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2009年初秋の旅16(ブリュッセル&ルーヴァン) [2009秋ローマからロンドンまで欧州周遊]

9/22 (火)

Bruxelles10:34→leuven11:00/15:30頃→Bruxelles16:00頃

ここのホテルは朝食込みで予約しましたから、当然朝食室があるはずです。昨日は見つけられなかったので、朝にはレセプションかお掃除の人も来ているはずと、9時ごろドアを開けて外へ。

戸口には↓のような朝食パックが置かれていました。これこそが質素な朝食でした(汗)。キッチンにはコーヒー・メーカーもあり、仕方なく自分でコーヒーを沸かして飲みましたが、慣れない器械なので時間がかかり、パンも不味くて・・・もう、ここは泊まってやんない。

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10時少し前には部屋を出て、ブリュッセルの中央駅へ。途中工事中の箇所のため遠回りで、徒歩15分ほどかかりました。窓口の切符売り場は結構混んでいます。そうそう、ベルギ国鉄の切符自動販売機はVISAが使えないのです。しかもカード専用・・・フランスやイタリアに比べて、利便性が悪いのが残念です。遅れそうになっていらいら・・・。

さて、ルーヴァンの駅に着きましたが、ここでもうっかりして町の地図をプリントするのを忘れてきたのです。さほど大きな町ではありませんから、駅の付近で尋ねれば分かると思ったのが間違いの元でした。「この街には美術館はないわ」とか言う人も・・・駅からまっすぐの通りを5分ほど歩きましたら、ようやく、はっきりした答えが返ってきました。持ってきたウェイデン展のプリントを見せますと、ああとうなずいて教えてくれたのが↓ここです。

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美術館の前でレイネさんとお会いする約束ですが、まだ時間が30分以上あります。そばのカフェで、のんびり紅茶を飲んでいました。レイネさんがいらっしゃったら見えますし・・・でも、見えるわけ無かったのです。

ここは美術館ではなかったのです。時間を過ぎても現れない私に、先に携帯で連絡してくださったのがレイネさん。「えーっ!!ここは美術館ではないの~」なんと銀行でした。日本の銀行と違ってまずインフォーメーション、その向こうは図書館のロビーのように見えました。焦りましたが、幸い本物の美術館は広場を横切って右に折れたところでした。心配そうに佇むレイネさん・・・ようやくお会いすることが出来ました!!初対面ですのに、私のミスでご迷惑をおかけして、本当にごめんなさい。穴があったら入りたい気持ちでした。早速入館しまして、それぞれオーディオ・ガイドを借りて、鑑賞しました。

Museum Leuvenルーヴァン美術館
Rogier van der Weyden展

ルーヴァンの新しい美術館で、オープン記念にこの展覧会が開催されると知ったのは、MIXIの「ネーデルランド絵画」のコミュでした。春には同じウェイデンの大規模な展覧会がフランクフルトやベルリンで開催されていましたので、その流れで、ベルギー生まれの画家ですからここがメインぐらいの大展覧会になるだろうと推測したのです。

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ところが・・・意外にも真作が少なくて、工房の作、コピーや追従者たちの作品が多いのです。正直がっかりしました。展覧会の構成もまとまりがないというか・・・一応はテーマ別にはなっているのですが。カメラは禁止です。

思いがけなく再会したのが、ウェイデンの作ではありませんが * After Rogier van der Weydenと説明されていた「聖母子」(Master of the Embroidered Foliage?)。昨年春にウィリアムズタウン(マサチューセッツ州)で観た作品でした。

↓ そのとき撮った写真です。

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そして、これもAfter Rogier van der weydenですが、ロンドンの図書館から借り出されてきていた時祷書(Hours of joanna of Castile Bruges or Ghent)です。このとき開かれていたページに見覚えがありましたが、本物はもちろん初めて。珍しいものが観られました。Netの画像を捜索中です。 joanna of Castileといえば狂女ファナと言われたカスティーユの女王のこと。ブルゴーニュ公と結婚したときはベルギーに住んでいたのですね。

展覧会のなかでピカイチ素晴らしいのはやはりロンドンの「読書するマグダラのマリア」(上のパンフレットの表紙)でしょう。これが切り取られた祭壇画の断片であったことは知りませんでした。同じ祭壇画に描かれていたのが、3月に訪れたばかりのリスボン(グルベンキアン美術館)にあったあの2枚の絵画だったとは・・・。その2枚とは「ある聖女の頭部」と「聖ヨセフの頭部」ですが、展覧会には「聖ヨセフの頭部」(写真下)だけが来ていました。

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最後の部屋にはアントワープから借り出された「七つの秘蹟」。絵葉書は↓ 三連祭壇画の中央部分です。アントワープでは観られなかったので、ここで観られて幸いでした。

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初日の次の開催日でしたし、オープンしたての美術館です。係員が慣れていなかったり、トイレの床がまだ未完成だったり・・・。

同行していただいたレイネさんはオランダのマーストリヒトに在住の方で、メゾ・ソプラノのマレーナ・エルンマンの大ファンでいらっしゃいます。私が5月にウィーンで観たマレーナのディドのことから、ブログでの交流が始まりました。展覧会の後は暖かい日差しの広場でランチとおしゃべり。

↓ ここのお店のハウス・ビールで乾杯!

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↓ ベルギー名物の小海老コロッケ 素朴な家庭的なお味。美味しくいただきました。

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音楽、美術、着物好きという共通点がありますし、これらすべてに豊富な知識をお持ちですから、いろいろ伺いたいことだらけでした。でも、レイネさんは前日日本から帰国したばかり、私は夕方からオペラです。時間が足りなくて、とても残念でした。

ルーヴァンは学生の町、広場は授業の終わった中学生から大学生までが沢山集まってお茶したり、とても賑やかでした。

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散策しながら駅へ。反対方向なのでここでお別れしました。駅での別れって寂しいものですね・・・振り返れることができませんでした(涙)。いつかまたお会いできますように~。

↓ レイネさんのブログです。

http://didoregina.exblog.jp/

続きます。

マレーナ・エルンマン


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コメント 4

レイネ

ルーヴァンでの楽しい半日、どうもありがとうございました。
アリーチェさんが教えてくださらなかったら、ファン・デル・ウェイデン展のこと、始まるまで知らなかったと思います。
わたしもルーヴァンは不案内なので、フツーのカフェでのお手軽ランチになってしまいました。次回お会いするときは、ブリュッセルかどこかで美味しいものをいただきましょう。

さて、現在オランダのナイメヘンで「カトリーヌの世界」展が1月3日まで開催されています。NYのモーガンから貸し出された「カトリーヌ・ド・クレーブの時祷書」のページをばらして一挙公開、というものです。それと彼女の記した料理や旅行道程の展示もされているようです。来年2月から、NYでも縮小した形で展覧会を行うそうです。
詳しくは、http://www.museumhetvalkhof.nl をご覧ください。
ナイメヘンのこの美術館では、2005年にも「ランブール兄弟の写本装飾展」が開催されました。ランブール兄弟の出身地であり、クレーブの本拠地でもありますからね。(わたしも、ここの大学に留学しました)

by レイネ (2009-10-20 04:29) 

alice

レイネさん

私のブログもようやくここまで進んできました。ルーヴァンでの半日もおかげさまで、良い思い出(私のドジぶりは×ですが 笑)になりました。改めて、感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、「カトリーヌ・ド・クレーブの時祷書」の特別展の情報をありがとうございます。

オランダには行けませんが、来春のN.Yは丁度予定に入れていました。モーガンはまだ行ったことはありませんので、楽しみです。

http://www.themorgan.org/exhibitions/exhibition.asp?id=25

by alice (2009-10-20 13:40) 

玲生

私もルーヴァンの銀行の前で右往左往してました。
by 玲生 (2009-10-22 07:53) 

alice

玲生さん

同じ間違いをされたようで・・・なぜかホッ(笑)

あの銀行が展覧会のスポンサーなのはわかりますが、沢山のポスターに惑わされましたね。普通はあそこまで宣伝しないでしょう。
by alice (2009-10-22 15:36) 

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