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2012年冬の旅(14の1) パンプローナ~ログローニョ(エルシエゴ) [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

1/28(土) Pamplona10:00→Eunate10:30/11:00→Puente la Reina11:15/12:00→Estella12:20(TAXI)/14:15→Logrono15:10(Bus)....Elciego16:00頃(TAXI)Marques de Riscal 2泊

昨夜の願いがかなって、今日は朝から青空の見える良い天気になりました。昨日のレストランでの朝食を済ませ、チェックアウト。タクシーを待つ間ロビーや裏庭に飾ってあるcARROZAと呼ばれる4輪馬車(17~18世紀)が飾られているのを見学。いかにも品格のある宿という雰囲気満点。

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お迎えに来たのは普通のTAXIのマークついた車ではなく高級車のハイヤー。運転手さんもピシッと背広姿で、英語も話せる素敵な紳士でした。ですからガイドも兼ねていて、観光案内は慣れています。効率よく回ってもらって、エステーリャのバス・ターミナルまで70€はリーズナブルと思いました。

エウナーテの教会は写真でご覧になった方も多いと思います。連なる丘と周りの麦畑のなかに忘れ去られたようにポツンと建つ姿・・・これぞロマネスクの原点と言っていい風景です。パンプローナの郊外では、巡礼者はあの山を越えて行ったのですと、運転手さんの指差すほうを見ながらも車はすいすい進み、南へ20Kほどのエウナーテのサンタ・マリア教会に着きました。

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↓入口の案内板/ここはカタルーニャではないけれど、カタルーニャ語とスペイン語で書かれているようです。Ermitaは礼拝堂とか小教会のこと。途中で観た山々をいくつも越えてここにたどり着いた巡礼者たちはかなり弱っていたことでしょう。ここに救護施設があった事情も、そのため重要な場所であったことも推察されました。建築は12世紀の後半のようです。8角形という古風なプラン(墳墓教会スタイル)の礼拝堂を柱頭彫刻を伴ったギャラリーが囲んでいます。

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↓ 門をくぐると扉口がありますが、ここは閉まっています。

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↓ 右に回りますと西扉口があり、ここから内部へ

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↓ 内部はスペイン・ロマネスクの魅力が感じられる聖なる空間。。。溜息。

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↓ 天井のイスラム風リヴ

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↓ 祭室にも同じ四角いリヴが使われています。

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↓ プリミティブな柱頭彫刻もありました。何処からの転用でしょう?

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↓ ギャラリーや外観

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 ↓ 左に丘への道が見えますが、巡礼の道です。周りの空き地は粘土質なので、ブーツが今度は泥だらけ・・・。

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↓ 昔は教護院だったのでしょうか?今は管理棟のほうは広場のようになっています。犬を連れた自転車の巡礼?さんが休息をとっていました。

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車からも振り返りながら、エウナーテに別れを告げて、プエンテ・ラ・レーナ(王妃の橋)へ。街のはずれの駐車場で降ろされ、この道をまっすぐ行くと橋だから、橋のそばで待っていると言います。橋の見学だけでなく巡礼の道を歩いてくださいということなのですが・・・少々不安顔の私に何度も説明してくれて、駐車場のそばの教会も観ましょうと連れて行ってくれました。

↓ それがここゴシック期初期?の十字架教会(Iglesia del Crucifijo)ですが、木製のキリスト像が有名だとのこと。せっかくでしたが、暗くてよく見えませんでした。2つの後陣から元はロマネスクの教会だったと思われます。

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ここからは一人で数百メートル先の橋を目指してトコトコ。。。途中通りを横断するとき車にひかれそうになって(私がぼんやりしてたので、ごめんなさい)、お~怖といいながら

↓ プエンテ・ラ・レーナの巡礼の道。 巡礼者の姿はありません。

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↓ 橋の少し手前にその名もIglesia de Santiago(サンティアゴ教会)があり、ロマネスクのファサードが残っています。

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↓ 多弁型アーチ周辺の細かい彫が綺麗。

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↓ 街角の風景

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↓ 橋が見えてきました。

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↓ 予想より立派で堅固な橋を気持ちだけは巡礼になって、感慨深く渡りました。

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↓ 無事に渡ってきた私を見て安心したような運転手さんでしたが、やはりプロ。さっさと車に乗り込もうとする私に、あちらの橋から写真撮らなきゃ~と、ご意見(笑)

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↓ 逆さ富士ならぬ逆さ王妃の橋は綺麗~。

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そして、数キロ西のエステーヤへ。続きます。


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2012年冬の旅(14の2) パンプローナ~ログローニョ(エルシエゴ) [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

1/28(土)

~続きです。

プエンテ・ラ・レイナから西に20Kくらいで、エステーヤの町に着きました。街に入る手前で、ここも綺麗なので写真ストップしましょう~と運転手さん。ハイハイと小さな橋を渡ったところで、カメラを構えました。この街では2時間ほどしか見学できませんので、

↓丘の上の大修道院やその麓のゴシックの教会(Santo Sepulcro)は写真だけ。

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↓ 鴨の遊ぶEga(エガ川)。

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そして、エステーヤのバスターミナルにはほぼ予定時間に到着できました。お世話になった運転手さんともここでお別れです。つかず離れずの絶妙のタイミングでのガイドと言い、まさにプロ!の案内人さんと言っていいでしょう。感謝いっぱいでお別れしました。

↓素敵な建物のエステーヤのバスターミナル。ところが荷物預かりのコインロッカーが見当たりません。構内のバルで尋ねましたら、裏の部屋に置いてあげると言って預かってくれました。親切!本当に助かりました。

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エステーヤ、その名も美しい星降る町の伝説があります。山々に囲まれ、街の中央を川が静かに流れています。クリュニー修道会が植民都市として建設したところなので、まさしく巡礼のための町(商売上手 笑)といっていいでしょうね。バスターミナルから橋を渡り2,3分で、

↓サン・マルティン広場です。

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↓広場の先の正面に回ってみますと12世紀に建てられたナバラの王宮。現在は美術館になっていますが、ここにはロマネスク関係のコレクションはなさそうなのでパス。

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↓ 王宮の上階の4連窓

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 ↓ その王宮の向かい側にIglesia San Pedro de la rua(ルアのサン・ペドロ教会)が建っていますが、生憎なことに工事中でした。ここはほとんどゴシックの時代に改築されていますが、回廊とファサードはロマネスク後期のものです。

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↓ 階段も古くて崩れそうです。回廊の修復が終わったら、全体も見直されるでしょう。工事はまだまだかかりそうです(時期は未確認)。金網越しですがファサード扉口の見学。

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↓ 多弁型アーチ中央にクリスモン。外側に幾重ものヴシュールが配されて。。。神の手や神の子羊、星に似た形のものも。

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↓ 教会の名前にもあるルア地区は昔フランス人とユダヤ人が住んでいたところ。ルア小路には小さな巡礼宿もあり、その前に冬には珍しい巡礼者の姿もありました。

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↓ ここからバイパスの下の道を通って丘の上の小さな教会(12世紀)を訪ねてみましたが、閉まっていました。

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↓ この丘からのエステーヤの町の景観。このあと訪れるサン・ミゲル教会が見えました。

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↓下の道に戻って中世の石橋を渡りました。橋の中央付近から振り返ったところ。

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↓ 橋を渡ってすぐの道を左折してまもなく右に堅牢な城壁の上に建つIglesia  San Miguel(サン・ミゲル教会)が見えてきました。

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↓ 疲れてきましたので、辛い階段でした。裏側から教会前の広場に出ます。

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↓ 後陣

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↓丘の上のサン・ミゲル教会

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 サン・ミゲルとはサン・ミッシェル(サン・ミカエル)のことだと、ここへきて気がつきました。スペイン語が分からないと、やはり現場で戸惑うことも多く…それも疲労の一因かも。

↓ 教会はゴシック期に改装されていますので、ロマネスクの見どころは北側扉口に残る彫刻群です。鉄柵が全開しません。

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↓ ガラスの屋根で覆われ保護されています。

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↓ 中央タンパンに栄光のキリストと4福音書記者のシンボル、両側に男女とみられる2聖人。

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↓ 右壁面に「キリストの墓を訪れる3人のマリア」(右)と

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↓左側面にはこの教会の名前の大天使のテーマ。「聖ミカエルの竜退治」と「魂の計測?」

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↓5重のヴシュールの左右の壁面に聖人たちの彫刻が並んでいます。

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↓ ヴシュールと側柱の柱頭を飾る見事な彫刻

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教会の内部は公開していないのでしょうか?扉は固く閉ざされたままでした。訪れる人もいない丘の上のサン・ミゲル教会の午後のひととき。。。はっと我に帰ると、もうバスの出発の時間です。

着いたときは閉まっていたバスターミナルの窓口で、ログローニョまでのチケットを購入。あらら!バス会社のHPで調べたより15分も早い時間に変わっています。早めに戻ってバルで簡単なランチをと思っていたのに・・・あわてて荷物を受け取り、トイレに行って発車5分前。危ないところでした。

このエステーヤ~ログローニョ間のバスはネットで検索できなくて、Google earthのストリートビューで、ここのバスターミナルに停まっているバスの車体から探し出しました。バス会社の名前はLA ESTELLESA, S.Aです。4.64€。

ログローニョのバスターミナルはぐるりと建物に囲まれた中庭タイプのところです。建物の1階にカフェ、ショップ、トイレやコインロッカーもあります。タクシー乗り場は分かりにくく、正面出たところにもどこにも表示がなくてうろうろ。待っている人が丁度いたので良かったけれど・・・。

今夜から2泊するホテルはログローニョから北西に20Kのところですが、道路が山を避けてかなり遠回りになり、タクシー代が30€を超えてしまいました。

↓ リオハ地方の葡萄畑が続く途中の風景

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このホテルはビルバオのグッケンハイム美術館を設計したフランク・ゲーリーの建築です。遠くからも虹色の奇妙な(笑)屋根が見えました。

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↓ 私の部屋は渡り廊下で繋がった別館(スパ棟)でした。窓からは葡萄畑の風景が広がっています。部屋には赤ワインが待っていました(フリー)。

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↓ 昼抜きだったのでここのバルへ。ワインは棚にずらりと並んでいますが、食べるものがサンドイッチくらいで・・・期待外れ。

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↓ さて夕食の時間(8:30~)までのんびり過ごし、レストランへ。ここは2つのレストランがありますが、明日が誕生日なので今日はカジュアルなレストランを選びました。3皿のセットメニューがあったので、それをオーダー。

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デザートは写真撮り忘れ。味はまあまあといったところですが…明日に期待して部屋に帰りました。優雅でユニークなホテルに泊まったのは、明日が60代最後の誕生日(つまり69歳)なので奮発したのです。

このホテルを知ったのは昨年参加したカタルーニャのグルメツアーを企画した旅行代理店からの案内ででした。ツアーを申し込んだのですが、参加者が集まらなくて催行されなかったので、自分で予約してやってきたという訳です(汗)。

明日はサン・ミリャン・ド・ラ・コゴーリャ修道院の見学の予定です。TAXIや修道院の予約もレセプションでしてもらいました。


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2012年冬の旅(15) ログローニョ(エルシエゴ) [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

1/29(日)

今日もランチをゆっくりとる暇はなさそうです。ここの朝ごはんは今回の旅では一番充実した豪華版なので、時間をかけてたっぷりいただきました。チーズもハムもチョリソも吟味されたもので、さすが!です。パンはどれがいいかと迷ってましたら、サービスのおばさんが焼き立てを持って行ってあげるからと耳もとでささやきます・・・その温かいガーリックパンも美味しかったです。オムレツなどの卵料理もコーヒーも好みのものがいただけました。

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↓ 本館とスパ棟を結ぶ渡り廊下。いったん外に出ますので、寒~!

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10:30に中型のバンが迎えに来て出発。エルシエゴから南に50Kほどの距離です。生憎の雨模様・・・途中から霙に変わって遠くの山は雪化粧。葡萄畑やいくつかの町や村などを通過。50分ほどででサン・ミリャン・デ・ラ・コゴーリャ修道院が見えてきました。

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 運転手さんは英語は話せないのですが、愛想の良い素朴な方でした。まずインフォメーションセンターまでついてきてくれて、ホテルから予約したことを申告すると、まだ時間があるから先に上の小教会(スソ)に行ってきてとのことで、運転手さんと外に出るとミニバスが待っていました。13:15に目の前の駐車場で待っているとのことで、運転手さんはエルシエゴに戻っていきました。

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↓ バスの停留所から見えるSan Millan de la Cogolla(Suso)の聖堂。歩いていくものとばかり思ってましたので、楽ちん~☆

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6、7人の見学者を乗せて出発。あっというまに到着しました。私の足では休み休みでも、30分はかかったでしょう。

↓ うっすらと雪が屋根に積もったスソ。待っていたガイドさんの案内で入っていきます。

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↓ 下の修道院が見える開廊(9世紀)。内部は撮影禁止です。

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↓ 西ゴート、モサラべ、ロマネスクの3つの様式をを持つという内部の見学が済み、立ち去りがたくうろうろ・・・管理のオジサンが入り口付近はOKといってくれたので、馬蹄型のアーチを撮影。

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 最も古い部分は6世紀に遡るサン・ミリャン(Emilianus473~574 101歳!)に捧げられた聖堂。もとはこの辺の羊飼いの少年が隠遁し奇跡を起こしたという伝説から創設。聖者やその仲間の石棺も洞穴のようなスペースに置かれています。この岩がむき出しになった墓所から、教会が建てられたようです。11世紀には信者も増えて手狭になり、修道士たちの活動は下のユソの修道院に移り、何年か後に大修道院にまで発展しました。コゴーリャの意味はフード(頭巾)のことで、聖者が被っていたことから名付けられたもの。

↓ 入口の柱頭彫刻

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↓ 記念写真

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外に出るともうバスは出るところで、周りの外観を眺める暇もなく(内部の説明は詳しかったけれどスペイン語だけなので・・・)、とても残念でした。

↓ 下のユソ修道院のほうが人気があるみたいで、十数人のグループで1時間ほどかけてのガイドツアーでした。初めは11世紀半ばにロマネスク様式で建てられた修道院は後の時代に改築され

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ほとんどがバロック様式で・・・正直つまらない~。

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↓ ところが図書館には古い写本や聖歌本がぎっしり保存されていて、貴重なものがありました。

SALTERIO DE INGEBORG インゲボルグの写本 12世紀

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↓ 黙示録の写本1435~1490

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↓ グレゴリア聖歌?の楽譜でしょうか。

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↓ 2階の回廊から・・・雪が降ってきました。

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↓ 最後は宝物室。この聖遺物箱の前に椅子が並べられ、詳しい解説がありました。その後はカメラ撮影OK。11世紀の象牙で彫られたST EmilianusとSt felicesの聖遺物箱。裏の欠けている部分は米国などに渡ったそうです。

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19世紀のフランスとの戦いで修道院はフランス軍に占領され、その時に多くの貴重な彫刻は略奪され、世界中に散逸してしまいました。

↓ お迎えまで30分あり、修道院に隣接するホテルのカフェでコーヒー&トイレタイム。

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↓ ホテルに戻りました 。

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↓ ルームサービスでのランチにワインを飲んで

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↓ 併設のワイナリー・ツアーへ。ショップへ行って若い女性のガイドさんと蔵めぐりです。2時間かかるというので、疲れてるからと1時間に短縮してもらいました。

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オートメーションで管理されているステンレスの並ぶワイン工場~木樽の並ぶ1階のワイン倉庫~地下の古いカーブと巡りました。

↓ 古いカーブにはコルク栓での瓶詰め機械なども

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感じの良い案内嬢に荷物になるからワインを買えないのというと、遠いところから来ていただいて感謝してますと言われて、にっこり。ワイン関係の日本人はほとんど来ないそうです。

さて、今夜は誕生日だからとディナーのためのレストランを予約しようとレセプションに寄りましたが・・・そちらは今夜はクローズで、カジュアルレストランだけとのことで・・・ガーン!うっかり部屋にあるホテルのインフォーメーションを見逃していました。そういうことは昨日チェックインしたときに説明がほしかったな~ブツブツ。8:30のオープンまでちょっと仮眠とベットに横になりましたが、目を覚ますと9時半ごろになっていました。空腹感もなく、お風呂に入って寝てしまいました。

グルメの晩餐はなくなりましたが、家族や友人たちのバースディおめでとうのメールだけで、幸せな気持ちのリオハの夜でした。


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2012年冬の旅(16) ログローニョ~ソリア [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

1/30(月) Logrono13:00→Soria14:30         Parador de Soria 2 泊

午前中はサント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダに行こうと計画していたのですが、交通の便が悪いのを押してまで行く気力が湧きません。まあ、せっかくのラグジュアリーなホテルに泊まったことだしと…怠け心。朝食を済ませ、お部屋で正午近くまでのんびり過ごし、チェックアウト。昨日のコゴーリャまで(120€)と今日のログローニョまで(35€)のタクシー代はホテル付けでカード支払いでした。

↓ ログローニョまでの景色。緑豊かなリオハともお別れです。

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↓ ログローニョのバスターミナル。乗り場に番号がないので不安でしたが、チケットをよく見るとマドリッド行で、ALSAのバスを探すとすぐ見つかりました。6.94€  並んでいるバスの色でお分かりのように、大手のALSAのほかにいくつかのバス会社が乗り入れています。今回はオフシーズンだったので、直前購入でOKでしたが、混む時期にはそれでは乗れない場合も考えられますね。

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↓ このラインはかなりな山越えです。初めはこういう感じでしたが

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↓ どんどん山深くなり、気温が下がりあたりは一面雪景色。

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でも、ソリアに着くころは雪は見えなくなり、ホッとしました。バスターミナルからタクシーで丘の上のパラドールへ。今回の旅行で唯一のパラドール宿泊です。

建物は近代的で、部屋にはサンルームのようなガラスで囲われたバルコニー。眼下にドゥエロ川の眺望が素晴らしい!彼方の山を越えてここまで来たと感無量。。。

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洗濯と休息の後は早速街の見学。かなり高い丘のうえから降りて行きますと、途中から近道らしい階段がありました。

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丘全体が自然保護林のようなところで、見慣れない野鳥の姿も。。。

↓ 途中の教会の上などにコウノトリの巣が見えました。

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↓ こちらは子供の姿も

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階段を下りて地図を見ながら歩きますと、マイヨール広場に出ました。市庁舎と噴水。

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↓ ここから旧市街らしい町並みが続きます。

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↓ 緩やかな坂道の上の小さな広場にサント・ドミンゴ教会(Iglisia de Santo Domingo)が建っています。

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↓ファサードを観るためには絶好の午後から夕方にかけての時間でした。均整のとれた堂々たる姿。ブラインドアーチが扉口の両側に2層に並んでいます。それがよりワイドリーな印象です。

黄色っぽい切り石が夕日を浴びて、輝き美しい~。

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 ↓ 切妻の屋根の下に大きなバラ窓

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↓ 西正面扉口 タンパンにはマンドーラに神の父と子。周りには天使たちが福音書記者たちのシンボルを捧げ持ち、その右には聖母と左に聖ヨセフ。衣の柔らかな襞、しっかりした造形はロマネスクの終わり頃(12世紀末から13世紀初め)のもの。ヴシュールにも緻密に彫られた人物たち。内側は長老たちその外側は幼児虐殺。ほかにも多彩な説話的場面が、フランスの石工たちによって彫られたもので、西フランスの影響(ポワチエ)を受けています。

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↓ 内部は三廊式。後陣は後の時代に改築されましたが、尖頭横断アーチとアーケードの連なる身廊はシンプルで伸びやかな空間。

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↓ 東の鐘塔は16世紀にルネッサンス様式で再建されたもの。 

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↓ ここから元の道に戻らずに違う道をとったのが失敗のもと。1本道を外れたばかりに帰りのTAXI乗り場(町の中心の1か所だけ)から離れてしまいました。まあそれでも、空腹だったので通りががりのバルで軽食をとり、道行く人に尋ねたり(TAXIといっても通じないのには?)・・・

焦り始めたころ大きな公園の近くに博物館がありました。今日は月曜日なのですが、ドアを押すと開いていて受付に男性が二人座っています。「今日はクローズだよ」「わかっていますが、タクシーを拾えないので・・・」「電話で呼んであげる」とスムーズな応対で感謝でした。ふと、カウンターを見ると明日訪問予定のSan・juan de Dueroのパンフレット、そして今回は行けそうにもないと諦めていたSan Baudelio de Berlangaのもの。「私を忘れないで!」とばかりに私の目に飛び込んできました。その途端に行くことを決心しました。お礼を言って数分後に来たTAXIに乗り、パラドールに帰りました。

夕食はパラドールのレストランで。オフシーズンのせいかお客さんはほかにシニアのご夫婦だけ。カメラを忘れたので写真はありませんが、お勧めのセットメニューの前菜は大好きなアンティショークの焼いたもので、メインの海老のスープも美味でした。部屋の写真も撮り忘れ・・・。宿泊客も少なく、静かな環境の中眠りに就きました。


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2012年冬の旅(17) ソリア [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

1/31(火) 

10:30頃ホテルを出て、昨日とは反対側の坂を下り、ドゥエロ川畔のSan Juan de Dueroサン・ファン・デ・ドゥエロ教会を目指しました。

↓ パラドールを振り返って写真を撮った時に気がついたのは右のパラドールの看板にあるANTONIO MACHADOの名前。

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ANTONIO MACHADOアントニオ・マチャード(1875~1939)スペインの詩人ということだけで、詳しいことは知りませんでしたので、帰国してから検索して調べてみました。日本語訳の詩集も解説も見つからないので、難航。。。ただ、彼の生きていた激動のスペインを一面からですが、知ることができました。ソリアとの縁はフランス語教師としてここに住み、地元の娘と結婚したことらしいのです。出身地でもないのに?と不思議でした。でも詩人は当時のファシズムのフランコ党に抵抗し、最後は南仏に追われコリウールで客死したという・・・反骨かつ優れた詩を残した英雄的存在だったことが分かりました。またスペイン内戦がもたらしたフランス国境での悲劇は下の記事で新たに知ることになり、少なからず衝撃を受けました。

http://surdepirineos.blogspot.com/2009/04/blog-post.html

道 (アントニオ・マチャド)
放浪の旅人は、道なき道を行く
彼が残した足あとだけが道になる
放浪の旅人は、歩むことによって
道を作って行く
来た道を振返るとき、はじめて
彼は作った道に気がつく
二度と歩むことのない道に。
放浪の旅人の前に、道なんてない
海辺に来て、彼はそのことに気がつく。
(鈴木剛子訳)

なんか寄り道が長くなってしまいましたが、元に戻りましょう。

↓ 途中の展望台からの景色。山の中腹の建物はSan・Saturio礼拝堂ですが、ロマネスク期ではありませんし、遠そうなので行きませんでした。右下の白い道は遊歩道です。ソリアは自然に恵まれているだけでなく、こんな風に整備されていて住環境も良さそうです。

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野鳥の声を聞きながら、つづら折りの道をおりていきますとドゥエロ川の流れが見えました。

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↓ 上の写真にある石橋を渡り、すぐ左の川べりの道を進むと、San Juan de Duero教会と回廊です。

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入口左の小さなブースでチケットをもらい(65歳以上は無料)、まず回廊の見学しました。サン・ファン・デ・ドゥエロの回廊は今まで観てきたどことも違うユニークな回廊で、まさしく異国からきたことを連想させます。

↓ 入口から右方向角の馬蹄型アーチ。アラブの影響のイメージ。

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↓ 逆光ですが、その影も麗しい・・・半尖頭アーチの交差と2本の細い円柱の組み合わせ。

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↓ 「こういうのもありますよ~」と誇らしげに並んでいますから「ホントに素敵ね~」と褒め称えます(笑)。見学者は誰もいませんから・・・。このタイプも見事にイスラムのイメージですね。

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 ↓ 次のアーチ列は途中からロマネスクに変わります。

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↓ 初めに観た馬蹄型アーチを反対側のコーナーから撮影。

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 ↓ 教会前のアーチ列はロマネスク様式で統一されています。

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 ↓ 柱頭彫刻

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スペインロマネスクの魅力を凝縮したような回廊です。ほぼ快晴の天候もここの見学の味方をしてくれて・・・次は教会のなかへ。

↓ 方形の身廊に祭室がひとつのシンプルな構造です。祭室と向かう側には(i)の窓口と写真などが展示されています。

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↓ 祭室入口に二つの天蓋のある祭壇が設けられていて、それぞれの柱頭彫刻には説話的テーマが彫られています。

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↓ 左側の天蓋トップは円形。

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↓ ヘロデ王の饗宴/洗礼者ヨハネの斬首   盃を持つヘロディアス、下方に小さくサロメの姿が見えます。

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↓ 7つの頭の龍と戦う兵士。

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↓ 左にケンタウロス

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↓ 右の天蓋トップは円錐形

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↓ こちらは新約聖書の場面が展開しています。受胎告知とご訪問。

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↓ 悪魔のささやきを受けるヘロデ王(幼児虐殺)

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↓ エジプトへの逃避

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ロマネスク末期に建てられた建築とはいえ、古風かつ異教的な面影を残した印象的な教会でした。なお、教会内部の彫刻はローカルな石工に任され、回廊のほうは遠くからやってきた熟練の石工が担当したと考えられています。

↓ 川べりの遊歩道の向こうにパラドールの建つ小高い丘が見えました。

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石橋を渡りソリアの旧市街へ。Concatedral de San Pedroは後にすっかり改築されて見るつもりはありません。でも、回廊だけはロマネスク様式が残っていて見学できるのですが、夕方しか開かないのです。午後から徐々に気温が下がり、寒いのと帰りの足が心配で、結局諦めてしまいました。

↓ 迷いながら、豪壮な館のそばを通り

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↓ ようやくSan Juan de Rabanera教会を見つけました。

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事前のチェックではオープンしている時間ですが、扉は固く閉ざされていました。通りががりの人も張り紙を見て駄目だわ~というそぶりで、去っていきました。

↓ ここはファサードが見どころの一つです。タンパンはサン・ニコラスとその弟子たち。

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 ↓ トマスの不信

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↓ 後陣外観

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↓ この近くのバルで軽いランチ。ビールにピンチョス2皿、パン、、コーヒーで8€もしません。オムレツもいろいろな種類があって、旨い、安い、しかも全然言葉の通じない私にも忙しいのに親切!

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この近くにTAXI乗り場があり、昨日と違って素早くホテルに戻れました。

ソリアの旧市街はそれほど広くはないのですが、迷路のようです。かなり歩き、疲れました。夕食は昨夜と同じパラドールのレストランへ。アミューズ、コロッケ、リゾット風海鮮スープ、デザート。

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レセプションに寄って明日のTAXI予約をしました。ベルランガはここから50Kもあって、遠いよ~と何度も言われてしまいました(汗)。


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2012年冬の旅(18) ソリア~バルセロナ [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

2/1(水) Soria12:00→Zaragosa14:15/14:52→Barcelona16:40

Hotel Espanya 2泊

連泊が2回続いたので、少し体調も良くなってきました。カンタブリアやリオハでパスしてしまった穴埋めということもないのですが、今日はバルセロナに戻りますし、旅も大詰めです。頑張ってベルランガまで行ってみることにしました。

↓ パラドールの見晴らしの良いレストランで、朝食をとり9:00にチェックアウト。

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迎えに来たタクシーの運転手さんにレセプションのオジサンが説明してくれて出発。親切な感じの良い運転手さんでしたが、まったく英語が話せない(簡単な数字も)ので、勘違いが多くて今思えば笑い話・・・。12:00のサラゴサ行のバスに間に合うように戻れば良いのとプリントしてきたバスの時間表をみせたところ、ナンダカンダ、ドス、ドスというので12:00発のバスは変わってドス(2時)だと言ってるのかと思いこんでしまいました。

ソリアからはスピードをあまり上げずに、田舎道を走りました。そしてブレーキ。なんと!林の中から鹿が2頭現われ、道路を横切って行きました。それでゆっくり走っていたのですね。途中のBerlanga de Dueroの町は意外に大きくて、バス停もみえましたので、Almazanからバスの便があるのかも・・・。

↓お城の城壁を見ながら通り過ぎて、

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ソリアからほぼ1時間で荒野の谷間にポツンと建つSan Baudelio de Berlangaサン・バウデリオ・デ・ベルランガ聖堂に到着。

↓ 聖堂からの眺め

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教会から少し下がったところに小さな管理小屋があり、白い車に紳士風の管理人さんが待機していました。ところがこの男性は鍵を持っていません。赤い車で数分後に現れた毛皮姿の年配の女性が鍵を持ってきました。この冬の寒いシーズンオフに立派な身なりの方たち(文化保護庁の公務員?)二人がかりで、管理するとは・・・。ギリシアだけでなくスペインも公務員優遇が行き過ぎるのも経済危機を招いたのかもしれないと思うのでした。この方たちも英語は全然だめで、65歳以上ですといっても通じなくて、昨日は無料でしたが、今日は0.6€(安いけど 笑)支払いました。

↓ 谷間に向いた正面扉口は馬蹄型アーチ。11世紀に建てられたモサラべ様式の聖堂は方形の身廊と祭室の単純な構造のもの。

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↓ 入口からすぐに見覚えのある壁画が見えてきました。マドリードのプラドに移された跡が弱弱しく残っているだけですが。。。

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 ↓ 入って左に祭室があります。壁画はかなり剥落しているうえに暗いので細かく観察できませんでした。

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↓ そして気になるのがこちらサイドです。祭室から見ると

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↓ 中央の太い円柱の上部は椰子の木が枝を広げたように見えます。8本のアーチが天井に伸び、それは初期キリスト教徒とイスラム教両方のイメージを持つ特別な場所です。

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↓ その背後にはモスク寺院を思わせる列柱が並んでいます。左手に階段がありますが、立ち入り禁止。

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↓ モスク風の列柱の間から

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まるで大きなギャラリーのような内部は壁面いっぱいに動物や狩りをする人たちの姿。新約のエピソードなど(12世紀)。そのおおらかな力強い表現はほかにない魅力ですが、おおかたはプラド美術館、NYのThe Cloisters(メトロポリタンの別館)、インディアナポリス美術館などに剥がされて移設されました。プラドとメトは観ましたが、惜しかったのはインディアナポリス美術館。訪問時にはあいにくこの壁画の部屋を修復中で、見学できませんでした。次女が住んでたので、何度か機会はあったのですが・・・この場に立つと、やはり心残りで。。。

↓ この部分はプラドのコレクションにはいりました。

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↓ 2009年にプラドで写したもの

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↓ オリジナルも残っていました。

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私の見学が終わるまで、管理人さんや運転手さんの3人がじーっと寒いところ待っていますので、落ち着いて観ていられなかったのは残念でした。時間が余ったので、帰途は違う道を走ってもらい、Almazanに寄ってもらいました。

↓ アマルサンのSan Miguel教会(12世紀中ごろ) Amalzanの町はレコンキスタの後城壁都市として発展し、街の中心の広場に建てられました。 鍵は近くの(i)で貸してもらえるというので、行ってみたのですが、閉まっていました。この教会の交差部の天井を観たかったので、残念。

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↓ 後陣の軒持ち送りは多弁型のような連続模様。

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↓ 広場の奥の城壁門を抜けると展望テラスがあり、振り返って教会を撮りました。

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広場に面したバルでコーヒー&トイレ休憩。このとき、運転手さんが急がなくちゃみたいなことを言ったので、一応12時までとお願いしているので、忙しいのかなと思いつつ?

ハイウエイを飛ばして、ソリアのバスターミナルに着いたのは12時10分前でした。まだ2時間もあるからターミナルのカフェで軽食でもと思いながら、バスのチケット売り場へ。あらら!12時発のがもうすぐ出るというではありませんか~。運転手さんが言ったドスは2時ではなくて、サラゴサまで2時間もかかるということだったのでしょうか?危ないところでした。急いでバスに乗車、5分前でした。Therpasaというバス会社を利用、11.4€でした。

サラゴサまで数か所停車し、かなり大きな町も過ぎてサラゴサの駅に到着。ほとんどの町がバスターミナルと鉄道駅は離れていますが、サラゴサは鉄道駅の地下に発着所があるので、便利です。昨年サラゴサに来て、確認済みでしたのでここまで来れば一安心でした。チケット売り場で、再度クレジットカードで購入をしましたが、昨年同様パスポート提示を求められ・・・変わっていませんでした。後ろに並んでいた人も、怪訝そう。どこでも自販機で買える時代なのですからね。AVEエコノミーで64€。

↓ 途中通過した町(ここはどこ?)

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↓ サラゴサ駅プラットホーム

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さて、無事にサントス駅に到着。1週間ぶりのバルセロナはぐっと寒くなっていました。地下鉄乗り換えてリセウまで、ホテルのそばのシシカバブ屋さんでファラフェルサンドを見つけお持ち帰り。

預けてあったスーツケースを受け取り部屋へ。ランチ抜きでしたからオペラの前にファラフェルと手持ちのスープでお腹を満たし、オペラ前の休息。ベットで横になってうとうとしているうちに、寝入りそうになりました。「この歳で無理なんだわ~」(わかっているけどと自問自答 笑)。なんとか起き上がり身支度して、隣接のリセウ劇場へ。

『Le Nozze di Figaro』@Teatre del Liceu 20:00~  チケットOK125.90€

ConductorChristophe Rousset
Stage directionLluís Pasqual
ScenographyPaco Azorín
CostumesFranca Squarciapino
LightingAlbert Faura
ChoreographyMontse Colomé
Co-productionGran Teatre del Liceu / Welsh National Opera

CastMaite Alberola, Ainhoa Garmendia, Borja Quiza, Joan Martín-Royo, Maite Beaumont, Marie McLaughlin, Marc Pujol, Roger Padullés, Vicenç Esteve Madrid, Naroa Intxauski and Valeriano Lanchas.

Symphony Orchestra and Chorus of the Gran Teatre del Liceu

指揮のルセと演出のパスカルだけは知っていますが、出演者はまったく知らない歌手ばかりです。プログラムで確認したところ、ほとんどがスペイン人の新人またはそれに近い人たちでした。人気の演目とあって満席に近い入りで、舞台もリセウなりに水準は保たれて、ルセの軽快でお洒落な持ち味が出て、良い演奏でした。ケルビーノのMaite Beaumontがこのなかでは抜きんでて、演技も巧くて見とれました。略歴を見るとかなり活躍しているみたいで2005年のザルツブルグ音楽祭にも出演したそうです。

席は3階の正面右よりのバルコンでしたが、3列目。でも椅子が高く背もたれもついているので、視界を遮ることもなく、疲労で心配だった居眠りもなく楽しめました。

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↓ ロビー。休憩のとき中国人の親子が来ていましたが、まだ小学生低学年くらいの子供が眠たそう~。

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明日は北ヨーロッパの寒波がスペインに伸びてきて、雪の予報がでています。カタルーニャの山間部はすでに積雪があったようで、地元のテレビは大騒ぎです。明日のVic行きの交通の心配をしながら就寝。


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2012年冬の旅(19) バルセロナ [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

2/2(木) Barcelona(Pl.Catalunya)9:38→Vic10:50/14:29→Barcelona15:44(R3)

心配していた雪はバルセロナには降りませんでした。Vicへの電車が発車して30分くらいすると、通過する小さな町や山間部は徐々に雪に覆われてきました。それでも、電車は10分ほど遅れただけでVicに到着。

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↓ Vicの鉄道駅

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↓ 駅からの大通りを数百メートル行きますとマヨール広場です。この近くの(i)に寄って、街の地図をもらい、司教座美術館の場所を尋ねました。広場から一歩旧市街に入ると、細い道路が入り組んで、迷路状態です。地図を見ながらでも、ようやく辿り着きました。

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 ↓ Musee Episcopal de Vic 傘を差しながら写したので、歪んでますね~。

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この日が月の最初の木曜日なのでフリーでした。でも、だからといって混んでいるわけでもなく、ほとんど貸切状態でした。まず、1階のローマ時代からの展示室へ。カメラは係員に聞くとノーフラッシュでOKでした。

↓ 10世紀 /コルトバのアルカサールの工房からの白大理石の彫刻

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↓ 12世紀の石棺 /カサレスのSant Pere修道院。孔雀はキリストの復活のシンボルと考えられています。

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エレベーターで3階へ↓ 木製の扉(12~13世紀)カタルーニャ地方の教会から。

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↓ 壁画(12~13世紀) 詳細不明

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2階の15世紀以降の部屋はパスして階段を下りて行きます。

↓1階のロビーと展示コーナー

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1階の祭壇前飾り板絵の展示室へ。

↓ Sant Martin de Puigbo(Vicの工房/11~12世紀)中央は栄光のキリスト、周りは聖マルタンの物語。

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↓ sant Andreu de Sagas教会(ソウ・ドゥルジェイの工房/12世紀)中央に栄光のキリスト、周りは聖アンドレの殉教。

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↓ Santa Margarida de Vila-sega教会(Vicの工房/12世紀)中央に聖母子、周りは聖マルガリータの殉教。

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↓ La Mare de Deu in El coll教会(12世紀)王冠と手に花を持ち片手でイエスを抱く聖母はゴシックに近い様式。鼻の長い顔はカタルーニャの特徴?

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↓ 12世紀の壁画/saint Marti教会の後陣を飾っていた。カルドナの工房。

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↓ 十字架降下 Erill-la-Vall(ボイ谷/12世紀)  カタルーニャ美術館所蔵のと同じエリル工房の作品。

オリジナルはキリストを支えるアリマタヤのヨセフと二コデモの両脇にカタルーニャ美術館の聖母マリアと聖ヨハネが置かれていたのでしょう。別れ別れになったいきさつは知りませんが・・・一緒にしてあげたい。。。ここの美術館の至宝です。

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↓ 十字架のキリスト Sant Boi de Llucanes教会(12世紀 Vicの工房作)

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↓ 十字架のキリスト(12世紀)Santa Maria de Lluçà教会。チュニックを着たイエス、十字架の上部に書かれた文字は「Jesús Natzarè rei dels jueus ナザレのイエス、ユダヤの王」。

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↓ 聖母子像 La Rodona 教会(Vicの工房/12世紀)

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Sant Martí de El Brull教会の後陣

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↓12世紀/Vic-Ripoll工房。Vicのカテドラルにあったレリーフ3点。ここには6点残されていますが、ほかのいくつかはロンドン、リヨン、USA各地のコレクションに入ってしまいました。

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帰りにブックショップを覗いてみました。昨年レスタニーで購入したものと同じカタルーニャ・ロマネスクのシリーズの本が1冊だけ残っていましたので、ここの美術館のリーフレットとともに購入。

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↓ 美術館の隣の教会の塔は修復中

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↓ ローマ神殿が残っています

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マヨール広場に面したハム屋を覗きましたら、、奥に食事用のテーブルがあったので、ここでランチにしました。

↓売店

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↓ ハムいろいろ(パンつき)と赤ワイン。美味しい!

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Vicは昼間で1度の表示があり、今回の旅では一番寒い日でした。バルセロナとは5度くらいの気温差があります。バルセロナに戻り、ランブラス通りのチョコレート屋さんで、お茶タイム。市場で苺などを買って帰りました。

夕食は疲れ果てて、外で食べる気力もなく手持ちのもので済ませました。今日で実質の旅は終わりました。明日は移動してパリの空港内のホテルに泊まります。


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2012年冬の旅(20.21.22) バルセロナ~パリ&帰国 [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]

2/3(金)  Barcelona15:35→Paris(ORY)....Paris(CDG)

Sheraton Paris Airport 1泊

パリまでのフライトは午後なので、バルセロナ最後の食事を楽しみたいと、再び市場食堂へ。名物オジサンが今日もきびきび働いていました。

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↓今日の海老も美味しかったです。

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↓ これが食べたかった~小烏賊と豆。

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帰りに市場を一回り。日本語でカラスミ~と私の顔を見て売り込むおばさんに負けて(日本人観光客は激減・・・バルセロナでもほとんど見かけず)おみやげに購入。1本15€。帰宅後、サラダなどでいただきましたが、サルデーニャ産と変わらず美味でした。

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↓ 冬のスペインで美味しかった白メロン。

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↓ これが小烏賊(ホタルイカより小さい)

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 ↓ アンテショーク、もっと食べたかった~

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↓ チョコレート屋さんでおみやげを買い

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 12時のチェックアウトぎりぎりまで部屋ステイして、空港へ。搭乗ゲート近くのバルでビールを飲みながら、フリーWifiで遊んでいるうちに搭乗時間・・・iPadのおかげで(数独もダウンロード笑)退屈することもありません。

さて、パリのオルリー空港からCDG空港のホテルまで移動したのですが、ターミナルの外の気温は多分マイナス5度くらいだったでしょう。昨年に比べると寒いバルセロナでしたが、寒さの度合いが違います。連絡バスを待つ数分の長かったこと!ブルブル・・・。

乗り込んでさあ出発というところで、数人の乗客とそのガイドさんが、何事かドライバーさんともめています。多分まとめてカードで支払うということのようですが・・・?日本ではこういう時、バスはCASHだけだからと、いえばすぐ解決し、発車の時間厳守するのですが、えんえん30分。結局一人ずつCashで払っていました。ひとり18€。お金持ってるんだったら早く払えばぁ~。人の迷惑どこ吹く風の方たちです。以前は鉄道の窓口で長蛇の列も顧みず、長いこと独占する人に呆れたことがあったけれど、昨今は切符の自販機のおかげでそのストレスからも解消されていたののですが・・・。

30分後の次のバスに「お先に~」と途中で抜かれ、ドライバーさんは疲れ切った表情でした。さて、CDGの第2ターミナルに到着しましたが、ホテルの場所が分かりにくく(表示がほとんどない)行ったり来たり。何度もこのホテルの玄関の前を通ったことがあったのですが、私の記憶はあてになりません。

ここのシェラトンはWifiは部屋では有料ですが、ロビーだけはフリーなので、夕食前に1時間ほどネットで遊びました。長女からのメールで円高だからお土産楽しみ~とあったので、たまにショッピングを楽しみましょうとE-チケットを確認。あらら!ターミナル2じゃなくて1でした(内心ほっ 笑)。

↓ お部屋は広々ですが、暖房はあまり効いてなくて、これじゃー夜中に寒くなると、毛布を棚から出してセット。部屋代高いのに、不満だらけのシェラトンでした。

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そのうえ、レストランはサービスも味もいまいちなのに高いのです。

↓ フォワゴラとデザート

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2/4(土) パリ11:20→

朝ごはんも異常に高い値段設定でしたのでパス。部屋についているドリップ式のコーヒーをいただいて、チェックアウト。

ホテルを出てすぐのエレベーターを降りると、ターミナル間移動専用電車の乗り場です。数分で何年振りかのターミナル1に到着しました。ショップも普通の免税店ばかりで、ラデュレもブランドショップもありません。

エバー航空のラウンジは同じエアライングループと同じかと思ったら、そのなかでもランクがあるようで・・・もち、下レベルのところでした。ここでちょこっと朝ごはん代わりのものをいただきました。

↓ 中国系の方たちは今は旧正月の休暇に入っていて、機内の飾りつけもめでたいムード。もちろんキティちゃんですが、なんか変な服・・・。来るときは2席独占でしたが、帰りは満席。

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帰りも美味しい機内食。朝ごはんのお粥もトッピングがいろいろで満足なお味でした。

2/5(日)台北7:05/11:30→札幌16:05

乗り換えはまた時間がたっぷりでした。本当は2時間前の9:30の札幌行があったのですが、取れなかったのです。待ち時間はまたまた食べることになりました。

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↓ 苫小牧方面から北海道へ。

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ようやく長旅は終わり、雪祭り直前の札幌に帰ってきました。留守中はかなり寒さが厳しかったようでしたが、私が帰ってからも2月中はほとんど真冬日が続きました。各地で大雪の被害も多かったのですが、札幌は平年より積雪は少なく、平穏な日々が続いています。

旅の間はかってないほど疲労感がありましたので、予定を飛ばしたり無茶しないように(これでも笑)細心の注意を払って歩きました。一番心配だったのはたまに心臓がドキドキして、めまいがしたことでした。帰国後精密検査を受け異状がないことが分かりました。もともとあまり丈夫なほうではありませんから、良くこの歳でここまでひとりで旅ができたものだと・・・ラッキーだったと思っています。家人も心配して、次回海外遠征のときは遺言を書いて出るように・・・って。なんなのですね(笑)。まあ、止めても無駄だと思っているのでしょうけど。終わります。


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