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2009年初夏の旅9(ボルドー→サンテミリオン) [2009夏仏、伊、スイスのロマネスクを巡る旅]

5/16(土)

Bordeaux[車(RV)]---St.Million

Auberge de la Commanderie1泊

朝は10時に出発なので、のんびり朝ごはんをいただいて、ロビーでタクシーを待っていますと、いつも胸にかけているメガネがありません。部屋に置き忘れたと思い込んで、戻りましたがありません。実はミラノでサングラスを紛失していたので、この時点でまたやっちゃったのかとパニック!昨日のレストランかもしれないと、徒歩数分のレストランまで大急ぎで行ってきましたがありません。その筈です。ボストンバックのなかでした・・・。(大汗)一緒に心配してくれたレセプションのお嬢さんもにっこり「良かったわね~!」と最後まで優しいのでした。

サンテミリオンまでの交通は夕方1便の列車しかありません。しかもその駅から30分も歩くというのです。荷物があるので無理ですから、途中のロマネスク教会を見学がてら、タクシーで行きました。当初はLa sauveの廃墟の修道院を訪れる予定でしたが、遠いのでタクシー代が相当かかりそうです。予定変更してラ・ランド・デ・フロンサックのサン・ピエール教会に寄ることにしました。このエリアはサントンジュのように10分も走れば教会が次々あるところではありません。その代わり有名なワインのシャトウがいくつもあります。ひとつくらいはシャトウに寄って、試飲でもと思いましたが、メーターがドンドン上がるのを見て、パス。(ボルドーのタクシーは高い!)ワインは重いですし、1本も買えないのですから・・・と諦めました。

La Lande de Fronsac/Eglise St-Pierre ボルドーからから北に30キロほど走り、Libourne方面への道路に入り、東へへ。まもなくラ・ランド・デ・フロンサックの村の標識が見え、左折して、2,3キロ行きますと、道路の左に面してに建っています。西正面の殺風景な扉口、その前の敷地は工事中で、ここにあの写真で観た扉口が在るとは思えません。間違ったのかしら?それでも後陣はロマネスクです。薄汚れて良く見えない看板をようやく見つけました。サン・ピエール教会とあり間違いありません。墓地のある南側に回ってみますと在りました!

鄙びた教会ですが、この南扉口だけがぽっと光が当たっているような、輝かしさです。

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ジグザグや網目の刻まれた4重のヴシュール。タンパンは特異なテーマを持っています。日本語の解説などはないので、正確なところはわかりませんが、パトモス島で黙示録を書いた聖ヨハネのヴィジョンを表現して、彫られたといいます。

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左の小さい人物がヨハネで、手に手紙を持ち、幻視の状態で中央の主イエスキリストを見上げています。「黙示録1-天上におられるキリストの姿」には右手に七つの星を持ち、口からは鋭い両刃の剣がでて・・・とあります。七つの星は七つの教会の天使たちのことなので、タンパン左隅には教会が彫られ、一番外側のヴシュールの左に7天使が中央のキリストに向かっています。右は7つの教会に送られた手紙を持つ聖職者たちのでしょうか?

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ヴシュールに続く内側のペアの柱と外側の太い柱頭彫刻には奥行きがあり、陰影を伴って上部のタンパンやヴシュールの装飾に呼応しています。内部は扉が閉まっていて見学できませんでしたが、この扉口を観られただけで大満足でした。後陣を写真に撮って、一路サンテミリオンへ。

St-Emillion 葡萄畑に囲まれた丘の上に中世の町があります。あまりにも有名なワインの産地でもあり、郊外にロマネスク教会もあるので、ボルドーを削ってここに泊まることにしました。ホテルはやや高めの2★です。部屋は薄暗く、シャワーだけです。朝食も簡素ですが、パンやコーヒーは美味しく、絞りたての生オレンジジュースがつきます。パソコンも有料ですが使えますので、帰りのLibourneからの列車のタイムテーブルなどチエックできました。

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(i)に行くと丁度、地下の教会ツアー(有料)が出発するところで、参加しました。階段を降りた広場の上の写真の教会の左の柵のところから降りていきます。洞穴のようなとても原始的な小さなクリプトです。8世紀に聖エミリオンが隠遁したところで、ここがこの町の原点ということです。ここの後は一度外に出てからカタコンペ見学です。ここも洞窟のような岩山を掘って造った巨大な空間で、岩壁にうっすらと残る天使の画が暗闇に浮かび上がり、深遠な空間です。もう一箇所のトリニテチャペルは13世紀に建てられた小さな礼拝堂です。アプシスにロマネスクに近いと思われるフレスコ画が残っています。3箇所ともカメラは禁止でした。

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外に出るとまぶしい青空がひろがって、ツーリストで混みあっていました。

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ランチは(i)の側のカジュアルなレストランで。

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前菜はアスパラ、主菜は鴨のグリル。グラスワインも料理にあわせて選んでもらいました。美味しくてサービスも良かったので、夕食もここへきました。

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通りにはワインショップが軒を並べています。不景気もありますが、フランスも酒酔い運転に厳しくなってきているので、浮かない顔?の店員さんたち。

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プチトランの乗り場の前の司教座教会Eglise Collegialeへ。

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入り口付近はロマネスク様式が残っています。

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回廊は14世紀とのことですが、内壁の一部にロマネスクのブラインド・アーチが残っています。

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教会の前はシャトウの葡萄畑が広がり、遠くに「ドミ二カンの壁」と呼ばれる100年戦争のときに崩壊したゴシック教会の大きな壁が残っています。

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さてプチトランに乗って30分サンテミリオンの丘の麓を回りました。青空が広がって、新緑の葡萄畑と名高いシャトウ、丘の上は教会の塔と旧市街、、ピクチャレスクな素晴らしい景観です。あ~あ、それなのに電池切れ・・・。

9時ごろでもまだ明るいのですが、夜になると昼間の賑わいが嘘のようにひっそりしています。サンテミリオンに泊まる人はあまり居ないようです。夕食にはフォアゴラなど、ランチに続いてご馳走をいただき、サンテミリオンは美味しい~!!とほろ酔いで、ホテルに戻りました。

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