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2009年早春の旅32(パリ)33.34帰国 [2009春オペラと美術で世界一周]

4/4(土)

とうとう今日が旅の最後の一日になりました。さすがにやれやれ早く家に帰りたいというのが偽らざる気持ちです。元気に旅ができるうちに欧米で観たいもの、聴きたいものをひとつでも多くと欲張った結果がこうなりました。有名どころの名所旧跡をまわるツアーの旅はとうに諦めています。費用を算盤ぱちぱちしてみますと・・・マイレージの特典航空券のおかげで南アフリカ2週間と同じくらいで収まりそう。(にっこり)

さて、今日のパリは暖かい春らしい陽気です。メトロでSt Sulpiceまで行き、徒歩数分のリュクサンブール美術館へ。ここは初訪問です。

P1080750.JPG

旅の最後のパリまでは私のチェック機能が働きませんでしたが、Bさんがここでリッピ父子の特別展があると知らせてくださったので、楽しみにしてました。土曜日ですし、混雑が予想されましたのでNETでチケットも予約(時間指定)しました。それでチケットはスムーズに受け取れましたが、館内は相当に混んでいました。展示室も狭く窓もないので、息苦しくなり、あまりゆっくり見学できませんでした。

プラートにおけるルネッサンスというのがサブタイトルの展示会なので、いわゆる有名な作品が来ているわけではありません。そこが物足りなかったものの、修道女ルクレツィアとの恋愛事件のあったことやそのルクレツィアを初めてモデルにして描いたといわれる聖女の初々しく美しい横顔。

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プラートの祭壇画は当時のフィレンツエでもセンセーションを巻き起こし、一時弟子でもあったボッティチェリにも多大な影響を与えたのです。プラートのルネッサンスは即フィレンツエ・ルネッサンスに繋がるという訳です。カタログを見ましたら、この展覧会は8月2日まで開催され、リッピ父子のほかにウッチェロやボッティチェリなど51作品(主にプラートの市立美術館のコレクション)。

サン・シュルピス教会まで戻る途中、ふと立ち止まった古本屋で探していた本が入り口から見えて、ラッキーでした。ランチもこの付近のアジア料理店で。味はあまり・・・でした。

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これまた近くのピエール・エルメでケーキやお土産のマカロンを買い込み、ホテルへ戻りました。オペラの前にケーキをふたつも食べてしまって・・・美味し過ぎました。(汗)。左ピスタッチオのナントカ?上に小さな苺。右はフランボワーズのグランマカロン。

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☆Théâtre du Châtelet  パリ・シャトレ座  19:30開演
Richard Wagner : Les Fées
(Die Feen)
04, Apr 2009
Les Musiciens du Louvre
Conductor  Marc Minkowski
Producer  Emilio Sagi
Sets  Daniel Bianco
 ~
Ada   Christiane Libor
Lora   

Lina Tetruashvili

    Arindal  William Joyner 

Gernot   

Laurent Naouri
Morald   Laurent Alvaro
Farzana   Salomé Haller
Drolla   Judith Gauthier
Le Roi des Fées, Groma    Nicolas Teste
Gunther   Brad Cooper

日本でも昨年初演されたというのですが、今回ミンコフスキーが指揮をするというので興味を持つまで、私はまったく聴いたことはありませんでした。そこで、また助っ人をお願いしたのがBさんです。音源とリブレットを送っていただいて、予習ということになりました。いつもいつもありがとうございます!!

ワーグナーの第一作ですが、序曲からやはりワーグナー、聞惚れますが、その後はぱっとしません。しかし、3幕になってから終盤まではなかなかまとまってきて、面白くなるのです。あらすじも人間の男と妖精の女から生まれたアーダが主役で、そう複雑ではありません。

舞台は私の苦手な蛍光色ぎらぎらの派手なタイプ。演出もどおってことない、何を書いていいやらなので、耳だけは全開、集中です。歌手はナウリ以外は知らない方たちばかりでした。アーダを歌ったChristiane Libor(ベルリン生まれ)は声量もテクニックもあり、素晴らしかったのですが、アリンダルのWilliam Joynerは比べると差がありました。しかし、初日よりは進歩したようで、カーテンコールのときミンコフスキーが良く頑張ったみたいに手をとっていました。(男に甘い)

なによりもミンコとLes Musiciens du Louvreとの息の合った演奏はワーグナーの若々しい息吹の感じられる音楽にぴったりです。溌剌としたシャンパンの泡が立ち上るような、そんな感覚に包まれた至福の時間を過ごしました。

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P1080753.JPG←楽譜を捧げ持つミンコフスキー(ご本人も満足のいく出来だったようですね)

旅の最後のオペラに満ち足りた気持ちでホテルへ帰りました。レセプションの人が明日チェックアウトなら部屋に朝食を運ぶよと言ってくれました。なかなか気配りもできた宿です。

翌日はパリのCDG空港でひと悶着。アリタリアのミラノ便が時間変更になっていて(メールは留守中に入っていましたが、出発の後でした) すでに飛んでしまったというので、エールフランスのカウンターで日本までの代わりの便を探してもらいました。旅程が複雑で(アメリカからヨーロッパetc)説明とイタリアまでの空席がなくて、1時間半くらいかかってようやくローマ経由JAL(アリタリアとの共同便)で帰れることになりました。アリタリアは倒産したのでCDGには専用のカウンターもありません。エールフランスが代わりにやってくれるのですが、係員はやってあげてるといった態度です。

パリとローマの待ち時間が併せて6時間もありましたが、今年からアリタリアのCFA会員になっていたので、帰国便はエコノミーでもビジネスラウンジを使えました。おかげさまでなんとか元気で、体重もますます増えて(どうしましょう~)帰国しました。(END)


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コメント 3

Bowles

ミュゼ・リュクサンブールの展覧会、ちょっとちょっと...でしたね。私の行ったのは初日の朝一だったので、「人混み」だけはまぬがれましたが。ジャクマール・アンドレのアルテンベルグ・コレクションの初期ルネサンスが予想外に充実しており、こちらをaliceさんにお勧めしなかったのをたいへん後悔しています。

シャトレ、あのカス演出にもかかわらず、ミンコとMDLGの生み出す音楽の素晴らしさがとてもとても印紙用に残っています。
by Bowles (2009-06-15 09:08) 

alice

Bowlesさん

プラート大聖堂の祭壇画を観に、秋にフィレンツエから足を延ばそうかとプランを練り直しています。それもミュゼ・リュクサンブールの展覧会からの刺激を受けたからに違いありません。

ですから後悔などなさらずに、また、いろいろ教えてくださいね!

ミンコとチューリッヒはMDLGと比べると「う~ん」でした。
by alice (2009-06-15 13:22) 

Bowles

aliceさん、やさしいお言葉、どうもありがとう...。

でも、

>とても印紙用

って、いったいなんでしょうね、トホホ...。
秋はフィレンツェですか!!
by Bowles (2009-06-15 13:37) 

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