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2009年早春の旅20(ナザレ→ポルト) [2009春オペラと美術で世界一周]

3/23(月)

[バス]Nazare-105-Coimbra[レストラン]-120-Porto

Hotel Infante de Sagres 3泊

今日は朝から快晴。出発前にホテルからナザレの海岸を眺望。

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ナザレは伝統衣装(7枚重ねのスカート)の女性を見るのも楽しみだったのですが、バスの中からほんの2、3人お年寄りを見かけただけ。年々少なくなっているということです。

さて、バスは一路大学の町コインブラを目指して走ります。高速道路はほとんど渋滞することもなく快適です。

コインブラCoimbra  政治の リスボン、商業のポルトに次ぎポルトガル第3の都市コインブラは芸術と文学の都市といわれています。起源はローマ時代、西ゴート時代には司教座も置かれました。

コインブラ大学/1308年リスボンから移され、ヨーロッパでもパリ、ボローニャ、サラマンカに並ぶ古い歴史を持っています。

旧大学の広い中庭に時計台とラテン回廊。

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中庭に面した図書館(下) 膨大な蔵書とバロック装飾(金泥細工)の見事な内部は撮影不可なので絵葉書です。

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大聖堂(旧カテドラル)/1140年から1175年にかけて、フランス人の建築家ベルナールとローベールによって建設されました。要塞のような簡素で力強いフォルムのロマネスク様式。

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後陣外観は建築当初の面影が残っています。

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張り出した中央の壁面。下部の扉口と上部の大窓は幾重ものヴシュールと付け柱に縁取られています。

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付け柱の彫刻は外観に似合わず繊細で優美。

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内部は三廊式。身廊の両側は半円形の大アーケード、上部はトリビューン。天井は半円筒ヴォールト。

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柱頭彫刻は植物や動物のモチーフが多く、オリエンタルな雰囲気。黒と金色の彩色はいつのものでしょう?

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回廊はゴシック様式  2連アーチの上部の小窓がここにも。

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サン・チャゴ教会/旧市街のコメルシオ広場に残る12世紀の教会。右の坂道に面した南扉口から出入りします。

正面は大きな切妻、深い扉口に幾重ものヴシュールと付け柱。

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南扉口の付け柱彫刻。大聖堂のものに似ています。

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内部は木組み天井。礼拝室の入り口はイスラミックな文様。

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ランチは旧市街近くのレストランで。入り口は貧相ですが

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中は広くて内装も素敵。

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野菜のポタージュスープ、蛸の炊き込みご飯、デザート(ワゴン)はプリンを少々選びました。

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セドフェイタ Cedofeita   ポルト市内にあるセドフェイタに聖マルタンに捧げられたロマネスクの小教会があります。

サン・マルティン教会/12世紀アルフォンソ1世の時代に現在の姿に整えられましたが、現在の教会には10世紀と11世紀の石材が再利用されています。長方形の身廊と内陣からなる単純な構成。西正面は切妻の形、北の控え壁が小さな鐘塔になっています。

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少し待っていると鍵を持つ管理人さんがやって来ました。左の女性は現地ガイドさん。

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このツアーでは初めての純ロマネスクの小さな教会ですから、嬉しくてやや興奮気味で外側を何度も周ります。

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そして北扉口のタンパンに・・・ここが今回のツアーの目玉「神の子羊」その1がおわしました。(笑)

ですが、あまりはっきり写ってなくて残念。子羊が子馬のようにも見えます。(汗)ここの特徴は他に比べると浅彫り。十字架の下が王冠のようなMの形になっています。

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西正面扉口は17世紀の改装。タンパンにはそのときの説明?なにやら文字が・・・メンバーのSさん(この方はフランス語が堪能でいらっしゃいます)がラテン語の解説。この教会の歴史が書かれているようでした。

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内部は石造の半円形ヴォールトで覆われ、簡素なロマネスクらしい佇まい。全体に彫刻は荒削りの印象。植物と鳥、雄牛と食われる人間など。

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ポルト Porto  リスボンから北へ約300km、ポルトガルの産業の中心地で、第二の都市。大西洋に流れ着くドウロ川の河岸に位置し、ポートワインの産地としても有名。歴史的に仏ブルゴーニュとの結びつきが深く、11世紀から12世紀にかけて、数多くのロマネスク教会が建設されました。この周辺のロマネスク教会をポルトを拠点に3泊して周りました。

雲が厚く垂れ込めて、夕暮れのように暗くなってきましたが、まだまだ観光は続きます。

大聖堂/旧市街の中心ドウロ川を見下ろす丘の上に建っています。12世紀に建設は始まりましたが、13世紀初めまでかかり、その後は幾度かの増改築を経ています。

正面写真は工事中でもあり撮りませんでしたので、Netから拝借しました。

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北入り口付近のアズレージョ

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回廊は14世紀のゴシック様式

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身廊は左右に大アーケードが続き、天井は浅い尖頭ヴォールト。

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大聖堂から丘を下って河岸へ。ドウロ川を行き来するクルーズ船やエッフェルの設計したドン・ルイス橋など眺めて、散策。日没近くになり、これでようやく本日の行程終了となりました。

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ホテルはポルトで最高の格式を誇る5☆のお宿。しかし古い建物ためかトラブルが続出・・・私は被害はなかったのですが。

ようやくホテルに到着。豪華なシャンデリアが輝くロビー。

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夕食はホテル内のレストランで

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前菜は蛸のカルパッチョ、子牛のロースト、バニラムース添えのアップルパイ。

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コメント 2

snow_drop

ポルトガルは、あまり馴染みのない国だったのですが、今回、aliceさんのレポートを拝見して、今まで持っていたイメージが変わりました。
ロマネスク・・・ やっぱり良いですね♪ 惹きつけられます。
この世には私の知らない、こんなに美しいものが、まだまだ沢山あるのかと思うと、やっぱり長生きしなければ(^^;
by snow_drop (2009-04-21 09:46) 

alice

snow_dropさん

ポルトガル、私も以前から行きたい場所のひとつだったのですが、今回は思いがけずロマネスク美術方面からのアプローチで実現しました。

一般の観光とは視点が違っているのですが、楽しんでいただけているようで、とても嬉しいです。

デジカメの調子が悪く、チェック画面も暗くて良く見えなくなってきました。おまけに連写し過ぎると、ストップしたりで、時々i phoneのカメラを使いました。

若ければ、望遠レンズやら三脚など機材を背負って歩いたかもしれませんが・・・。
by alice (2009-04-22 12:52) 

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