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2011年秋の旅 (3) ミラノ [2011秋ウィーンとイタリアあちこち巡る旅]

10/26(水)

 今日は朝からどんよりとした曇り空。今にも雨が振り出しそう。昨日の疲れもあり朝は8時過ぎに起床、10 時に外出。まずは久しぶりにサンタンブロージョ教会へ。
ここは3回目の訪問。初回はまだロマネスク美術を知り始めた頃でした。1999.7次女とこの教会の近くのホテルに宿泊したのは教父アンブロージョのために建てられたという由緒のある教会訪問が目当てだったのです。ロンバルディア・ロマネスクというよりイタリア・ロマネスクの最高傑作でしょう。それをつくづく感じた3度目の訪問になりました。2回目は、2002.10一人旅の時でした。

 ↓ 同名のメトロの駅を降り、地上に上がっていくと門があり、駐車場になっているサンタンブロージョ広場。

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↓ その駐車している狭い車の間を抜けて、柱頭の並ぶアトリウム(1088~1099)に入ります。

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ここの柱頭彫刻でしばらく足止め。ランゴバルド~カロリング~プレ・ロマネスクと変遷するロンバルディア・ロマネスクの原型を確かめつつ・・・楽しみました。

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↓ 半壊していますが右扉口彫刻のオリジナル

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↓ コピー

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↓ ファサード上部

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二つの塔を控えた赤煉瓦の建物は迫力!何度来ても強い印象を持ちます。

さて内部に入り、まず右側廊から2ユーロを払って、サン・ヴィットーレ・イン・チェルドーロ礼拝室のクーポラに残る5世紀の黄金のモザイクを仰ぎ見て、

↓ 博物館になっている部屋にはベルゴニョーネの壁画「博士たちと議論するキリスト」

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↓ 昨日観たアリアーテの障壁のクリスマと同じデザインのもの

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↓ ベルゴニョーネは左側廊手前の礼拝室にも「キリストと天使」があります。

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↓ おおらかで敬虔な北イタリアの画家ベルゴニョーネの作風を再評価。

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↓ 4世紀に建設が始まった三廊式の内部はさまざまな時代を経ています。奥行きのある後陣にキボリウム(4~9~13世紀)と下に黄金祭壇(9世紀カロリング時代)

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↓ 上の写真左に見えるのが説教壇(11世紀)

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↓ 説教壇を飾る天使の彫刻

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↓ きりがないほど見所満載・・・最後は中央扉口付近の彫刻を観てお終い。

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 メトロでドウオーモへ。ドウオーモには入らず、スパダーリ通りのアンブロージアーナ美術館から以前は2度ほど泊まったことのあるホテルの左脇道を歩き、美術館の裏側のアンブロージアーナ図書館の建物に隣接するChiesa di San Sepolcroサン・セポルクロ教会へ。

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内部はすっかりバロックに改造されているのですがが、ファサードと双塔はロマネスク期のままです。アンブロージャ美術館が改装オープンする前など、何度かこのサン・セポルクロ広場を通過したこともありましたが、この教会には全然気が付かなかったのです。
それが今回の旅に出る直前、池田先生のツアー(2012/3)の案内が送付されてきて、そのなかにミラノの教会として紹介されていたのです。ランチをこの近くで取ることにして寄ってみたと言うわけです。

↓ 1030年創建ですが、19世紀に改築されています。ここも広場は駐車場と化していて車だらけ・・・

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↓ 壁面フリーズやアーチヴォールトがロンバルディア帯ではないのが印象に残りました。

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 さてランチは歯肉炎も快くなってきたので、お肉が食べたくなりました。以前来たことのあるトラットリアへ。

↓ サンタ・マリア通り

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ここはコトレッタ・アッラ・ミラネーゼ(ミラノ風カツ)で有名なところ。私が入店したのは12:30頃だったので、席はずいぶん空いていたのですが、ほとんどは予約席で、1時過ぎからドンドン埋まって満席になりました。観光客と地元客が半々くらい。

↓ アンティパストはフンギ・ポルチーニの炒めものトリフォラーティ。写真写りは良くないけれど美味でした。

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↓ セコンドはここのご自慢コトレッタ・アッラ・ミラネーゼ 。お皿からはみ出しそう~こういうとき相棒がいればなあと思います。

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デザートはフレッシュ木苺とアイスクリーム、檸檬ソースをかけて。寒いので赤ワイン。初めは観光客とみてぞんざいなサービスで感じ良くなかったが、なぜか?きちんとコースでオーダーしたから?帰る頃は愛想良くなりました。マダムが良く気くばりして繁盛しています。

 ドゥーモからメトロでホテルに戻りましたが、このホテルには珍しく2時頃でしたがまだ掃除が終わっていません。睡眠中に起こされるのは困るので、起こさなでの札をかけて置き、5時頃目がさめてからクリーンナップの札をかけました。ところが出かけるまで、誰もこないのです。7時頃レセプションに寄って、お掃除を頼んだときは、OKと部屋係に連絡してくれたので、安心したのですが。。。

Gioachino Rossini
『La donna del lago』 ミラノ・スカラ座 8時開演。

Direttore:Roberto Abbado
Regia:Lluis Pasqual 

Giacomo V:Juan Diego Flórez
Douglas D’Angus:Simon Orfila
Rodrigo :John Osborn                                        Elena:Joyce DiDonato
Malcolm :Daniela Barcellona

席は日本式では2階のボックス席。2列目3番なので視界は2/3がせいぜい。
初日のチケットは遅れて申し込んだので仕方がありません。

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開演前にディドナードが風邪気味で調子は快くないが歌うとの説明がありました。
慎重に歌っていたこともあって調子の良いときの切れには欠けますが、最後のアリアもやや重いが無難にこなしたのは流石でした。                                        フローレスはいつもどおりの美声を響かせ、そつなく歌いましたが、何故か胸に響いてくるものがないのです。今の彼ならこのくらいは歌えるのがあたりまえよねみたいな。。。結局は日本公演のキャンセルのときの私の心のなかでのこだわりが抜けないままだったのです。熱くなれないうちに終わってしまいました。                                                   一番素晴らしかったのはバルチェッローナ!彼女らしい個性と美しさに彩られたロッシーニの愉悦に浸れました~♪
ロドリーゴのオズボーンはフローレスと較べると歌はやや安定感にかけますが、身体全体が音楽にのっていて、その現代感覚のあふれたアクティブなパフォーマンス!彼の抜きん出た全体的なパフォーマンスは大いに讃賞されるべきと思いますが、ラジオなどの音源ではその魅力は伝わらないでしょうね。久しぶりの3星新人に出会いました。ただブラボーとブーが交じり合ったカーテンコールでしたので?イタリア人には受けないの?

演出はパリとロンドンとの共同とのこと。コーラス陣の役割や動かし方が野暮というか・・・いらいら
。スター歌手たちの声の饗宴だけで満足。どうでもいい演出。

↓ カーテンコールの写真はすべてピンボケ(涙)

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↓ スカラ座近辺の建物もライトアップされ綺麗

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 席が悪いせいもあって腰痛と疲れでヘトヘトになりながら、宿に戻りました。ところが部屋は掃除されていないまま。レセプションには先ほどの人がいないらしく、掃除の時間は6時までだからの一点張り。じゃータオルだけでも取り替えてとお願いしてようやくボーイがタオル取り替えにやってきました。彼にこうこうと説明した後まもなくレセプションから電話が入り、大変申し訳ないとの謝罪。ということで、ミニバー3日分が只になりました。でも、明日の朝早くにチエックアウトですしぃ~。
今回のステイは暖房があまりきいてないし、こんなことだし、なによりもWiFiがロビーだけのたったの30分フリーってあまりにもけちんぼ。
今回はここを基点に何度か泊まるので、やや憂鬱(キャンセルのできない格安料金)。いらつきながらも無料のビールを飲んで就寝。




 


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コメント 2

わに子

サンタンブロージョ、最終日に行ったらお祈りの会みないなのがあって、入れませんでした。TTアトリウムの写真も遠慮して欲しいように言われて。。。でも扉口の浮彫はオリジナルではないのですね、熱心に撮影する所でした。(汗)
>右側廊から2ユーロを払って、サン・ヴィットーレ・イン・チェルドーロ礼拝室のクーポラに残る5世紀の黄金のモザイクを仰ぎ見て

有料になったのですね、、、以前は無料だったのに。。。

ミラノカツレツ美味しそうです。
よかったらお店の詳細教えてください!次回(いつにになるやら)行ってみたい!

ようやく、少し書き始めましたが、アスティまで今年中に行きつけるか謎です。写真だけでもとは思い、少しUPしました。
by わに子 (2011-11-16 11:26) 

alice

わに子さま、コメント見逃していました(汗)
サンタンブロージョ、残念でしたね。何か特別な日だったのでしょうか?以前結婚式のときに行ったことがありますが、やはりおおっぴらには写真を撮れなくて・・・3回目でようやくじっくり観ることができました。

ミラノカツレツの店、一緒に行きたいですね!http://www.gnavi.co.jp/world/europe/milano/w505988/
by alice (2011-11-19 14:57) 

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