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2011年春の旅 13 (ニューヨーク) [2011春東京からNY、母娘の旅]

4/21(木)

朝から冷たい強風の悪天候の日。風邪がぶり返して咳がひどくなってきましたが、ニューヨークの美味しい朝食をと、頑張って近所のカフェAQKAFEへ。コロンバスサークル近辺のカフェのなかでも、北欧風のインテリアとスカンジナビアレストランで有名なAQUAVITの系列店ということで目立っています。

http://www.aqkafe.com/

二人ともスモークサーモンと卵にフレッシュ・オレンジジュースとコーヒーをいただきましたが、ミートボールもここのお勧めだったようです。

この日は2日前に行って長い行列で諦めたアメリカ自然博物館へ。寒いので地下鉄で行きました。以前は見られなかったプラネタリウムと蝶のコレクションが今回の目的です。地下鉄81Stから直通の入り口はすでに行列。どうやら館内の人数制限をしているようでした。私たちは地上からプラネタリウムのあるビックバンシアターのほうから入館しました。プラネタリウムの予約時間が記入されたチケットをもらいましたが、1時間ほど後なので、バタフライの展示室へ。しかし、ここも予約制で特別料金がかかりますが、せっかくだからと申し込みました。それぞれの時間まで、マンモスや恐竜の骨などを見学しました。

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プラネタリウムは宇宙の歴史がテーマでウーピー・ゴールドバークのナレーション。最初の星の誕生から地球の誕生まで30分ほど。小さな青い地球の誕生そのものが奇跡。その太陽系の片隅の星で一生懸命生きる私たち。その誕生からして地球は地震も津波もハリケーンもあって当たり前、「想定外」などありえません。そういって原発の安全を無理に押し通した科学者たちの責任は重いです。それを快適な暮らしのために黙認してしまった自分にも腹が立って・・・涙。カメラ禁止。

さて、楽しみだった蝶のコレクションは予想より貧弱でした。温室での蝶々見学も沖縄の由布島のもののスケールを大きくしたくらいの規模。蝶にまったく無知な私が言う資格もありませんが・・・汗。

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まだまだ観たいという長女とはここで別れ、コロンバスサークルに戻りました。ランチはワーナーのイタリアンA Voce Columbus。ここは昨年も来て気に入ったレストランです。2時半近くでしたが、席はちらほら程度にしか埋まってませんでした。

↓ フォカッチョにチーズ風味のソースをつけて

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↓ 白身のお魚のカルパッチョ。ウイキョウやセロリの薄切りと淡白なソースが絶品!

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↓ 手打ちパスタ(ネッロ・オレキエッテにオマール海老)

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↓ 量もほどほどなのでデザートもOK

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女性シェフらしく上品で繊細な味、極上イタリアンを堪能した後は宿に帰ってお決まりの仮眠。そして昨年夏から手配済みだったオペラへ。

Gioachino Rossini『Le Comte Ory』8:00~10:45

Conductor:Maurizio Benini   Production:Bartlett Sher

Raimbaud:Stephane Degout   Countess Adele: Diana Damrau                    Count Ory: Juan Diego Florez   The Tutor:Michele Pertusi               Isolier:Joyce Didonato

シャーの演出は2007年のセビリアの理髪師以来でした。あの舞台もかなり面白かったのですが、今回も期待にたがわぬ、ミュージカル&ドタバタ風ながら決して下品にはならず、作品の洒脱さを生かした舞台になりました。音楽も大部分がランスへの旅からの転用が多く馴染みやすく、テーマもフランス貴族の軽い恋愛劇というわけで、最高のキャストを揃えたベル・カントの愉悦にひたりました。

昨年赤ちゃんを産んだというダムラウが一番心配でした。声が気のせいか優しくなったような・・・。でも歌の巧さも体型も美貌も変わらず、ロココ風ドレス姿の綺麗なこと!ヴァトーの雅宴画に出てくるような色っぽさ・・・このエレガントで豪奢な衣装はMETだからこそ!でしょう。6月の日本公演にはぜひ!来てくださいませ。

フローレスは歌はもちろんのこと、コミカルな演技も、以前はハラハラしたときもあったけれど、今回は満点に近く、観客も大喜び(でも笑い過ぎるぅ~)でした。この1週間ほど前に男の子が産まれ、パパになった喜びも伝わってくるような、そんなパフォーマンスに大絶賛の嵐でした。ディドナートも赤い革のジャケットも素敵に似合って、歌唱も演技もかなり完成度が高く、影での努力がうかがえました。

主役3人の満点のパフォーマンスに加えて、注目したのはオリーの仲間ランボー役のドゥゴー。彼は来年春、ウィーンでハムレット(ミンコ指揮)を歌うというので、初めて名前を知りましたが、声も私好みで、演技もスタイルも良く(顔は目が大きいほかは?)、プログラムでチェックしたところすでに大活躍のバリトンなのですね。キーンリーサイドとレパートリーが重なっているのが気になりますが(笑)

追記:コメントをいただいたBowlesさんのご指摘で、ドゥゴーは2003.4にラモーの『レ・ボレアード』(パリ・ガルニエ)で聴いていたそうです。BORILEE:Stephane Degout  全然憶えてなくて・・・汗

というわけで、オーケストラ席4列目での耳も目も極楽状態の鑑賞でした。でも、こんなときに限ってカメラを忘れてしまって・・・写真はMETのサイトから拝借しました。

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ストレス解消にはロッシーニ!と、笑顔で劇場をあとにしました。

 


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コメント 13

レイネ

相変わらず、全てに充実のご旅行、大変うらやましく拝見しました。
アメリカには行った事がなく無知なので、そうか、『メロード祭壇画』はメトリポリタンとはいえ、クロイスターの方なんだ、と知りました。

さて、ステファン・ドグー(ドゥゴー?)推進委員をしております。皆様に彼の魅力がわかっていただけたようでうれしいです。
ウィーンの『ハムレット』は行けませんが、モネ劇場とシャンゼリゼ劇場(それともガルニエだったかも)には来シーズン登場するので楽しみ。パリでの『イポリートとアリシー』(アイム指揮、サラ様フェードル、トピ君イポリート、ドグーのテゼー)には絶対に馳せ参じるつもりです。
by レイネ (2011-05-09 20:49) 

alice

レイネさま

>ステファン・ドグー(ドゥゴー?)読み方がわからなくて、適当に書いてしまいました(汗)正確にはドゥグーなのかな~?METでもファンが多くて、かなり声援が飛んでいて名前を連呼していたのに、聞き取れず・・・。

ウィーンのハムレットは行けそうもありませんが、パリでの『イポリートとアリシー』はスケジュールに入れました。お会いできると嬉しいです~♪
by alice (2011-05-09 22:33) 

tina

確かにストレス解消にはロッシーニ!生で楽しめたのはうらやましいけど
ライヴビューイングでもたっぷり楽しめました。
ランボー役の名はデグーとなっていました。外国人の名前をカタカナにするのはむずかしいですね。
by tina (2011-05-09 23:04) 

kikuko

華麗なお食事、見事な行動範囲、更新を待ちかねて拝見しています。明日、ライブユーイングを観にいきます。なんだかダラダラ過ごして、旅の準備も中途半端ですが、ネットでエイッとチケットを買いました。
 ペーザロでフローレスが「オリイ」を演じたときは、一回目はわけがわからず、何度か観て、やっと理解できたような・・・。ボローニャまで行って、ストだったときは、もう落胆なんてものではありません。その点、メトはリスクがなくていいですね。
 もう次の計画を進めていらっしゃる! 凄いです。
by kikuko (2011-05-10 09:42) 

alice

tinaさま

私も今日ライヴビューイング行ってきました。東京と違ってガラガラ・・・20名くらいしか入っていませんでした。ランチで食べたつけ麺のにんにく臭さも、気にしないで済みました。

ほんとDegoutはデグーとなってましたね。フランス人だからドグーのほうが正しいと思いますけど。
by alice (2011-05-10 20:53) 

alice

kikukoさま

ペーザロでのオリーの音源は聴いてはいたのですが・・・やはりMETの3人の強力コンビのベルカントは素晴らしいです。

こちらの劇場の音量は生に比べると大き過ぎで、その点はやや残念でした。歌詞や演技の細やかなところも確認できて、良かったです。

幕間のインタビューで、フローレスが日本の皆さん~!と呼びかけてくれたのも感激でした。
by alice (2011-05-10 21:06) 

tina

ライヴビューイングの配役に横文字でも書いてもらいたいですね。
メトのプログラムを売っていると書いてあるのに後で気がつきました。
買ってくれば良かった。
by tina (2011-05-10 22:42) 

alice

tinaさま

メトのプログラムってどんなのかしら?劇場で無料で配っているPLAYBILLだとしたら(それしかないはず)・・・ヴューイングのチケット3000円もするのにケチだわ~松竹さん。
by alice (2011-05-10 23:17) 

bowles

> Degout

は、「ドゥグー」がいちばん近いかと...。

aliceさん、初めてではありませんよ〜。クリスティの振ったLes Boreades、ちっちゃな訳ですが、ちゃんとお聴きになってますよ〜。彼、もともとはクリスティやヤーコプスのところでバロツクやモーツァルトを歌っていたんですが、このところぐっとレパートリーを広げましたね。
by bowles (2011-05-11 17:41) 

Bowles

訂正です。
「ちちゃな訳」→「ちっちゃな役」

東京は3500円でした。
by Bowles (2011-05-11 17:44) 

alice

Bowlesさま

Degout聴いていましたか・・・あれは8年前でしたね。全然憶えてません。もしかして、ほかも聴いているかも。
プレイビルのキャスト紹介にイフゲニのオレスト(パリ)ってあるけれど、彼だったのかな~。

前売り3枚綴り買うと1枚3000円だったと思います。普通は3500円です。
by alice (2011-05-12 01:40) 

Bowles

>イフゲニのオレスト(パリ)

aliceさんがご覧になったのは、ミンコが振った2006年のプレミエのときですか? (わざわざあの凡庸なボールトの指揮でご覧になるとは思えないので)。もしそうでしたら、ドゥグーではありません。ドゥグーが歌ったのは再演の時です。

ミンコのバスティーユの魔笛でパパゲーノを歌っていましたが、ご覧になっていませんでしたっけ?

>前売り3枚綴り買うと1枚3000円だったと思います。普通は3500円です。

ナルホド...札幌はちょっと安いのかな〜って思っていました(笑) 。
それにしても高すぎます。

by Bowles (2011-05-12 15:03) 

alice

Bowlesさま

>ミンコが振った2006年のプレミエ

あのときのカタログ探そうかな~と思ったら、自分のブログを見れば分かりました。オレステはRussell Braunでドゥグーとは似ても似つかぬ方↓
http://www.russellbraun.com/

そして、先日のカプリッチョでオリヴィエを歌ったバリトンさんでした(汗)

>ミンコのバスティーユの魔笛でパパゲーノ

これは観てません。そういえばミンコのモーツアルトはミトリダーテだけかも。
by alice (2011-05-12 22:04) 

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