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2009年初秋の旅6(ヴィテルボ→オルヴィエート) [2009秋ローマからロンドンまで欧州周遊]

9/12(土)

Viterbo12:10→Orvieto13:40          Duomo hotel 1泊

いろいろと苦労続きだったヴィテルボともお別れです。しかし、最後までバスのごたごたが付きまといました。というのはホテルの人にバス会社(COTRAL)に確認してもらったオルヴィエートまでの出発時刻が、まったくの出鱈目だったからです。目の前で、レセプションの女性がバス会社に電話してくれたのですから、バス会社の人がいい加減に答えたに違いありません。

↓ Cotral社の青バスが並ぶヴィテルボのバスターミナル。

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バスターミナルでそんなバスはないと知ったときは途方にくれました。結局、オルヴィエートまでの直通11:30発のはずが、12:10発のバーニョレジオ乗り換えになりました。でも、本当かしら?聞き間違えではないかしら?と不安が消えません。そんな私に、そのバスは僕が運転するから大丈夫と言ってくれた親切な運転手さんが頼りでした。早めにバスターミナルに行きましたから、待合室の硬いベンチで1時間ほど・・・いらいら過ごすはめになりました。

ヴィテルボからオルヴィエートまでは1時間半以上かかりました。それでも、景勝ルートと言って良いほどのダイナミックな山間の眺めや、途中下車したくなるような崖の上の小さな村など、素敵なドライブでした。

乗り換えも到着した停留所に、次のバスが目の前に待っていましたので、スムーズでした。最後の30分は私独りが乗客です。バスはフニクラーレの駅に横づけしてくれました。懐かしいフニクラーレもあっという間に上の駅へ。駅前にはフニクラーレの券で乗れるミニバスが待っていて、朝の騒動に比べるとあっけないほど楽に、オルヴィエートのドゥオーモ前まで行けました。

↓ ドゥオーモに向かって左側、白い立看板の後の階段を降りるとホテルです。

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バスタブはついていませんが、窓付きの清潔なバスルームに部屋もまあまあの広さです。

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ほっとするとお腹が空いてきました。ドゥオーモの見学は後回しに、広場のカフェのテラス席でランチ。野菜のパニー二とオルヴィエートーのフルーティな白ワインで18年ぶりのオルヴィエートに乾杯。

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18年前とは打って変わって、当時は改修中だったこともありますが、ドゥオーモは真新しくみえるほどピカピカ。周りもバールや土産物屋さんなどが軒を並べ、観光客の数は比較にならないほど多く、賑やかになりました。

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イタリア・ゴシックの傑作とされる13世紀に着工された大聖堂。立派だな~と仰ぎ見るほかはありません。説明は省きます。

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↓ 内部は三廊式。身廊はロマネスク様式の特徴が見られます。

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18年前に来て、印象に残っていたのがこの「聖母子」(写真下)。気になっていた画家の名前を今回確認できました。以前はより鄙びた感じでしたが・・・修復して金色が目立っています。

ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノGentile da Fabriano 伊1370~1427 

「聖母子」(1425) 225×125 フィレンツェ滞在の直後に製作。ジェンティーレの現存する数少ない壁画のひとつ。隣に描かれていた後補の聖カタリナは消された後がかすかに残っています。

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↓ 右翼廊奥の礼拝堂にルカ・シニョレッリLuca Signorelliの「世界の終末」をテーマにしたフレスコ画(1499~1502)があります。前回の訪問時にはまだ修復中でしたので、今回はこれを観るのが楽しみの一つでした。入り口で入場料を払います。カメラは禁止なので絵葉書を貼ります。

壁画 最後の審判/「罪されし者たち」

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↓ 上の部分

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↓ 「反キリストの物語」 左下の黒い人物はシニョレッリとベアト・アンジェリコの肖像

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オルヴィエートは地域的にはウンブリアに属し、エトルリアの都市としての古い歴史があります。考古学博物館など、ほかにも見学すべきところはいくつかあります。しかし、ドゥオーモ見学だけで気力、体力ともに使い果たし、疲労感が強いため、いったんホテルに戻り休息しました。2時間ほどの仮眠で、ようやく元気になり、夕食のため外出。

ドゥオーモ近くの、ここでは老舗のトラットリアへ。場所柄ほとんどが観光客のようでした。キャンティ・クラシコの赤ワインに前菜の盛り合わせ、メインはフィレステーキにポルチーニ茸が上にのったもの。両方とも美味しくいただきました。

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食事が終わって外に出ると、ライトアップされたドゥオーモがすぐ近くです。気持ちの良い夜風に吹かれながら、ホテルへ帰りました。

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コメント 4

レイネ

去年の夏のヴァカンスは、イタリアでした。1週間はヨットを借りてエルバ島を一周し、1週間はトスカーナとウンブリアの境、モンテプルチアーノの近くに別荘を借りました。
オルヴィエートにも日帰りで行ったんですが、丘の上にできたエトルリアが起源の町は、風通しよくさわやかで好きです。
ドゥーモは、外壁とファサードのきっぱりと清清しいデザインが印象に残っています。でも中は椅子も豪華な祭壇もなくて、すっかり観光教会になってるんだと思い、ざっと見ただけで、礼拝堂にルカ・シニョレッリのフレスコ画があることは知らずに、見逃しました。

お礼が遅くなりましたが、札幌農学校のクッキー、とっても風味がリッチで口あたりがほろほろと、こちらにはない味で、家族一同美味しくいただきました。ありがとうございました。
by レイネ (2009-10-10 04:20) 

alice

レイネさん

>1週間はトスカーナとウンブリアの境、モンテプルチアーノの近くに別荘を借りました。

まあ~なんと羨ましいヴァカンス!!ブログにもモンテプルチアーノあたりをこれからアップしますが、丘と糸杉の素晴らしい眺めで、滞在したいな~と夢見ておりましたのよ。(笑)

ドゥオーモはホントに観光教会ですね~。地下のクリプト(後陣外側から入場)までもが、展示室になっていて、フレスコ画以外はいらないって・・・と進言したいくらいでした。
by alice (2009-10-10 16:18) 

tina

ルカ・シニョレッリの修復終わったのですね。
これが見たくて、日帰りでローマから何度か行ったのですが、そのたびに空振り。
オルヴィエートに行くという人に修復が終わったかどうか見てきて、と頼んだら、まだ見られませんでしたと報告があったのが何年前のことだったでしょう。そのうち忘れてしまっていました。

by tina (2009-10-10 22:42) 

alice

tinaさん

私が最初に訪れたときから10年くらいかかったのかもしれませんね。

tinaさんはもう何度もローマに行かれてるので、飽きちゃったかしら?
私ももうしばらくは行かないと思いますが、南ラッツォのロマネスクも観たいので経由地として、ちょこっと寄るくらいだと思います。


by alice (2009-10-11 15:30) 

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