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2009年初秋の旅19/続編(カンタベリー&バーフリストーン) [2009秋ローマからロンドンまで欧州周遊]

9/25(金)の続きです。

カンタベリーに1泊することになり、半日で行けるロマネスク教会を捜しました。そこに引っかかったのがこのドーヴァーに近いBarfrestoneという小さな村にある教会です。Google Earthで村の位置を確認した後、交通の手段の検索をしました。UK国鉄のサイトからSouthEast rail、そしてこの地方のバスと意外に簡単にこの村までのルートが分かりました。ただし、最後は徒歩30分かかります。村までのバスはあることはあるようですが、時間が合わないので、徒歩を選びました。

 さて、ホテルから数分でBTですが、昼食をとる時間はありません。まず、乗り場と時間を確認してから、ターミナルの近くで美味しそうなキッシュを包んでもらって、バスに乗車。お行儀が悪いのですが、車内ランチしました。まあ、日本と違ってこちらでは食べながらでも歩く人も多いので・・・。

カンタベリーの近郊の住宅地をいくつか回って、ドーヴァー方面の高速に入ります。30分ほど走ってから、Elvingstonという町を抜けてElvingston Villegeという集落のBSで降りました。ここから地図に従ってBarfrestoneへ向かいました。すぐに農地の中の小道になります。のどかな風景でした。

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↓ なだらかな丘が続き、麦の刈り入れも終わったのでしょうか、人影もありません。

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↓ ようやく、村の入り口が見えてきました。

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↓ 分岐点に子犬が待っていました。一度私のところへ駆け寄って甘えてから

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↓ 私の前を「こっちだよ~」と案内すかのように、とことこ歩く子犬(左下)。そして、右には少し小高いところに目的の教会が・・・。

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↓ ここまで来るといつの間にか子犬は消えてしまいました。写真に残っていなかったら、幻の翼の生えたワンちゃんとしての記憶になっていたでしょうね。一人で旅をするとあれは現実だったのか、いや夢に違いないと想うような不思議なことがたまにあります。

 

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聖ニコラス教会/St Nicholas Barfrestone Church

1173年に建てられたノルマンディ・ロマネスク様式の教区教会です。長い間荒れたままに放置されていましたが、1841年に修復され、再び祈りの場として活動を始めました。教会の周りは墓地になっていて、隣にレストランを兼ねたカフェがあるほかは静かな村はずれの林の中に建っています。ここまで来るのは結構大変ですが、静寂の中の教会の前に独り佇むと、不思議な感慨にとらわれます。何が私をここまで来させたのかしら?

↓ 南扉口のタンパンの荘厳のキリスト、そして蔦のからまるなかに動物や人間。ヴシュールにも細かい彫刻が施されています。入り口の木の扉を押すと開いていました。もちろん誰も居ません。

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↓ 単身廊の内部は素朴なジグザグ模様の半円アーチで、内陣と区切られています。両側にも飾りアーチが控えています。

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↓ 内陣から西方向を写しました。

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↓ 洗礼盤ですが、いつの時代のものでしょう。

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↓ ここへ来たとき初めに目に入った後陣外観です。そういえばこの教会には鐘塔がありません。イチイの木を叩いて、ミサなどの知らせをしたと書かれていました。またこの教会の外壁の石は下段は荒く堅い砕石、上段の石材はカンから運ばれてきたそうです。ここケント地方には石材は産出されていなかったのです。良く観ると薔薇窓も精緻な彫刻で縁取られています。

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↓ 北扉口は荒い砕石で塗りこまれています。写真でははっきりしませんが、ここにもグリーンマンの彫刻があります。

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小さな教会ですから1時間もかからずに見学が終わりました。隣のカフェで教会を眺めながらお茶タイム。

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時間が余ったので、急いでBTに戻ればひとつ前のバスに間に合いそうです。それに夕方になると雲行きが怪しくなり、冷たい風が吹いてきました。帰りは小走りで2Kの道のりを急ぎ20分で到着。5分前でしたが、バスは10分遅れたので、15分もBSで立ちんぼ。疲れました。

↓ カンタベリーのBTに着きました。そろそろ陽が落ちてきました。

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↓BT近くの塔。こういう塔が町のあちこちにあります。

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↓ 夕暮れのカンタベリーの町

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↓ホテルまでは回り道をしてクライスト・チャーチ門から入ってみました。

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↓西日が正面に当たり、とても綺麗でした。

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↓ 左が大聖堂、右の赤い三角の屋根のほうがホテルのあるコンファレンス・センターです。

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ホテルに戻り、休息の後は夕食に出かけました。レセプションでの注意事項は大聖堂内の境内はセキュリティのため午後9時で閉められるとのことです。(クライスト・チャーチ門も)それまでに帰ってきてくださいというのです。さすが、中世からの宗教都市だけありますね。

ですから、ロンドンのパブのような喧騒も無く、観光客に混じって地元の人ものんびりお散歩ムードの旧市街です。夕食のレストランはその旧市街の中ほど、ウエスト・ゲートタワーへ行く途中のお店です。地方はロンドンに比べると安いので、ツーリストメニューの上のコースをオーダーしました。

アミューズ、スープ、リゾット、グリルサーモン、デザートと、量も少なめで美味しい食事でした。

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門限にも間に合いました。おまけにライトアップされた大聖堂を観ることができました。

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もちろん、部屋の窓からも眺められました。いろいろな表情の大聖堂とケントの片田舎の小さな教会と、今日はまったく違うタイプの聖堂を観ることができました。カンタベリーまでやってきた甲斐がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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コメント 2

レイネ

カンタベリーでのお食事、とっても美味しそうです。イギリスにしてはかなりのレベルではないか、と想像します。

今年7月の終わりに、ラムズゲイトから電車でカンタベリーに日帰り旅行しました。電車賃は往復親子4人で計4ポンドほどと格安。
カンタベリーは28年ぶりでしたが、町なかは恐ろしいほどの混雑で、聖堂入り口も長蛇の列。だから、中には入りませんでした。でも、カンタベリーにはいい本屋さんがあったので、沢山本を買い込みました。ショッピングには楽しい町でした。

お泊りになったホテルの立地は最高ですね!
by レイネ (2009-10-23 22:52) 

alice

レイネさん

カンタベリーのレストランはサービスも雰囲気も良かったです。

7月の終わりといえば、夏休みですね。きっと混雑は8月で終わったのでしょう。

あのホテル、Google earthで見つけたのですが、場所が大聖堂に近いので予約したのです。まさか境内にあるとは思いませんでした。
門限があるので、バッコスの信女さんには向きませんが・・・笑。
by alice (2009-10-24 13:27) 

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