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2012年夏の旅(7-2)ルツェルン [2012夏ザルツブルクとフランス、スペインを巡る]

 ~続きです。

美術館の前庭でアイスクリームを食べて休憩ののち、町の中心のライン川方向へ進み橋の手前のRittergasseを左折。まもまくミュンスターと呼ばれるバーゼル大聖堂が見えてきます。

↓ミュンスター広場から大聖堂の正面を撮影・・・むむ修復中かぁ。。。

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このとき勘違いをしていました。ここが目的のロマネスクの扉口だと思い込んでがっかりしたのですが、この後北側面の方に回って、本命を発見したのです。

☆バーゼル大聖堂  この地は紀元前1世紀のローマ時代にはすでに安定した居住地があったそうで、ローマ風の木造の建築物があり、それは後の時代の教会に影響を与えたと思われています。現在の教会は古い部分は11世紀から、大部分は13世紀のゴシック様式に加えて14、15世紀にも改築されています

↓ 北側外観/扉口の装飾は12世紀終わり。 日差しが強く気温も30度近くに上昇。赤い砂岩の大聖堂と緑の木々のコントラストもお天気が良いと映えます。

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↓ St.Gall’sPortal

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↓ ばら窓は「運命の車輪」タイプ。頂点にキリストの姿があり、それに向かい上昇する人と下降する人が彫られています。下の扉口と呼応した終末の近いこと(最後の審判)を予告したものと考えられます。

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↓ 肝心のタンパンは絵葉書です。

リンテルには賢い乙女と愚かな乙女。タンパンにはキリストの左右にペテロとパウロ。1170~1180頃の作。

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↓ タンパン上部の左右に分かれた彫刻群。最後の審判を知らせるラッパを吹く天使とあわてて身支度する人々?

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 ロマネスク期の終わりごろのしっかりした彫と主題の統一「最後の審判」までの生きかたを問われているような。。。

↓ 左右の側柱に福音書記者たちのシンボル。

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↓ さて、内部に入ってみましょう。

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↓ 南側廊奥のチャペルにあったパネル。トップはミゼリコルディア(1170)、下は使徒たち(1100頃?)

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↓ 上の「ミゼリコルディア/慈悲/巡礼者の歓待」は小さくて良く見えませんでした。絵葉書売り場で気が付いて、どこにあるのかをショップのおばさんに尋ねて、ようやくわかりました。肉眼でもよく見えないところにあるのが残念。写真もピンボケなので、絵葉書です。

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↓ 最後はクリプトを見学

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 大聖堂の後陣は工事の塀で囲まれていましたが、ライン川を眺める展望台になっていて、ランチのサンドイッチなどを食べてくつろぐ人たちが多数。私はここから旧市街を散策しました。

↓ ライン川で泳ぐ子供たち

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↓ 坂道の多い旧市街

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↓ 小路の階段を降りるとマルクト広場にでました。

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↓ 赤い砂岩の美しい市庁舎を眺めながらランチ。

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↓ ビールもソーセージもハッシュドポテトも美味しかったです。

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 若いウエートレスさんに駅まで帰りたいんだけれどというと、すぐ近くの停留所から何番のバスと教えてくれてました。たまたま英語が分かる人で良かったです。バス停で確認のため近くの人に話しかけたら、皆駄目でした。。。そのうちBahnhof SBBと表示のあるバスが来たので乗車、駅に戻りました。ホームで、「甘すぎる~」といいながらアイスクリームを食べて列車を待ち、

↓ 予定通りの列車でルツェルンに帰りました。

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夕方になると雨が降ってきました。疲れもあってチケットをゲットする気力も失せ、部屋で休養。。。夕食は散策がてらカぺル橋のほうへ行ってみました。

↓ 湖側のゼー橋を渡ると音楽祭の会場が見えて、そろそろコンサートが始まるころかしらと悔しくなって。。。

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↓ カぺル橋の見学は後にして、10年前に友人たちと来たことのあるこの川畔を懐かしく歩いていましたら、

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↓ 急に土砂降りの雷雨になり、あわてて近くのイタリアレストランに飛び込みました。海老のパスタとティラミスの夕食。味は普通ですが、イタリアの倍くらいの食事代。。。

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↓ 夕食が終わって帰るころは雨も上がり

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↓ 夕闇に浮かぶロマンチックなカぺル橋を渡ってホテルへ。9時過ぎてもまだ暗くなりませんし、花々も綺麗な夏の終わりの旅はやはり、良いものです。

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Booking.comのホテルの説明にはWi-fiは24時間20CHFとなっていたので、2日目は節約と思って繋げなかったのですが・・・翌朝清算のときフリーと言われて、あらら・・・損しちゃった。

明日からはスペインです。


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yk

遅ればせながらお帰りなさい。長旅でいらしたのに、早速 のアップ。毎日楽しませていただいております。 
バーゼルには行ったことがありません。 丁度『楽園のヴァカンス』を詠んだところなので、バーゼルの美術館も関心を持って読ませていきました。小説では ルソー-の絵を見に行く場面があります。 
また カテドラル、このロマネスクの扉口、 昔行ったサントュルサンヌ の扉口はここをモデルにしているといわれているので 是非とも見に行きたいところで、じっくり見せていただきました。 
ところで、中の ミゼルコリディア、この彫刻とっても秀逸ですね。
ただ意味がわかりません。 ミゼルコリディアが 慈悲ということは知っていますが。 巡礼?を導いているというのが、何かにこういう場面が出てくるのでしょうか? 始めてみるモティーフです。
by yk (2012-09-28 07:58) 

alice

ykさま、『楽園のヴァカンス』は旅行から帰ってからアマゾンに注文するつもりで、忘れていたのですが、Ykさまのブログで推されていましたので、あわてて取り寄せたところでした。先ほど届いたばかりですが・・・うーんバーゼルに行く前に読むべきでしたね。

このミゼリコルディア、素敵でしょ!初めは巡礼または迷える人を導く聖母と思ったのですが・・・ふとカラヴァッジョの「慈悲の7つの行い」ってのがあったことに気が付き、その解説を読みました。「マタイの福音書」にある慈悲の七つ行いの一つに「巡礼者の歓待」とあり、これはその場面と思われます。良く見れば頭光もありませんので聖母マリアではないのです。

おかげさまで気が付いて良かったです。ありがとうございます。
by alice (2012-09-28 20:48) 

alice

ykさま、記事のほうも訂正させていただきました。
by alice (2012-09-28 20:53) 

わに子

こんにちは。日記楽しく拝見させていただいています。
パーゼルには2008年の夏に行きました。
その時に調べた情報です。
『オリジナルは小クリンゲンタール博物館(Museum Kleines Klingental)へ行かないと観る事ができない。
しかし開館時間が限られている。
(水・土曜日の14:00~17:00、日曜日の10:00~17:00)

大聖堂の旧宝物庫の収蔵品や市幹部の座席は歴史博物館本館。
大聖堂のすぐ近くにある。』

結局後記の博物館も閉まっていて観られなかったのですが。。。。
『ミゼリコルディア』 見覚えがなくMy写真を見直したらありました。
けれど絵葉書の方がいい感じですね。
ミュンヘンで見た浮彫りを思い出しました。

そうそう、大聖堂の周歩廊にある柱頭はご覧になりましたか?

by わに子 (2012-09-29 20:28) 

alice

わに子さま、『ミゼリコルディア』ミュンヘンにも同じようなものがあったのですね。ミュンヘンにもロマネスク聖堂はあるのかしら?

Museum Kleines Klingentalのサイト、記事にも書きましたが、ロマネスクの北扉口ではなくて、中央のゴシックのファサードのようですが・・・
また英語版のリーフレットにもそのような記載がないので、不思議に思っています。。。

大聖堂の近くにある博物館には寄りませんでしたが、開いていたのかどうか。。。

周歩廊の柱頭はかなり見えにくく、写真もピンボケ。なので絵葉書を買ってきました。わに子さんのように何時間も観ていませんので、かなりカットしたレポートになっています(汗)
by alice (2012-09-29 22:13) 

elmo

私も、2008年の10月初めに行きました。
大聖堂のHPでは
http://www.baslermuenster.ch/sub_rundgang_gallus.html
正面の彫像についてはKlingentalmuseumにあるとかいてありますが、
Galluspforteには何も書いてないので、オリジナルと思っていました。
私は市庁舎の前の建物の2階にある古いカフェに入りました。
by elmo (2012-09-30 17:04) 

elmo

いつものつぶやきのつもりで、ご挨拶もなく書いてしまい、失礼しました。
もう1度お写真を拝見して、私の入ったカフェが、
広場の写真の出窓のあるところだと思い出して、また嬉しくなりました。
by elmo (2012-09-30 17:21) 

alice

elmoさま、大聖堂のHPの解説ありがとうございます。正面に並ぶ彫像がコピーということですね。本物と思ってうっとり鑑賞していたロマネスクのほうがコピーだと大問題(笑)ですから・・・。

elmoさまが入られたカフェはお隣みたいです。MIXIの日記のほうもこれから再読させていただきますね~。

>いつものつぶやきのつもりで、ご挨拶もなく書いてしまい、失礼しました

あらら、そんなに堅苦しく考えてらっしゃったの~。お気軽にお越しくださいませ。
by alice (2012-09-30 20:45) 

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