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2012年夏の旅(24-1)クレルモン・フェラン(ショーリア)~イソワール [2012夏ザルツブルクとフランス、スペインを巡る]

9/15(土) Clermont-Ferrand(バス) 11:40→Issoire12:14/13:21SNCF)→Brioude13:56/16:14→Issoire16:42

Issoire/Hotel Restaurant Le Relais 1泊(48€朝食込)

 この日の朝はどんより曇り空。前日の疲れもあり、頭もぼんやり曇り空・・・イソワール行きのホームの番号を勘違いして、タッチの差で乗り遅れてしまいました。次の列車(バス連絡)まで2時間もあります。

どこへ行くべきでしょう。。。こういうときのためにもし時間があったら(または疲れていなかったら)という条件でのプランを持っていました。なにしろ、この近辺はロマネスク教会の宝庫ですから。すぐさま、駅前からタクシーでショーリアに向かいました。クレルモンフェランから東に20Kのところです。高速道路から細い道をかなり走り、鄙びた風情の村に入りました。

 サン・ジュリアン教会は村の中心に建っていて、民家に囲まれながらも堂々たる佇まいです。予習なしで地図だけを頼りに向かったので、どんなところ?と不安でしたが、教会を一目見るなり自分の感が良かったと(乗り遅れて良かったと)思いました(笑)。

☆ L'Eglise Saint Julien de Churia ショーリアのサン・ジュリアン教会

修道院付属の教会として11世紀にオーヴェルニュ形式で創建。15世紀の地震により周歩廊とトリビューンを喪失したが、三身廊、翼廊、交差部は創建当時のまま残っている。外壁の多彩なモザイク模様と内部の11世紀のプリミティブな柱頭彫刻がユニーク。

↓ 南西からの外観 / 赤茶色とオークル、ヴォルヴィック産の黒灰色の石積。

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↓ 幾何学や八芒星形模様の色モザイクで埋められた壁面装飾も素敵です。鐘塔は19世紀に復元されたもの。

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↓ 内部は創建当時のトリビューンを失ったままの再建。そのせいか天井が低い割に太い柱、そして柱頭彫刻も大きく見えます。彩色が少なからず残っています。写真は明度を上げていますが、実際はもっと暗いです。

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↓ 交差部

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↓ ロマネスクの聖母子像(木彫)祭壇付近は最も暗く、ピンボケになってしまいましたが、素朴で優しい表情の聖母とあどけない幼いイエスに心なごみました。

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↓ 「最後の晩餐」と「弟子の足を洗うイエス」の組み合わせ

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↓ 写真では不鮮明ですが十字円光のある天使です。他にもいくつか興味深い柱頭彫刻はあったのですが、堂内が暗く撮影に失敗しました。

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↓ 後陣外観を眺めてから、クレルモンフェランの駅に戻りました。

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 TERのバスターミナルは駅構内の地下道を横断した駅裏にあります。TER(フランスの地方鉄道)は時間によってバスの便もありますので、注意が必要です。10分前に行きましたが、すでにバスは待機していました。30分ほどでイソワールの駅前に到着。このころから次第に晴れて、気温も20度近くに上昇してきました。

今夜の宿は駅前通りを2~300Mほど歩いたところにある角の小さなホテルです。入口が分からないので一階のレストランに入って、ここでチェックイン。レストランが閉まる時間以後に帰ってきたら、裏玄関から暗証番号で入る仕組みです。

↓ 日本式でいうと3階の部屋は簡素ですが清潔、Wi-Fiもフリーです。エレベーターなし。

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↓ 洗面、シャワー室はドアがなく、カーテンで仕切られているだけですので、いかにも安宿っぽい(笑)。トイレは左側にドアつきで独立してますが、水を流すと凄い音がして、夜中にトイレを使うとどうなることやら・・・。

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↓ 窓からイソワールの教会の鐘塔が見えます。

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 すぐにでも見学したいところですが、朝は列車見逃しというミスがあったため、先にブリウドに行ってきてから、夕方にイソワール見学(19:00まで)というあわただしさになりました。

↓ イソワールの駅

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↓ 駅前通り。ロータリーのお花も綺麗!その向こうに見えるがイソワールの教会です。

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さて、駅舎に入り発車の案内板を見て「あれれ?」。私が旅行直前に調べてきた時刻のがありません。窓口で尋ねましたら、「それは変更になったわ。〇〇行きに乗って〇〇で乗り換えよ」とこともなげにおっしゃいます・・・駅名のようですが聞き取れません。不安に思いながらも15分ほど遅くなった列車に乗車。このとき変更前の時間指定の記された切符を持って、不満そうな方もいました。気持ちわかります。直前変更は本当に困ります。途中の駅で大勢の乗り換えの人が・・・ここからブリウドまでのバスがでるというので、一緒についていくと駅前にバスが停まっていました。これでなんとかブリウドの駅に着きました。駅から旧市街まで1Kくらいあります。

↓ 駅前は殺風景ですが、駅を背に左に歩いていきますとお屋敷が建っていたり

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↓ 地図に従って進みますと突き当りの角に灰色の建物(1Fは店舗?)

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↓ その左の道へ。教会の鐘塔が遠くに見えてきました。

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↓ 初秋ですから、路傍に咲く紫の野草やコスモスなど綺麗でした。

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↓ 広い道路から路地へ。

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↓ 教会北側の狭い広場にたどり着きました。色々な石の煉瓦積が古い味わいを見せています。鐘塔は東と西に2つ。

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↓ 西のナルテックスの2層方形の鐘塔

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☆L'Eglise Saint-Julien de BRIUDE ブリウドのサン・ジュリアン教会

304年にサン・ジュリアンがこの地で殉教。聖人の死後間もなく礼拝所が建てられ(クリプト)、カルト的な人気を集め、巡礼の町として隆盛。クレモンフェランから南下するサンティアゴ巡礼の道筋にもあたる。9世紀に参事会教会となり、11~13世紀に現在みられる教会が建設された。

↓ 西正面扉口(19世紀に改築)

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↓ 内部に入って最初に目を奪われたのは石を敷き詰めた床。光の差す方向や加減で、色が変化して綺麗~☆。

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↓ トリビューンはなく直接高窓から光が差し込みます。

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↓ ナルテックスの上階(聖ミカエルに捧げる礼拝堂)には13世紀の壁画

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↓ 側廊

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↓ 小祭室。青い地色の流派による天井画。

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↓ 柱頭彫刻

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↓ 「荘厳のキリスト」

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↓ 右は足の先が植物?になっている「セイレーン」

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↓ ?

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↓「戦う兵士」

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↓「トリトン」

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↓ 「善き羊飼い」

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↓ 教会南側(最も古い部分が残っています)。右交差部の鐘塔のトップは多色の瓦屋根(ブルゴーニュの影響?)

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↓ オーヴェルニュ様式の後陣。

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 近くのサロン・ド・テでほうじ茶とミルフィーユでひと休み。↓ 旧市街の古いアーチをくぐり、ブリウドの駅に戻りました。

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続きます~。


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