2011年冬の旅(4) パリ~テネリフェ [2011冬カナリア諸島からカタルーニャの旅]
2/11(金) パリ(ORY)10:55→マドリッド12:50/13:50→テネリフェ15:35 イベリア航空
テネリフェ島サンタクルス Hotel Silken Atlantida Santa Cruz 2泊(1泊87€朝食込み)
朝食はもちろんパスし、9時にホテルをチェックアウト。タクシーでオルリー空港まで。この日は週末旅行の客が多く、かなり交通も空港も混雑していました。チェックインと荷物検査に1時間もかかり、昨夜の顛末でお腹に何も入っていない私はいつ倒れてもおかしくないぞという状態でしたが、何とか持ちこたえ、ぎりぎりに搭乗口に辿り着きました。
機内では食欲はまったくなく、2ユーロの紅茶を飲んで水分補給。マドリッドで乗り換えテネルフェの北空港に着陸したのはパリのホテルを出てから7時間後という長旅でした。気温は20度、パリの鉛色の空から明るい青空の常春の島にやってきました。空港からタクシーで15分ほどでサンタクルスのホテルへ。
料金の割に予想よりも立派なホテルなので、何となくキョロキョロしていると、レセプション隣のレストランにミンコがマネージャーらしき人と座っているのが見えました。打合せ中らしく声をかける雰囲気ではありませんが、横顔が見えただけで嬉しかったです。代わりに?エレベーターで女性のLes Musiciens De Louvre Grenoble (以下MDLG)の団員の方と少しお話ししました。私はミンコのファンで最初は1999年のエクスだったと言うと、その頃はまだ私は入団していなかったわと彼女、そのうちに降りる階になりさようなら~。帰るまで結局 3人のシニア(若い人より話しやすい)の団員とエレベーター付近で話しただけで終わって、ちょっと勿体なかった気も・・・。
ロビーにMDLGのアフターコンサートのBARの案内↓
↓ ホテルの部屋は広く、快適
↓ 部屋からの眺め。残念ながら海は見えません
ところで、ここからが大失態。以前ロンドンで時間差の勘違いをしたことがありましたが、同じミスをしたのです。まったく学習してない私に我ながら呆れます。時計を1時間遅らせるところを進めてしまってまったく気づかず、2時間ほど休んだあと、お粥も食べて徒歩15分くらいのオーディトリウムへ行きました。ところが10分前に会場についたのですが人影なし。
このコンサートホールは図体が写真↓のように巨きく、入り口が閉まっているとどこから入場するのかも分からない建物なのです。
今日のコンサートの案内板も、チケット引き換え場所も見当たらず、焦りながら建物の周りを2周。ようやく階段下の分かりにくいところにあるBOXOfficeを見つけ、ネットで予約していたチケットを貰いました。係りの女性に入り口何処?と聞きましたら、「まだオープンしてないわ、コンサートの1時間前にならないと」というので、えーっ!!!
やってしまいました。その頃練習のために集まって来ていたオーケストラの人達にも怪訝な顔で見られて超赤恥。
まだ開演まで2時間があります。海岸近くの寂しい場所ですから近くにカフェもありません。疲労度も激しいので、一旦ホテルに戻って休憩しました。坂道を往復なので、かなりな疲労度です。コンサートの途中で倒れたらどうしょうとふらふら状態で再び会場へ向かいました。
しかし、その心配も杞憂に終わりました。この夜のアシスとガラティアはとても素晴らしく、音楽のパワーはそのまま私の不安な心と弱った身体を元気づけてくれたのです。ヘンデルのオラトリオの優雅な美しさをミンコは現代に新しく生まれたかのようなヴィヴィットな響きで、この時のこの場所にいる私をシアワセな想いで包んでくれました。旅が始まったばかりで、かってないほどのダメージを受け、体調を崩したことであと何年こうした旅ができるのだろうか、とマイナス思考になっていた私でしたから涙が・・・。
演奏前に英語でミンコの短かい解説があり、モーツアルト版?を使ってるがそれは5人の演奏なので寂しいから、コーラスも演奏者も多勢いれて、オーケストレーション華やかなスタイルで演奏しますとのことでした。あらすじまで解説して、一つ目の巨人Polifemoも手ぶりで説明するのです。いかにもミンコらしい、少しも巨匠ぶらないファンサービスにも感激でした。
カナリア音楽祭 ヘンデル『アシスとガラティア』 Auditorio de Tenerife 20:30開演
チケット90€
Les Musiciens du Louvre I
Marc Minkowski, director
Cor de Cambra del Palau de la Música Catalana
Julia Kleiter, soprano
Colin Balzer, tenor
Marcus Brutscher, tenor
Mika Kares, bajo
G.F. Händel: Acis y Galatea ( versión reorquestrada por W.A. Mozart)
↓ ドームの天井のようなコンサート会場、音響も抜群!
素晴らしい演奏に満たされてホテルに帰ってきますと、レストランのBARではすでにメンバーたちが楽しそうに飲んでいました。早い~!今日の演奏は彼らにとってもかなり満足度が高かったと思います。
私は独り寂しく部屋に戻り、温かいレトルトのスープを飲んで、就寝。
ミンコさんやオケ団員のお泊りだったホテルと同じとは、偶然ですか?それともあたりをつけて予約されたとか。朝ごはんで近くの席に座るとか夜のレセプションに参加とかされなかったんですね。ずうずうしいわたしなら、してたかも。
わざわざ遠くまで出向いた甲斐のある素晴らしいコンサートでよかったですね。ポジティブなエネルギーを浴びる、というのがナマの音楽を聴く醍醐味ですから。
by レイネ (2011-03-02 20:01)
すごい、カナリヤ諸島に行ったのですね。ここがスペインだなんて、図々しいですよね。ほとんどアフリカですからね。
それはさておき、コンサートホールは超モダン。そういえばその昔、カルロス・クライバーがこの音楽祭に出演したなあ、と思い出しましたが、当然それ以降に建てられたのでしょう。
こんなところまでミンコを追っかけにいったなんて、恐れ入りました!(笑)
by hbrmrs (2011-03-02 20:31)
レイネさま
>ミンコさんやオケ団員のお泊りだったホテルと同じとは
まったくの偶然でした。宿を選んだ基準はコンサートの会場に近いというのが最優先なので・・・。それに1泊87ユーロですから、4☆というのもホテルに着いてから知ったくらいで、中級クラスと思い込んでいました。
ホテルについてきょろきょろしたのはなんとなく雰囲気が華やかで、あれれって感じで(笑)
私のプアな英語力&出待ちを一度もしたこともないシャイな面ありで・・・今思えばこそこそした変な日本のおばあさん!
by alice (2011-03-02 20:32)
hbrmrsさま
>こんなところまでミンコを追っかけにいったなんて
厳寒のシカゴよりましじゃなーい?(笑)
カルロスクライバーはカナリア音楽祭が最後だったんじゃないですか?多分、テネリフェではなくラス・パルマスのほうだったと・・・。
ここのオーディトリウム、シドニーのオペラハウスと同じ建築家だったはずです。
by alice (2011-03-02 20:41)
訂正です。
>シドニーのオペラハウスと同じ建築家だったはずです
似たデザインなので勘違いしていました。シドニーは北欧の有名な建築家Jorn Utzonで、テネルフェはスペインの建築家Santiago Calatravaだそうです。
by alice (2011-03-02 21:09)
C.クライバー、テネリフェとラス・パルマス、両方で振りました。
3人のシニアの女性...あの人たちかな〜(笑)。
MDLGのヴァイオリンに一人日本人女性がいらっしゃるんですが、気がつかれませんでしたか? aliceさんがいらっしゃる前に連絡しておけばよかったと、後悔しています。テネリフェまでミンコ&MDLGを聴きに来た、というととても喜んでくれたと思います。
by Bowles (2011-03-03 09:53)
bowlesさま
>3人のシニアの女性...あの人たちかな〜(笑)。
正確には2人の女性に1人の男性です。気さくで感じ良かったです。
プログラムに載っていたメンバーに日本人のヴァイオリニストが居ると気がついたのは帰国してからでした(笑)
中国か韓国の人かと思っていました。朝食のときでもお見かけできれば「こんにちは」と日本人かどうか試せたのですが、残念。
by alice (2011-03-03 12:52)
てっきりフランスのみの旅かと思っていたら、一気にカナリア諸島ですか!!流石のフットワークの軽さですね。前日のキーンリーサイドのリサイタルは残念でしたが、悪い体調を癒してくれる音楽のパワーはありがたいですね~。しかも、オケと同宿とは、別に何をするというわけでもないですが妙に嬉しい偶然ですよね♪
>ホテルに帰ってきますと、レストランのBARではすでにメンバーたちが楽しそうに飲んでいました。早い~!
す、素早い!やっぱりこういう場所にいくと、半分バカンス気分なんでしょうね(笑)
by Sardanapalus (2011-03-03 23:01)
Sardanapalusさま
>流石のフットワークの軽さですね
というより糸が切れた蛸かも(あはは)
団員さんたちはバスで往復するので徒歩の私より早いご帰還なんですね。
>やっぱりこういう場所にいくと、半分バカンス気分なんでしょうね(笑)
夕方の練習まで、昼間は皆さん何処へお出かけなのか・・・ラグーナではそれらしき人は見かけませんでした。ホテルのレストランのランチ(彼らのためのテーブル)にはたった独り(暗そうな若い人)。
by alice (2011-03-04 13:19)