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2012年冬の旅(4) パリ [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

1/18(水) パリ(オーストリッツ)9:49→エタンㇷ゚10:30/12:20頃→パリ13:00頃(本数多い)往復16.2€

今日は朝から冷たい雨が時々降るうえ、風もある悪天候の一日でした。それでも、昨夜の養生が効いて腰痛も和らぎましたので、元気に出発。オーストリッツ駅から近郊線のRER線でエタンプへ(C線のSaint-Martin D'Etamps行き)。しばらくはやや荒廃した工場地帯と庶民的な住宅の並ぶ郊外の風景。そして緑の林に続いて旧い町並みが現われ、遠くに教会の塔も見えてエタンプに着きました。

↓ エタンプの駅の背後に古い城跡が見えます。古い歴史のある町です。

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駅から徒歩圏内の2教会を見学しました。駅から通り1本隔てて建っているSt-Basiles教会は喪服の人たちが出入りしてお葬式の準備をしていました。

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邪魔にならないように↓ ロマネスクのファサード近くに行きましたが、網で保護されていて良く見えません。木の扉はロマネスクの唐草文様の鉄細工。

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↓ 鐘塔は13世紀のもの

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↓ 教会の裏側に古い館が建っています。16世紀のアンリ2世がこの地を統治していたころの建築だそうで、現在は図書館になっています。

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次の↓ Notre-Dame du Fort教会がエタンプでの見どころです。

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PHOTO129.JPGへ。
ここの扉口は駅からの道の突き当り(上の写真西ファサード)は閉鎖されています。初めは南側にも扉口があるのがわからなくて焦りました。結局、ぐるりとひと回りして重要なほうの扉口をやっと発見!

↓ 西ファサードのタンパン


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↓ 南扉口

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 フランス革命のとき顔を全て削り取られてしまいました。それが本当に惜しまれます。衣装の見事な彫りから推察するに一級品のロマネスク彫刻です。薄いブルーの色も残っています。ロマネスクでも後期の作でしょうか、同じイル・ド・フランスのシャルトルの影響が伺えます。

↓ タンパン 天使を伴う栄光のキリスト。足もとに12使徒と聖母。ヴシュールには黙示録の長老たちの姿。一方では予言を象徴するという。数えたら36人もいますが・・・。

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↓ ヴシュールの外側左右に天使の優美かつ力量あふれる姿

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 ↓柱頭のフリーズのテーマはキリストの生涯やアダムとイブなど

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 内部は後陣がやや変形の教会堂。天井も高く広い空間にロマネスク期の柱頭がいくつか残っています。

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↓ クリプトもゴシック期に彩色されてはいますが、密教的ともいえるな空間。

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 クリプトを上がって行くと、ここの管理人さんが近寄ってきて、電気を付けて見たの?と声をかけてくれました。そこは場数を踏んでますから(とは言いませんが)、OKだったよと返事。あれを見なさいこれも見なさいと親切(自由に見たいのにおせっかい 笑)な方でした。ここのご自慢の壁画(16世紀)より、下の写真の聖水盤のようなものに興味を示す変なおばさんに、呆れ顔でしたが。。。

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近くの広場にオテル・ド・ヴィルの瀟洒な建物。

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 駅へと戻る道、先ほどのSt-basiles教会の横を通ると丁度お葬式の弔いの鐘がなりだしました。カーンカーンとかなり長く鳴り響きました。。。

駅前のカフェでコーヒー&トイレタイムをとり、パリに戻りました。乗車した電車はオーストリッツ駅からオルセー駅にも止まるとアナウンスしていました。元気だったら美術館も組み合わせることもできます。私は夜のオペラがあるので無理でしたが。

 オーストリッツ駅からリヨン駅まで歩いた方が近いかもしれませんが、腰が重くなってきたので、メトロでバスチーユまで戻り、リヨン大通りの近くのビストロA La Biche au Boisでランチ。目立たない外観ですが人気店なので(ネットで調べた)1時過ぎでしたがほとんど満席。ここではグルメの神様がついていて、奇跡的にひとテーブル空いて案内されました。地元と観光客が半々くらい。ここはジビエ料理が時期的にも良いので、前菜はサーモンのタルタル、メインは鴨のカスレ風煮込みにしてそれぞれ白ワイン、赤ワインを頼みました。テーブルの間隔がほとんどありません。ここでも写真を撮るのに羞恥心(笑)で一枚だけ。

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デザートは栗のアイスクリーム。家庭的なほっとするやさしい味付けが好まれるのでしょう。セットメニューが28€。ワイン2杯、コーヒー、水を含めて40€くらい。きさくなマダムが気のきくサービスで気分も上々。

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常宿にも徒歩2、3分と近く、良いところを見付けたと嬉しい気持ちで宿へ戻りました。仮眠後オペラへ。

♪Jules Massenet『MANON』@Opéra Bastille 19:30~  チケット 130€

Evelino Pido : Direction musicale
Coline Serreau : Mise en scène
Jean-Marc Stehlé et Antoine Fontaine : Décors
Elsa Pavanel : Costumes
Patrick Marie Aubert : Chef du choeur

Natalie Dessay : Manon
Giuseppe Filianoti : Le Chevalier des Grieux
Franck Ferrari: Lescaut
Paul Gay: Le Comte des Grieux
Luca Lombardo :Guillot de Morfontaine
André Heyboer: De Brétigny
Olivia Doray: Poussette
Carol Garcia: Javotte
Alisa Kolosova: Rosette
Christian Tréguier :L’Hôtelier

Orchestre et choeur de l'Opéra National De Paris

デセのマノンは映像(リセウ?)で観たことがありました。ぜひ!実舞台で観たいと願っていましたから、今回はラッキーでした。調子は最高とは言えなかったのですが、やや抑え気味ながら(マノンの奔放さが薄れてしまい 少々残念)無難に乗り切った感じでした。数年前ベルリンで観たネトレプコの強烈な熱情的マノンを思い出してしまいました。歌唱の好みとは別に演出も含めて、ベルリンのほうがマノンを聴いた観たという想いが強く残ったのは事実。。。

心配だったのはフリアノーティでしたが、こちらは現在の彼にしては上出来だったと思います。高音が詰まり気味になるのが、最後まで気になりましたが、4幕のアリアを巧く歌った後は波に乗って、なかなか良かったとブラボー!でした。

他はデグリューのお父さんのPaul Gayの存在感のあるパフォーマンスはデグリュー父の苦悩(悪い女に引っかかった可哀そうな息子)にしんみり。。。

プログラムの表紙に衣装のデッサンがプリントされていますが、主役以外は現代的なヒッピースタイルで享楽的な背景や世相を表現。教会の中で数人の娘たちがローラースケートに乗る場面は?音もゴロゴロとうるさくてブーでした。ピドの指揮も個性的なところもなく、まあまあ普通の演奏。

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席は3階のバルコンだったのですが、ロビーにはカウンターのバールはなく、写真のようなテーブルが並んでいました。幕間に簡単に飲み物をという雰囲気ではありません。誰も座らず(だって高そ~)、邪魔なだけ(笑)

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終演は11時。夜食はオペラの前に用意していたおにぎりと味噌汁。早くもパリでの短い滞在も終わりました。


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