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2012年夏の旅(22)リヨン~クレルモン・フェラン [2012夏ザルツブルクとフランス、スペインを巡る]

9/13(木)
 Lyon11:40→Clermont- Ferrand14:05

 Clermont-Ferrand/Best Western Lafayette 2泊 (1泊83€朝食別10€)
 リヨンのホテルの朝食はこの値段のホテルにしては美味しいほうでした。ビジネスマンに人気があるのは場所と朝ごはんが良いからでしょう。スーツケースをホテルに預け、5泊分の荷物を持って
↓ベルクール広場からメトロでリヨン/バールデュー駅へ。
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↓駅前には貸自転車がずらり
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 手持ちの現金が心細くなったので駅構内のATMでゲットしようと思ったのですが、そのマシーンが見当たりません。仕方なく両替屋へ行き、日本円20,000を出したのですが、戻ってきたのは170€。。。換算117.6円(涙)日本を出たときは100円切っていたのですが、円安になってきたのかしら?
帰国後カードの請求をチェックしました。同時期のATMでのキャッシングは100.5円でしたので、1か月後清算320円を引いても2587円!の損。カードのほうが、やはりお得なようです。ちなみにホテル代などは101~102円換算でした。
↓ 朝は曇っていましたが、次第に晴れてきました。リヨン駅で買ってきたサンドイッチをランチに、枯れたひまわり畑や牧草地の続く車窓風景を眺めたり、本を読んだりして、2時間半の列車の旅もあっという間。。。
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 列車はVicy経由で懐かしいクレルモン・フェランに到着。14年ぶりの再訪です。ホテルは駅前のベストウエスタン系の宿に泊まりました。旧市街からは遠いのですが、列車での移動に便利でした。
↓ 部屋は一人ですがツインなので広く、バスタブつき。湯沸かしポットやコーヒー、紅茶、ウーロン茶なども用意されています。
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部屋で少し休んでから、旧市街へ。緩やかな上り坂をゆっくり歩いて、20~30分くらいでノートル・ダム・デュ・ポール教会に着きました。前回はツアーだったことと、ロマネスクの最初の旅だったこともあり、記憶が薄れています。まるで初訪問のようでした。
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↓ 街角から鐘塔が見えてきました。心躍る瞬間です。
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☆ノートル・ダム・デュ・ポール教会 Basilique Notre-Dame-du-Port /Clermont-Ferrand
11世紀の終わりから12世紀の初めにかけて建てられたオーヴェルニュ地方でも有数のロマネスクモニュメント。街中にひっそりとたたずむ中規模の教会です。大部分はこの地方産の黒っぽい砂岩で建てられ、外壁の八芒星形や幾何学模様の石モザイク装飾などオーヴェルニュ・ロマネスクに多く見られる特色を持っています。15世紀の地震で交差部の上の鐘塔とナルテックスの上の塔が壊れ、現在のは19世紀になって再建されたものです。
↓ 後陣からぐるっと一回りして西側入り口から入りました。記憶に残るデュ・ポールの外壁はもっと黒っぽかったような気がします。カタルーニャからルシヨンと回ってきたこともありますが、ここオーベルニュのまったく違う石材とそのスタイルに、地方色豊かなロマネスク建築に、改めて深く魅かれるもの感じました。
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↓ 北西から
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↓ 内部も多分塗装し直したのでしょう。より明るくなって違う教会に来たみたいで戸惑いました。三廊式の内陣は高く調和のとれた空間。柱頭彫刻は内陣をはじめとして素晴らしいものが多数揃っています。
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↓ 天井は横断アーチのないトンネル・ヴォールト。高窓の3連アーチ(イスラムの影響?)と交差部のスクリーンアーチの連続が巧み。優しい光が聖堂内に満ちています。
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↓ 周歩廊のある内陣には8本の柱。そのうち4本の柱頭彫刻がにロベルティウスの作と言われいます。
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↓ 上「悪徳と美徳との戦い」など擬人化された彫刻が多いようです。
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↓ 左「アダムとエヴァに罰を与える神」 右「楽園におけるエルサレムの天上の勝利」
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↓ 「天使の仲裁に感謝するエティエンヌ」
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↓ 「天使のザカリアへのお告げ」
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↓ 「受胎告知」
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↓ 南側廊
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↓ クリプト
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↓ クリプトに祀られていた黒い聖母子像  ピンボケなので下に絵葉書を追加
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↓ 南扉口の彫刻も重要な見どころです。西日が影を作って写真が難しい。以前はこの扉口から出入りしていた記憶があります。また、その後タンパン彫刻も修復洗浄されたようで、見違えるように綺麗になっていました。
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↓ タンパン/ 中央に玉座のキリストと福音書記者の象徴、両側にセラフィム。下の山形のリンテルには左からマギの礼拝、神殿奉献、キリストの洗礼。人物の顏がすべて欠けているのは、革命時に破壊されたからです。
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↓ 衣装の細かい襞やセラフィムの羽根模様もきっちり彫られています。山形の区切りの帯の下に星や頭光が彫られていて芸が細かい(笑)
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↓ 南西側外観
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↓ 南東側外観
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↓ 民家が迫っていて全体は撮れませんので絵葉書(1998に購入)です。
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↓ 街角からの入口の門
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↓ 丘の上の大聖堂(ゴシック)へ。
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↓ 13世紀の壁画
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↓ 祭壇近くに祀られている「黒い聖母子像」(12世紀)は1864年に行方不明になり、1972年に堂内で発見されたそうです。近くは撮影禁止なので、遠くから望遠で撮りましたが、失敗。これは絵葉書です。
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↓ カテドラルには他にオーヴェルニュ・ロマネスクの聖母子像がありますが、確か金、土の限られた時間にしか見学できないとのことでした。係員さんにカテドラルの至宝でビューティフル、明日10:00から見学できるからいらっしゃい!と言われたのですが・・・時間が取れず(涙)。絵葉書だけです。
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↓ カテドラルの前の門前通りの民家(右)の外壁に
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↓ 「弟子の足を洗うキリスト」傷んだり、修復した跡が見られますが、ロマネスクらしいユーモアもあって好ましいです。上辺が山形なので、多分どこかの教会のリンテルだったのでしょう。詳細不明。
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見学が終わってもまだ6時半頃でした。ランチが軽かったので空腹。チェック済みの☆のレストランは7時半からなので、レストランに隣接するマルシェを覗いたり、向かいのバールでコーヒー飲んだり時間をつぶしました。
↓ マルシェで目に付くのは茸です。夕食はセップ料理にしましょう~お腹がぐうぐう。
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↓ 舌平目も美味しそう~。
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↓ 7:30開店と同時に入りました。予約なしでしたがOKでした。
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さすがに感じの良いサービスの女性(美人!)は英語ももちろん話せます。お勧めのアラカルトから前菜風の2皿+デザート
↓ アミューズが2品
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↓ オマールエビのスープ  コクがありながら爽やかな風味!
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↓ 茸が何種類か入ってヘルシーで美味でした。
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↓ デザートはアイスクリーム3種。甘くないのもヘルシー志向なのかしら?
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帰りの夜道は暗かったのですが、治安は問題なく、下り坂の道を歩いて15分ほどでホテルに戻りました。久しぶりの連泊なので、のんびりお風呂に入って就寝。

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コメント 4

yk

クレルモンフェラン、 95年、初めてのロマネスクツアーで行ったところです。 夕方ホテルに着いて教会に一人でいきましたけれど、まだ ロマネスク一年生、 柱頭彫刻をしっかりみるより、 床に映ったステンドグラスがとてもきれいだったことくらいしか 覚えていません。クリプタがあったなんてこともしりませんでした。 再訪する機会があればいいのですが、、、。今のところは alice様のブログで たのしませていただきます。
by yk (2012-11-21 11:25) 

alice

ykさま、クレルモン・フェランは私の場合は98年のツアーで、それが初ロマネスクの旅でした。デュ・ポールの柱頭彫刻がこれほど多く、素晴らしいとは、気がつきませんでした。その時はお葬式をしていて、内部は夜かと思うほど暗く、じっくり見られなかったのです。

ホテルは今回の駅前とは違う方向で、教会とはかなり離れた宿でした。ここを最後にツアーから離れて、列車でパリに向かいました。駅はその頃は橋式の連絡通路でスーツケースを運ぶのに苦労でした。最近大きな駅はエレベーター完備になってきて、楽になりましたね。
by alice (2012-11-21 13:12) 

tina

デュ・ポール教会、こんなに明るかったのですか。私の行った時の印象では暗い教会だったということで、柱頭など覚えていません。この時はコンクに行きたくて参加したツアーで、この辺りのロマネスクを見るという意識がなかったので、後から考えるともったいなかったと思います。
もう一度あのコースを歩きたいねと言っていたのですが、夢になってしまいました。何時も、この次はないものと思わなければいけませんね。

南面の入り口のリンテルの形が印象的でしたが、柵の中に入ることができず、細かいところまで見られませんでした。
教会の前で転んで後頭部をかなり強く打ち、こぶまで出来てしまった方が記憶に残っています。
街中の壁にはめ込まれた浮彫、詳しいことはわかりませんでしたが、面白いなと思いましたっけ。
by tina (2012-11-21 21:55) 

alice

tinaさま、デュ・ポール教会は柱頭彫刻をよく見えるように多少写真の明度は上げています。それでも外壁も内部も洗浄や塗り直しをしたのではないかしら。昔の暗さはいずこへ・・・でしょ。ステンドグラスも華やかになったみたいで、雰囲気はともかく柱頭彫刻が良く見えるようになったのはプラスでした。

>何時も、この次はないものと思わなければいけませんね。

本当に・・・。私もこの2、3年はこれで終わりかもと思いながら歩きました。ここまで夫が頑張ってくれたおかげです。

by alice (2012-11-22 15:58) 

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