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2008年初夏の旅(Paris 1) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

 今回はオペラやワイン通の友人とパリ、ロンドンを一緒に回ります。その後は一人でイタリアのリグーリア・ロマネスク教会を巡ります。チューリッヒ、ベルリン、ドレスデンはオペラも兼ねた美術行脚ということで盛沢山です。果たして無事に行程をこなせるでしょうか?

日程/パリ(4)~ロンドン(3)~ジェノヴァ(3)~ミラノ(2)~チューリッヒ(2)~ベルリン(2)~ドレスデン(2)~ベルリン(1)19泊21日

↓MAP

 

 

6/13(金) 札幌7:55~関空10:05/11:50~ パリ17:15                               パリ4泊  Caron du baeau Marche   (1泊150€ バスつき 朝食12€)

縁起を担ぐほうではないのですが、旅立つ日が13日の金曜日ってあまり良くないかしら?とちょっぴり嫌な予感。(まさか当たるとは...)

搭乗ゲートで同行のSさんと待ち合わせ、機内へ。毎度のことながら昨夜遅くまで旅支度に追われ、睡眠不足。朝ごはんに空弁を食べて、すぐ居眠り→熟睡。目が覚めたらすでに関空上空でした。乗り換えもスムーズにエールフランスでパリへ。

今月はJALのマイレージ・サービス月間で、通常より少ないマイルで、ビジネスクラスに乗ることができました。往路はJALとの共同運航便のAF、復路はパリからJALの名古屋便です。AFのサービスはJALに比べると、やはり雑な印象です。特に隣の方に和食をお持ちしますと言っておきながら、しばらくたってから、ありませんとのこと。それは仕方ないにしても、きちんと謝りもしないので、隣の方も憮然でした。ワインも頼まなければ、お代わりは無く、全般に愛想は悪かったです。

最近エールフランスに乗ったM子さんの情報により、映画は「The other Boleyn girl」を選択。
http://www.sonypictures.com/homevideo/theotherboleyngirl/?hs308=TheOtherBoleynGirlTitleSite
 

日本では10月に「ブーリン家の姉妹」というタイトルで公開予定です。
<16世紀のイギリス国王・ヘンリー8世(エリック・バナ)は男の子の後継者を産めない王妃との仲が冷めているという噂を聞きつけ、トーマス・ブーリン卿は娘のアン(ナタリー・ポートマン)に国王を誘惑させ、彼の息子を産ませ、傾いた家柄の再興を図ろうと目論んでいた。だが、狩猟に訪れ、怪我をした国王はアンの妹・メアリー(スカーレット・ヨハンソン)の看護を受け見初める。そのとき既に幸せな結婚していたメアリーだったが、家族の圧力により、渋々、国王と関係を結び、待望の男子を産む。やがて、優しい国王に惹かれていくメアリー。その頃、王妃の座を狙うアンは、ある策略を練っていた…。フィリッパ・グレゴリー原作の小説を映画化した、英国王室をめぐる2人の姉妹の愛と憎しみの物語。

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ヘンリー8世といえばあのおでぶな女たらしというイメージが強いので、映画のかっこ良い国王にあれれ?そして彼の性格描写も弱かったのが惜しまれます。妹役のヨハンソンが初めは無邪気な新妻から王の愛人→産後の肥立ちが悪く病気→王の心変わりと姉アンとの愛憎に苦悩するという美味しい役どころを好演。実話かどうかは不明ですが、原作のほうが面白いという評判です。邦訳がでれば読んでみたいものです。

さて、今回はグルメ&ワイン通のSさんと一緒ですから、当然いつもの一人旅では愉しめない☆つきレストランをめざすことになりました。しかも到着したその夜に、ホテルから徒歩5分のブノアBenoitへ向かうという、無謀なる計画を立ててしまった私たち...。20:00予約済み 

http://www.alain-ducasse.com/public_us/cest_aussi/fr_benoit.htm 

  アラン・デュカスのプロデュースする星ひとつのビストロ・スタイルのレストランです。最近東京にも店をだしたとか。

P1060030.JPG日本人のソムリエがお勧めの白ワインをグラスで。マグナムの2倍の大きさのボトル(ムルソー)を見せてくれました。

 

 

 

 

 

 私が選んだのは前菜はグリーンアスパラとグリーンピースのカスレ風のお皿。主菜は白身の魚にオマール海老ソースのお皿(いつものことですがメモなし 汗)

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Sさんはテリーヌとカスレ。お腹が一杯なので、コーヒーを頼むとプチフールがついてくるわねとデザートはパス。

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 高級ビストロの雰囲気は気に入りましたが、フランス南西部の伝統料理カスレが名物ですから濃厚な味です。10年前くらいにロカマドールなどで食べたのはもっと油っぽく塩辛かったのですが・・・。今の私の胃にはやや重すぎかも。 

宿は 2年ぶりのCaron du baeau Marche 、新しい壁紙やペンキの塗り替えで綺麗になりました。ここは人気があるので早めの予約が必須です。


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2008年初夏の旅(Paris 2) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/14(土)  Paris bercy08 :36~Auxerre10:10 /19:25~ Paris bercy21:20
 ホテルを7時半に出発。最寄の駅hotel de villeからBercyまでメトロで。地上に出るとフランス国鉄SNCFのべルシー駅がすぐ見えますが、私たちは出口を間違えて反対側にでてしまい、迷いました。

自動販売機でカードを使ってチケットを購入しようとしたのですが失敗。そのうち時間が迫ってきたので、慌てて窓口の列に並びました。どうしょうと焦る私たちに親切にしてくださった重いリュックを背負った若い女性には本当に感謝でした。発車2,3分前にようやくチケットをゲット、走ってセーフ!
 10時半ごろに Auxerre駅到着。まずはPontigny へ。タクシーで15分ほどのシトー派の修道院を訪問。

P1060056.JPG門から聖堂までのアプローチ。

 

 

 

 

P1060039.JPGタクシーの運転手さんの案内で教会の裏手の墓地へ。なんでも東京出身の方でこの村の女性と結婚し、この地で亡くなった日本人のお墓があり、私たちに見せたかったようなのです。故郷を遠く離れて永眠されていられる方を想い・・・合掌。
 

 

 

ナルテックスから内部に入りますと、シトー派らしい装飾のない清楚な空間が広がっています。Sさんは初めてのロマネスク聖堂訪問なので、とても感動のご様子。はまりますよ~となかば脅かしながら(笑)外の回廊へ。四角の回廊のうちの教会側の1部分のみが残っています。

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聖堂は村のはずれに建っていますから、付近は畑や農家が点在する静寂の佇まい。小川が流れ、古い石橋が架かっています。

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待ってもらったタクシーでシャブリChablis へ。ワインに詳しくなくともChablisの地名はご存知の方が多いと思います。フランス・ブルゴーニュの白ワインの名産地。言い訳がましいのですが、Sさんと一緒なのでこの町を選びました。(笑)タクシーは一度道を間違え、舗装のない道を葡萄畑をまじかに眺めながら走りました。思っていたより時間がかかりましたが、街のなかのホテルも兼ねたレストランに12時前には到着。ここで、このタクシーとはお別れのはずでしたが、運転手さんはレセプションまでついてきて、私たちがランチの後Auxerreへ戻るときに呼んで欲しいと名刺を受付の女性に手渡しています。(ちゃっかり)

 Chablis Hosteller des Clos ☆ 12:30  予約済み
http://www.hostellerie-des-clos.fr/

 昼食の予約時間までは地下のカーブの見学、そしてロビーで早速試飲。まず若いプルミエ・クラスをいただき「美味しい~!!」
 P1060058.JPG   P1060063.JPG
  時間が来ると隣のレストランへ案内されます。アミューズ、オードブル、メイン、チーズ、デザートと続きます。ワインはこの後もグラスワインで2杯。プルミエとグランの飲み比べをして至福の時間。

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昼間からワインを3杯もいただいて、赤い顔でシャブリの街を散歩。このオステルリーの棟続きに小さな古いチャペル(内部には入れません)&ワインの街らしい塔と葡萄の看板。

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呼んでもらった先ほどのタクシーでオーセールへ。
Auxerre Cathedrale St-Etienne&St-Germain  の見学です。
   http://www.culture.gouv.fr/culture/arcnat/auxerre/en/inde...
 

P1060084.JPGまずヨンヌ川からの眺めも素晴らしいCathedrale St-Etienneへ。
 

 

 

 

創建は5世紀にのぼるという歴史ある街にふさわしい大聖堂。11世紀にロマネスク様式に建て替えられ、13世紀には現在のゴシック様式と変遷。そのときにクリプトは保存されました。私たちのお目当てはここのクリプトの壁画(11世紀)です。クリプトのエントランスから周歩廊に沿って巡ります。アプシス中央の窓からの明かりで、壁画が浮かび上がって見えてきます。天井の「馬に乗ったキリスト」は特に黄土色、暗い紅色、白の配色もシンプルで美しく、オーラが漂っています。ヨハネ黙示録19章<白馬の騎手>からの図像とのこと。「そして、わたしは天が開かれるのを見た。すると、見よ、白い馬が現れた。それに乗っている方は、誠実及び真実と呼ばれて・・・以下省略」

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撮影不可と思っていましたが一緒に入った方たちが撮影していましたので、ノーフラッシュはOKのようです。

  次は大聖堂から徒歩数分、坂道をやや下ったSt-Germain 修道院へ。ここのクリプトには大聖堂よりも古いカロリング朝(9世紀)の壁画があります。帰りの汽車の時間が迫り、いったんは諦めようと思ったのですが、Sさんの「もし、遅れたら次の列車にしましょう」の一言で、ガイドさんの案内(有料 時間制)で地下に降りていきました。

  こちらも起源は古く4世紀。エントランスから周歩廊を巡ります。身廊の中央がサン・ジェルマンの墓所となっていて、東のロトンダ形式のアプシスの窓から真っ直ぐ光の届く構成。それが聖所のイメージを強めて厳粛な空間となっています。
エントランスから一番奥の聖ステパノのオラトリオの小さな空間に左「イェルサレムの城門における聖ステパノの石打ち」 右「聖ステパノの逮捕」 ここは撮影不可なので絵葉書。

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参考書にもここの壁画を12世紀の最良の壁画にまさると評価。観られて良かった!!Sさんに感謝です。

P1060093.JPG   P1060094.JPG←帰り道の写真

駅まで15分くらい歩いて戻り、カフェでお茶タイム。さて、ホームで待てど列車は来ません。乗るつもりの列車はウィークディしか走らないことに気がつくのが遅く、チョンボ。(汗)この後のイタリアもそうでしたが6月中旬からタイムテーブルは夏の運行に変わります。要注意なのでした。1時間くらい待合室で過ごし(外は土砂降りの雨でした)パリには2時間かかって(各駅停車)戻りました。疲労困憊でしたが充実した一日でした。遅くなった夕食は持ち帰りの中華惣菜に手持ちのものをプラスして済ませました。


 


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2008年初夏の旅(Paris 3) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/15 (日)
昨日の疲れもありますが、今日のオペラはマチネなので美術館巡りはご近所で済ませるつもり。

P1060098.JPG昨年も定休日で見逃したヨーロッパ写真美術館へ、11時の開館にあわせて行ってみました。ホテルからは徒歩数分の距離です。ところが、特別展の準備のため閉館となっていました。

P1060101.JPGしかたなく、しばらく行っていなかったピカソ美術館へ。(10年ぶり)ところが、ついてない時はこういうもので、コレクションのなかでも常時展示されているはずの傑作群が見当たりません。2番手と版画のオンパレード。どこかに貸し出されていたようです。ニースで見たことのある山羊の彫刻に再会。他に見るものが少なく、この山羊をよくよく見れば野生的、生命力にあふれて、さすがピカソです。

↓の絵葉書は今回展示されていたものからピックアップしました。左「帽子の女」 右「デッサンするクロード、フランソワとパロマ」

2008.6.jpg   2008.6.3.jpg

P1060102.JPG帰途、マレの名物ファラフェルサンド屋により、1個(6€)を持ち帰りました。そして果物屋さんで木苺、さくらんぼ、アプリコットを購入。お部屋でいただきましたが、写真にあるとおり食べ切れない量ですから、半分はオペラから戻ってきてからの夕食にも活用しました。明日の☆☆レストランのために倹約です。

今日はSさんとはオペラだけ一緒の予定ですから、ホテルのロビーで待ち合わせバスチーユへ。今回の旅で初めてのオペラですからわくわく。

Vincenzo Bellini
「 Les Capulets et les Montaigus」①マチネ 14:30開演  Opéra Bastille   100€
Conductor Evelino Pidò
Producer Robert Carsen
Capellio Giovanni Battista Parodi
Giulietta   Patrizia Ciofi
Romeo Joyce DiDonato
Tebaldo Matthew Polenzani
Lorenzo Mikhail Petrenko
 
ネトレプコが妊娠と知ったのはチケットを買った後でしたが、パリでは歌うらしいというニュースに一縷の望みをかけていました。しかし、全部の公演を歌うのは無理で、この日はチョーフィが歌いました。幕が開くと舞台にカーセンらしい暗い赤が広がります。その左一部に黒い階段。赤と黒のイメージする世界です。最終場面の衝撃的な戦いでは背筋がゾー。純真な恋人たちが犠牲になろうと、なにがあろうと人間は戦う生き物なんだという現実をつきつけられたみたいな・・・。オペラを観るようになってから10年、売れっ子カーセンの演出には何度か出会っています。最近は多忙なのか手抜きが噂され、この舞台もあまり評判は良くないのですが、私は意外に楽しめました。欲望と戦いのエンドレスな世界で、恋人たちの純な美しさが浮かび上がってきます。DiDonato のズボン役は初めてでしたが、歌唱も凛々しく素敵でした。Ciofi も貧血的熱唱が巧いです。白いドレス姿も可憐、「Oh!quante volte~」にはもう涙。Polenzani は一部高音に危ない場面があり、ひやりとしましたが声自体が綺麗なので及第点。
カーテンコールでのCiofiは盛大なブラバーを受けて、顔を覆って大感激の様子でした。こういう彼女は初めて見ました。演奏は全般的にイタリアのベルカントとはやや離れた感もありましたが、1年ぶりにベッリーニの旋律♪~楽しみました。席は2階(日本式では3階)バルコン1-29  夜はゆっくり部屋で過ごし早めに就寝。

4.jpg  capulets2.jpg ←Opera national de PARISのHPより

参考CD:2008.4ウィーン・ライヴ盤。帰国後購入。

2008-1.jpeg

ベッリーニ『カプレーティとモンテッキ』

指揮ファビオ・ルイージ

カぺッリオ:ティツィアーノ・ブラッチ   ジュリエッタ:アンナ・ネトレプコ   ロメーオ:エリーナ・ガランチャ   テバルト:ジョセフ・カレヤ   ロレンツォ:ロバート・グリアドウ 

合唱:ウィーン・ジングアカデミー    オーケストラ:ウィーン交響楽団


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2008年初夏の旅(Paris 4) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/16 (月)
今日はランチの場所でSさんと待ち合わせることにして、レストランになるべく近い美術館に行くことにしました。ということでジャックマール・アンドレ美術館へ。今回で4回目の訪問ですが、お気に入りの瀟洒な館での名画鑑賞で優雅な気分。定番のレンブラント「エマオの食卓」、ウッチェロの「龍と戦う聖ゲオルギウス」、クリヴェッリ兄弟、マンテーニャ「聖母子と3聖人」などを飽かず眺めました。

Paolo UCCELLO(1397-1475)2枚の「龍と戦う聖ゲオルギウス」 絵葉書左がここジャックマール・アンドレ美術館のもの 右はロンドン・ナショナルギャラリー

2008.6.7.jpg   2008.6.8.jpg

これらを観て歩くだけでもずいぶん贅沢なことですが、ランチは凱旋門近くのTaillevent タイユヴァン☆☆ で。ジャックマール・アンドレ美術館からは徒歩で10分ほど。 12:30 予約済み。
http://www.taillevent.com/
ミッシュランでは3☆と思っていたら昨年☆をひとつ落としたそうです。

店内はさすがに広々・・・ですが、私たちのテーブルは入り口の近く。まあ、見るからにいちげんさんですからね・・・。一生に一度のことと思ってましたが、さすがに美味しかったので再訪したくなりました。他の☆つきのお店にくらべて、ランチはリーズナブルです。ワインもグラスで比較的お安い設定。シャンパーニュのあとアルザスのリースリングを勧められましたが、Sさんの好みではないのでお断り。しかし、なかなかソムリエが現れません。サービスの連携が良くないようです。結局シャブリの2001年プルミエを勧められ、ボトルでオーダー。さすが、タイユヴァンの推奨はプルミエ・クラスでも深みがあり、昨日のとはまた別の馥郁とした香りと味わいに大満足。お得なランチコースでしたが、どのお皿も美味でした。細かいことや料理の名前は思い出せませんが、グリーンアスパラのスープ風~エスカルゴと半熟卵のサラダ~鮪と蓮根ののった野菜の酢の物~チーズにさくらんぼのソース~チョコレートケーキ~コーヒーとプチフール。

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昼間からのこの酔いっぷりではメトロでは帰れません。タクシーでご帰還。ゆっくり昼寝をして酔いを醒まし、夕方からのオペラへ。

Giuseppe Verdi 「 Don Carlo」伊語4幕版 ② Opéra Bastille  19:00開演   160€
Conductor Teodor Currentzis
Producer Graham Vick
Filippo II James Morris 
Don Carlo Stefano Secco
Rodrigo Dmitri Hvorostovsky
Il Grande Inquisitore Mikhail Petrenko
Un Frate Paul Gay
Elisabetta di Valois   Tamar Iveri
La Principessa Eboli Yvonne Naef
Tebaldo Elisa Cenni
Il Conte di Lerma Jason Bridges
Voce dal cielo Maria Virginia Savastano 
  

当初はエリザベッタはOlga Guriakova が予定されていたのですがキャンセル。4月のMetでお腹が大きかったのでおめでたなのではないかしら?(未確認ですが)こちらも代役に恵まれ、Tamar Iveriとはラッキーでした。Tamar Iveriは一度ザルツブルグで聴いていますが、とても良い印象が残っていました。この日も歌は綺麗に響き、姿も素敵。非の打ち所がありません。衰えの見えてきているといいながらJames Morris も渋く、Stefano Seccoも繊細なタイプのカルロスを丁寧に歌い好感を持ちました。 Dmitri Hvorostovsky は春にMetで聴いたときと同じような印象。省エネタイプなのかしら。ここぞというアリアに全力投球しますから、ほかは流している印象を受けました。しかし、斃れる前の死を覚悟してのアリア「私の最後の日」は滅多に聴かれないほどの歌唱、絶品。バリトンであれほど切なく美しく延ばされるとはもう脱帽。エボリのYvonne Naef、今まで聴いたエボリのなかでは最低、高音が絶吐調になってしまいます。

演出はあまり印象に残っていませんが、舞台中央にくり抜かれた十字架がこの時代のスペインのキリスト教の重みを表しています。1幕はその十字架に蝋燭の火、祈りと悲哀。そして激しい宗教戦争の弾圧を物語ります。2幕、スペイン風豪華な金ぴかの教会から登場するフィリッポ。そんな絶大な権力を持つ王も愛のない結婚生活を淋しく歌う3幕冒頭・・・聴かせどころのこの場面の演奏がやや物足りなかったのは残念。

1972年アテネ生まれの若い指揮者Teodor Currentzis、若々しく清新なところは良かったものの、ヴェルディの豊潤な曲想には深みが足りないように思いました。キャリアからみてこの度のバスチーユ・デビュは大抜擢でしょうか。ヴェルディのオペラの中ではファルスタッフと並んで大好きなオペラです。全編に流れる名曲の数々~♪ 陶酔。  席はパルテール後方(日本式では1階ですが階段状になっています)27-49

doncarlo.jpg  don-carlo.jpg ←Opera national de PARISから

明日は(この時点でキーリンサイドのキャンセルは知らず)ロンドンでのドンカルロです。ロドリーゴ対決に期待は高まるばかりです。ランチのワインがまだ残っていたのかしら・・・興奮状態の私はカーテンコールになって、舞台近くに行こうと階段を降りていったのです。そして見事?に階段を踏み外し、転落してしまいました。一瞬身体が宙を舞った感覚。そして、バスチーユのあの堅い木の椅子に左わき腹を強打。Sさんに心配されながらも、痛みはそれほどでもなく、歩いても響かないし大丈夫とホテルに帰りました。
湿布をして寝たのですが、夜中に無意識に寝返りをしようとして、左わき腹の痛さに目が覚めました。旅は始まったばかりです。不安に思いながら、うつらうつら安眠できないまま朝を迎えました。


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2008年初夏の旅(Paris→London5) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/17 (火) Paris Nord13:01→ London St.Pancras14:34(eurostarチケット67€)  
           London 3泊   Strand palace Hotel (25.000円 朝食10~20£)

地下の朝食室でSさんとパリの朝ごはん。ここは朝食が別料金で12€。パンとチーズをお持ち帰りして(ブッフェ式でないのでOK)、ユーロスターのなかでのランチに活用しました。

朝早くに11時半頃のタクシーを予約していたのですが、ここで騒動が・・・チェックアウト後にタクシーがストで来られないというのです。そ、そんなぁ~この大荷物のうえ私は左わき腹が痛いのですから・・・途方にくれながらホテルの前の道路を見ると、丁度信号待ちしているタクシーが居ました。それからのレセプションの方の素早い行動には感心・・・外へ飛び出してタクシーの空きを確認、なんとかかんとか渋る運転手さんに無理矢理状態で、荷物をトランクに運び入れてくれました。後続の車にプープー鳴らされながら乗り込み、料金交渉。足元見られて通常の倍を提示されたのですが、ここで降ろされてはたまりませんから仕方ありません。それにしてもヒヤヒヤのパリ脱出の巻でした。

 P1060113.JPG パリからのeurostarは初体験です。うろうろしながら2階で発券してもらい、パスポートコントロール、荷物検査と続き、2階のホームを見下ろす待合室でほっと一息。ホームへは坂道状のエスカレーターで降りて行けます。

 

 

 

 昨年はブリュッセルからの移動で、確かwaterloo駅到着でしたが、今回はeurostar発着のために改装したSt.Pancras  駅です。古い煉瓦の駅も残しながら、ガラス張りでの開放感のある設計。

P1060115.JPGロンドンのホテルは好みのプチホテルではなく、単にRoyal Opera House  から近いというだけで選びましたが、実は3度目。どうやらお得意様のリストに載っていたらしく、昨年と同じ最上階の部屋を用意してもらえました。シンプル・モダンに改装されましたが、以前のほうが好み。

部屋代が高いのに、冷蔵庫もエアコンもついていません。1泊につきミネラルウオーターが1本サービス。   

  http://www.strandpalacehotel.co.uk/
 
打撲した左わき腹をかばいながらの移動は疲れました。ベットに横になりウトウトしているうちに時間がきました。賑やかなコペントガーデンを4、5分歩き、Royal Opera House へ。

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Giuseppe Verdi 「 Don Carlo」 ③ Royal Opera House  18:00開演 190£
  伊語5幕版
Conductor :Antonio Pappano
Director :Nicholas Hytner

Don Carlo :Rolando Villazon
Rodrigo :Simon Keenlysade         Dimiyris Tiliakos
Elisabetta di Valois :Marina Poplavskaya
PilipoⅡ :Ferruccio Furlanetto
princess Eboli :Sonia Ganassi
Monk :Robert Loyd

チケット引き換えのカウンターで,キーリンサイドが病気でキャンセルの張り紙を見たときはホントに気落ちしました。でもVillazon 、 Ferruccio Furlanetto 、 Ganassiは歌いますからとSさんと慰めあいながら席へ。オーケストラ席の後方 V-16
ここに来るまで ドンカルロの5幕ものはフランス語とばかり思っていた勉強不足な私、始まってまもなくあれれ。(汗)Villazon は1幕のブローニュの森のアリアで、高音にヒヤッとした部分もあって、いささか不安定な出だし。首を振りながら引っ込む彼の様子がドラマ上の心情と重なって見えました。(頑張れ!)2幕目からは大分持ち直し、昨日の真面目でやや一本気なセッコに比べると、ドラマティックな表現力、演技に優れていて惹きつけられます。Ganassiは気品のある素晴らしい  Eboli でしたが、数年前 ザルツで歌ったボロディナのやや暗いメッゾのほうが Eboli 像(私の)には合っているような・・・。Furlanetto は4月のMet「エルナーニ」で聴いたばかり。ベテランらしい風格を備えたヴェルディのバスをここでも堪能させてもらい、幸せでした。Poplavskayaは何度か聴いているはずですが、印象は薄く、この舞台もまあまあ。キーンリーサイドの代役さんも頑張って(演技はほぼ棒立ち)歌いました。お疲れ様~と皆で暖かい拍手。

 Pappano  の指揮は昨日のパリの新人さんに比べると、ベテランらしく、こなれたヴェルディ。こちらのほうがヴェルディを聴いたという満足感が深かったのは否めません。

舞台は、バロック絵画風の衣装や最終場面の背景は黒や灰色が基調となっていて、スペイン王室の光と影をオーソドックスに表現。パリと似ていたのは3幕の金ぴかの聖堂の建物(どっちが真似したのか)。音楽に合った演出も斬新さからは遠く、あまり印象的には残りません。今まで観た舞台ではザルツブルグのヴェルニケのものが良かったので、なかなか超えられないのかも。そのうえ芸達者なキーンリーサイドが出なかったことで、カルロとの友情の2重唱にも酔えなかったのは、はなはだ残念でした。

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ここのホワイエはガラス張りでお洒落な雰囲気。ワインも何種類かのなかから選べるようになっています。Sさんと幕間に美味しいワインをいただいて、キーンリーサイドのキャンセルのショックから立ち直れました。(笑)

慣れない移動でSさんもお疲れの様子。明日の遠出のためもあり、真っ直ぐ部屋に帰り、手持ちのもので夜食を済ませ就寝。

 


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2008年初夏の旅(London6) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/18(水)London. Paddington10:21→Oxford11:23/17:14→London  Paddington18:22
  今日はオペラが無い日なので遠出をしました。オックスフォードは14年ぶり。あの時はロンドンからのバスツアーに参加して、大学のカレッジやチャペルなど見学しましたが、Ashmolean Museum は未訪問でした。今回の旅の前に参考書などチェックしたところ、オックスフォードからは イギリス・ロマネスクの聖堂IffleyイフリーのSt.Mary's Churchも近くにあると知り、一石二鳥と計画を立てたのです。

ロンドンの地下鉄は慣れるまで時間がかかります。昨年は敬遠してバスを使いましたが、今回はSさんのご案内で、ホテルから近いEmbankment駅からPaddington駅へ移動。そして鉄道に乗り換え、オックスフォードへ。 車窓からは運河にナローボートが行き来する風景も垣間見られ、大都会のロンドンから田舎へ向かう悦びがふつふつ。

オックスフォード駅からイフリー行きのバス乗り場を確認して、まずアシュモリアン美術館へ。http://www.ashmolean.org/
 今年の春訪れたニューへヴンのイエール大学やボストンのケンブリッジ大学などを思い出しながら、歩きました。それらアメリカ東部の大学より歴史のある街は観光客も多く、中心街は賑やかですが、美術館周辺は閑静で、見学者はそれほど多くありません。

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コレクションは古代ギリシア・ローマの彫刻からラファエル前派まで見ごたえがあるのはさすが!!珍しいものもいろいろ発見。刺激的な時間を過ごしました。ここはラファエロをはじめとする素描のコレクションでも有名ですが、その部屋はいつもは見られないようで、クローズ。時間も無く断念しました。

P1060142.JPG左の写真は古代ギリシアの女流詩人サッフォーの胸像(5BC頃)
オリジナルはギリシア・アルカイック期ですがこれはローマ時代の摸刻です。

19世紀に賞賛の的になり、ワッツがこれをもとに「ピグマリオンの妻」↓を製作しました。Netから画像を拝借。

 

 

 

watts.jpgGeorge Frederick Watts(1817–1904)
「Wife of Pygmalion 」1868 Oil on canvas  67×53 Buscot Park, Oxfordshire, England

 

 

 

 

P1060143.JPGエジプトの小神殿 (7BC)砂岩でできた25代国王TAHARQAの神殿(4㎡)
エジプト南部のヌビアにある大神殿の中にあったものを移築。
 

 

 

コプト教の浮き彫り(6~7世紀の墓碑)& ロマネスク?の浮き彫り

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2階に上がるとイタリアルネッサンスの部屋
ウッチェロの「夜の狩猟」

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左 馬の手綱をひいてのけぞる騎手  右 白い馬の背に水玉模様、月光の木漏れ日でしょうか妖しい光。 これらを観ているとこの狩猟の場にいるような不思議な臨場感が・・・。

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  3階はラファエル前派の名画が揃っています。左J・E・ミレイ「方舟に帰った鳩」、右バーン・ジョーンズ「音楽」

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P1060168.JPG展示室の隅に衣装戸棚。  これはアーツアンドクラフト運動でも有名なウィリアム・モリスとジェーンの婚礼祝いに贈られた箪笥。バーン・ジョーンズが描いた扉絵は「女子修道院長の話 The Prioress’s Tale 」、チョーサーの「カンタベリー物語」が典拠とのこと。
 

 

 

 

P1060172.JPGランチは美術館のレストラン(ブッフェ式)で野菜スープとラザーニャなど。クミンの香料入りのスープははじめ何?不味いと思いましたが、だんだん美味しくなってくる不思議なお味。ラザーニャも野菜たっぷりで美味。ワインはオックスフォードの名前のものを選びましたが、この地方では醸造していませんよね?

 

 

さて、駅前に戻りイフリー行きのバスに乗車。メインストリートを抜け、イフリー・ロードに入り住宅街を走ります。家並みがまばらになった頃に運転手さんにSt.Mary's Church  教会の近くを教えてもらい、下車。ここからテムズ川に向かってほぼ真っ直ぐの道(church roadの標識あり)を進むのですが、途中で大きくカーブする分かれ道は迷いやすいところ。要注意です。イングリッシュガーデンのある素敵な家々が並ぶのに感嘆しながら、写真を撮るのに夢中。徒歩15分くらいのところを30分はかかったでしょうか。

P1060175.JPG   P1060176.JPG←教会近くのB&B

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 ようやく塔が見えてきました。門から入ると後陣。正面にまわってみますと、入り口は誰もいないのに開いています。有難かったこと!

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P1060186.JPG   P1060211.JPG

Church of St.Mary the virgin IFFLEY(12世紀)西正面入り口はテムズ川に向かって建てられました。扉口は3箇所、北扉口と南扉口そして西正面扉口と上部の薔薇窓や3連窓に特徴的なギザギザ模様の彫刻装飾があり、内部は単廊式。内部もギザギザ模様で埋め尽くされています。3つの補強柱に続くアーチと2つのノルマンウインドーの縁取りもギザギザと徹底しています。ファサードの扉口飾りアーチには鳥のくちばしが連続。ユーモラスでもあり、じっと見ていると突かれそうな鋭さもあり面白い意匠。コッツウォルズ地方の蜂蜜色の石が温かみのある雰囲気を漂わせています。見学者は私たちだけという至福の時間を過ごしました。資料や絵葉書は自己申告制で、ようやく発見した寄付箱(穴)に多めに代金を入れて、感謝の印にしました。

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ここからGoogle earthでのMapを参考にテムズ河への散歩。木橋に水車のある風景。行きは迷いましたが、帰りに良く見ると教会の横にmill laneの表示。

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  帰りのバスはすぐ来ましたが、セントラルが終点。10分ほど駅まで歩き、ロンドンへ戻りました。
寄り道が多く、予定より1~2時間くらい遅くなり、お腹がペコペコ。夕食はPaddington駅構内の回転寿司屋で。海外で食べるお寿司ですからそれなりのお味ですが、まあまあ。
でも値段は札幌あたりの倍以上はします。

今日は一日曇り空でしたが、なんとか雨に当たらずに済みました。へとへとになりながらも、初めてのイギリスのロマネスク教会、周囲のイングリッシュガーデンに咲く花々・・・。ここは花の綺麗な時期に来るべきところ、特に薔薇の咲く頃が超お勧めです。


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2008年初夏の旅(London7) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/19(木)
今日はまずバッキンガム宮殿のクィーンズギャラリーへ。予約時間の11:00まで行けばよいのでのんびり出発。ギャラリーのチケットはオンラインで予約しました。シニア8.75£  。

地下鉄のCovent GardenからGreen Parkまで。今日も晴れ時々曇りで良い天気です。グリーンパークの芝生には日光浴の人々。でも時折吹く風はやや冷たく、用心にストールを持参して行ったのは正解でした。公園を抜けるとバッキンガム宮殿が見えてきて、衛兵交代を見学する観光客でいっぱい。P1060228.JPG   P1060229.JPG

P1060227.JPGクィーンズ・ギャラリーは宮殿を回った南側。ガラス張りの天井から明るい光がさすエントランスホールで、チケットを引き換え入場。写真正面に物々しい荷物検査があり、カメラ禁止なので、ハンドバック以外は荷物預かりへ。
  http://www.royalcollection.org.uk/default.asp?action=article&ID=451#tickets

 

特別展は17~18世紀の植物画。そのためもありますが、楽しみにしていたフェルメールの「音楽の時間」は展示されていませんでした。展示室の規模も入場料の高い割りに小規模で、がっかり。
カラヴァッジョ、レンブラント、ジェンテレキ父娘の作品など。
2008.6.jpgCaravaggio「The Calling of Saints Perter and Andrew」

 

 

 

 

Artemisia Gentlesch「La Pittura」(自画像) Orazio Gentelesch「Joseph and Potiphar’s Wife  」

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 特別展から2枚(絵葉書)

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見学の後はSさんと ドルチェスターホテルで待ち合わせることにして、それぞれ自由行動。私は夜のオペラがあるので、疲れないようにすぐ隣のThe Royal Mewsへ。どんなものかと思えばイギリス王室の馬小屋や代々の宮廷馬車が展示されています。さきほどの植物画も王室のコレクションからですから、女王のビジネスは大盛況。小学生の課外授業?お揃いのブレザールックが可愛い子供たち。一緒に回ったのですが、私をジロジロ見ることもなく、騒ぐこともなくお行儀が良いのに感心。

P1060231.JPG   P1060233.JPG

P1060237.JPG   P1060238.JPG

ここから2:30に予約していたThe Dorchester hotelまで。迷いながら徒歩で30分。時間ギリギリにロビーに飛び込みました。(汗)
http://www.dorchesterhotel.com/

P1060244.JPGロビーの奥がアフタヌーン・ティー専用の豪華なコーナー。ランチ抜きで来ましたので、空腹です。早速、淡いピンクのシャンパーニュ(銘柄不明)で乾杯。続くサンドイッチの美味しかったこと!!スコーン、ケーキを紅茶とともにいただく優雅な時間は瞬く間に過ぎました。タクシーでホテルに戻り、オペラまで休息。

 

 

Richard Strauss 「 Ariadne auf Naxos」④Royal Opera House 19:30開演 チケットOK104£
  Conductor   Mark Elder
Producer   Christof Loy
Sets, Costumes   Herbert Murauer
Lighting   Jennifer Tipton
Choreographer   Beate Vollack
  ~
Ariadne    Deborah Voigt
Bacchus    Robert D Smith
Zerbinetta    Gillian Keith
The Composer    Kristine Jepson
A music Master Thomas Allen

序幕は中央にエレベーターのあるホテル?の上下階の舞台。次の幕は背景の壁にナクソス島の風景をペイントされたものでした。
作曲家は当初ガランチャが予定されていたのですが、Kristine Jepson が歌いました。地味ですが、なかなか熱の入った歌唱で敢闘賞ものでした。この役は3、4年前にパリでS・コッシュを聴いていますので、あの理想と現実のハザマで揺れ動く青年作曲家をパーフェクトで歌ったコッシュの声が耳に残っていました・・・。Zerbinetta の Gillian Keith 、スタイルも良く、演技も歌も賞賛まではいきませんがまあまあ。 Robert D Smith は初めて聴きました。無理なくソフトに響く声が3階の席まで飛んできます。評判どおりの素晴らしさ。残念だったのはDeborah Voigt 、特に序幕では調子が  いまいち。高音も上がらず、あきらかに失敗した箇所があり、一瞬ひやり。あまり感心できなかった春のMetよりも悪くなっているので、心配は増すばかりでしたが、次の幕では持ち直してくれて、ほっとしました。数年前にザルツブルグで初めて聴いたときの芳醇な、むらなく響く美しい歌声が蘇ってきます。涙がにじんできました。何故?女性の歌手ばかり痩せることを、求められるのでしょうか?パヴァロッティに役のために痩せろって誰も言わなかったじゃないのぉ~。次に聴くときは復調していますように・・・。席はbalcony Left A-33

今夜でSさんともお別れです。わがままな私に1週間お付き合いしてくださって、本当に感謝でした。明日は私は早朝の出発ですので、部屋の前でさようなら。Sさんはロンドンに2泊延泊されてからの帰国です。寂しさを胸に部屋に戻り、明日の予定に合わせた荷造りを済ませ、就寝。


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2008年初夏の旅(London→Genova 8) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/20(金)London heathrow9:35→Milano リナーテ12:30 (AZ予約済み 74.74€)→中央駅14:10)→Genova 15:42    hotel continental 3泊  (130€ 朝食込み)
  7時過ぎにチェックアウト。ホテル専属の白タクでヒースロー空港へ。ミラノへはほぼ時間通りのフライト。リナーテ空港からはバスで中央駅まで行き、駅前のホテル・アオスタへ。中央駅のバス停からホテルまでの100メートルくらいの短い間に、汗が流れ落ちるほどの暑さです。両手に荷物で汗も拭けません。ロンドンから比べると確実に10~15度は高いでしょう。イタリアの6月はすでに真夏です。

ホテルのレセプションに3日後に戻るからトランクを預けたいとお願いします。宿泊のチェックをしてくれて、「確かにそうなっていますが・・・なんとかかんとか・・・そこにトランクルームがあるから、アドレスとかつけておいてください」・・・はっきりしないまでも、あまり喜ばれていないのはありあり。そんな感じなので預り証ももらえないので、不安。でも、この暑さとわき腹の痛みを抱え、大荷物を持って歩くのは不可能です。さっさと他の預ける方たちに混じってトランクを隅に納め、中央駅へ。まあ割合スムーズに事が進み、計画より1時間ほど早い列車に乗ることができました。駅はまだ大改装中です。列車は数年前に訪れた懐かしいパヴィアを通過し、冷房の効いた快適なICで1時間半、初訪問のジェノヴァに到着。


P1060248.JPGホテルは駅前の4☆。はじめの部屋はバスタブなしでした。4☆でバスなしに泊まる気はないわと換えてもらいました。窓からはお隣の5☆ホテルとジェノヴァP・プリンチペ駅の眺め。ロンドンの2倍はあろうかという広々した部屋でのんびりしたいところですが、元気なうちに美術館をひとつでも消化したいと思い・・・外で夕食も済ませられるように着替えておでかけ。

 

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 気が急くのでタクシーでビアンコ館palazzo Biancoへ直行。                          港町の坂道や狭い路地など、イタリアの街の風情が漂って・・・気持ちが弾んできました。

P1060249.JPG右にビアンコ館 左にロッソ館と向かい合う通りはガリバルディ通り。16世紀と17世紀の建物が並んでいて壮麗。通りに面したブックショップでチケットを購入してから、ビアンコ館美術館に入館。

http://www.museopalazzobianco.it/

 

 

 見学者は極わずかで、独占状態。セクションごとに係員がいて、次はこちらと案内してくれるので恐縮。 たまにもう一度観たいと後戻りしたりすると、驚かれたりします。(汗)
カラヴァッジョの「この人を見よEcce Homo」 やや迫力に欠ける印象

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スルバランの2枚「Sant’Eufemia」「sant’Orsola」 白い壁に架かる額なしの2枚の絵画。白いカーテン、中央の赤い革張りの椅子とセンスの良いこの部屋でしばし、旅の疲れを忘れるひとときでした。

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階段上にフィッリッピーノ・リッピの祭壇画。ネーデルランド絵画の部屋にはメムリンクやヘラルド・ダーヴィットなど。

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ここの絵画部門だけでも満足だったのですが、待機中の係員に当然のようにバルコンを渡って別棟(トゥルシ館)にも連れて行かれました。こちらはジェノヴァ出身のマニャスコがどっさり。

Alessandro Magnasco(1667~1749) 18世紀ジェノヴァの画家。ミラノで活躍した後、ジェノヴァに戻り製作。鋭い風刺精神に富んだ風俗画によって当時の宗教界、上流社会を揶揄。激しく踊るような筆致と素早い描線によって、荒涼感の漂う幻想的なヴィジョンを生み出した。

マニャスコの部屋は暗く、写真がぼやけてしまいました。左「アルバーロ庭園での園遊会」(部分)          右「Sant'Agostino e il bimbo sulla spiaggia

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カノーヴァー「悔悛のマッダリーナ」、パガニーニのヴァイオリンの展示室など。

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ロッソ館は入り口だけ見て、ガリバルディ通りの建物を覗きながら、カルロ・フェニーチェ劇場まで歩きました。

P1060282.JPG   P1060283.JPG←ある館の中庭 犬も暑くてばててます

左 カルロ・フェニーチェ劇場  右 劇場界隈の細い路地

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 劇場近くのレストランで夕食。プリモは海の幸の盛り合わせ。セコンドはジェノヴァ風パスタと定番の味。

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地下鉄Ferrariでプリンチペ駅まで戻りました。地下鉄はまだ新しいようで、勿体ないことに私の乗った9時のFerrari発が終電。夜遅くなると危険なので地下鉄構内を閉鎖するのでしょうか。ジェノヴァはやはり物騒なのかしら?と、緩んだ警戒心を引き締めなおす私でした。心配だったプリンチぺ駅の付近は夏なので、まだ宵の口といった感じ。明るいので、危ない感じはありません。駅構内の自販機で明日の切符を購入。これで明日はギリギリまで朝寝坊できます。


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2008年初夏の旅(Genova 9) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/21(土)  リグーリア・ロマネスク巡り
Genova8:55→Ventimiglia11:07(EC)/14:58→Albenga16:02/18:17→Genova19:47
                                                               朝早く(私にとっては)の出発も駅前の宿からなので、あまり苦にならずに動けました。
列車は海水浴の乗客も大勢乗せてジェノヴァから西へ走り、フランスとの国境近くの町ヴェンティミリアへ。西リヴィエラとかフレンチリヴィエラとか呼ばれるイタリアでも有数の景勝地。その海岸リゾート線を走りますから、ほとんどの町、村が海水浴場のようです。夏の太陽が輝き、地中海の深いブルーが北国育ちの私の眼には眩しく、別世界のように映ります。
ヴェンティミリア公式HP
http://www.comune.ventimiglia.it/

ヴェンティミリア駅から2,3分も歩くとロイア川の向こうに丘の上の旧市街が見えてきます。

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  丘の上まで暑い中登るのは大変なのですが、つい最近ここを訪れられたW子さんの情報がありましたので、少しも困惑せずに済みました。車の通らない近道があるのです。しかも、城壁や中世の家々を抜ける路地は涼しいので助かりました。ただし、雨の日は磨り減った石畳は危ないかもしれません。

P1060293.JPG    P1060296.JPG 

10分も登ったでしょうか、上の通りに出ると司教座大聖堂が見えてきました。

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 中に入りますと上品な老婦人が声をかけてきました。「息子がここの司教で、私たちフランス人なのよ」と誇らしげ。司教様を呼んでくださいました。この教会は40年ほど前の司教が、ロマネスクのほうが美しいと、バロックの装飾を剥がして元に戻したといういきさつがあるそうです。クリプト(カロリング朝)も案内していただけて感謝でした。クリプトはアプシス左に入り口があり、電気のつけ方などお聞きして見学。何分かすると電気が自動的に消えます。真っ暗・・・するとクリプトの上で待ってらした司教様が「心配ないよ」と声をかけて、電気を点灯してくださるのです。正午には閉める教会を私のために延ばしてくれたみたいでした。15分くらい遅く着いたら閉まった後だったでしょう。
以前は裏の洗礼堂(11世紀)にあったというランゴバルドの彫刻などはクリプトで展示されています。

P1060303.JPG   P1060307.JPG←3廊式の左側廊

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さきほどの路地へ戻り、左方向へ少し歩いたところにサン・ミケーレ教会があります。
鍵がかかっていて見学不可でした。この周辺の古い町並み、窓から手をふってくれたお婆さん、道を訊ねたら、優しく教えてくれたひとたち。私をみるとすぐ甘えてお腹を見せて転がる猫たち・・・。国境の町、いろいろな歴史をくぐり抜けて、今は決して便利でも豊かでもない(古くて崩れ落ちそうな家も)、でも平和な日常を楽しんでいる・・・多くを求めず生きていくのが一番の幸せと教えられたような気がしました。

P1060332.JPG   P1060331.JPG←セピア色で遊んでみました

 

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P1060338.JPG   P1060341.JPG←帰り道は往きと違っていた?

下の町に降りて昼食。ランチ・ムニュのなかから選んだ2皿。ムール貝が重なりましたが美味しかったです。

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駅前のジェラットリアでデザート代わりにアイスクリームを買い、それを舐めながら列車を待ち、次の目的地アルベンガへ。
アルベンガ公式HP
http://www.comune.albenga.sv.it/servizi/notizie/notizie_h...

  アルベンガに着いたころは西日が差し、温度計は34度を指しています。でも旧市街のエンリコ・ダステ通りに向かう広い並木道は街路樹が大きく枝を広げ涼しく、洒落た住宅も並んでいます。

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数百メートルほど歩くと左に公園、信号を渡りさらに真っ直ぐ行くとこの町の誇る建造物の一群が見えてきます。13世紀に建てられた塔の眺め。

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大聖堂  起源は5世紀ですが、改築が重ねられました。正面にロマネスクの彫刻。内部はロマネスク・ゴシック様式。後部にはレオーニ広場。乳母車を押し通り過ぎるノンナ。

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アルベンガ洗礼堂HP
 http:// www.iisl.it/musei/albeng/albeng.htm

洗礼堂をくるりと一周。石の窓。側の書店のウィンドーを飾るアルベンガ大聖堂の本。欲しかったけれど重そうなので諦めました。

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 P1060367.JPG洗礼堂に入る前に見学する中世のロッジアから撮影。さて、チケット売り場に行ってみたのですが、閉まっています。困っていると、後ろから覗いた方が張り紙を読んでくれて、係員は博物館に居ると書いてあると教えてくれました。この方たち(素敵な50代くらいのご夫婦)と一緒に博物館の建物に行き呼び鈴を押して、申し込みました。古代ローマ船舶博物館をざっと見学してから洗礼堂へ。ヴェッキオ館のロッジアから1メートルほど階段を降りると入り口右手に石棺。5世紀初期キリスト教記念建造物として貴重な洗礼堂です。ニッチに素晴らしいモザイク(5~6世紀)が残されています。

 

撮影禁止なので絵葉書。

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このニッチからはやや離れたところにロープがあり、真下からの鑑賞はできないのですが、西日が明るく差込み、意外に細部まで観ることができました。元のロッジアにさきほどのご夫婦がいたので、お礼を述べてお別れ。

夕方になると町の人たちがぞろぞろ夕涼みのお散歩中、 P1060372.JPG可愛い男の子をぱちり。果物、パンなどをショッピングして、ジェノヴァに戻る車中で軽い夕食にしました。くたくたに疲れてホテルに戻りました。明日も遠出ですから、早めに就寝。

 


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2008年初夏の旅(Genova 10) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]


6/22(日)
 Genova 9:13→Camogli 9:51/11:00→SanFruttuoso11:30/12:30→

portofino13:00/14:00 →Rapallo14:30/15:02→Genova 15:51(列車乗り間違い2時間近く遅れて到着)
 

60287-2sl.gifSan Fruttuoso修道院は「リグーリア・ロマネスク」の表紙の写真(左)で知り、ひと目惚れでした。修道院の裏山を越えるルートもあるようですが、私には無理。海からのアプローチを考えました。地図を見たところカモーリが近そうなので、ここのHPを開き、修道院への観光船がでているのを突き止めたというわけです。ロマネスクの聖堂めぐりは辺鄙なところが多いので、この過程が宝探しのようなわくわく感があって、面白いのです。ですから、なるべくツアーは使いたくない・・・。
http://www.camogli.it/

 

東リヴィエラ海岸は昨日訪れた西に比べるとポルト・フィーノやチンクェ・テッレもありますから、リゾート地として世界的に人気があります。今日も暑い日曜日、その海水客のための臨時列車も走らせているので、座れないほどは混んでないのが幸いでした。車窓からの海岸風景。

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P1060379.JPGカモーリの駅から港への通り(左)徒歩10分ほど。波止場には観光船のチケット売り場。事前チェックどおりに11:00発の便があり安堵。

 

 

時間まで近辺をうろうろ・・・漁船や貸しボートでダイビングに行くお客さんなどで賑やかな風景。地元の人が朝獲ってきた魚を買い取る仕組みになっているブースもありました。このおじいさんのは小魚ばかりで・・・。

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山肌にカラフルな建物が並ぶカモーリの絵のような風景をあとに、ボートは小さな半島の先端の入り江に向かいます。

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 ポルトフィーノ山の麓、背景の緑と海の絶景にぽつんと建っているのが見えてきました。右に離れて立っているのは16世紀のThe Doria Tower。

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サン・フルトゥオーゾ修道院の前浜は海水浴のビーチになっていて、沢山の人々。

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それを横目に修道院の見学。裏の教会の右横のチケット売り場を抜けると上の回廊(写真下)があり、

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続いて、海から見えた開廊ロッジア(日本式では3階/資料展示室 元の修道院)の窓からの素晴らしい眺め↓。現在はガラスがはめ込まれています

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 下の回廊と続くDoria Familyの墓地付付属礼拝堂、クリプトなど見学。

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 正式には San Fruttuoso di Capodimonteと呼ばれています。伝承では3世紀とも云われる起源を持ち、最初の記録は10世紀からが残っています。サラセンの侵略を受けた後、修道院や鐘楼を併設した形になり、1200年には貴族のDoria 家の援助を受け発展。教会は10世紀、修道院は13世紀に原型が建てられたとのこと。しかし、早くも14世紀には衰退が始まります。他の修道院との競争、政治的なこと、オスマントルコや海賊の侵略などさまざまな苦難がありました。19世紀に修道院としての歴史に終止符を打った後は荒廃し、漁師小屋として使われていましたが、20世紀にイタリア環境基金が所有、修復を手がけ公開されています。

遠くからでも目に入るビザンチン・クーポラの印象的な鐘塔は八角形。17の小さなアーチと石板葺きの屋根。

P1060406.JPG   P1060407.JPG←1階には魚網が干してあり

観光船もここからは臨時便がでていて、船着場に行ってみると出発寸前、「ポルトフィーノ~!」と呼んでいます。走って間に合いました。振り返って名残を惜しみました。

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 切符を買う暇がなかったので、降りるとき、払おうとしましたらいいよとのこと。ありがとう!ポルトフィーノは高級ホテルや別荘の立ち並ぶ、ピクチャレスクな世界。埠頭に停泊しているヨットやボートも豪華。一艘の大型ヨットにはお揃いのTシャツとパンツのかっこいい若い男女の乗組員が数人・・・別世界。

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ここはイタリアですが、耳に入るのは英語が多く、レストランもいかにも観光客相手といった感じ。それでもこの暑さ、あちこち探す気力もなく、観光船乗り場近くのレストランでランチ。やや高めでしたが、前菜のハムとメロン、海老のラザーニャも大層美味。目の前を行く人たちやボートを眺めながらの食事も良い思い出になりました。5年前、次女と行ったマルセーユの旧港での食事風景。それが懐かしくよみがえって来て・・・ほろり。

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ポルトフィーノからまた船でラパッロまで30分。この小さな半島を一周した訳です。

P1060433.JPGラパッロの港(左)から駅まで徒歩10分くらい。昼下がりの猛暑のなかを歩いて、ボーっとしていたのでしょう。表示を確かめたはずなのに反対方向の列車に乗るというミス。乗ってすぐトンネルに入ったので、ウトウト→ぐっすり眠ってしまいました。40分ほどたってふと目覚めると、目に入った海が逆方向、やだー!やってしまったわ。

 

次の停車駅はモンテ・ロッソ・・・景勝地チンクェ・テッレ、5つの村のひとつです。ジェノヴァへ帰る列車が来るまで1時間近くありましたが、ぎらぎら照りつける太陽、海岸が目の前の駅周辺はほとんど裸同然の海水浴の人たち・・・なんと場違いな私。目立たないようにホームの日陰でじっとしていました。帽子のへりのあたる額が汗もでかゆいし・・・涙。

ようやくジェノヴァについてやれやれ。それでも意外に元気で、今夜がジェノヴァ最後の夜ですから、ひと休みの後はホテル推薦の近所のレストランへ。お店の前に数人の日本人がメニュを見て検討中。ジェノヴァで学会でもあったのでしょうか、大学の先生たちのような雰囲気。「高いな~」と他の店に行ってしまいました。あれれ・・・3日ぶりに日本の人とお話したかったわ。(笑)

気軽な雰囲気で、私のほかに一人旅の女性も。魚で迷いましたが、プリモにお勧めのイタリア風刺身とセコンドにジェノヴァの名物パスタ。味は普通、値段は高め。

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このお店も駅前の通りもひっそり静かです。

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サッカーのヨーロッパ杯、今夜はイタリアとスペイン戦ですから・・・私も部屋に戻ってTV観戦。疲れてたので、途中で眠ってしまいましたが、イタリアは負けてしまいました。


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2008年初夏の旅(Genova →Milano11) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/23(月)Genova15:19→Milano16:50    MINI AOSTA   2泊(9,500円 朝食込み)
                                                          [ LIGURIA  ROMANICA]のなかで重要な位置を占めるのが、ここGenova。ミラノへの出発の前に半日でまとめて見学しようという計画でしたが・・・午前中は閉まっている教会も多く、予想していたとはいえ苦戦。それでも、目的の場所は旧市街に集中していますので、迷路のような細い路地や坂道を地図をたよりに聖堂を巡る時間を満喫できました。

P1060436.JPGホテルを9時半ごろチェックアウト。このホテルで最も気に入った鉄と木製のエレベーターともお別れです。二重のドアなども手動の代物ですが、古き良き時代のヨーロッパの優雅さを漂わせています。

 

 

 

 

(1)サン・ジョヴァンニ・ディ・プレ教会San Giovanni di Pre   (12世紀)
ホテルから徒歩2,3分、海側に降りてすぐに鐘楼が見えてきます。教会の扉口前の道路を工事中でしたが中には入れます。黒灰色の石で造られていますので、重厚な雰囲気です。珍しくサラリーマン風の若い男性がお祈り中。音を立てずにそーっと見学。

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見取り図を持っていたのですが、複雑な構造です。どうやら入り口は古いアプシスだったよう。肝心のフレスコ画のある回廊は閉鎖されて教会側から入れません。ロッジア側に回ってみましたが柵に鍵がかかっています。11時オープンとの張り紙・・・帰りによるつもりでしたが  結局時間がなくなって断念。上階の開廊からも海が見えるように設計されているのは昨日のサン・フルトゥオーゾと似ています。

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駅前からバスでカルロ・フェリーチェ劇場まで行き、向かい側の細い道を下ると小さな広場に面して
(2)サン・マッテオ教会 S・Matteo   ガイド本にはロマネスク・ゴシック様式となっていますがJacaの参考書には記載されていません。このサン・マッテオ広場は中世の建物に囲まれた一角にあり、白黒の縞模様の小さな教会も可憐な姿を添えて、魅惑的な空間になっています。

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P1060452.JPG次の大聖堂も近くです。側面部からみえてきました。(左)

(3)サン・ロレンツォの大聖堂 La Cattedrale di S・Lorenzo
建築は1100年ごろから14世紀過ぎまでかかり、ふたつの鐘楼も左の低いほうが15世紀、高いほう は16世紀に完成。

 

 

 

P1060453.JPGファサードはゴシック様式、説明書きにはアンテラーミの名前も。内部は2階建ての大アーケードの荘厳な大空間。正面扉のリュネットに「最後の審判と栄光の聖母」(13~14世紀)など、当然ながらロマネスクだけではない見るべきものも多く、肝心の側面扉口の彫刻などの印象がぼやけています。左側廊から宝物館に入ってみました。銀や宝石で飾られた赤ひげ皇帝のものといわれている棺(12世紀)、ゴシックの宝飾品など。入場料の割りにがっかりの内容。

 

 

 

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P1060466.JPGここからサン・ロレンツォ通りを横断。港方向へ、迷路のような細い道が続く界隈に入っていきます。煩雑に地図を見直しながら10分ほど歩くと、ようやく路地の行き止まりに見えてきました。(左)


(4)サンティ・コズマ・エ・ダミアーノ教会 Santi Cosma e Damiano   内部は夕方からのオープン。正面右のニッチに花が飾られているほかは、装飾も少なく素朴な小聖堂。参考書によりますと、11世紀にジェノヴァ様式で建立。、20世紀になってから修理補強されたようです。内部は3廊式。3つのシンプルなアプシスを持っていますが、鐘塔は見えませんでした。ファサードに象眼細工のアーキトレーブ。

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P1060477.JPGこの教会の横の道を200mほど進みますと、坂道の上にエンブリアーチの塔(12世紀)が見えてきます。その右の階段の上に建つ


(5)サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会 S・Maria・di・Castello
7世紀のランゴバルド時代にさかのぼるという歴史がありますが、今の教会は12世紀に建立され、15世紀には改装、修道院も併設されました。

 

 

ロマネスク様式のファサード。扉口のアーキトレーブはローマ時代の彫刻が使われています。内部の見学をしていましたら、鍵を持った男性が近づいてきて、こちらへどうぞと後陣右の方へ。慌てて付いていきました。修道院の部屋が続き、ロッジアまで。ここでゆっくり見てくださいというそぶりで別室へ行ってしまいましたので、

P1060473.JPG開廊天井のフレスコ画(左)を撮影したり、隣の小部屋の絵画などを鑑賞。

 

 

 

教会に戻る途中Giovanni Gagini作の扉口も発見。15世紀に主にシチリアで活躍したあのガジーニ一族の一員。シチリアに渡る前はジェノヴァがファースト・ワークとのこと。

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私が外に出たとたんに昼休み?鍵をかけられました。先ほど見えた塔と教会の間を登って、5分ほどで
(6)サン・ドナート教会 S・Donato
柱廊式玄関は1925年に付け加えられたようです。ここも夕方にならないと開きません。ファサード側柱の彫刻、タンパンの小さな石の窓などがロマネスクの特徴。

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 ←後陣の眺め、8角形の鐘楼もなかなか良いのですが、惜しいことに補強部分が不細工。

 

 

 

 

 ここからダンテ広場に向かう途中はレストランなどが並ぶ緩い坂道。向こうにソプラーナの塔が見えてきました。

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P1060489.JPG(7)ソプラーナの門 Porta Soprana   (12世紀)城壁の一部。
門の両脇に双子の塔が建っています。くぐリ抜けると新しいビルがダンテ広場の周りに見えて、せっかくの中世の気分がしぼんでしまいます。

 

 

 

 

でも、階段を降りると左に野ざらしの
(8)サンタンドレア修道院(修道院自体は20世紀初めに倒壊)の移築された回廊が見えますので、機嫌を直して即直行。夏の青空の下、ロマネスクの美しい柱頭彫刻を割合低い位置で観ることができました。

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ダンテ広場からXXSettembre大通りに出て右折すると、アーケードのショッピング街。今までは旧市街ばかり歩きましたので、ダンテ広場からこの大通りにかけてのGenovaの現代的な都市の顔に初めて接したというわけです。交通量も激しい通りの向こうにアーケードの屋根の上に乗っかるように、

(9)サン・スティファーノ教会 San・Stefanoが見えてきました。午後遅くからのオープンなので、結局ランチの後でも内部は観られなくて残念。

創建は10世紀ですが、現在の建物は12~13世紀の建築。ファサードのゴシックの薔薇窓と左側の建築部分がややバランスを悪くしています。ほかの3連窓や素朴な方形の鐘楼は素敵。見取り図によりますと、内陣は高く、その下がクリプト(11世紀)。

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ランチは教会近くのレストランで。Genovaに着いてからほとんど魚を食べてきましたので、牛肉のカルパッチョと野菜のリゾット。久しぶりのお米がお腹に優しい味。スマートなサービスで気持ちよく食事が出来ました。

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大通りからプリンチペ駅行きのバスに乗車。ところが山側を迂回するバスでしたので、結構時間がかかりました。間に合いましたがハラハラ。ホテルに預けていた荷物をピックアップ、列車でミラノへ。
                                                               ホテルではKikukoさんを真似て、バスつきをお願いしたのですが、シングルは全部シャワーだけだよと断られ、すごすご退散。ここのシングルは4年前泊まったことがありますが、狭いといってもトランクも拡げられますし、なにより駅が近いのが助かります。

7時頃、宿を出てスカラ座へ行ってみました。チケットは出発前にオンライン予約しようとしたのですが、席はあるのにプロセスができなくて断念。演目の変更といい、イタリアの誇るオペラの殿堂がこういうことでは困ります。30分前に声をかけてくるダフ屋には目もくれず、チケット売り場に行ってみました。予想通りプラテア4列目ほぼ中央の良い席がありました。130€
4年前もやっとの思いでオンラインから予約して、来てみたら良い席がガラガラ空いていたという経験もありましたので・・・。

Giuseppe Verdi [La traviata]    20:00 開演 Conductor Carlo Montanaro
Staging Liliana Cavani
Cast
Violetta Valéry Mariella Devia 
Flora Damiana Pinti
Alfredo Germont José Bros
Giorgio Germont Renato Bruson 

  当初は「 Andrea Chénier 」の予定でした。初めての実舞台に、タイトルロールがM・Alvarezということで、当然観るつもり。それが、いつのまにか 「La traviata」に変わっていて、しかもViolettaはWキャスト。それはないでしょうとほぼパスするつもりでいましたが、この夜はMariella Devia が歌うと知ってからは、よほど疲れていなければと聴きたい!ホテルの部屋にいる訳には行きません。

 Scala1.jpgLiliana Cavani 演出の「椿姫」はスカラ座の十八番みたいなもの。プログラムをチェックしましたら、1990.4、1991.4、1992.3(Muti/Fabbricini,Alagna)1995.5(Muti/Fabbricini,vargas)1997.10、2001.3(Muti/Rost,Sabbatini)2002.1、(Muti/Mula、Alvarez) 2007.7(Maazel/Gheorghiu、vargas)と続き今年で9回目。映画のように美しい舞台に衣装も豪華、オーソドックスで細やかな演出と定番になるのもうなずけました。それよりもMariella Devia が今までスカラ座でViolettaを歌ってなかったのは不思議。

彼女の歌唱は病弱で繊細なVioletta の表現としてはとても優れていました。ただ、Alfredoへの恋はやや淡白な印象。「E strano!・・・」彼の愛情を受け入れるまでの一連のカバレッタやアリアはもっと狂おしい感じが欲しいなと思ったり・・・Violetta はホントに難しい。         Alfredo のJosé Bros は2月にバルセロナで聴いたばかり。あの時はそんなに気にならなかった癖のある歌い方が好きになれません。Violettaの死の場面では相当に入れ込んだ演技で、ホントに泣いていたみたいでしたから、張り切り過ぎて力が入ってしまったのかしら?Bruson はここ2,3年で随分力を落としたようですが、なんとか頑張ってこなしました。
                                                                スカラ座で「椿姫」というので、今回の旅で観たオペラ10公演のなかでは日本人を一番多く見かけました。幕間ではさすがに疲れが出て、ワインを飲む元気もなく、打ち身のわき腹もチクチク、座席でじっとしていました。旅はまだ中間ですから・・・。
帰りは劇場前ではタクシーが拾えず、ドウォーモまで歩いて、行列に並びました。年々この付近も安全になって、夜遅くなっても怖くなくなりました。シャワーを浴びて倒れるようにベットへ。


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2008年初夏の旅(Milano12) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/24(火)  Milano centrale10:05→Brescia10:57/16:05→Milano 16:55 
http://www.japanitalytravel.com/banner/lombardia/brescia.html

  今日も朝から抜けるような青空、容赦なく照りつける太陽のなかブレーシアへ。
ロンバルデァではミラノに次ぐ大きな産業都市としての顔を持っていますが、北イタリアの古い街として栄えた長い歴史もあります。そのなかでも、8世紀にランゴバルド王国の中心地として栄えた時代に格別な興味があり、念願の初訪問となりました。同じくランゴバルドの故地チヴィダーレ・フリウリを2年前訪れたことを思い出しながら回りました。

 逸る心をおさえながらも、あたふたと駅からはタクシーで、 現在は美術館になっているサン・サルヴァトーレ修道院へ。長い間の修復を経て、最近サンタ・ジュリア市立博物館Museo di Santa Giuliaとしてオープンしました。
http://www.bresciamusei.com/pages/page_template_page.aspx?zone_id=10

ガラス張りのチケット売り場から係員が案内してくれる仕組みなのですが、複雑なルートなので時々迷いました。ここでは隅から隅まで観る時間が必要です。駆け足でもたっぷり2時間以上はかかりました。それぞれのセクションが終わるところに係員が椅子に座って待機しています。そして次はあちらとベルトコンベアー方式。先日のジェノヴァでも同じでしたが、再確認のため後戻りすると係りの方が困惑顔・・・。なお、カメラはノーフラッシュでOKでした。

まず、先史時代~青銅器時代~古代ローマ時代の遺物のある部屋から入り、
「Aphrodite Victory 」有翼の勝利の女神。ローマ時代3~4BC、翼は後の時代1ADに加えられたようです。

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「Domus dell'Ortagia」(2~3AD)1967年にサンタ・ジュリアの庭園から発見されたローマ時代の邸宅のの一部と床の遺構。新館の大部屋に展示されている床モザイクの数々。発掘の様子などを観られる映写コーナーもありました。

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同じく1~2ACのモザイクの部屋。白黒モザイクがモダンなデザイン。

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いよいよランゴバルドの展示室。サン・サルヴァトール修道院は753年ランゴバルド王国最後の王Desideriusと妃のAnsaによって女子修道院として創設されました。

74年にシャルルマーニュの侵攻によりランゴバルドは破れ、以後はカロリング王朝の支配下に入ります。1787年に軍用に使われ廃止、1000年の歴史に幕を下ろしました。
この部屋に展示されていた8世紀の地図&google earth からの俯瞰図。当時とあまり変わらない街図に感動。

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サン・サルヴァトーレ教会(9世紀)3廊式の内部を分ける列柱はローマ時代のもの、ここで最も美しいのはアーチの繊細なスタッコ細工。ここまでですれ違った見学者は2.3人。ここにも誰もいませんから、凄い!綺麗!と感嘆の独り言(叫び声)。

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P1060544.JPG←ランゴバルド美術書には必ず取り上げられる有名な孔雀の浮き彫り(8世紀)

 

 

 

 

P1060545.JPG←テラコッタの葡萄から草模様などの浮き彫りも綺麗。

ロマネスクのクリプトと柱頭彫刻
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そしていったんチケット売り場に戻り、反対側の展示室へ。上のサン・サルヴァトーレのクリプトにあった
柱頭彫刻(12世紀)の数々を鑑賞。
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この展示室から外の回廊にでて左に行くと、サンタ・マリア・ソラリオ教会。修道院の古い祈祷室(ロマネスク様式)は2階建てになっています。1階は太い柱が地面からにょきっと生えているかのような力強い構造。 
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2階は天井に青い天と輝く星のフレスコが暗い室内では神秘的です。壁は16世紀のフレスコ画。中央のガラスボックスでの展示は金銀細工に宝石をちりばめた大きなデジデリオの行列用十字架(8~9世紀)。ここの宝物です。
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ここまでで2時近くなり、空腹そして体力も限界です。もうひとつ訪問予定のトジオ・マルティネンゴ絵画館は諦め、
←カピトリーノ神殿をカメラに収めながら、ロトンダ方向へ。
P1060563.JPG←プロレットのポポロの塔(11世紀)が見えてきました。
中庭を横切って進みますと、レストランの並ぶ狭い通りです。
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P1060568.JPGドイツ風ビヤレストランで
生ハムとルッコラの大ブルスケッタとビール。
お向かいはお寿司屋さん。

 
この後はロッジア広場へ。ここから駅までは歩こうと思ったのですが、とても暑いので、
5分ほど歩いてから、ちょうど見つけたバスで駅へ。
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←駅のBarで生絞りのオレンジジュースを飲み干していると、炎天下にダークスーツにネクタイの日本のビジネスマンが歩いています・・・お仕事とはいえ大変だな~と思ってみていましたら、列車で隣席になりました。ドイツのディッセルドルフに赴任されている機械メーカーの会社員の方。ミラノまで楽しくおしゃべり。ヨーロッパ担当ですが、ロシアから南アフリカまで商談に出かけられるそうです。ご両親にディッセルドルフに居るうちに来て欲しいのだけれど、遠いからと断られたそうで、淋しそうでした。それに比べると両親と同じくらいの歳で一人旅なんですか~!と驚かれてしまいました。

 

ホテルの隣のネットカフェに入ってみました。久しぶりのパソコン遊び、MIXIやヤフーの閲覧だけで1時間かかってしまいお終い。受付のおじさんが「今日は37度もあったんだよ。特別なことだ~!」というので、びっくり。体力に余裕があったらスカラ座の「The Gambler」を観ることも考えていたのですが、あまり無理しないことにしました。

kikukoさんのHPで紹介されていた和食屋さんで夕食。お寿司は量もたっぷりで美味しかったです。明日の列車移動に備えて、早めに就寝。

 


 

 


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2008年初夏の旅(Milano→Zurich13) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/25(水)Milano Centrale11:18→Zurich Hb14:51(予約済み 74€)   
          Hotel Europe 2泊 (約25.000円シャワーのみ、朝食21CHF)

朝はのんびり、ミラノ中央駅を眺めながら朝食。昨日は見当たらなかったさくらんぼがあり、残り少なかったので急いでゲット。パンやコーヒーも以前より(2004.10)美味しくなり、ゆで卵もついて、改善されました。

列車での 昼食用におにぎりを作って荷造り完了。30分前にお部屋を出て悠々まにあいます。ミラノ中央駅ではホームに出るところの大時刻表示板が故障していて(まもなく直りました)、一瞬ストかと思いヒヤリ。今はサッカーのヨーロッパカップをスイス&オーストリアで開催中。列車が混むことを予想して一等車を予約していましたが、8割くらいの乗車率。一等車は1-2の配列。私は当然独り席、隣席に日本人の同年輩のご夫婦が座りました。カナダに40年永住されているという方たちでした。リタイア後は毎年ヨーロッパ旅行を楽しまれているそうです。荷物は2週間で二人分が私の半分・・・3週間でオペラがあるとはいえ、もっと工夫しなければと反省させられました。それでも、夫人は「いつも同じもの着ているのはつまらないわ」とこぼしてましたけれど・・・。確かにお洒落も旅の愉しみ。

国境付近のアルプスの眺めから、スイスに入ると湖の点在する風景、緑がイタリアより鮮やか。

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P1060581.JPGチューリッヒ中央駅はコンコースに巨大なサッカー選手の人形がお出迎え。
 

 

 

 

 

 ホテルはチューリッヒ歌劇場のすぐ裏手にあり、10分前に出かけると開演に間に合うという願ってもない宿で、好みのやや古風なインテリアのプチ・ホテル。しかし、部屋代の高い割にはバスタブもついていません。ハイシーズンなので仕方ありませんが・・・。
2002年にすぐ隣の4☆ホテルに泊まったことがあるのですが、やはり部屋の広さ、設備、朝食に違いがありました。
今夜からオペラが続きますので、すぐお昼寝。

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Rinaldo Händel ⑥ チケットOK 230CHF   20:00開演
Dirigent William Christie
Goffredo Liliana Nikiteanu
Almirena Martina Janková
Rinaldo Juliette Galstian
Eustazio Katharina Peetz
Argante Andreas Hörl
Armida Malin Hartelius

サッカーの影響でしょうか、8割くらいしか席は埋まっていません。モダ-ンな演出の多いチューリッヒでもポスターの背広姿のリナルドはいまいちだったのかもしれません。
ヘンデルのオペラのなかでは有名なのですが、生は今回が初めて。  
演出は覚悟していたとおり、中世の十字軍の戦士→現代の企業戦士。初めは通俗的な読み替えに不満でしたが、次第に惹きこまれていったのはなんといっても音楽の力。William Christieの指揮はバロックに命を吹き込むかのような、細やかな神経の行き届いたもの。
舞台は次第にスピーディに展開していき、ビジネスマンたちの動きも音楽に合わせて軽やかに、時にはユーモラスです。
Hartelius-Malin-16.jpg歌手陣で注目はArmida のMalin Hartelius(写真左)。初めて聴きましたが、歌唱、演技、容姿と揃っています。これからが楽しみ。

タイトルロールのJuliette Galstian  をはじめ、水準の高い演奏。予習はhogwood / Daniels,Bartoliでした。有名なアリア「Dove sei?」や「Lascia ch'io piantga」はDanielsやBartoli比べるとやや力不足な感じもしましたが、全体にフレッシュな趣の舞台でしたから、清新な歌唱で良かったのかもしれません。
席は1.Rang-Loge6 rechts  1-1 やや右より。 

 

 

2008.6.jpg間は外のバルコニーにでて、シャンパン。湖からの涼風が心地よい良い夏の宵でしたが、劇場の前の広場は大画面でのサッカーの試合の中継。凄い歓声!

 

舞台がはねてからホテルに戻る途中も戸外のカフェでTV観戦の方たちが大勢。

例年に増して華やかなチューリッヒの夜でした。

 

 

 

参考CD/Handel『Rinaldo』 1999年11月ロンドン・ヘンリー・ウッドホール録音

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指揮:クリストファー・ホグウッド エンシェント室内管弦楽団(オリジナル楽器使用)

ゴッフレード:ベルナンダ・フィンク   アルミ―ナ:チェチーリア・バルトリ

リナルド:ディヴィッド・ダニエルズ   エウスターツィオ:ダニエル・テイラー

アルガンテ:ジェラルド・フィンリー   アルミーダ:ルーバ・オルゴナソーヴァ

マーゴ・クリスティアーノ:ベジュン・メータ ほか 


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2008年初夏の旅(Zurich 14) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/26(木)  10:14→Schaffhousen(シャッフハウゼン)10:52/14:09→Zurich14:48   予定より1時間ほど遅れてZurichに戻りました。

imgCAMNZQ28.jpgスイス・ロマネスク半日観光 

 

 

 

 

 

ホテルの近くからトラムに乗って中央駅へ。6年ぶりのチューリッヒですが、人も多く賑やか。建物なども改装されたりでピカピカのところが多くなり、スイスの首都らしい華やかな街並み。
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Schaffhousen行きの列車まで時間があるので、あちこち探検。地下には大きなコインロッカーや有料トイレ(←美容室の入り口みたい)。

 

 

 列車はP1060590.JPGZurich から北へ40分走り、 Schaffhousen近くになるとライン川が見えてきます。有名なラインの滝も車窓からちらっと見えました。

←慌ててカメラを出しているうちに通り過ぎてしまいました。

 

 

駅からは目的のSchaffhausen minster  参考書のzodiaqueにはEglise de tous-les-saints 直訳すると「全聖人の教会 」までは徒歩10分もかかりません。スイスの清清しい旧市街を抜けて、古い塔などの風景をカメラに収めているうちに見えてきました。

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まず、柱廊玄関のある教会の正面からなかへ。3廊式の内部はドイツに多いシンプルな柱に煉瓦のアーケード。アーケード上部の窓や側廊の窓からの光が明るく差し込んでいます。1100年頃に創建されてから、何度も改築と増築が繰り返されています。

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P1060600.JPG参考書の見取り図では12世紀に付け加えられたという左アプシスのTower chapelに入ってみました。小さな祭室には椅子も置かれ、とても心やすらぐ空間です。ステンドグラスの「受胎告知のマリア」は14世紀のもの。

 

 

 

 

回廊から後背部へ回ってみますと、花の咲き乱れる庭園。その花畑の向こうに細い柱が並ぶのが12世紀のアーケードです。

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修道院の建物を一周して、元の教会の入り口に戻り、向かって右側の階段を降りますと、中庭のテラスに面して美術館の入り口です。カフェでひと休み。

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紅茶をいただいているとマイミクのW子さんが「お待たせ~!」とお元気な様子で到着されました。エールフランスの夜行便で早朝パリ着。そして乗換えて、チューリッヒに着いたばかり。荷物をホテルに預けられて、ここまで来られたのです。「お疲れさま~!」

W子さんは教会の見学がまだでしたので、私は一足早く美術館に入っていました。ところが、予想より広い館内なので、中ではご一緒できません。それでも二人とも小タンパンの浮き彫りを鑑賞するという目的を果たし、満足しながら、外へ。そして、教会の向かい側に古い家があり、写真を撮ろうとしてカメラが無いのに気がつきました。「あれれ~さきほどのカフェに置いてきたのかしら?」というとW子さんの素早い行動。走って行って、カフェのテーブルに忘れたカメラをとって来てくださって・・・ありがとうございました。

P1060631.JPG←写真はカフェ前のテラスに面した壁(ニッチ)に彫られたオリエンタルな象。背中に乗っているものは何?

 

 

 

 

    

Museum zu Allerheiligen  Ptitits tympansの展示室はNellenburg伯ファミリーの墓所。

 P1060618.JPG   P1060628.JPG

さて、ここのプチ・タンパンの写真をアップするにあたって、W子さんの情報も参考にさせていただき、図像解釈に挑戦してみました。(1)(2)(3)(4)はイソップ寓話から。(5)~(8)は殉教した聖人の話からと思われます。聖シクストゥスと聖ラウレンティウスはセットで図像化されることが多いので・・・。(9)(10)(11)はまったくのこじつけ。あくまでも素人の推察です。正解をご存知の方がいらっしゃいましたら、コメントいただければ幸いです。
                                                              (1)と(2)「狐と鶴のご馳走」はイソップ寓話から。

P1060619.JPG(1)意地悪好きの狐が鶴に「ご馳走するからいらっしゃい」と招待し、やって来た鶴にわざと平たい皿に入れたスープを差し出す。鶴はクチバシが長いため飲めない。それを見ながら狐はおいしそうにスープを飲む。

 

 

 

 

P1060620.JPG(2)しばらく後、鶴は狐に「先日はご馳走をありがとう、今度は私がご馳走するからいらっしゃい」と言って、訪れた狐に細長い口の壷に入れた肉を差し出す。狐はクチバシがないのでそれを食べられない。それを見ながら鶴はおいしそうにクチバシで中の肉をつまんで食べる。

 

 

 


 教訓:他人を傷つけた者は、いつか自分も同じように傷つけられる。
 

(3)(4)「犬とオオカミ」イソップ寓話から
18062814_3449713833s.jpg(3)首輪をつけている犬たち  

犬が通りを歩いていると、お腹をすかせてやせこけた狼と、ばったり出会った。
「やあ、兄弟どうしたい?」犬は狼に声をかけると、こう言った。
「お前さんが、そんなに痩せこけているのは、荒んだ生活のせいだよ。そんなことをしていると、すぐに、あの世行きだよ。全うな暮らしをしてみる気はないかい? 俺のようにきちんと働けば、食べ物に事欠くことはないと思うがね。」「ああ、君の言う通りかもしれないね。でも、俺を雇ってくれるところがあるのかい?」
「まあ、任せておけって、俺のご主人様に言って、仕事を分けて貰えるように取りはからってやるよ」それから、犬と狼は、町へと向かった。道すがら、狼は、犬の首の周りの毛が、すり切れていることに気がついた。狼は訝しく思い、犬にどうしてそんな風になったのかと尋ねてみた。「別に気にすることではないさ。」犬はそう言うと、こう続けた。「夜の間、鎖に繋がれるから、それでちょっと、毛が擦れるだけだよ。でも、すぐに慣れるさ。」

18062814_1477748882s.jpg(4)首輪が嫌で逃げ出した狼   「気にするなだって?・・・・冗談じゃない。俺は、まっぴら御免だね、じゃあおさらばだ」

教訓:食うに困らぬ奴隷より、ひもじくとても、自由がなにより。

・・・この教訓どおりなのかしら?疑問が残ります。

 

P1060622.JPG(5)mort du just 正義の死 (聖シクストゥスの殉教?)  

 

 

 

 

 

P1060624.JPG(6)decollation 離脱 (天使が聖シクストゥスの遺言を受け取る場面?)

 

 

 

 


P1060625.JPG(7)ラウランティウスがシクストゥスから見込まれ、助祭衣をもらう?または遺言を示す?

 

 

 

 

 

18062814_2870393885s.jpg(8)聖ラウレンティウス(削り取られている)の殉教 鉄の柵の上で焼かれて殉教 右に火をふいごで吹く男?

 

 

 

 

(9)(10)(11)はとても難しい。農夫とその子供たち イソップ寓話から?  

ある農夫に働かない3人の子供が居た。年老いた農夫が亡くなる間際に、畑に宝物が隠してあるから収穫を終えたら深く掘り起こしてみよと子供達に言い残す。子供達は言いつけ通り畑の隅々を深く掘り返すが宝物は見つからない。しかし、翌年の収穫は、畑がよく耕されたことから今までにない大豊作に恵まれた。

(9)左 遺言の場面 (10)右 収穫を得た子供たち (11)同じく。右は母親?

教訓:労働こそが宝である。労働の尊さの教え。

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   教会の側に大きなイタリアレストランが見えました。ランチは野菜尽くしのヘルシーな定食をチョイス。野菜サラダ&野菜のグリル。しばらく野菜不足が続いていましたから、有難い~美味しい~と舌鼓。

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P1060636.JPG今夜は私はオペラなので、ラインの滝まで行く余裕がありません。せめてもと、駅へ戻るついでに教会の向こうに流れるライン川を眺めながら、散策しました。W子さんとは年齢の差は大きいものの、オペラやロマネスクという共通の趣味があり、話題に事欠きません。おしゃべりしているうちにうっかり、遠回りしてしまいましたが、楽しい時間でした。

 

 

 

Fidelio Beethoven⑦  チケット168CHF   20:00開演
Dirigent Marc Minkowski
Leonore Petra Maria Schnitzer
Marzelline Sandra Trattnigg
Florestan Peter Seiffert
Rocco Matti Salminen
Don Pizarro Alfred Muff
Jaquino Shawn Mathey
Don Fernando Kresˇimir Strazˇanac

席は3階  Parkettgalerie 3-29   柱もありとっても見難い席で、おまけに前の男性が座高の高い方。困惑でしたが、一幕途中でトイレ?その後戻って来ませんでしたので、ラッキー。
今夜はTV録画とあってMinkowskiは上機嫌で、開幕前にご挨拶。何を言ってるかは聞き取れませんでしたが、初めはドイツ語でしたが、途中で僕はフランス人だからといってフランス語に切り替えました。
昨日に比べるとドイツ語のオペラということもあるのでしょうか、ほぼ満席。
音源でMinkowski が振ったFidelio を聴いたことはあるのですが、今夜はライブで聴くことができると、とても期待していました。しかし、今までのミンコ体験のなかでは一番ピンと来ない、感銘度の薄いものとなりました。このオペラは生を何度か経験していますが、2年前パリで聴いたチョン・ミョンフンのほうが悔しいけれど良かったと思います。ベートーヴェンの陰翳の深さがミンコには足りないような・・・あくまでも、私の感想です。感動された方はお許しください。Petra Maria Schnitzerもパリの時のマッテラにくらべると、歌唱のスケールが小さいのです。高音の響きも金属的で私は苦手。なによりも勇敢で賢く、愛情深いLeonore を表現できていない・・・。他の歌手たちではSalminenが相変わらず演技も達者にロッコを歌い、素晴らしい。演出でもロッコに焦点をあてていて、その存在感は抜きん出ていました。
レオノーレ3番も演奏されず、物足りない想いのうちに幕は降りました。外に出るとまだ10時半。休憩が30分として2時間弱の演奏時間。ミンコを聴いて、こんなシンと沈んだ気持ちで帰るなんて思ってもみなかった・・・。来年はここでヘンデルの「アグッリーピーナ」を指揮すると聞いていますが、時期的に来られそうもないのが残念。

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2008年初夏の旅(Zurich→Berlin15) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/27(金) ZurichZRH12:10~Berlin TXL13:40(AB 93€) 
 ベルリン Westin Grand hotel 2泊  (199€ 朝食24€))

2泊してオペラ2公演にスイス・ロマネスクの半日ツアーをこなして、今日は早くも、チューリッヒからベルリン移動の日です。W子さんと一緒に朝ごはんをゆっくりいただいて、お別れしました。W子さんはこれからが旅の本番です。チューリッヒのオペラのあとはイタリアとの国境に点在するロマネスク教会をいくつか巡られるようです。

チューリッヒ空港では出発の表示にAir Berlinがありません。マイナーな航空会社を使うとたまにあることですが、一瞬ドキッ・・・。それでもABのカウンターはすぐ見つかり、搭乗券を無事ゲット。預かり荷物はヨーロッパ内は20キロ制限と厳しいのですが、私は軽くOKでした。ちなみに出発時15キロ、このときは18キロでした。
予想通り、出発は30分ほどの遅れでしたが、ホテルにはほぼ時間通りに到着。
今回の旅では一番贅沢な宿です。Staatsoper Unter den Lindenに近いのと、スターウッドホテルチェーンの会員になっていますので、お得意様?ベルリンはここと決めています。4☆ですが、パリやロンドンの同じレベルのホテルから比べるとリーズナブル。しかし、今回は毎回使っていたサービス料金がドレスデンから戻る最後の1泊しか空きがなくて、今日からの2泊は高くて・・・(涙)

部屋はバスタブも付いていなかった(他もいろいろ難点が)チューリッヒに比べると、広くて大理石のバスルーム。バスタオルもふかふか。寝こごち満点のベットに羽根布団。

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Image202.jpgランチが飛行機の中の軽食でしたから(それもまずくて少々しか食べられません)、お腹がすいて近所のビア・レストランへ。ここは気軽に一皿で済ませられて便利なお店です。ビールと鰊とポテトのお皿。
鰊にブラックベリーのジャムがついていて不思議なお味。

昼寝の後は開演15分前に部屋を出て劇場へ。(徒歩5分)

 

 

 

「il Turco in italia」 ⑨ Staatskapelle Berlin 19:30開演  チケット80€
Musikalische Leitung Constantinos Carydis
Inszenierung David Alden
Donna Fiorilla Christine Schäfer
Don Geronio Renato Girolami
Don Narciso John Osborn
Selim Alexander Vinogradov
Zaida Katharina Kammerloher
Albazar Florian Hoffmann
Prosdocimo Alfredo Daza

  Christine Schäferは数年前、N.YのMETでルルを観て以来のファンです。せっかくヨーロッパまでオペラを観にくるわけですから、計画の段階で追っかけの数人(もっと?)のスケジュールをチェックすることから始めます。今晩のチケットは最も早く、ほぼ1年前に取っていました。

Schäferは最近ベルリンかパリ、夏はザルツでの舞台が多いようです。それにレパートリーが非常に(異常に 笑)広くて、チャレンジ精神旺盛。今回もロッシーニを歌うというので面白がってやってきました。

細かい部分はすでに忘れてしまってますが、カラフルでポップな舞台にポニーテールのアメリカンガール風のFiorillaが登場。イタリアのトルコ人というよりも アメリカのトルコ人といった感じ。ハリウッド映画風な演出ですから、以前東京で観たデヴィーア、ヴィンコ、レガッツオといったオールイタリア人歌手たちの舞台とはまったく別物。

  Schäferは調子はあまり良くなかったせいもありますし、ロッシーニ歌手としてはやはり、疑問文。でも、彼女が多分目指そうとしている新しいロッシーニ・オペラ(ルネッサンスの次はなんですか~)への意気込みは伝わってきました。他の歌手たちの水準も高く、それぞれが個性的な役柄を熱演、熱唱。ブラビ-!!

ただし、音楽はいまいち弾みませんでした。同じベルリンでも去年のドイチェ・オパーーでのセミラーミデのゼッタと比べるほうが無理というもの・・・。席は Parkett 3-17。

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