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2009年初夏の旅3(ミラノ) [2009夏仏、伊、スイスのロマネスクを巡る旅]

5/10(日)

昨日の頑張りが堪えて、今朝から頭はぼーっ、体の切れもありません。それでもだらだらながら支度をして10時には出かけました。

ミラノはパリに次いで訪問回数は多いところですが、のんびり街歩きをした記憶がありません。今日は久しぶりに路面電車に乗ってスカラ座方面へ行くことにしました。中央駅の向かって左側の広場から電車に乗ると良いと教えられ、待つこと20分!11年前に乗って以来ですが、レトロな電車は変わっていません。何故かスカラ座まで行かず、途中で降ろされてしまいました。電車に不都合があったようです。日本なら文句を言ったりしますが、ここではただ首をすくめるだけ。慣れっこなのでしょうね。

ブレラ美術館も10年前に訪問して以来だったことを思い出し、そちらへの裏道を歩いていましたら、なにやらパンフレットを持った人たちが、豪壮な館を出入りしています。「CORTILI APERTI MILANO」という本日限定のイベントなのでした。Via Borgonuovoに並ぶPalazzo Orsini他15軒のお屋敷の地図をもらい、私もいくつか見学しました。ほとんどの中庭Cortiliにクラシックカーが展示されて、大人も子供も楽しめるようになっています。

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ある館はMuseo del Risorgimentoという国家統一記念博物館になっていたので、展示室を覗いてみました。イタリアの独立と統一のために功績のあった人たちの肖像画などが並んでいました。Garibaldiのコーナーは特別で、奥まったところにありました。

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さて、改装中のブレラ美術館ですが、1時間の駆け足見学で終わらせました。カルロ・クリヴェッリの「蝋燭の聖母」は大きなガラスで囲われた修復室で観ることができました。ラファエッロの「マリアの結婚」は修復が済んだばかりで、同室には解説などの映像が流れていました。下の絵葉書はマンティーニャの「聖ルカの多翼祭壇画」です。

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ランチはブレラとスカラ座との中間の路地にあるレストランへ。ここも10年前にオペラのグループで来たことがあり、懐かしくなって入ってみました。なかはほとんど変わっていません。お料理も相変わらず美味しくて舌鼓。

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前菜の盛り合わせ

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ゴルゴンゾーラのラビオリ

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今日はあくまでもトラムにこだわります。待ち時間が長かったのですが、中央駅まで乗車し、ホテルに戻りました。昼寝をした後は今回の旅の音楽部門の第一弾です。

1)ロッシーニ『ランスへの旅』 ミラノ・スカラ座 20:00開演
Gioachino Rossini『Il viaggio a Reims』

Conductor:Ottavio Dantone   Staging:Luca Ronconi
Cast
Corinna:Patrizia Ciofi  
La marchesa Melibea:Daniela Barcellona  
La contessa di Folleville:Annick Massis  
Madama Cortese:Carmela Remigio
Il cavaliere Belfiore:Juan F. Gatell Abre  
Il conte di Libenskof:Dmitry Korchak  
Lord Sidney:Alastair Miles  
Don Profondo:Nicola Ulivieri 
Barone di Trombonok:Bruno Praticò  
Don Alvaro:Fabio Capitanucci 

3年前くらいに東京で観たことがありますが、歌は全般に物足りなかったので、今回でリベンジを図ろうということです。ミラノのキャストは予想通り素晴らしい歌唱で、満足しました。特に久しぶりに聴いた Barcellona が好調でしたから、こんなに嬉しいことはありません。演出は映像を使ってのフランスの王さまたちの行進を最後には劇場に駆け込んでくるという手法です。何度も再演されているようですが、面白さ抜群ですね。席は3階パルコのほぼ正面の2列目でしたが、休憩の後、前列のご夫婦が戻られなかったので、前に移動しました。何幕目か忘れましたが、事件が起こりました。Praticòが壷を落としても割れないので(プラスチック?)、ふざけてもう一度落としたら、ころころ転がってオーケストラボックスへ。それを止めようと他の歌手が壷に飛びついたのですが、壷もろとも落っこちてしまったのです。奏者や楽器がどうかなったかと、ヒヤッとしましたが誰も怪我もせず、楽器も壊れず無事でした。やれやれ、その後のPraticòは気のせいか元気がなかったような・・・。(舞台でふざけるのは止めましょう)

さすがに夜中になった帰りは電車を待つ余裕はなく、ドゥオーモ広場からタクシーでホテルへ。

参考映像:ロッシーニ『ランスへの旅 Il Viaggio a Reims』 バルセロナ・リセウ歌劇場ライブ収録2003年3月

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指揮:ヘスス・ロペス=コボス   演出:セルジ・ベルベル

コリンナ:エレーナ・デ・ラ・メルセド  メリベーア公爵夫人:ポーラ・ラスマッセン   フォルヴィル伯爵夫人:マリオラ・カンタレロ   コルテーゼ夫人:マリア・バーヨ   騎士ベルフォーレ:ホセ・ブロス  リーベンスコフ伯爵:ケネス・ターヴァー   シドニー卿:シモン・オルフィラ   ドン・プロフォンド:ニコラ・ウリヴィエリ   トロンボノク男爵:エンツォ・ダーラ   ドン・アルヴァ―ロ :アンヘル・オデナ

リセウ大劇場管弦楽団&合唱

 


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コメント 4

kikuko

 「ランスへの旅」、体調さえよければ行くつもりでした。バルチェッローナが素晴らしかったと承って、本当に嬉しいです。お歴々が行進して最後に会場に入ってくる演出、ウィーンではシュテファン寺院、ペーザロではサンタゴスティーノ教会から出発でした。ウィーンは映像を観ただけですが、ペーザロではフローレスとsラグーザが共演する豪華版。無理をしてでも行けばよかったと後悔しています。
by kikuko (2009-06-16 21:24) 

alice

マシスもペーザロのマチルデ以来ですから5年ぶりに聴きました。バルチェッローナとは反対で、あの時のような声の迫力はありません。それが少々残念でしたが、スカラ座で歌う水準は保っているので、文句はありませんでした。

お歴々はミラノですから当然ドゥオーモからビットリオ・エマニエル通りを行進しました。スカラ座広場まで来て、急に走り出すのが音楽にあっていて笑ってしまいました。予想していたより大人数で、衣装も豪華でした。

夏のペーザロ、お楽しみですね。先日TVでサン・マリーノを取り上げていました。戦時中の話など感動しました。私も皆さんと一緒に行ってみたい!と思いました。無理ですが・・・。
by alice (2009-06-17 13:48) 

ゆみゆみ

今、チューリッヒのお礼を申し上げた所ですが、何とGood タイミング。
私は、来年の2月に  初ミラノを目指します。
又アリーチェさんに色々教えていただかなくては・・・。
スカラ座のチケットはご自身でおとりになったのですか?
NYで、最前列でないと、オペラは駄目。と思っていましたが、オペラハウスは、それぞれ個性があって、何だって前が良いと言うものではないと悟りました。バーデンバーデンなど最悪でございました。
スカラ座は、何処のオペラハウスに似ているのでしょうか?
今回の美味しそうなお料理もコピーして持参し、イタリア語など皆目わからない私は、又指差しで注文できそうですね。
by ゆみゆみ (2009-06-18 22:49) 

alice

先ほどは次はどちら?と書きましたが、ミラノですか~♪

スカラ座のチケットはネットで取りました。スカラ座のオンラインではチケットの残数がでます。ここは日本まで送ってきます。

スカラ座はクラッシクタイプで、2階から上はパルコ(BOX)が3層?、天井桟敷(経験なし)といった構成だったと思います。あまり注意をして、見たことがないので不正確ですが、ウィーンと似ているかも・・・でもウィーンのような入り口正面の大階段はありません。

私は9月の航空券がUAとAZの組み合わせで残っていますので、ローマ~パリ~マドリッドのコースで、プランを練っているところです。オペラはMinkowski指揮のグノー「ミレイユ」(初めて聴きます)が楽しみ~♪
by alice (2009-06-19 15:59) 

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