2011年春の旅 11 (ニューヨーク) [2011春東京からNY、母娘の旅]
4/19(火)
トラブル発生!悪い予感があたりました。朝になりバスルームに入りお湯を出そうとしたら、水、水、水・・・。すぐに電話をしましたが、ボイラーが故障したのでしばらくお待ちくださいとのこと。お湯がでないのではシャンプーとシャワーができません。寝癖頭の二人は途方にくれました。結局30分くらいじりじり待って、直りましたが、ますますこのホテルが嫌になってしまいました。G階にはブルーリボンという寿司屋があって、朝食には和食もあるからと勧められたのですが、「やだ食べるもんか~!」と、
娘がネットで調べた朝ごはんが美味しいという「サラベス」でお洒落な朝食をとりました。ここは徒歩数分のセントラルパークに面した通りにあり、観光客ばかりでなく、近所の方もかなり来店していました。ニューヨークはレストランでの食事は税金やチップでかなり高くつきます。ここもブレックファースト・メニューとはいえふたりでチップを含め60$!
↓ 私はパンケーキの苺添え、娘はクロワッサンとスクランブルエッグ。それにフレッシュオレンジジュース、コーヒー。
↓ 食後の散歩がてらセントラルパークを抜けて、アメリカ自然博物館まで、徒歩20分くらい。
↓ アメリカ自然史博物館の正面玄関は凄い行列!
↓ 諦めてタクシーに乗り、セントラルパークを抜けて、イーストサイドのグッゲンハイム美術館へ。ここもいままで見たことがないほどの行列です。小雨のちらつく中30分ほど並んで入館。
中に入ってもチケット売り場でまた行列です。シティパス(9Days)を買えば今後の美術館めぐりに便利なうえ、割引になるので購入しました。大人79$(結局6アトラクションのうちエンパイヤービルと自由の女神ツアーは行かなかったので、割引になったのかどうかですが・・・どこも待たずに入れたのは良かったです)
↓ ここは3回目ですが、改装後は初めて。ホールも綺麗になりました。
特別展は「The Great Upheaval:Modarn Art From The Guggenheim Collection,1910-1918」(2/4~6/1まで)
この展覧会の紹介ポスターやガイドリーフレットに私の大好きなMalevichの「Morning in the Village after Snowstorn」が使われていて、にっこり。
ここのコレクションの豊富さを見せ付けられながら、今まで目にしたことのなかった名画の数々を鑑賞しました。図録も重くて購入しませんでしたし、カメラ禁止なのが残念でした。
下の絵葉書2枚は常設展から
↓ Max Beckmann「Paris Society」1931
↓ Camille pissarro 「The Hermitage at Pontoise」1867
午後2時を回って、疲れたので館内のレストラン「The Wright」でランチ。明るくモダンな内装にかなり水準の高いフレンチ。それでいてカジュアルな雰囲気です。娘は豆のスープと鶏肉、私はオマール海老のサラダとデザートで軽く済ませましたが、とても美味しかったです。遅い昼食でしたが、次から次とお客さんが途切れません。予約なしだったので数分待たされました。下のHPから予約も出来るようです。
http://www.thewrightrestaurant.com/home/default.asp
4時ごろホテルに戻り仮眠。この日はオペラを予定していなかったのですが、娘にも勧められ、やはり行くことにしました。せっかくの母娘の旅ですから、一緒にミュージカルでもと思っていたのですが・・・。演目はR・シュトラウスの『カプリッチョ』、マイナーなオペラなので、当日チケットもOKでした。でも、この夜は意外に席が埋まっていると思ったら、HD収録のカメラが入っていました。席は3階正面1列目中央。
Richard Strauss『Capriccio』 8:30~10:55 The Metropolitan Opera
Conductor: Andrew Davis Production:John Cox Set Designer:Mauro Pagano
Flamand ,a composer:Joseph Kaiser Olivier,a poet:Russell Braun
La Roche,a theater director The Countess,a young widow:Renee Fleming
The Count,her brother:Morten Frank Larsen Clairon,an actress:Sarah Connolly
『カプリッチョ』は2002年にトリノで観たことがあり、2度目です。フラマンをカウフマンが歌って、初めて彼に注目した思い出のオペラです。2時間半休憩なしの一幕ものですが、トリノでは途中で席を立つ観客が多くて驚いた記憶があります。さすがに今回はそういう人は見かけず、舞台に集中できました。
舞台は1920年のパリ近郊のシャトウの設定。クラシックなインテリアの室内に、登場人物たちの衣装もメットらしく素敵なデザインです。特にヒロインの公爵夫人フレミングのドレスはパーフェクト!彼女はスタイル抜群、上品な中にアメリカ人らしい気さくな雰囲気もあり、好感度大。メットでは絶大な人気があるのもうなずけます。この日が収録の日ということもあったのでしょうが、集中度の高い演奏で、それぞれの歌手のパフォーマンスもスムーズかつ手ごたえのしっかりした感じがしました。
メゾのサラ・コノリーは今回初めて聴きました。バロックものがお得意と思っていましたが、プログラムのキャリア欄でみるとワグナーも歌ってるのですね。声量はメットの大劇場にはやや小さいけれど、滑らかで美しい声、優雅で繊細な表現はフレミングとも良い相性。最後の重唱がこのオペラの最大の聴きどころなのですが、テノールのカイザー、メットデビューだった若手バリトンのラーセン、中堅のブラウンも頑張って、素晴らしいシュトラウスの音楽を堪能できました。
『カプリッチョ』はR・シュトラウスの最後の作品であり、初演は1942年ミュンヘンでした。第2次大戦の真っ最中だったのですね。作曲家がこの作品に籠めた芸術(音楽・オペラ)に対する想いを汲み取るまではいきませんが、トリノでの戦争の影を感じさせた演出とは違って、メットらしい素直(笑)な、かつ飽きさせない華麗さ。「まあ、これはこれで良しだな~」と劇場を後にしました。
↓ 幕はすでに開いていました。そのせい?シャンデリアの上がるタイミングが遅く、演奏が始まってからになって、あれ~?(3階だったので気がつきました)
追記:このシャンデリア事件はミスではなく、前奏曲にあわせて上げるように計算されたものだったとか・・・まったく気がつかない私でした。
↓ 中央左サラ・コノリー、右伯爵役のラーセン
↓ フレミングの左が指揮者のA・Davis
このカプリッチョはライブビューイングで見られますね。本場で見ていらしたなんてうらやましい。
シュトラウスはあまり好みではないので飛ばそうかと思っていたのですがお勧めですか?
by tina (2011-05-04 22:34)
tinaさま
>シュトラウスはあまり好みではないので
そうなるとちょっと難しいかも・・・ドラマチックなストーリー仕立てではないマイナーな作品ですから。
私は3階の正面最前列の席だったので、もしかして映っているかもしれませんし、歌詞の細かい部分も復習したいので、観にいくつもりです。
by alice (2011-05-05 00:20)