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2010年早春の旅2 (東京) [2010春アメリカ東部の旅]

3/11(木)

ホテルの朝食は部屋代に含まれていますが、別料金ですと2、000円。目の前で焼いてくれるパンケーキ、有機野菜のサラダなどの洋食ブッフェ形式で、種類も多く美味しい朝ごはんをたっぷりいただきました。

朝は風が強く寒い日でしたが、午後からは暖かい春らしい日和になりました。10時半ごろ歌舞伎座へ。今日は1部(11時開演)の後、そのまま続けて2部(2時半開演)も通して鑑賞しました。

御名残三月歌舞伎公演 第一部

菅原伝授手習鑑「加茂堤」の苅屋姫は昨日の「道明寺」と同じく孝太郎が初々しいお姫様です。赤い振袖姿は平安時代にマッチしていないような気もしましたが・・・衣装の時代考証などはそう厳密ではないのでしょうか?

菅原伝授手習鑑は全部で5段あり、そのうちこの「加茂堤」は道真の左遷の発端になった悲劇の始まりの段なのです。先に「道明寺」を観てしまったのが、やや悔やまれました。

歌舞伎の魅力のひとつは普段は聴くことのない浄瑠璃や三味線です。この段の色恋模様の舞台では嫋々たる響きで、特に威力を発揮するように思いました。イヤホーン解説の声がうるさくなって、途中で外しました。

「楼門五三桐」は石川五右衛門と真柴久吉(太閤秀吉)の南禅寺山門での対峙場面。待ってました!吉右衛門と菊五郎のご両人。本当に華のある役者さんたちです。歌舞伎の様式美を堪能しました。

「女暫」もとても楽しい華やかな舞台です。巴御前は玉三郎、花道で少し声がかれ気味でしたが、その美しくあでやかな素襖姿が登場しただけで、歓声が上がりました。昨夜の老女覚寿も良かったけれど、美しい巴御前もまた格別です。若手で人気者の松録、錦之助、菊之助も揃いました。なかではやはり菊之助の良く通る声、台詞の明瞭さ、立ち居振る舞いの溌剌さなどが好印象でした。

1部の途中でランチタイム。終了後は茶店でくずきりをいただいて休憩。そうそう、外に出て記念撮影もしました。

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↓この入り口部分は残すようです。

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第二部

菅原伝授手習鑑「筆法伝授」は一部の「加茂堤」に続く段になります。仁左衛門の菅丞相が勘当した弟子の源蔵に筆法を伝授する場面と、続いて讒言に寄り流罪になる寸前の門外の場面。一貫して高潔な人柄の菅丞相をすがすがしく演じる仁左衛門でした。

続いて「弁天娘女男白浪」は歌舞伎狂言のなかでも人気抜群の出し物。菊五郎の弁天小僧菊之助は7年前にも観たことがありました。今回は幸四郎、吉右衛門の兄弟が共演。満開の桜の下、華やかな台詞の連発で、可憐な町娘と詐欺泥棒の若い男との変わり身・・・何度観てもわくわく楽しい気分になります。菊之助も呉服屋の若旦那で出演、お父さんに似て女役も男役も器用にこなします。若々しく健やかな感じの菊之助が新鮮な息吹を舞台に運んでくれるような、そんな印象でした。

芝居がはねたのは5時半ごろ。銀座の松坂屋に寄って<忘れ物2 パジャマ>を購入。パジャマを忘れたのは初めてでした。どうせ要る物だから・・・と言い訳ぶつぶつ。ついでに眼鏡屋さんに寄って、出来上がったメガネを受け取り、ホテル近くの京都左近太郎 銀座店で夕食。たまたま見つけた和食屋さんですが、カウンター席が空いていてラッキーでした。全9品のコース料理を美味しくいただきました。

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↓間八のカルパッチョ 木の芽抹茶ドレッシング

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↓ 春野菜の焚き合わせ 桜餡かけ

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↓ 豚ばら肉黒砂糖煮込み

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↓ 山菜の炊き込みご飯とおぼろ豆腐の野菜餡かけ

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レセプションで明日の成田行きのバスの予約をしてから部屋に戻り、荷物の整理をして就寝。

 

 


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コメント 4

レイネ

待ってました!アメリカ・オペラと美術の旅がようやく始まりましたね。
途中、東京では歌舞伎もご覧になるというのが、旅の前奏曲にもなり、優雅でいい感じです。
今回は、お着物をお持ちになってるんですね。荷物が増えて大変でしょうが、着物で海外のオペラ鑑賞というのは、自分の気分も周りの雰囲気も華やぐものです。
どんなお召し物か、ご説明もお願いしますね。
by レイネ (2010-03-29 20:21) 

ryuji_s1

間八のカルパッチョ 木の芽抹茶ドレッシング
美味しそう 素晴らしいお料理 さすが一流店ですね
by ryuji_s1 (2010-04-01 10:03) 

alice

レイネさま

3週間ほど中断してしまいましたが、少し落ち着きましたのでカムバックすることにします。これ以上休むと思い出せなくなりそうですし・・・。

>どんなお召し物か、ご説明もお願いしますね

着物は灰桜色の小紋。桜の花が白っぽく浮き出て、やや光沢があります。実はネットの着物屋さんであつらえた超安物なの。普通の呉服屋さん価格の1/3以下でした。その分やはり生地自体が薄っぺらで、皺にもなりやすいのですが、我慢我慢です。(笑)

帯は臙脂色の生紬の帯でややカジュアルな観劇スタイル。まだ寒かったので上に長羽織(数年前に新調)を初めて着用。写真はありませんが、桔梗色にパステルピンクの漢方染め。これは特別高いものではありませんが、着易くて暖かく、安物隠しにもなりました。これからも重宝しそうです。

秋にヨーロッパに行こうと思っていますが、夫の体調を考慮しながらなので、あまり早くからは計画できません。無駄になってもアン・デア・ウィーンのセメレだけはチケットゲットしておこうと思っています。
by alice (2010-04-20 13:11) 

alice

ryuji_s1 さま

こんにちは!
着物姿で新橋のプチ料亭って、いかにもでちょっぴり恥ずかしかったのですが・・・この歳ですから、敢行!でした。(汗)

このときいただいたワインは京都産の白でした。京都でもワイン造っているのを初めて知りました。


by alice (2010-04-20 13:19) 

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