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2008年初夏の旅(Genova 9) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/21(土)  リグーリア・ロマネスク巡り
Genova8:55→Ventimiglia11:07(EC)/14:58→Albenga16:02/18:17→Genova19:47
                                                               朝早く(私にとっては)の出発も駅前の宿からなので、あまり苦にならずに動けました。
列車は海水浴の乗客も大勢乗せてジェノヴァから西へ走り、フランスとの国境近くの町ヴェンティミリアへ。西リヴィエラとかフレンチリヴィエラとか呼ばれるイタリアでも有数の景勝地。その海岸リゾート線を走りますから、ほとんどの町、村が海水浴場のようです。夏の太陽が輝き、地中海の深いブルーが北国育ちの私の眼には眩しく、別世界のように映ります。
ヴェンティミリア公式HP
http://www.comune.ventimiglia.it/

ヴェンティミリア駅から2,3分も歩くとロイア川の向こうに丘の上の旧市街が見えてきます。

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  丘の上まで暑い中登るのは大変なのですが、つい最近ここを訪れられたW子さんの情報がありましたので、少しも困惑せずに済みました。車の通らない近道があるのです。しかも、城壁や中世の家々を抜ける路地は涼しいので助かりました。ただし、雨の日は磨り減った石畳は危ないかもしれません。

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10分も登ったでしょうか、上の通りに出ると司教座大聖堂が見えてきました。

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 中に入りますと上品な老婦人が声をかけてきました。「息子がここの司教で、私たちフランス人なのよ」と誇らしげ。司教様を呼んでくださいました。この教会は40年ほど前の司教が、ロマネスクのほうが美しいと、バロックの装飾を剥がして元に戻したといういきさつがあるそうです。クリプト(カロリング朝)も案内していただけて感謝でした。クリプトはアプシス左に入り口があり、電気のつけ方などお聞きして見学。何分かすると電気が自動的に消えます。真っ暗・・・するとクリプトの上で待ってらした司教様が「心配ないよ」と声をかけて、電気を点灯してくださるのです。正午には閉める教会を私のために延ばしてくれたみたいでした。15分くらい遅く着いたら閉まった後だったでしょう。
以前は裏の洗礼堂(11世紀)にあったというランゴバルドの彫刻などはクリプトで展示されています。

P1060303.JPG   P1060307.JPG←3廊式の左側廊

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さきほどの路地へ戻り、左方向へ少し歩いたところにサン・ミケーレ教会があります。
鍵がかかっていて見学不可でした。この周辺の古い町並み、窓から手をふってくれたお婆さん、道を訊ねたら、優しく教えてくれたひとたち。私をみるとすぐ甘えてお腹を見せて転がる猫たち・・・。国境の町、いろいろな歴史をくぐり抜けて、今は決して便利でも豊かでもない(古くて崩れ落ちそうな家も)、でも平和な日常を楽しんでいる・・・多くを求めず生きていくのが一番の幸せと教えられたような気がしました。

P1060332.JPG   P1060331.JPG←セピア色で遊んでみました

 

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P1060338.JPG   P1060341.JPG←帰り道は往きと違っていた?

下の町に降りて昼食。ランチ・ムニュのなかから選んだ2皿。ムール貝が重なりましたが美味しかったです。

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駅前のジェラットリアでデザート代わりにアイスクリームを買い、それを舐めながら列車を待ち、次の目的地アルベンガへ。
アルベンガ公式HP
http://www.comune.albenga.sv.it/servizi/notizie/notizie_h...

  アルベンガに着いたころは西日が差し、温度計は34度を指しています。でも旧市街のエンリコ・ダステ通りに向かう広い並木道は街路樹が大きく枝を広げ涼しく、洒落た住宅も並んでいます。

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数百メートルほど歩くと左に公園、信号を渡りさらに真っ直ぐ行くとこの町の誇る建造物の一群が見えてきます。13世紀に建てられた塔の眺め。

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大聖堂  起源は5世紀ですが、改築が重ねられました。正面にロマネスクの彫刻。内部はロマネスク・ゴシック様式。後部にはレオーニ広場。乳母車を押し通り過ぎるノンナ。

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アルベンガ洗礼堂HP
 http:// www.iisl.it/musei/albeng/albeng.htm

洗礼堂をくるりと一周。石の窓。側の書店のウィンドーを飾るアルベンガ大聖堂の本。欲しかったけれど重そうなので諦めました。

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 P1060367.JPG洗礼堂に入る前に見学する中世のロッジアから撮影。さて、チケット売り場に行ってみたのですが、閉まっています。困っていると、後ろから覗いた方が張り紙を読んでくれて、係員は博物館に居ると書いてあると教えてくれました。この方たち(素敵な50代くらいのご夫婦)と一緒に博物館の建物に行き呼び鈴を押して、申し込みました。古代ローマ船舶博物館をざっと見学してから洗礼堂へ。ヴェッキオ館のロッジアから1メートルほど階段を降りると入り口右手に石棺。5世紀初期キリスト教記念建造物として貴重な洗礼堂です。ニッチに素晴らしいモザイク(5~6世紀)が残されています。

 

撮影禁止なので絵葉書。

albenga1.jpg   2008.6.20.jpg

このニッチからはやや離れたところにロープがあり、真下からの鑑賞はできないのですが、西日が明るく差込み、意外に細部まで観ることができました。元のロッジアにさきほどのご夫婦がいたので、お礼を述べてお別れ。

夕方になると町の人たちがぞろぞろ夕涼みのお散歩中、 P1060372.JPG可愛い男の子をぱちり。果物、パンなどをショッピングして、ジェノヴァに戻る車中で軽い夕食にしました。くたくたに疲れてホテルに戻りました。明日も遠出ですから、早めに就寝。

 


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コメント 2

kikuko

ventimigliaは坂道が怖そうで、諦めかけていましたが、拝読して希望がわいてきました。何よりも写真にそそられます。でも、朝早く出て、午前中はギリギリなんですね。Cozzeがおいしそう!
by kikuko (2008-07-16 21:58) 

alice

坂道は雨さえ降らなければ全然問題なし、楽ちんでしたよ。12時に閉まるとは思っていなかったので、もしかするともっとのんびり歩いたりしたらアウトでした。

>Cozzeがおいしそう!

パスタが隠れるほどのコッツェや海老にびっくり!

リグーリアは初訪問でしたが、期待以上に美も食も楽しめました。
by alice (2008-07-17 00:17) 

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