2011年冬の旅(12) フィゲラス [2011冬カナリア諸島からカタルーニャの旅]
2/19(土) フィゲラス→ポルトリガト(カケダス)→フィゲラス
お部屋はクラッシクタイプ過ぎ(笑)なものの、朝食は昨夜と同じ丸テーブル(私たちのツアー専用)で、傍らにゆで卵沸かし器にお世話係もついて、とても良いサービスでした。
↓ ここもタラゴナ同様のハム、ソーセージの吊り下げ。
9:30にホテルを出発、町の散策をしながらダリ美術館へ。
↓ 途中のランゴラ広場には週末のアンティーク市がたっていました。
↓ ダリの生家
↓ カテドラル/3層からなる八角形の鐘塔 お葬式が始まり準備中のため見学できず
↓ ダリ美術館 赤い壁のポツポツ模様はダリの好きだったパンの形、そして卵のオブジェ。この周辺には日本の若い人もちらほら。
↓ 屋根の卵とカテドラルの鐘塔
入り口はこの赤い壁側の反対、カテドラル近くにあります。シーズン・オフなのにオープン前から行列ができていました。私たちは団体予約済みなので、待たずに入れました。
↓ ダリが影響を受け、敬意とともに競争心を燃やしていた「ピカソの肖像」。ピカソはこれを観たことがあるのかどうか・・・。
↓ 「雨降りタクシー」(修復中)の展示された中庭の壁
↓ 中庭に面したガラス張りの大ホールにある大作(タイトル不明)右下隅に少年時代のダリの姿、左上にガラが描かれています。
↓ 「レダ・アトミカ」Leda Atomica 1949
↓ ガラの肖像画としては初期のもの
↓ メイ・ウエストの唇ソファーを置いたコーナー。人の顔に見立てた展示。
↓ 「記憶の固執」(柔らかい時計)のヴァージョン
次から次と現れるシュールなダリの世界に戸惑いながらも面白く鑑賞しました。彼の作品は世界各地にかなりな数があるうえ、東京で新宿(米セント・ピーターズバーグのダリ美術館からの出品)と渋谷(パン籠があったからフィゲラスから?)でもかなり大規模な企画展がありました。大ファンと言うわけではありませんので、上京時に偶然観たのですが、やはりインパクトは相当強かった記憶があります。大作はここでしか見られないものも「アメリカの詩情」「トリスタンとイゾルデ」など多数。
ツアーの美術館めぐりにしてはかなりの時間をここで過ごすことができました。旅の目的のひとつ、「カタルーニャの美術」に興味のある方がほとんどですが、最後はヘトヘト「疲れた~」と美術館を後にしました。でもランチまでまだ時間があり、先ほど通ったランゴラ広場に面したカタルーニャ玩具博物館の見学をしました。現代のハイティックなおもちゃとは違うアンティックな遊び道具などに郷愁を覚えながら、館内を一周(カメラ禁止)。ダリの一族から寄贈されたという(ダリの妹さんの写真にも写っている)テディベアもありました。生家からも伺えますが、裕福な家庭だったようです。
ランチはフィゲラスでも一番有名なドゥランホテルのレストランで。先代のオーナーがダリと幼馴染だったため、ダリもよくここで食事をしたそうです。
↓ ドゥランホテルのキッチン入り口
↓ レストランの酒蔵の雰囲気の残る小部屋。ここがダリの指定席だったそうで、もちろんここを貸切。少人数のツアーだから可能だったと思います。
↓ たらと赤パプリカの前菜
↓ ミックスパエリア
デザートにはバニラアイスクリームのラズベリー添えをいただいて、雰囲気も味も満足なランチを終えました。
そして、午後からは内陸のフィゲラスから山を越えて、地中海のカダケスへ。ここで嬉しい情報がありました。シーズンオフで閉まっているとされていたポルトリガトのダリの家が、2月は週末だけオープンになったと言うのです。最終入館にも間に合いそうなので、カダケスは車窓見学にして、ポルトリガトに直行しました。
↓ バスのなかから眺めたカダケスの町
↓ ポルトリガトのダリの家
見学は10名ずつの制限があるのですが、私たちは特別に13名でもOKと、ここでも融通の利く対応を受け、感謝でした。ダリが初めてここに住んだのは不遇な時代で、不倫の恋を貫いたガラと共に逃れるように暮らしたのです。
当初の質素な漁師の家から有名になるにしたがって、改造拡張されていきます。そのせいで複雑な間取りになっていますが、各界の著名な方たち(マリア・カラスも)をゲストに迎え、華やかな生活の一端が伺えます。しかし、ダリのミューズ、ガラは裕福になるにつれ、パリなどで浮気したり遊び始めます。ここでガラの帰りを待つダリの気持ち・・・。アトリエの大きな窓から見えるポルトリガトの湾が急に寂しい景色に感じられました。
ダリの絵の中に遠景として描かれることの多いポルトリガトに実際に来ることができました。本当に嬉しかったです。舞い上がってカメラをバスの中に忘れたので、携帯で遠景を写しただけですが(暗くて室内は無理)。
Google Earthで確認したときフィゲラスからカダケス間はさほどの距離ではないように思っていたのですが、実際はいくつかの山や峠があり、かなり遠かったです。フィゲラスに戻ったときはもう日が暮れていました。
夕食は昨夜のレストランで。前菜は魚いろいろ、メインは仔牛のローストグリル、デザートはムース?とご馳走攻め。ここも豊富な食材を使いかなり美味しかったので、カタルーニャの食は素晴らしい!と一同ご満悦。
と言うわけで、今日はダリ尽くしの一日でした。
コメント 0