2011年冬の旅(7) バルセロナ [2011冬カナリア諸島からカタルーニャの旅]
2/14(月) バルセロナ・カタルーニャ広場9:41(R3)→リポール11:20/13:54→バルセロナ・カタルーニャ広場15:43
ここバルセロナはテネルフェに比べると気温はそう変わらないのですが、今にも雨が降りそうな朝はかなり寒く感じました。朝食(ブッフェ式)は3☆にしては種類が多く、紙コップやお皿がわびしいけれど、スペイン風オムレツや青菜の炒め物など美味しくいただきました。ここのブッフェは24時間いつでも開いていて、好きなときにいただけます。
部屋の電子レンジでレトルトの米飯をチーン。おにぎりを作って、いざ出発!今日は久しぶりのロマネスク探訪、心なしかエネルギーが満ちてきたのを感じ~にっこり。カタルーニャのローカル線R3の電車でリポールへ行きました。
カタルーニャ広場には2箇所の駅(メトロやrenfeのラインによって)がありますので、注意が必要です。初めは近くのランブラス通り寄りの駅に行き、失敗。200メートルほど歩き広場沿いにある駅へ。
窓口で切符を買い、北方面のLatour de carol(仏)行きに乗車して2時間。列車内の気温表示は内陸に向かうにつれて、刻々下がっていきます。リポールに着いたころは10度も下がって7度。雪の心配もあったので、オーヴァーコートにブーツで寒さ対策をとっていましたので問題なしでしたが、この日が今回の旅の中で一番天気が悪く、駅に降りると雨が降っていました。
↓ リポールRipollの駅(駅舎は左側で改装工事中)
駅からサンタ・マリア修道院まで1キロ弱。川に沿って歩き橋を渡りますと、小道の向うにガラス張りのポーチを持つ教会が見えて来ました。
サンタ・マリア教会 Monasterio de Santa Maria 起源は9世紀、ポーチの彫刻や回廊は12世紀に増築。傘下にモンセラート修道院ほか多くの子院を持っていたため、現在でも中世研究の主要な拠点になっています。
↓ 写真では分かりにくいのですが、ポーチの全面はガラス張りで保護されています。
↓ シニアのグループと一緒になりましたが、その人達が居なくなると独占状態
参考書からコピーしてきた解説を見ても判読できない部分もありましたが、正面扉口ゲートの大きな壁面を飾る彫刻群は圧巻です。
ヴシュールには説話的な主題特にカインとアベルや獅子の穴のダニエルのエピソードなど、ロマネスク彫刻の素朴さと親しみやすさにあふれ、両脇壁面の古代風な彫刻とは対照的です。
↓ 回廊は16世紀にも改築
↓ 教会内部は三廊式 石の重厚さが伝わってきます。
教会近くのカフェで温かいショコラを飲んで一休み、冷たい雨でさすがに冷えました。帰りの列車内でおにぎりの遅い昼食をとり、来た時とは反対に暖かくなっていく気温表示を眺めながら帰りました。
仮眠の後はリセウ劇場へ。今日はバレンタインデーなのでランブラス通りの中央は今日は特別に花屋さんがずらりと店を出していました。こちらでは男性が恋人や奥さんにお花を贈るのがバレンタインデーの習慣です。
ドニゼッティ『アンナ・ボレーナ』 20:00開演 バルセロナ/リセウ劇場
Musical direction:Andriy Yurkevych
Scene Management:Rafael Duran Scenery:Rafa Lladó
Costumes:Luke Castle
Lighting:Albert Faura (AAI) Choreography:Fernando Carvajal
New production:Gran Teatre del Liceu
Cast
Anna Bolena:Edit Gruberova ,Giovanna Seymour:Elina Garanca,
Lord Riccardo percy:Josep Bros, Enrico VIII :Simon Orfila
Lord Rochfort:Marc Pujol,Semeton:Sonia Prina
Symphony Orchestra and Chorus Gran Teatre del Liceu
この公演が発表されたときはアンナ・ボレーナはグルベローヴァとデヴィーアのWキャストだったのですが、いつの間にかデヴィーアが降りてしまって、興味が半減しました。私は日程の関係で両方は無理だったので、グル様のほうだけチケットを手配していました。席はプラティア最前列右端141.5€。
Anna BolenaはCDでマリア・カラスやサザーランドを聴いただけで、生の舞台は初めてです。舞台は二層に中央に階段というシンプルなものです。お城に集まった人たちは頭が禽獣のグロテスクな姿・・・最近こういうのが流行っていますね。グルベローヴァとガランチャは見た目は恋敵と言うより嫁姑の対決のようですが、それはそれで怖い感じでした(笑)
この日のグル様はあまり調子が良くなくて、低音も不安定でどうなるかと思いましたが、徐々に良くなり第2幕終わりころの狂乱のアリアはさすがにびしっと決めました。ブラーヴァの拍手がなかなか鳴り止まないほどの喝采を浴びました。ガランチャは終止安定した豊かな潤いのある声で、少し太ったかしら?歌唱も演技も魅力的でした。ブロスはここのところ聴く機会が多かったのですが、この日が一番高音もしっかり出して見事な歌唱でした。しかし、カーテンコールでは意外にもあまり拍手がなく、本人は自信満々だったようで、ちょっと不満げでした。そういう態度が問題なのかも・・・。スメトン役のプリナは数年前にリールでヘンデルのチェーザレを聴いたことがありました。バロックでは定評のあるアルトですが、この役も歌はもちろん演技もかなり達者なところを見せてくれました。グル様のファンクラブが2階バルコンに垂幕を掲げ、花束を投げ入れての大応援!
↓ ソニア・プリナ
↓ グル様のファンクラブ?
今日はそれぞれ素晴らしいロマネスク(どういうわけか写真がほとんどピンボケ)とオペラの二本立ての充実日でした。快い疲労感で熟睡。
パリで体調を崩され、キーンリーサイドのコンサートは残念でしたが、その後順調に予定をこなされたのは素晴らしいです。
私はデヴィーアのチケットも用意してあったのですが、無駄になってしまいました。
30ユーロくらいの席だったので良いのですが、ボックス・オフィースに返金できなくても無駄になるよりは他の人に販売してくれと言っても・・・できないといわれ・・・
他の人にあげようかとも思ったのですが、名前が印刷されたチケットなので
止めておきました。
歌劇場によっては柔軟に対応してくれると思うのですが、ここは全くダメでした。
グルさまファンはどこも熱いですが、バルセロナは久しぶりのグルさま登場にかなり熱かったですね^^;
by kametaro07 (2011-03-06 18:41)
リポールに行った日のことを懐かしみながら、日記を拝見しました。行こうという前の日にあの200メートル離れた駅で切符を買って、当日、切符をいれてもなぜか開かない改札を無理に通って乗っていたら、検札にきた車掌さんに「これは前の日の切符で、無効」と言われ、泣く泣く二重払い。リポール駅前のスーパーを思い出す貧乏な私です。
バルセロナのホテルは、aliceさんがお泊りになるホテルではないと密かに心配していたのですよ。
by kikuko (2011-03-06 19:20)
Kametaroさま
本当にデヴィーアは残念でしたね。彼女のアンナ・ボレーナもまた素晴らしかったでしょうに・・・。
今回はアラーニャといいグルさまといい、熱いグループのファンに遭遇して、少々驚きました。
グルさまは3年前にリセウでコンサート形式のルクレティア・ボルジアを聴いたことがありました。そういえばあの時も全員が総立ちになって熱いカーテンコールでしたっけ。カタルーニャ気質もあるのかなぁ?
by alice (2011-03-06 20:28)
Kikukoさま
>泣く泣く二重払い
私もこの翌日24時間有効と思って買った切符が、翌々日使えなかったので、むかっ!でした。でもよくよく考えたら単にOne Dayと勘違いしてたのです(汗)
改札口付近にはいつも見張り&案内の係りがいるので、安心ですよね。
バス網もフランスに比べると発達してますし、個人旅行しやすいところと思いました。言葉がほとんど分からなくて初めは不安でしたが・・・。
あのホテルは最初の夜だけはびっくりしましたが、意外に騒音の心配もなく、狭くても機能的にできていて快適に過ごせました。日本人の方も何人か泊まっていたようです。
同宿のスペイン語学校に通っていらっしゃる女性は3月中旬まで滞在とのことでした。多分わに子さんとも顔を合わせられるのではないかしら。
by alice (2011-03-06 20:51)