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2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅 ブログトップ
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2008年初夏の旅(Berlin 16) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/28(土) ポツダム・サンスーシー宮の見学

ホテルからウンター・デン・リンデン大通りを横切り、徒歩数分のフリードリッヒ・シュトラッセ駅へ 。そろそろ手持ちのユーロが乏しく、ATMを探しながらきょろきょろ。イタリアやフランスと違ってあまりATMが設置されていません。(地域にもよると思いますが)ようやく駅の向かい側の郵便局(ATM)でキャッシュをゲット。

Sバーンに乗って、緑豊かな住宅地などのんびり眺めて、Wannseeで乗り換え、potsdam Hbfへ。ツアーバスと路線バスの出口が正反対にあります。間違えてツアーバスのほうへ出てしまいましたので、勧誘にあってしまいました。でも、一日ツアーでサン・スーシー宮殿だけではなく、他の公園なども回るコースなのでお断り。雨も降ってきましたので、タクシーでサンスーシー宮殿の入り口まで。ちなみに3週間の旅で雨のなか歩いたのはこの日だけ。それも昼食を済ませている間に上がりました。
 

http://www.spsg.de/index.php?id=32&sessionLanguage=en
  プロイセン王フリードリッヒ二世(1740~1786在位)の夏の離宮です。
チケットはひな壇式庭園の反対側の宮殿入り口の右の売り場で購入。入場は時間予約制なので、30分ほど待たされました。その間にひな壇式庭園のうえから宮殿を眺めたり、ポストカードのショッピング。内部は撮影禁止。

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正面階段を登る女の子。頑張って自分で自転車を運んでいるところ。写真は下を向いてしまいましたが、とても可愛い~。孫と同じ年頃なので、しばらくこの様子を見守っていました。そこへ、ドイツ人のおばさんたちが「可哀想じゃないの~」とか云って、さっさと自転車を上に運んでしまいました。この子のパパと思わず顔を見合わせて苦笑い。

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入り口の間はコリント様式の柱が並び、軍神マルスやアグリッピーナの模刻(18~19世紀)が置かれています。次の小回廊が私のお目当て。フリードリッヒは古典期の彫刻とヴァトーの絵画のコレクションに力を注いでいました。この小回廊にはヴァトーが3点。しかし、保存状態が悪かったのか、とても暗い画面。目を凝らして鑑賞。「婚礼の行列」「歳の市の道化師たち」もう1点は未発見。

図書の間、寝室兼執務室のほかに音楽室・・・音楽を愛し、フルートの奏者でもあった王のこのサロンでのコンサートの情景はHPでも紹介しましたが、メンツェルAdolh Menzel(1815~1905)によって描かれました。「サン・スーシー宮でのフリードリッヒ大王のフルート・コンサート」ベルリン旧ナショナル・ギャラリー蔵
http://homepage3.nifty.com/teruterubouzu-travel/artgerman1.html
 

宮殿のひな壇庭園から向かって右側に別棟のギャラリーがあります。こちらも撮影禁止。

左 ギャラリーの建物            入り口

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カラヴァッジョの「トマスの不信」は絵葉書のような壁に過密状態の絵画群のなかに展示されています。今回の旅ではロンドン、ジェノヴァそしてここポツダムと3枚の絵画を観てきました。ここのが一番良かったのはキリストの諦めから赦しへの表情。                                         右の3人の弟子たちのなかでも疑り深い「不信のトマス」には自ら手を添えて傷口に指を差し込ませます。
このキリストの復活後のひとつの事件は「不信のトマス」として5世紀ごろから図像化されていますが、キリスト自身が手を添えるというのは中世末期からとのこと。

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ここのコレクションのリストを紛失してしまいましたが、ヴァン・ダイク、ルーベンス、レンブラントのあまり知られていない作品も並んでいました。なかには帰属に問題がありそうなものも・・・。

豪華な朝食のおかげで、ランチは見学を済ませてからゆっくり取りました。宮殿の裏側の林の中のレストラン。日本人は小食ということを知っているのでしょうか。ビールとブッフェの前菜を注文したら、「これで終わりね」みたいなこと云って、引っ込んでしまいました。助かった~。ブッフェのカウンターにはパンも好きなだけとれるようになっていて、ビールもこのお店の自家醸造らしく美味でした。

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帰りはすぐ近くのバス停から。15分ほど待ちましたが、雨も上がって青空が広がり、ほろ酔い気分も手伝ってご機嫌(笑)駅では自動販売機が使えず、結局窓口へ。窓口のほうが結果的には良かったです。発車時刻やホームまで親切に教えてくれて、おまけに来たときとは違い、急行のような列車であっという間にフリードリッヒシュトラッセ駅に到着しました。

P1060656.JPG駅構内の果物屋さん。今が旬の苺とさくらんぼだけが山積み。季節はずれのものでも完璧に置いてある日本の果物屋さんを、悲しいような気持ちで思い出す私・・・。
 

夕食は駅で買ってきた春巻きや果物、手持ちのもので済ませました。

 


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2008年初夏の旅(Berlin→Dresden17) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/29(日) ベルリン中央駅10:46→ドレスデン12:52(train)1等往復で90€ 
Steigenberger Hotel de Saxe 2泊  (108€ 朝食18€)

日本から持参してきた食品も今日のおにぎりで底をつき、旅もそろそろ終盤です。最後の訪問地ドレスデンは初めてですから、それなりの緊張感でレッツ・ゴー。
ホテルにトランクを預け、小型のキャリーに手提げをセットして2泊の旅へ。オペラ用の
服、靴、バックがはいるので2泊といえども結構な荷物です。
 
Berlin Hbf駅は最近新築されたようで、ピカピカの最新型。電車も2階建のホームで次々と発着。自転車で旅をする方たちも多く、表示もとても分かりやすく出来ています。今まで旅をした経験の中では快適便利のベストワンの駅です。その反対のワーストワンはナポリ。

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  チケットもネットで購入したのですが、どこよりも簡単。バーコードの入ったプリントがそのまま切符になります。車内での検札時にクレジットカード(引き落としに使った)の確認があります。
  http://www.db.de/site/bahn/en/start.html

  ファーストクラスは日曜日なのに空いていて、おにぎりも気兼ねなく食べられました。快適な列車の旅を楽しんでいるうちに、憧れのドレスデンに到着。
ホテルは歌劇場や美術館にも徒歩数分のNeumarkt広場に面したとても便利な立地。ネットでチェックしたときは古い歴史のあるホテルとのことでしたが、外観はともかく、内部は近代的に改装されていて、ツインの部屋も広々、快適です。

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ドレスデンは観光地としても有名ですが、不思議にざわついた感じがなく、落ち着いた大人の街といった風情です。惜しむらくは第二次大戦での被害が大きかったので、再興されたとはいえ、旧市街といっても古い建造物群のスケールが小さいのです。当時大学生だった次女がここを訪れたのは10年以上も前・・・その時に聞いた話で持ったイメージとはやはり違いがありました。

戦禍で失ったものの大きさや、それらをくぐり抜けてきたこの街の人たちの強さを想いながら、ホテルの前のテラスカフェでお茶け(ビール)タイム。その後はお昼寝。

  初めてのDresden  Staatskapelle

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「Die Meistersinger von Nürnberg 」⑨Sächsische Staatskapelle 17:00開演 101€

Musikalische Leitung Fabio Luisi    Simone Young
Inszenierung  Claus Guth
Hans Sachs Alan Titus
Veit Pogner  Michael Eder
Kunz Vogelgesang Tom Martinsen
Konrad Nachtigall Christoph Pohl
Sixtus Beckmesser Bo Skovhus
Fritz Kothner Matthias Henneberg
Balthasar Zorn Timothy Oliver
Ulrich Eisslinger Gerald Hupach
Augustin Moser Karl-Heinz Koch
Hermann Ortel Jürgen Commichau
Hans Schwarz Rainer Büsching
Hans Foltz Jacques-Greg Belobo
Walther von Stolzing Raymond Very
David Oliver Ringelhahn
Eva Ute Selbig
Magdalena Christa Mayer
Ein Nachtwächter Sangmin Lee

チケットは出発の1ヶ月ほど前にネット予約しました。最近は相当人気の公演以外は、公演まじかに取ったほうが良い席があることに気がつきました。この日も最前列ど真中。ルイージさまのすぐ近く!と喜んだのもつかの間・・・開幕前に支配人がでてきて、ハンブルグのファーストレディ(ここだけ英語)に変わったとのご挨拶。Simone Youngは2.3年前?TVでの(NHK音楽祭)指揮を聴いただけで、初めて。ルイージは明日のリゴレットで聴けますからね。席は Parkett 2-17 (2列目と思っていたら、最前列でした)

  バイエルンの東京公演、エジンバラ(コンサート形式)、Metに続いて4回目の
「Die Meistersinger von Nürnberg 」。ワグネリアンとまではいきませんが、好きな演目なので、Simone Youngはどう振るのかしら?演出は?と、期待のうちに開幕。

しかし、急な指揮者変更で練習時間がとれなかったのでしょうか、オケが鳴らし過ぎて、歌が埋もれてしまって・・・声が飛んでこないのです。こういうのは致命傷ですね。しばらくはいらいらしながら聴く羽目になりました。一列目の席が悪いのかとも思いましたが、休憩のときお話した日本人の男性は4階でも同じ感想をお持ちでしたから・・・。この日は日本人が大勢見えていて、現地に留学や研究で滞在されている方たちと、楽しくお喋り。

後半はこちらも慣れたのと、何人かの優れた歌唱に助けられて、感動のうちに幕は下りました。特筆すべきは演出でしょう。ベックメッサーの扱い方がユニークで面白かったのですが、血だらけになるのが・・・そこまでやるのと目が点。(笑)今は結婚して他の町に住んでらっしゃるというドレスデンのお里自慢の隣席のご婦人。「まったく訳分からない!」とお怒りでしたけれど・・・。(汗)
Beckmesser 役のBo Skovhus 、いままではあまり買っていなかったのですが、徹底してこけにされている役を見事に演じて、見直しました。Hans Sachsの Alan Titus 、彼のワーグナーは初めてでしたが、それほどの感銘も無く、まあまあ。歌唱で一番抜きん出ていたのはEva のUte Selbig 。引き締まった、芯の通った歌唱で、Evaの若々しさと恋をしながらも複雑に揺れ動く娘さんらしい心情の表現が秀逸。反対にひどいなと思ったのはDavid のOliver Ringelhahn 、この方が歌うといらいらと欲求不満状態。David は好きな役だけにとても残念でした。新しい演出なので、ドイツっぽい重厚さとかマイスターたちの威厳とかは随分薄められた感がありました。こういう刺激的なのもたまに良いわと苦笑しつつ、ホテルに帰りました。

Bo Skovhus ↓          Ute Selbig ↓

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パンフレットから↓

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2008年初夏の旅(Dresden18) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/30(月)
  エルベ川クルーズ
  http://www.saechsische-dampfschiffahrt.de/
 

朝食の後は近辺の観光をしながらエルベ川まで、徒歩で数分です。カフェのテラスは花、果物、野菜のディスプレィ。

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P1060700.JPG川の手前にブリュールのテラスがあり、ここから振り返るとレストランの並ぶ小路。

 

 

 

 

川沿いにはクルーズの乗船所。11時発2時間コースのチケットを購入。あいにく曇りの肌寒い日でしたので、赤ワインを飲みながら、蛇行する川辺の風景をのんびり楽しみました。ドレスデンからピルニッツ宮殿までの往復のみで、下船観光はありませんでした。

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PHOTO030.jpgランチはスペインレストランでタパスセット。本場にはかないませんが、まずまずのお味。


 

 いよいよ今回の旅のファイナル&ハイライトのオペラです。たっぷり、昼寝。

「リゴレット」 ⑩  108eur     19:00開演
Musikalische Leitung Fabio Luisi
Inszenierung Nikolaus Lehnhoff
Der Herzog von Mantua Juan Diego Flórez
Rigoletto Zeljko Lucic
Gilda Diana Damrau
Graf von Monterone Rainer Büsching  
Graf von Ceprano Sangmin Lee
Gräfin Ceprano Kyung-Hae Kang
Marullo Christoph Pohl
Borsa Oliver Ringelhahn
Sparafucile Georg Zeppenfeld
Maddalena Sofi Lorentzen
Giovanna  Angela Liebold

音楽、演出、歌手と三拍子揃った舞台に大満足。今回の旅で観た10公演のうちのみならず、今年のベストワンになりました。リゴレットって、こんなにスリリングで多彩なドラマだったのかと驚くほど、刺激性に満ちていました。

序曲とともにプロンプターボックスから登場し、道化の化粧を始めるリゴレット。ここから引き込まれるようなオケの響きとともに舞台に集中。暗闇に浮かぶ宮殿の舞踏会の場面は退廃そのもの。おぞましい爬虫類や鳥などを頭部にドレスアップした男女の姿。

dresden4.jpgそのなかでマントヴァ公のフローレスは煌くサテンのシャツ姿で、初めから快調。声が響き渡ります。

 ←写真はプログラムより  

 

 

 

 

 

リゴレットの家の一室は暗闇に浮かぶ空中楼閣のよう。ジルダの悩みとリゴレットの娘を大事に思うあまりのすれ違う親子の感情。ルチッチとダムラウの息詰まるような歌唱は雄弁に、そして悲劇の終章を予告するのです。この場面のダムラウは完璧な歌唱に加えて、可憐な白いドレス姿の動きがとても綺麗。マントヴァ公は貧乏学生に扮したこの場面では誠実、真剣。第二幕のジルダがさらわれて悲しむ→自分の意のままになると知って、いつもの浮気男に豹変というこの一連の心理描写はドラマティックに演出されていて見事。

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4damned1.jpg第三幕の四重唱のあとの嵐の場面。轟き点滅する雷光に、背景に浮かび上がるのはシニョレッリの「最後の審判」ではなかったでしょうか。

   

 

    

 

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ルイージのメリハリのきいた、劇的な、スケールの大きい指揮にすっかり魅了されてしまいました。帰国後の7月下旬、札幌のPMF音楽祭はルイージが登場。しかし、チケットは完売で聴きにいけなかったのは至極残念。しかし、地元紙によりますと2010年から3年間はPMFの音楽監督に就任が決定しました。これからは何度も地元で聴けそう~♪

幕間にはマイミクのM子さんとお母様、M子さんの現地のご友人たちと顔合わせ。短い間でしたが、皆で素晴らしい舞台!!と興奮しつつ語らい、楽しい時間を過ごさせていただきました。
終演後のライトアップされたSemperoperと周辺

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夜食はホテルに戻って、広場の見える二階のレストランのバルコニーで。

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2008年初夏の旅(Dresden→Berlin19&帰国) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

7/1(火)   Dresden15:03→BerlinHbf17:13(train)                             Westin Grand Hotel 1泊  (133€ 朝食24€)
 

 旅の計画の段階ではドレスデンは3泊の予定でしたが、帰国便の関係でベルリンからパリ経由のほうが便利なので2泊に短縮しました。それでマイセンも行けませんでしたし、市内の観光にも時間が足りなくて残念でした。昨日は月曜日は美術館が休みでしたので、この日はベルリンに戻るまで、美術館一本に絞って見学しました。
オペラ劇場ももちろんのこと、ここの美術館はそれ以上に訪問を希望しながら機会のないまま、いつの間にか十数年の月日が流れました。
http://www.skd-dresden.de/de/index.html

PHOTO046.jpg美術館(アルテマイスター)はオペラ座の大広場に面したツヴィンガー宮殿のなかにあります。

 

 

 

 

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←入り口です。初めは気が付かずに通過してしまいました。
カメラ撮影は追加料金を確か5€払うとノーフラッシュで許可されます。そのバッジをつけて入場。

ザクセン王国の絶頂期(17世紀の終わりから18世紀の半ば頃まで)に二代に渡る王たちによって収集された世界に誇るコレクションです。

 

 

 

☆ラファエロの下絵によって織られたタペスリーの部屋
正面に「奇跡の漁り」。全部で10枚。下絵はロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館に収蔵されています。
レオ10世の依頼でシスティナ礼拝堂のタペスリーのためにかかれた下絵(テンペラ)をもとに、最初に織られたのは1519年。このときは7枚だけ織られたようですが、その時の作品は特別なとき(クリスマスなど)だけ、システィナ礼拝堂の壁に飾られるそうです。後に下絵だけはイギリス英室に入りましたが、公開された関係もあり、18世紀にはヨーロッパで賞賛の的になりました。正確なことはわかりませんが、その頃に下絵のコピーをもとに、王の注文を受けてベルギーで織られたものではないかしら。

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☆ Canaletto(Bernardo Bellotto)の部屋
  PHOTO053.jpg叔父が有名なアントニオ・カナレットで、彼自身もカナレットと名乗ったそう、紛らわしいですね。1747年にドレスデンに宮廷画家として招ばれ、ドレスデンを中心とした風景画家として活躍。
何枚かのうち、ピックアップしたのは「Neumarkt広場の眺め」

大戦の後、60年かかって修復されたブラウン教会の18世紀の姿。

 

Jan Van Eyck  「 ドレスデンの祭壇画」
  ここの美術館のコレクションの中でも最も美しく、貴重な宝石のような小さな三連祭壇画。当然、ガラスに囲われていますから、写真撮影はとても難しいのです。それに、鑑賞する人がひとりでも正面に立つと、ほとんど見えなくなってしまいます。それで、この部屋をうろうろしながら、ちらちら。誰もいなくなると素早く場所取り。(笑)

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玉座の聖母子を中央に大天使ミカエルと寄進者、聖カタリナ。裏はグリザイユで描かれた「受胎告知」(やや大きいのがマドリードのテッセン・ボルミネッサにもあります)。
初めての一人旅で、ヘントの祭壇画を見に行ったことなどが、思い出されました。あの旅から十数年の間にエイクの作品はほとんど観ることができました。油彩画を確立し、そして同時にネーデルランド絵画の完成を成し遂げたという稀有な画家です。後に続く画家のなかにはエイクを超えられない苦悩から狂気に陥ったといわれるフースhugo van der Goes 。エイクの精緻な画風に目を奪われながらも、写実を超えた別世界にしばし、彷徨う不思議さ・・・。


 Rembrandt「ガニュメデスの誘拐」
ギリシア神話のなかではガニュメデスは美少年ということになっています。なぜレンブラントは幼児に置き換えたのでしょうか?しかも恐怖からお漏らしまでしています。レンブラントの既成概念にたいする風刺と思われています。幼児は穢れの無い心を、さくらんぼはエロスを、胸にぶら下がっている房は禁欲を表しているとか。

レンブラントはほかにも「サスキア」「放蕩息子の酒宴」(右)など

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フェルメール「娼婦」「手紙を読む女」(部分 ガラスに映る姿をアップで撮影、あら怖い)

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 リベラ「聖アグネス」、リオタール「チョコレートの少女」

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アントネッロ・ダ・メッシーナ「聖セバスティアヌス」(中央)とラファエッロ「サン・シストの聖母」

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エルスハイマー「フィレモンとバウキスの家のユピテルとメリクリウス」にも再会(2006年の展覧会/エジンバラにて)

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パルミジャニーノ「薔薇の聖母」(部分)、フランシスコ・デル・コッサ「受胎告知」(部分)

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マンティーニャ「聖家族」、ジョルジョーネ「眠れるヴィーナス」

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 きりがありませんので、このへんまで。5€のカメラ許可料も元を取るほど撮影。倒れる一歩手前まで、美の回廊を巡り歩きました。かなり満足したところで退散。

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ランチはホテルの前のテラスビヤガーデンで。ドイツですから、ソーセージとポテトとキャベツの酢漬の盛られた 一皿を注文。

 

 

 

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←ドレスデンの駅

 

 

 

 

ベルリンのホテルに戻りました。部屋は前のときより1泊60€も安いのですが、ほぼ同じレベルの部屋でした。夕食のとき散歩して、この近辺のエコノミーな宿は無いかしらと探索したのですが、見つけられませんでした。例の気軽なビヤレストランで、豚のスペアリブの一皿料理。

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Image206.jpg 9時過ぎても明るいウンター・デン・リンデン大通り。ショーウィンドーにベルリンの人気者白熊さん(陶器の置物)私の初夏に始まった旅も、7月に入りますと真夏の旅になりました。明日は帰国です。

 

 

 

 

7/2(水)ベルリンTEGEL 12:50→パリSDG 14:35(AF1735 約14,000円)/18:00→
7/3(木)中部12:50/14:55→札幌16:35

ウエスティンの豪華な朝食をたっぷりいただいて、チェックアウト。ベルリンの空港カウンターで、パリ経由のスルーバッゲージを確認しましたら、係りの女性が「もちろんOKよ。出発までエールフランスのビジネスラウンジも使っていいわ」とウィンク。親切!
 
パリでは乗り換えカウンターの出国審査が大行列。1時間も並びました。
乗り継ぎは名古屋の中部空港。ここは初めてでしたので、何か美味しいものをいただこうと張り切ったのですが・・・関空のほうが良かったわ。

今回は JALの家族合算のおかげで、マイレージ特典航空券(ビジネス)を使い、優雅な空の旅でした。ただし、燃料チャージが50,000円弱かかりました。名古屋便はビジネスは空席が多く、そのせいか、食事やシートもやや落ちる印象でした。
それにしても、搭乗やチェックインのときビジネスクラスのほうへ行こうとすると、「こちらはビジネスクラスですよ」と毎回注意されるので・・・トホホ。余程エコノミーな顔&姿なのでしょうか。(笑)

旅が始まって4日目の階段踏み外し事件で打った左わき腹は帰国翌日、近所の整形外科でレントゲンを撮ってもらい、骨に異常はみられないという診断が下され安心していました。ところがその数日後に序々に痛みがでてきて、ひどいときは咳をすると飛び上がるほどの痛さ。家族や友人に歳なのに無理したからとか、疲れが溜まっているとか忠告され・・・いつになく素直に10日ほど外出を控えていました。おかげさまでようやく快復。来年まで海外旅行の計画はありませんので、しばらくブログからも離れることになりそうです。拙い日記をここまで読んでくださって、コメントもいただいて、とても励みになりました。本当にありがとうございました。(END)


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