見学。

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公園の入り口に11世紀のサン・ニコロ・デイ・コルダーリ教会。横の小扉口と後陣だけが残っています。(閉鎖)ここも地震で崩壊したのでしょう。下右は遺跡に岩陰に咲くケッパー(?)

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シラクーザの旧市街の残るオルテジア島へ。橋を渡ると左に由緒のありそうな建物が工事中です。なんでも郵便局だったそうですが、5星のホテルに改装中とか・・・。

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アポロン神殿の遺跡(紀元前7世紀)を見て、狭い路地を歩いてドゥオーモへ。

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ドゥオーモは当然、現在はバロック様式の教会ですが、起源は紀元前5世紀に遡る神殿でした。7世紀に教会として改造され、ノルマンからバロックと様式が変わりました。内部はその歴史を伝え、神殿の列柱を壁で繋げた身廊になっています。

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後陣祭壇にアントネッロ・ガジーニの「雪の聖母」。

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さて、ここまで来ると当然気になるのは近くにあるはずのべローモ州立美術館です。休館中でカラヴァッジョ「聖ルチアの埋葬」も観れませんと断言する添乗員さん。でも、旅の前にカラヴァッジョはオリジナルの教会に戻っているという情報を得ていましたから、現地ガイドさんに再確認。すると、やはり聖ルチア教会で公開されているとのこと!!
夕食までの時間を利用して訪問することにして、アレトゥーザの泉や海岸通を散策。

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ホテルに戻るとすぐ、添乗員さんにことわりを入れて(ついでに夕飯も外で済ませることにして)お誘いした二人の方と出発。本土のホテルから徒歩で10分で到着。職人さんたちの働く小さな工場の並ぶエリアを抜けると、大きな広場を背景にサンタ・ルチア・アル・セポルクロ教会が建っていました。

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303年にシラクーザの少女ルチアが殉教したと伝えられる場所にビザンチン時代に建立。17世紀に改修されたとはいえ、後陣や扉口にロマネスクの面影が残り、少し離れたところに洗礼堂も建っています。全世界にある聖母マリア教会の次に多いといわれる聖ルチア教会の原点がここというわけですね。

私たちは夕方に着きましたので、ちょうど夕刻のミサの最中。正面に掲げられた「聖ルチアの埋葬」を遠目に鑑賞しながら30分。終わるのを待っていたのねというような仕草で、何人かの信者さんから声をかけられたり、握手を求められたり、感激でした。照明装置にコインを入れると全体と部分照明と2回変えてライトアップされました。聖ルチアの首筋に見える赤く痛ましい傷、周りを囲む人々の沈痛な、そして無力感の漂う人々。画面背景の洞窟のような暗い空間は、先に見学した天国の石切り場のあの「ディオニシオスの耳」のイメージです。

PHOTO972.jpg    PHOTO975.jpg←帰る頃はすっかり暗くなって、ライトアップされていました。
マルタから小船でシラクーザに逃れてきて、この大作を短期間で仕上げたカラヴァッジョは1年ほどの滞在の後、メッシーナに移ります。

夕食はオルテージア島のレストランへ。途中で道に迷い、たまたま訊いたのが酒屋さんの店先に立っていた若主人らしき方。ついでにお勧めのレストランも教えてもらって、地図に印もつけていただきました。

先ほどのホテルに改装中の建物の横から海岸通にでたところのレストランです。開店前にうろうろして目障りな私たちを「まだだけど」とドアを開けてくれて親切。お料理の前にワインをちびりちびり。お勧めの海の幸の前菜。海老のグリルなど。あまりの美味しさに写真を撮るのもすっかり忘れた私たち・・・デザートになってから、しかも食べた途中の写真のみ。(汗)

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帰りはタクシーを呼んでもらいました。サービスも雰囲気も満点。ひとり30~40€。☆☆☆  

PHOTO983.jpgPHOTO982.jpg写真左のDonna Fugataは今まで飲んだワインには見かけないラベルだったので、珍しいと撮影。右のワインもシチリアだったと思います。    

 

 帰りにお店の入り口も。シラクーザに行くことがあったらぜひぜひ寄ってみて下さい。「L'ANCORA」

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コメント 3

tina

カラヴァッジョ見られて良かったですね。
ベッロ-モではとても近くで見られたと思います。
アントネッロもあったはずですが、痛みが激しいものでした。
夕食がおいしかったとのこと。羨ましい。
私たちは新市街のホテルでしたがまずーい。
キャンセルしてどこかへ行けばよかった。

ドイツ人のグループの女性が、骨折か捻挫か、サービスワゴンを車椅子代わりに登場して、おかしいやら、気の毒やら。
懐かしい思い出です。
by tina (2008-03-25 10:13) 

alice

tinaさん

シラクーザはカラヴァッジョと美味しい夕食のおかげで、シチリアでは一番好きな町になりました。

ミサの最中は遠目、終わってからは近くで観れました。(^^)V

米国行きが迫ってきましたが(お土産の用意もまだ・・・汗)、この旅日記も仕上げて出かけなければ、帰ってきたら、忘却の彼方の恐れありなので。(笑)
by alice (2008-03-25 11:59) 

tokaido53

昨年シチリアをたびしたところなので、懐かしくオルティージャの様子を拝見しました。

GWはウンブリアです。Ferentilloの修道院、モンテファルコなど、目的地がかなりaliceさんとかぶっているので、旅行記参考になりました。
by tokaido53 (2008-04-17 13:44) 

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