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2006初夏の旅~パリ(4) [2006夏1アムス、パリとノルマンディ・ロマネス]

 6/24のち   カン11:57~パリ13:30   カン美術館&オペラ「ファウストの劫罰」

土曜日だけのカン→パリ間のノンストップ特急に乗って帰る予定なので、それまではお城のなかの美術館へ。街のあちこちにイタリア・ヴェネツィア派絵画の展覧会のポスターがあリ、それを観ることにした。ホテルから徒歩で数分でシャトウの入り口。ノルマンディ公ウイリアム(征服王)により12世紀初めに建設が始まり、息子ヘンリーによって完成。居城はすでにないが、お城の敷地のなかは近代的な建物の美術館があり、ノルマンディ博物館の一部として使われている古い小さな教会も↓ひっそりと建っている。

ここの所蔵品のなかにイタリア・フェラーラ派のトゥーラ(Cosimo Tura1430~1495)があることを知らなかったので、常設展示室の「聖ヤコブ」を見て驚いた。そして写真撮影OKかどうかの確認もしないで、夢中になってパチリ・・・しかし、係員にノーフラッシュでもカメラはダメと注意された。(汗)

特別展のなかではブザンソン美術館からのG・ベッリーニの「ノアの泥酔」が見られたのがラッキー。旧約聖書の「創世記」にでてくるエピソードを図像化したものとして以前講座で勉強したことも思い出した。ティツィアーノやベロネーゼ、バッサーノなど、フランス国内から借りた作品が多くほとんどはじめて見たものばかり。幸運だった。ホテル↓に戻りチェックアウト。駅で調達したサンドイッチで車中ランチ・・・パリに戻った。

ベルリオーズ「ファウストの劫罰」 オペラ・バスチーユ 7:30開演

Direction musicale Patrick Davin
Mise en scène Robert Lepage
Décors Carl Fillion
Costumes Karin Erskine
Lumières Maryse Gautier
Chorégraphie Johanne Madore et Alain Gauthier
Chef des Choeurs Peter Burian

Marguerite Michelle de Young
Faust Giuseppe Sabbatini
Méphistophélès José Van Dam
Brander Christophe Fel

Orchestre et Choeurs de l’Opéra national de Paris


映像技術を駆使した非常に凝った舞台ではあるが、説明的過ぎ、うるさく感じられた。ベルリオーズの傑作をパリで見たいという願望はようやくかなえられたのだが・・・期待も大きかったせいもあって、ちょっと肩透かし。マルガリーテのMichelle de Youngも印象が薄く、 Giuseppe Sabbatiniも旬はすでに終わってしまったという歌唱・・・高音が濁って聴こえたし、演技も×。(涙)José Van Damだけがかろうじて引き締まった魅力的な低音を聞かせてくれてブラボー!お歳の割り?に舞台上での動きも軽快なのが素晴らしい。

今回の旅のオペラのなかでは一番満足度の低い公演だった。好きな作品、しかも生の舞台は初めてだったので残念。



 


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コメント 5

わに子

旅行記、楽しく拝見させていただいています。この演出、お気に召されなかったようですが、私はTVでくぎづけになったものです。再演してるのですね~。どこかで、生が観れる希望が出てきて、嬉しいです!
by わに子 (2006-07-15 19:50) 

alice

わに子さん
私はTVは観ていないのですが、OPERA national de ParisのHPの写真↑が色彩豊かで、幻想的なイメージ(日本人のアーティストが関わっている)なので期待してました。1幕は写真のように複層の背景がハンガリー平原の空をイメージしていて、兵隊や女性も影絵のように動いて面白かったのですが・・・。以降の演出が次第に煩わしくなっていったのはこの複層(3階建て)の使い方が細かすぎて、人も煩雑に動かすので、音楽の邪魔になるのです。それでいて4幕のファウストが馬に乗ってマルガリータのもとに駆けつけようとするシーンの緊迫感のない演出は失笑ものでした。私が観た日だけなのか、シャンシャン手拍子もなく、冷めてました。

わに子さんのお気に入りの舞台をけなしたみたいで・・・ごめんなさい。
今日の東京は猛暑だったようですね。ぺーザロまで我慢我慢ですね。
by alice (2006-07-16 00:16) 

わに子

いえいえ、お気になさらずに、好みはひとそれぞれですから・・・。
それよりも、再演されている、という情報がえられて嬉しかったのです。
(^^)
この演出家はこのオペラで知った人ですが、映像を屈指する人。
検索したら他にもオペラの演出をぼちぼちされているみたいで、今後の楽しみが一つ増えて、感謝感激なのです。
by わに子 (2006-07-16 03:51) 

alice

2年前パリで観たこの演出(Robert Lepage)はメトの今秋の舞台にのり、その公演のライブビューイング(2008~2009年シリーズ)として、ただいま公開中のようです。(札幌は12/13~19まで)
今週は忘年会も重なり、多忙・・・観れるとしたら明日だけ。

ニューヨークでも賛否両論らしいのですが、スーザン・グラハムが素晴らしいとのこと。そして、この演出は映像のほうが良さが出るという批評もあるので、やはり明日行ってみようかな・・・。
by alice (2008-12-16 20:47) 

alice

今日、上記の予告どおりに(ふふっ)メトのライブビューイング「ファウストの劫罰」を観てきました。

ほとんど忘れていたうえに第一幕はたっぷりランチの直後で睡魔が襲ってきて・・・。(汗)
映像になると、スポットで大写しの場面も多くなりますので、予想通りパリのときほど小うるさい感じは薄められます。でも、やり過ぎ・・・苦手な演出と再確認。(笑)

指揮のレヴァインが特にお気に入り&こだわりのあるオペラとのこともあり、音楽的にはベルリオーズのシンフォニックな素晴らしさを堪能できました。特にグラハムのアリアはベルリオーズの知的なパッションを見事に表現していて、感動のあまりワナワナ(←震え 笑)。

友人の話では「ドクター・アトミック」は観客が3人だったそうですが、今日は15人くらい。
by alice (2008-12-17 23:46) 

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