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2009年初秋の旅10(フィレンツェ~サン・クィリコ・ドルチア) [2009秋ローマからロンドンまで欧州周遊]

9/16(水)

Firenze8:50→SienaBT10:25....SienaFS14:10→San Quirico d’Orcia15:09

hotel Relais Palazzo del Capitano 1泊

今日は少し早起きして、8時過ぎにはホテルをチェックアウト。サンタ・マリア・ノヴェッラ駅の向かって左にあるSITAのバスターミナルへ。

ここは8年前に、今回と同じくシエナに行くために来たことがありました。でも、どこで切符を買うかも忘れてしまっています。間違えて、インフォーの列に並びましたが、なかなか順番がきません。途中から気がつき、発車5分前に待合室のある窓口に並び直し、タッチの差で滑り込み・・・慌てました。身体だけでなく、お頭のほうも柔軟性が衰えたことを痛感しました。(涙)

シエナの終点のバスターミナルからFSの駅までの移動は下り坂道ですが、キャリーを転がすには石畳なので、かなり大変でした。途中でギブアップ、バス停を見つけて駅まで乗りました。

シエナのFS駅は初めてです。事前にここからサン・クィリコ迄の直通バスがあるとNETで調べてあったのですが・・・いまいち不安なので、サン・ガルガノの見学前に、直接確かめなければなりません。13:10発を確認し、乗車券も購入しました。タクシーも何台か停まっています。よしよしと安心して、トイレなどへ行って、いざ乗ろうとしたらタクシーはゼロ・・・あれれ。

それでも、数分待っているとタクシーはやってきました。この運転手さんは良い方で「サン・ガルガノまではメーターで50€くらいだけれど、見学の時間待っているので、その分は加算されるよ。でも帰りはメーターは倒すからね。」と片言の英語で説明してくれて、安心でした。見学にほぼ1時間かかりましたので、チップを入れて80€お支払いしました。

シエナから西南に向かって30k以上、小さな町や山道を抜けて走ります。田園地帯に建つ廃墟の修道院に着いたときは、既に時計の針は11時半を周っていました。バスの時間までぎりぎりですが、あまり慌てたくない思いが強く、時間は気にしないことにしました。

サン・ガルガノ修道院/S.Galgano

13世紀にシトー派の修道士によって建てられたゴシック様式の修道院です。当時は繁栄しましたが、15世紀には衰退を初め、建物も16世紀には崩壊しました。同時に修復も始められたのですが、18世紀にはより崩壊度が進んだようです。

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この修道院の存在を知ったのは、そう古くはありません。8年前シエナの書店で、この修道院を特集した雑誌を見かけたのが、初めてでした。

その後、イタリアにお詳しいKさんやBさんからの情報をいただき、タルコフスキーの『ノスタルジア』の舞台になっていること、そしてビデオをコピーして送っていただきました。

タルコフスキーはこの映画の最終場面にこの廃墟の修道院と亡命したソ連の故郷をオーバーラップさせています。此処に立つと美しくも切ないあの場面がよみがえって来るようでした。自由への希求が、あれほどの強い普遍性を持って胸に迫ってきたフィルムは他にあるでしょうか?(この旅の前に再び観たかったのですが・・・ビデオ対応のTVでなくなったので、かないませんでした。記憶違いがあるかもしれません)

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一昨日の雨が側廊に溜まっていて、なおさらに・・・タルコフスキーの世界。

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ふと我に返り、あたりを見ますと、丘の上に教会らしき建物の姿が目に入りました。タクシーの運転手さんにもう少し待っててねと断って

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↓ 坂道を登っていきます。振り返ってサン・ガルガノを写しました。

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↓ ようやく(といっても数分くらい)見えてきました。

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ロトンダ ディ モンテシエピ/Rotonda di Montesiepi 

集中式平面プランのロマネスク様式の小教会は廃墟の修道院を見下ろす丘の上に建っています。12世紀のオリジナルの建築が残っていて、細く小さな鐘楼が控えています。

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↓ 内部はドーム天井と壁面が縞模様の同心集中的な装飾になっていて、シンプルで落ち着いた空間を造り出しています。

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聖ガルガヌスが平和を願って、岩に打ち込んだという剣が残り、左に続く礼拝室にはアンブロージョ・ロレンツェッティ(1285~1348頃)のフレスコ画「荘厳の聖母マエスタ」(リュネット部分)ほかが残っています。シエナ派の代表的画家として知られていますが、このサン・ガルガノには1344年に滞在して、描いたものと思われます。

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その下の「受胎告知」はかなり剥落していますが、聖母の顔をクローズアップしました。

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↓ 上空からの撮影の絵葉書

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続きます

 

 

 

 

 

 


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