2012冬の旅(13) サンタンデール~パンプローナ [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]
1/27(金) Santander11:00→Bilbao12:30/13:00→Panplona15:00 Palacio Guendulain 1泊
濡れたブーツが乾くまで一晩かかりました。サンタンデールの宿は暖房が良く効いていて本当に助かったと、改めて思いました。朝もゆっくり休んでましたので、体調も回復。朝食も美味しくいただいて、チェックアウト。
↓ ビルバオ経由でパンプローナまでの長いバスの旅でした。写真はビルバオのバスターミナルを出発したとき。バス会社はSantander~Bilbao(ALSA)&Bilbao~Pamplona(La Union,S.A)を使いました。正味3時間半の乗車時間で合わせて約21€。時間は正確、安い、安心と3拍子揃ってのスペインのバスは、昨秋イタリアのバスに泣かされた身には高得点。ただし、大手以外のバス会社のHPを見つけるのは苦労しました。
車窓からの眺めを楽しみ、そう退屈する暇もなくパンプローナのバスターミナルに到着。バスの荷物入れの管理もかなりきちんとしていて、途中の町のターミナルに入る毎に運転手さん以外の係員がきて、荷物の出し入れや、怪しい者が近づかないように目を光らせていました。
パンプローナのバスターミナルもビルの地下に乗降ホームがあり、タクシーも同じ地下に乗り場がありスムーズ。スペインのタクシーはフランスやイタリアに比べると2/3程度と安く、円高もあってにっこり(^^)でした。
昨夜急遽予約したホテルは、オフシーズンなので、平常の半額くらいで泊まれました。場所も旧市街の小さな広場に面していて、パンプローナの由緒ある館がホテルになっています。静かで素敵なホテルでしたが、バスタブがついてなくて残念。
部屋でひと休みの後は、街の散策とナバーラ美術館の見学へ出発。
↓ バスの中でお煎餅をかじったくらいでランチ抜きでしたから、バルを見かけると急に空腹を覚え、ピンチョスとワインをいただきました。
↓ バロック様式の市庁舎。 広場に並ぶ建物も古雅な雰囲気。さすが10世紀から16世紀初めまで栄えたナバーラ王国の面影が残っていて魅力的。かの有名な「牛追い祭り」はこの市庁舎のバルコニーに市長が立って、祭りの開始を告げるそうです。
市庁舎の右へ行くと市場があり、左へ行くと美術館です。
↓ 左の道を2~300メートル行きますと、すぐにナバーラ美術館が見えてきました(教会左の垂れ幕の建物)。ナバーラ美術館は16世紀の病院の跡地に建てられ、カテドラルの回廊にあったロマネスク時代の柱頭彫刻などを展示しています。
パンプローナはサンチャゴ巡礼の重要な町でもあったのですが、市内の教会はゴシックやバロックに改築されたところが多く、カテドラルにもロマネスクは残っていないそうです。それで、当初はここは美術館の見学で終わらせて泊まるつもりはなかったのです。
ナバーラ美術館に優れた柱頭彫刻があると知ったのは、ロマネスク巡りの先輩からいただいたここの美術館の図録ででした。
↓ 4~5世紀ローマ時代のモザイク
↓ 13世紀ゴシックのチャペル(San Pedro de OLITE)の壁画
↓ そしていよいよ柱頭彫刻の部屋へ。下からライトが当たるようになった展示ですが、写真を撮ると下の部分が明る過ぎ・・・。下の2点は「エステバンのマエストロ」と呼ばれる工房の作品(1101~1127)
↓ 「ヨブの物語」(パンプローナのカテドラル回廊)の柱頭彫刻/神からの試練を受けるヨブの苦難のうちサタンによって皮膚病に冒される場面。
↓ 体中にできた腫物が花模様のよう・・・。それでも神を敬愛するヨブ。左のヨブは妻に嘲笑される場面のヨブ、連続場面でヨブの受難を強調しています。
↓ サタンによる嵐で家が壊れる場面。
↓ ヨブと忠告する友人たち。下の家畜は略奪される場面でしょうか?
↓
↓ キリストの受難物語の柱頭彫刻。捕縛の場面。
↓ ユダの接吻
↓ キリストの磔刑
↓ 「La arqueta de Leyre レイレの聖遺物小箱」 いただいた図録には詳しい説明があるのですが、スペイン語が分からないのでちんぷんかんぷん。
↓ クリスモン12世紀(Hospital de San L'azaro)
↓ プレ・ロマネスクの天使 10世紀 san Miguel de Villatuertaの礼拝室にあったもの。
↓ 見学が終わり外に出ましたら、すでに夕闇が迫って
↓ 街角の焼き栗屋さん。焼きたてをフーフー言って頬張るのは美味して、楽しい思い出になりました。
↓ 町の中心カスティーリョ広場を抜けて
↓ ホテルに戻りました。
↓ ホテルのレストランで夕食(20:30から)、9時過ぎまでお客さんは私一人だけ。帰るころにようやく半分ほど席は埋まりました。デギュスタシオンコースをいただいておなか一杯になり、デザートは半分でギブアップ。美味しいアップルパイだったのに~。
レセプションによって明日のタクシーの予約。明日は晴れますように~☆
パンプローナに行ったのは去年の6月の2日でしたが、ブログを読ませていただいている間に当時の事が色々と思いだされてきました。ビルバオのバス停も覚えています。お泊りになったホテル
(多分Palacio Guendulainでは?)の小さな広場に面した立派な建物の写真も撮っていました。このあたりは市庁舎を見つけるのにだいぶウロウロしました。ナバラ美術館も行きました。撮った柱頭写真を改めてみましたが、わたしのもやはり下部が白とびしていました。オフシーズンとあって人影も少なく、随分と街の印象が違います。スペインの人の夕食が遅いので、私たちがレストランに行くのは開店と同時で、大抵は一番のりでした。
サンタンデールで体調が回復できたのが良かったですね。体調が悪いと見学に回る気になりませんものね。
by hrv2004jp (2012-02-23 07:57)
hrv2004jpさま、パンプローナはこの後回るEunate,
Puente de la Reinaも近くにありますので、スペインロマネスク巡りには欠かせない街ですね。
ナバラ美術館の先を行くと川があり、風光明媚な観光ポイントだったようですが、翌日のこともあり、パスしました。
帰国してからあそこに行けば良かったとか、いろいろ後悔することもありますが、次回の旅のプラン作りで頭を切り替えてというかなだめております。
by alice (2012-02-23 15:34)
某社のツアーで十数年前に回ったコースですが、あれも見ていない、これも観ていない、と胸がざわざわします。なにしろバルセロナからサンチャゴ・デ・コンポステラまで行きましたから、大部の著作の目次だけ読んだという感じです。
ビルバオだけは一人でオペラ目当てでしつこく行きましたが、お泊りになったホテル、シェエラトンから経営が変わって、サービスも変わったのでしょうか。あそこの朝食は私が泊まったホテルの中では最高だと思っていました。
by kikuko (2012-02-24 10:38)
kikukoさま、ビルバオは結局半日しか見学できませんでしたので、他の美術館や世界遺産の橋なども見られなくて残念でした。それに、オペラもチケットを買っていなかったこともあり、計画変更したのでルイザ・ミラーは聴けなくて・・・。
ビルバオのホテル、夕食は×でしたが、朝ご飯は普通に美味しかったですよ。1軒だけネットで調べて行ったバルが改装中で、他を探す気力もなく、ホテルに帰って食べたのです。バスクに行く機会はもうないと思います。
by alice (2012-02-24 15:10)