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2012年春の旅(11-1) シュピーツ~ローザンヌ [2012春ブリュッセルからスイスとフランスの田舎]

5/3(木) Spiez....Thun10:43→Bern11:45/16:04→Lausanne17:15

Continental Hotel 2泊

 当初はシュピーツに着いた昨日にトゥーン湖に近い二つの小教会を巡るつもりでした。でも、今日のほうが晴れると予想されてましたので、今日に変更しました。これは正解!でした。

朝目が覚めると初夏の陽気です。ホテルから見える二ーゼン山(2362m)も朝靄の中ですが、ほぼくっきり見えました。

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 9時にTAXIを呼んでもらってさあ出発~とはうまくいきません。女性の運転手さんが他に予約があり、そんなに長くは走れないというのです。そして違う同僚が変わってくれるからと言って、あるアパートの前に私を置いて行ってしまいました。数分待つ間の長かったこと!こんな状態になったのは初めてなのでやや動揺しましたが、替わりの運転手さんが今起きたという顔で現われてほっ。若くハンサム、英語も話せてしかも親切です。2箇所の教会を回ってSpiezに戻ってくるつもりでしたが、トゥーン駅のほうが近いよと採算抜きのアドバイスで感謝でした。

まず、Zodiaqueの「Suisse Romane」のカバーにもなっている風光明媚NO.1のEinigenへ。

Kirche Einigen  トゥーン湖畔に1000年前に建てられたと伝えられています。ブルグント王国ルドルフ2世の統治時代(937年死去)に大天使ミカエルに捧げられました。20世紀になってからの発掘によって創建当時の小さい教会のプランが明らかになりました。このとき5世紀の墳墓も発見されています。木の天井は15世紀。

↓ Spiezから数キロで到着。正面外観は湖を背にシンプルで慎ましいファサード。くり抜いたクロスが上下に2つ。ロンバルディアフリーズ。

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↓ 内部は単廊式バジリカ

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↓ 木の枝で造った十字架も好ましく、スケッチをした方も・・・

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↓ 外観を何枚か撮影。ライラックも咲いていて、まさしくピクチャレスク~!

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 Einigenから西へ8キロほど山間を走ります。途中の美しい景色に写真ストップ。尖った山はホーン山という名前(楽器のホルン)だそうです。

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そして、Amsoldingenのザンクト・マウリティウス教会に着きました。トゥーン湖畔のロマネスク教会としてここも有名です。運転手さんも何度もお客さんを連れてきているそうです。ビューティフルだよ~と言う言葉にウキウキです。

↓ 駐車場の方向から

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↓ 入口は左に回ったところ・・・この階段を上ります。

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↓するとチリンチリンと背後で鈴の音がします。近寄ってみますと、羊の親子が木陰でお昼寝中。なんて可愛いの!

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↓ さて、教会に入ります。内部は一段と高くなった祭室にポツンと洗礼盤が置かれているだけです。アーケード上部の窓からの光がのどかに差し込んで、ここも清楚な好ましい空間です。

教会のパンフレットは英語がなくて詳しいことは分かりませんが、プランによりますとロマネスク期より古い部分も残っています(クリプトは8世紀)。今日見られる教会はほとんどがロマネスク期のものですが、14世紀の終わりに南の小後陣が鐘塔に改造されたようです。

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↓ 洗礼盤(14世紀)にステンドグラスの光が反射して、それは綺麗!でした。

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↓ 北の小後陣はロマネスクのまま残っています。

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↓ クリプト

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 装飾の少ない初期ロマネスク教会のなんとすがすがしいこと!去りがたい想いで外に出ますと、教会の背景はアルプス・・・羊ちゃんたちにお別れをと木陰に回ってみましたが、もう居ませんでした。

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ここから数キロでトゥーン湖の西の町Thunトゥーンです。駅で降車。1時間半貸切のタクシー代は75CHFでした。ここからベルンまでは地方線のフライブルグ行に乗り30分ほど。続きます・・・


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コメント 4

レイネ

ブルゴーニュ公国が現在のスイスの一部まで含んでいた、というのは、盲点でした。日々親近感を抱くほどの近場が中心だったので、スイスにも縁があったとは思ってみませんでした。
トゥーンから山にずんずんと入ったベルナー・オーバーラント地方には、スキーで何度か行ったことがありますが、教会や美術のことなど雪の下に埋もれたかのように考えにも浮かばず、あの辺りの教会は全く訪れていません。。。こんなに可愛らしい教会があるんですねえ。

わたしが見たホドラーの絵は、40年くらい前に上野の国立西洋美術館に来たホドラー展(これで彼に目覚めた)とバーゼルの美術館でです。
by レイネ (2012-05-22 16:36) 

alice

レイネさま、ブルゴーニュ公国のことはあまり良く知らなかったので、シュピーツ城でBurgundyの名を見て間違いかと思ったくらい(笑)。
まだよく調べていないのですが、結局はここの領主と戦争状態になり、ブルゴーニュ側が撤退したようです。

この近辺の小教会がこんなに素敵だとは、予想外でした。お天気も良かったので、青空、湖、雪山、タンポポ、デージーから藤まで咲き乱れる花々・・・うっとりでした。

by alice (2012-05-23 14:23) 

レイネ

英語だと両方ともBurgundy(ドイツ語ではBurgund)ですが、スイスを含めたローヌ川流域を領土とした王国は、日本語だとブルグント王国と名前も異なり、ブルゴーニュ公国とは別物のようです。王国は411年に成立し、1032年ルドルフ3世を最後に断絶、神聖ローマ帝国に組み込まれたということです。
昨日、ちょっと調べただけだとルドルフ2世のことはほとんどわからず、ハプスブルク系のルドルフと混同したりしてしまいました。



by レイネ (2012-05-23 17:20) 

alice

レイネさま、もう一方のBurgundy(ブルグント王国)のルドルフ2世の名前は私の勘違いでブルゴーニュ公国と書いてしまいましたので、訂正させていただきます。

ご指摘ありがとうございました。
by alice (2012-05-23 19:58) 

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