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2008年初夏の旅(Milano12) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/24(火)  Milano centrale10:05→Brescia10:57/16:05→Milano 16:55 
http://www.japanitalytravel.com/banner/lombardia/brescia.html

  今日も朝から抜けるような青空、容赦なく照りつける太陽のなかブレーシアへ。
ロンバルデァではミラノに次ぐ大きな産業都市としての顔を持っていますが、北イタリアの古い街として栄えた長い歴史もあります。そのなかでも、8世紀にランゴバルド王国の中心地として栄えた時代に格別な興味があり、念願の初訪問となりました。同じくランゴバルドの故地チヴィダーレ・フリウリを2年前訪れたことを思い出しながら回りました。

 逸る心をおさえながらも、あたふたと駅からはタクシーで、 現在は美術館になっているサン・サルヴァトーレ修道院へ。長い間の修復を経て、最近サンタ・ジュリア市立博物館Museo di Santa Giuliaとしてオープンしました。
http://www.bresciamusei.com/pages/page_template_page.aspx?zone_id=10

ガラス張りのチケット売り場から係員が案内してくれる仕組みなのですが、複雑なルートなので時々迷いました。ここでは隅から隅まで観る時間が必要です。駆け足でもたっぷり2時間以上はかかりました。それぞれのセクションが終わるところに係員が椅子に座って待機しています。そして次はあちらとベルトコンベアー方式。先日のジェノヴァでも同じでしたが、再確認のため後戻りすると係りの方が困惑顔・・・。なお、カメラはノーフラッシュでOKでした。

まず、先史時代~青銅器時代~古代ローマ時代の遺物のある部屋から入り、
「Aphrodite Victory 」有翼の勝利の女神。ローマ時代3~4BC、翼は後の時代1ADに加えられたようです。

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「Domus dell'Ortagia」(2~3AD)1967年にサンタ・ジュリアの庭園から発見されたローマ時代の邸宅のの一部と床の遺構。新館の大部屋に展示されている床モザイクの数々。発掘の様子などを観られる映写コーナーもありました。

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同じく1~2ACのモザイクの部屋。白黒モザイクがモダンなデザイン。

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いよいよランゴバルドの展示室。サン・サルヴァトール修道院は753年ランゴバルド王国最後の王Desideriusと妃のAnsaによって女子修道院として創設されました。

74年にシャルルマーニュの侵攻によりランゴバルドは破れ、以後はカロリング王朝の支配下に入ります。1787年に軍用に使われ廃止、1000年の歴史に幕を下ろしました。
この部屋に展示されていた8世紀の地図&google earth からの俯瞰図。当時とあまり変わらない街図に感動。

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サン・サルヴァトーレ教会(9世紀)3廊式の内部を分ける列柱はローマ時代のもの、ここで最も美しいのはアーチの繊細なスタッコ細工。ここまでですれ違った見学者は2.3人。ここにも誰もいませんから、凄い!綺麗!と感嘆の独り言(叫び声)。

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P1060544.JPG←ランゴバルド美術書には必ず取り上げられる有名な孔雀の浮き彫り(8世紀)

 

 

 

 

P1060545.JPG←テラコッタの葡萄から草模様などの浮き彫りも綺麗。

ロマネスクのクリプトと柱頭彫刻
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そしていったんチケット売り場に戻り、反対側の展示室へ。上のサン・サルヴァトーレのクリプトにあった
柱頭彫刻(12世紀)の数々を鑑賞。
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この展示室から外の回廊にでて左に行くと、サンタ・マリア・ソラリオ教会。修道院の古い祈祷室(ロマネスク様式)は2階建てになっています。1階は太い柱が地面からにょきっと生えているかのような力強い構造。 
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2階は天井に青い天と輝く星のフレスコが暗い室内では神秘的です。壁は16世紀のフレスコ画。中央のガラスボックスでの展示は金銀細工に宝石をちりばめた大きなデジデリオの行列用十字架(8~9世紀)。ここの宝物です。
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ここまでで2時近くなり、空腹そして体力も限界です。もうひとつ訪問予定のトジオ・マルティネンゴ絵画館は諦め、
←カピトリーノ神殿をカメラに収めながら、ロトンダ方向へ。
P1060563.JPG←プロレットのポポロの塔(11世紀)が見えてきました。
中庭を横切って進みますと、レストランの並ぶ狭い通りです。
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P1060568.JPGドイツ風ビヤレストランで
生ハムとルッコラの大ブルスケッタとビール。
お向かいはお寿司屋さん。

 
この後はロッジア広場へ。ここから駅までは歩こうと思ったのですが、とても暑いので、
5分ほど歩いてから、ちょうど見つけたバスで駅へ。
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←駅のBarで生絞りのオレンジジュースを飲み干していると、炎天下にダークスーツにネクタイの日本のビジネスマンが歩いています・・・お仕事とはいえ大変だな~と思ってみていましたら、列車で隣席になりました。ドイツのディッセルドルフに赴任されている機械メーカーの会社員の方。ミラノまで楽しくおしゃべり。ヨーロッパ担当ですが、ロシアから南アフリカまで商談に出かけられるそうです。ご両親にディッセルドルフに居るうちに来て欲しいのだけれど、遠いからと断られたそうで、淋しそうでした。それに比べると両親と同じくらいの歳で一人旅なんですか~!と驚かれてしまいました。

 

ホテルの隣のネットカフェに入ってみました。久しぶりのパソコン遊び、MIXIやヤフーの閲覧だけで1時間かかってしまいお終い。受付のおじさんが「今日は37度もあったんだよ。特別なことだ~!」というので、びっくり。体力に余裕があったらスカラ座の「The Gambler」を観ることも考えていたのですが、あまり無理しないことにしました。

kikukoさんのHPで紹介されていた和食屋さんで夕食。お寿司は量もたっぷりで美味しかったです。明日の列車移動に備えて、早めに就寝。

 


 

 


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コメント 4

さくら

ロンバルディアは37度もあったの~!

暑さの中の暗い室内で見る「天井に青い天と輝く星のフレスコ」はより神秘的ですネ。

この日は私の帰国日。(帰りたくな~い)
ロンドンも晴れました。それでも25度は越していないと思います。黒のジャケット着ても暑くなかったもの。



by さくら (2008-07-23 02:36) 

alice

イタリアの6月は2回目ですが、やはり暑かった~!!

それでも2003年の夏を経験した身には怖いものはないという感じです。あのときの南仏は観光客が倒れていたり、凄かったので・・・。

暑いけれど、賑やかで一人旅でも淋しくないところがいいです。
by alice (2008-07-24 17:29) 

とらねこ

近くクレモナに行く用事があるのですが、そうだ、ブレシャ!、aliceさんが書いておられた!とまた拝見しに参りました。これは何が何でも行かなくては!と気分が高揚してきました。ほんと、いつも最高のガイドブックとして拝見しています。こちらに住んでいる者とは思えないような事を申しておりますね。
とにかく駆け足の訪問となりそうですが、どうにかがんばって見てこようと思っています。ついでに美味しいビールも飲めると良いけれど。
by とらねこ (2008-09-07 19:23) 

alice

とらねこさん

2時間あれば美術館は見られると思います。この近辺と駅が遠いのがやや難点ですが・・・。

ロッジア広場の時計台の下をくぐり抜けると、美味しいビールが飲めるはずです。(笑)
by alice (2008-09-09 14:30) 

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