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2008年冬の旅(MESSINAへ 11) [2008冬ローマ、ナポリ、シチリア島の旅]

2/5(火) ナポリ(Plazza Garibaldi)9:42~メッシーナ15:13
                                          メッシーナ1泊 NHGrand Hotel Liberty

 シチリア方面への列車はナポリの中央駅の地下にあるPlazza Garibaldi駅から発車します。これがイタリアの大都市ナポリの駅とは信じられない旧いままなのでした。地下までのエレベーターやエスカレーターはありません。階段の上で困っていましたら、ビジネスマン風の中年の男性が下まで運んでくださって、その後はところどころに立っていた駅員さんたちが、3人がかりのリレー方式。階段を登ったり降りたりして、スーツケースを運んでもらいました。その後も駅員さんたちは重い荷物を持ったひとたちのヘルプで、何回も階段を往復していました。(ショーぺロもしたくなるわ)ようやくビナリオに辿り着きましたが、ホームには電光表示板もありません。不安でしたが、周りの人にパレルモ行きと確認して、待っていますと、ほぼ定刻どおりに列車がやってきました。

Image126.jpg一等車はガラガラでした。隣席のイタリアの女性が携帯電話で喋りまくり、うるさくって仕様が無いので、離れたところに移動。イタリアもお行儀の悪い人が増えてきました。どこでも携帯、歩きながらタバコを吸う、ポイ捨てするわで、うんざり。お昼には朝用意してきたおむすびをいただいて、本を読んだり、ipodで音楽を聴いたりしていると、Villa San Giovanniです。ここでフェリーに客車ごと積み替えるのに結構時間がかかりました。Villa San Giovanniに到着前にトイレは鍵をかけられますのでご用心。

 

 

 

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フェリーの甲板に出てみましたが、寒くて写真だけとって退散。いよいよ初シチリアね~!と海峡を眺めながら感激したかったのですが・・・。

 

 

 

 

30分遅れでMessinaに到着。この駅もエレベーターはありませんので、駅員さんに頼んで出口まで運んでもらいました。ホテルは駅前ですので徒歩でOK。この街の駅前は何の趣もなく殺風景。でも、ホテルは中に入ってみるとなかなか洒落ていました。レセプションの女性も親切で、美術館の閉館時間を尋ねましたら、今日は夕方まで開いてるはずよと言いながら、美術館に確認の電話もしてくれました。

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荷物を部屋に入れてすぐに、タクシーでメッシーナ州立美術館へ。駅前からのトラム(終点がMUSEO)もあり、帰りは電車で帰りました。終点のひとつ手前の停留所のほうが美術館に近いです。門のところで入り口は何処?とまごまごしていましたら、受付の方が迎えにきてくれました。親切!

ここではアントネッロ・ダ・メッシーナの「聖グレゴリウスの祭壇画」とカラヴァッジョの「ラザロの復活」と「羊飼いの礼拝」を観ようと意気込んできたものの・・・シュン。
入り口近くに部屋に「聖グレゴリウスの祭壇画」はありましたが、カラヴァッジョの2点はトラパニのMuseo Pepoliに貸し出されているとのこと。トラパニの近くまで行きますが、ツアーで回るので美術館には行けそうもありません。(泣)

帰国後Museo Pepoliのカラヴァッジョ展のサイトを見つけました。展覧会が終了(3/14)したら見られなくなるかもしれませんが・・・。http://caravaggio.trapaniwelcome.it/

AntoAntonello da Messina アントネッロ・ダ・メッシーナ(1430~1479)
メッシーナ出身の15世紀の画家。ナポリ、フランドル、スペインなどを巡り、中部イタリアでピエロ・デッラ・フランチェスカから影響を受けた。フランドルの細密描写、油彩技法と中部イタリアの遠近法、幾何学的形態を融合させ、透明な光と深い色彩に彩られた精緻な詩情に富んだ作品を創造。「聖グレゴリウスの祭壇画」はメッシーナを襲った1908の地震で損傷したが、現在は修復されている。

Image131.jpg中央に聖母子(129×76)左に聖グレゴリウス、右に聖ベネディクトゥス(各129×63)画面上部に受胎告知の天使(65×62)と聖母(65×55)1473年

あわててホテルを出たのでカメラ忘れ、携帯で撮りました。

         

 

 

 

 

負け惜しみかもしれませんが、カラヴァッジョの2点を観られなかった分は、この祭壇画が補って余りある素晴らしさ。魅せられました。ロベルト・ロンギが絶賛したのもむべなるかなです。そのロンギが「・・・とりわけ聖母の左手親指をよく観察すること。これは人間の親指としては実にモニュメンタルな価値を持っている」(イタリア絵画史)や「・・・シチリアにおけるアントネッロの位置、それは要するに、フィレンツェにおけるマザッチョのそれなのである」(芸術論叢Ⅰシチリア断章)と言及。ロンギがクワトロチェントの「地中海の水源地」と位置づけたプロヴァンス地方とローマ、ナポリそしてスペインに修行で巡ったアントネッロの絵画を高く評価しています。

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美術館の中庭

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さて、外に出てトラムの停留所を見つけ、その近くの小さな雑貨屋さんで切符を購入。
メッシーナの旧市街に興味はありましたが、長い列車移動の後ですからトラムを下車する気力はなく、そのまま駅へ。降車した駅前にバス会社があったので、 明日の移動の荷物のことを考え、パレルモまでバス移動することにしました。

夕食は駅前にはめぼしいレストランが見当たらず、レセプションの女性に相談。同じグループのホテルが近くにあって、そこのレストランはナイスよと推薦されました。(徒歩2、3分)
上階の広いレストランはビジネス客の一人旅らしい人も多く、年配のカメリエーレの方も気配り良く、お料理も美味しかったので、☆☆☆です。前菜は野菜の焼いたものが食べたいと言ったらアンティショークやナスなどのグリル、そして大きな車えびのグリル。このこんがり焼けた海老の旨いことといったら・・・今回の旅のなかではこれが一番美味でした。

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