2009年早春の旅28(サンティヤゴ・デ・コンポステーラ→マドリッド) [2009春オペラと美術で世界一周]
3/31(火)
Santiago de Compostela--17:45→Madrid18:50
Hotel DEL ARTE 3泊
巡礼者の姿はほとんど見かけないかわりに、修学旅行の生徒たちで賑やかな大聖堂&広場。そこから南に1キロほどのサル川の近くにロマネスクの教会が建っています。
サンタ・マリア・デル・サル教会/1136年に創建。初めに教会が建てられ、その後1172年に回廊が完成しました。その後、建物の傾きのため18世紀に飛び梁で補強されています。
多角形の後陣、屋根の上に「神の子羊」その17
持ち送りの彫刻が個性的
内部は三廊式、尖頭ヴォールトの天井、後陣入り口のアーチは半円です。
回廊は北面が残っているだけですが、植物文様が刻まれた柱頭とアーチの調和が好ましい空間となっています。
さて、いったんコンポステーラに戻り、「栄光の門」足場ツアーまではそれぞれ自由見学になりました。私は大聖堂内の博物館を見学しました。1階の赤い旗のところが入り口です。撮影は不可。古文書館には1139年ごろの書物「聖ヤコブの書」が収められていますが非公開で、代わりにファクシミリ版のものですが、ガラスケースのなかですが見学できました。係りの女性がぴったり監視しています。この日は5章のなかの「移葬の書」と思われるTomb of the Cathedral of Santiagoと説明されたページが開かれていました。
時間が余りましたので、再び「金銀細工師の門」から大聖堂へ。入って左側の「クラビホ門」のタンパンは「マタモロス」(騎士の姿で異教徒を討伐する聖ヤコブの像)が刻まれています。
同じく堂内にあったクリスマ
そして、前回で記しましたが、「栄光の門」の足場ツアーに参加しました。ヘルメット着用で撮影不可というものものしさでしたが、タンパンと同じ高さで、まだ色がうっすらと残る彫刻群。写実的な中にロマネスク時代のの最後の煌きのような美・・・名匠マテオの技量をまざまざと見せ付けられたような鑑賞のひとときでした。(画像はwikipediaより)
記憶にはないので多分見逃したのでしょう。このとき天井を見上げれば旅の最後の「神の子羊」その18を確認できたはずでした。残念。帰国してから「神の子羊」仲間の方からの情報で知りました。ツアーの参加者に配られたリーフレットに写真がありました。今まで見てきたものより凝った意匠です。十字架の先端が葡萄の蔓となって子羊にからまっていて、それでも足で支えているところが面白いです。胸の葡萄が勲章のように誇らしげでもあり、「神の子羊」のひとつの到達点と思われます。
まだ、見足りない気もしましたが、ほぼ丸一日は大聖堂の見学に費やしたので、満足しなければなりません。ツアーの皆さんとも最後の昼食をいただき、お別れしました。
8年前から講義でご指導いただき、こうしてまるごとロマネスクの旅に浸らせていただきましたI先生を初め、添乗員さん、ソリア在住の現地ガイドさん、ツアー同行者の皆さん、大変お世話になりました。同好の方たちとの旅は良いものですね~♪
そして、誰も居なくなった・・・荷物を預けてあるパラドール(下の写真は玄関とロビー)に戻り、ロビーで本を読んだりして、休憩のあとタクシーで15分くらいの空港へ。
パラドールの玄関から大聖堂は目の前
マドリードのホテルはアトーチャ駅から2,3分のところ。近代的な大きめなホテルですが、懸念してはいましたが、周囲はあまり治安がよくないようで、ゴミアサリをする人や路上の物乞いの人の姿もちらほら。夕食は近くのバルでビールとハモン・セラーノのサラダ添え一皿で済ませました。
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