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2009年早春の旅12(ニューヨーク) [2009春オペラと美術で世界一周]

3/15(日)

昨年宿泊したホテルはキチネットが付いていましたので、朝食はスーパーで調達した果物やベーグルなどを部屋で、のんびりいただけました。今回はホテル内の朝食室、いったん外に出てホテルの角の1階のスターバックス、1ブロック歩いてカフェLe Painの3通りを試してみました。そして、コーヒーの美味しさからホテル内の朝食室に行くことが多かったのです。スターバックスは日本でもほとんど入ったことがありません。薄いアメリカンコーヒーが苦手。カフェLe Painもお値段の割りにあまり美味しくないのが残念です。パンもコーヒーもパリのカフェとはやはり違います。

それでもこの朝はスターバックスで我慢して、11時からの日曜ブランチを目指しました。カーネギーホール(写真)の57th Streetを東に2ブロックほどのBrasserie 8 1/2 へ。

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ひとりでも予約なしでOKでした。入り口に受付があり、螺旋状の階段を降りていきます。日曜のミサ帰り?の家族が2、3組くらいで意外に空いていましたが、12時過ぎになると混んできました。

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種類も多く、味もGOOD。受付があるので高級レストランぽいけれど、ブッフェスタイルは気楽です。

食後は散歩がてらセントラルパークの東側ミュージアム・ロードを歩き、フリック・コレクションへ。街角で見た小さなポスターに、スルバランの静物画がチラッと見えたので、特別展?と期待して入館。しかし、それはパサディナのノートン・サイモン美術館からの「Still Life with Lemons ,Oranges and Rose,1633」1点だけの展示でした。それでもピエロ、ベッリーニ、フェルメールなど逸品ぞろいのパーマネントコレクションを堪能。ここは2年ぶり3回目の訪問でした。

今夜はお待ちかねのメトロポリタン・オペラ125周年のガラ・コンサート。幸い切符をネットで入手できましたので、いそいそと劇場へ。入り口からホワイエの上まで観客がびっしり。祝祭気分で観客の見物といったところ。

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ところが、プログラムを見てがっくり。パーぺが病気のためキャスト・チェンジとのこと。ボリスやヴォータンが聴けるはずでしたのに・・・。(泣)

THE 125TH ANNIVERSARY GALA  6:00PM開演 オーケストラ席U-35

Conductor James Levine   Director Phelim McDermott 

指揮のレヴァインは致し方ない?として、演出に昨年初めてメトで「サテグラハ」を担当したMcDermottを起用したのは私的には◎。多彩なデジタルな仕掛けの中でも、シャガールの魔笛の緞帳の絵が映像とからんで動くのがとても印象的でした。今までのメトの名舞台の古いプログラムが大きく映し出されるのも良かったと思います。てんこ盛りのプログラムですが、印象に残ったものだけピック・アップします。

Gounod「FAUSTファウスト」・・・メフィストフィレスをレリエが歌って拍手。最近のレリエの活躍ぶりはコミカルなセビリアのバジリオから劫罰のメフィストフィレスまでなかなかなものです。彼を初めて聴いたのは2002年のパリ・バスチーユのエスカミリオ。あのときからきっと大成すると踏んでいたので、なおさらに嬉しく思いました。

Puccini「LA FANCIULLA DEL WEST西部の娘」・・・今シーズンのPLAYBILLの表紙を飾るカルーゾが1910年(世界初演)に歌った舞台の再来シーンです。第3幕首に処刑の縄がかかるジョンソンをメト40周年のドミンゴが歌いました。まだまだ健在どころかその辺の若手テノールも歯が立たないほどの素晴らしいアリアに絶句でした。ドミンゴはこのほかにもオテロ、パルジファルそして来シーズン初挑戦?らしいシモンボッカネグラのバリトンを歌い大喝采を浴びました。ガラの最高の立役者はドミンゴです。

Verdi「RIGOLETTO リゴレット」・・・フローレスがラ・ドンナ・モビレを歌いました。昨夜エルヴィーノを歌ったばかりですから、また心配でドキドキ。しかし、ただいま絶好調の彼には舞台に姿を現しただけで拍手が起きます。その歓声にこたえるフローレスらしさのあふれた見事なアリアを披露し、最後のペンシーレを伸ばす伸ばす~~あら、いつ終わるのみたいな驚きの声。そして賞賛の嵐に私の涙腺もゆるみました。10年間追っかけしてきましたが、とうとうスーパースターといっても過言でないほどのテノールに成長しましたね。

もうひとり舞台に現れただけで拍手が起きたのはホロさまことHvorostovsky。スペードの女王からのアリアを歌いました。ロシア語の歌がやはりこの方にはしっくりきます。落ち着いた上品さを漂わせて歌もお姿も素敵!の一言。昨年のメトやパリに比べると、今年は調子が良いようで、明日のルーナ伯爵に俄然期待大。しかしマルちゃんがでないのは寂しい・・・また思い出しちゃった。

3人の若手テノール(Calleja、Antonenko,Giordani)そろい踏み・・・まあ最低このくらいは歌えないとメトにはだしてもらえないでしょうという程度のレベル。ガラの雰囲気に呑まれ相当なプレッシャーと思われますが、個人的にはMarcello Giordaniは落第。年老いた(失礼・・・ でも私と同じくらい年齢です)ドミンゴには束になってもかなわないというのが、なぜかメトの将来を暗く思わせてしまうのでした。

この後はデセィの「LA TRAVIATA」・・・昨夜同様高音が苦しげではありましたが、ど根性で乗り切ったのはさすがです。来シーズンはどこかでヴィオレッタを歌うはずです。彼女のファンではありますが無理してでも駆けつけるというほどの魅力は・・・。

フレミングが「死の都」のマリエッタのアリアを歌ったのは少々驚きでした。このセンチメンタルな美しいアリアを選択するのはわかるにしても・・・。心動かされないまま終わってしまいました。このアリアはデノーケの秀逸な歌唱がまだ耳に残っていて、やや苦手なフレミングのは当然ながら受付けられなかったのかも知れません。(ファンの方ごめんなさい)

後方の一番端の席でしたので、カーテンコールのときは前に移動して写真を撮りました。↓大柄のハンプソン(パルジファルのアンフォルタスはとても良かったです)はとても目立ちます。夢遊組みの二人は仲良くひそひそ話。

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そこへゲオルギュー登場。あれっ!君も一緒?と指差すハンプソン。

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「なんか悪い?」(後姿のアラーニャ)「ありゃ~僕より目立ちたがる奴がいたか」(天を仰ぐハンプソン)

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忘れてはいけません。メト125周年とともにメトデビュー40周年のお祝いを受けるドミンゴさまです。

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こうして華やかな夜は終わりました。

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コメント 4

kikuko

何度もコメントを試みたのですが、画像認証で拒否されていました。これはテストです。

 なんて豪華なコンサートでしょう。メトロポリタンは行けずじまいになりそうですが、雰囲気を味あわせていただきました。
by kikuko (2009-04-11 13:26) 

alice

kikukoさん

何度もすみません。画像認証って何なのか私にもわかりません・・・。
以前から設定は変えていないはずです。

ガラ・コンは観応え聴き応えたっぷりでした。1度の休憩をはさんで6~10時過ぎまでかかり、これなら高いチケット代(といっても円高が私の味方・・・メトの引越し公演S席に1万ほど上乗せしたくらい)も惜しくはないと思いました。

夕べから咳が止まらず、良く眠れなかったので、午前中はベットの中でした。2.3日はのらくらと過ごします。
by alice (2009-04-11 14:23) 

KIKUKO

これもテスト投稿です。どうもポップアップ・ブロックのせいらしいので、解除してみました。
by KIKUKO (2009-04-14 10:30) 

kikuko

成功しました。テストですから、もちろんレスは不要です。
by kikuko (2009-04-14 10:32) 

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