SSブログ

2008年初夏の旅(Genova 10) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]


6/22(日)
 Genova 9:13→Camogli 9:51/11:00→SanFruttuoso11:30/12:30→

portofino13:00/14:00 →Rapallo14:30/15:02→Genova 15:51(列車乗り間違い2時間近く遅れて到着)
 

60287-2sl.gifSan Fruttuoso修道院は「リグーリア・ロマネスク」の表紙の写真(左)で知り、ひと目惚れでした。修道院の裏山を越えるルートもあるようですが、私には無理。海からのアプローチを考えました。地図を見たところカモーリが近そうなので、ここのHPを開き、修道院への観光船がでているのを突き止めたというわけです。ロマネスクの聖堂めぐりは辺鄙なところが多いので、この過程が宝探しのようなわくわく感があって、面白いのです。ですから、なるべくツアーは使いたくない・・・。
http://www.camogli.it/

 

東リヴィエラ海岸は昨日訪れた西に比べるとポルト・フィーノやチンクェ・テッレもありますから、リゾート地として世界的に人気があります。今日も暑い日曜日、その海水客のための臨時列車も走らせているので、座れないほどは混んでないのが幸いでした。車窓からの海岸風景。

P1060374.JPG   P1060378.JPG

P1060379.JPGカモーリの駅から港への通り(左)徒歩10分ほど。波止場には観光船のチケット売り場。事前チェックどおりに11:00発の便があり安堵。

 

 

時間まで近辺をうろうろ・・・漁船や貸しボートでダイビングに行くお客さんなどで賑やかな風景。地元の人が朝獲ってきた魚を買い取る仕組みになっているブースもありました。このおじいさんのは小魚ばかりで・・・。

P1060381.JPG   P1060384.JPG

山肌にカラフルな建物が並ぶカモーリの絵のような風景をあとに、ボートは小さな半島の先端の入り江に向かいます。

P1060380.JPG   P1060385.JPG

 ポルトフィーノ山の麓、背景の緑と海の絶景にぽつんと建っているのが見えてきました。右に離れて立っているのは16世紀のThe Doria Tower。

P1060388.JPG   P1060390.JPG

サン・フルトゥオーゾ修道院の前浜は海水浴のビーチになっていて、沢山の人々。

P1060393.JPG   P1060408.JPG

それを横目に修道院の見学。裏の教会の右横のチケット売り場を抜けると上の回廊(写真下)があり、

P1060395.JPG   P1060399.JPG

続いて、海から見えた開廊ロッジア(日本式では3階/資料展示室 元の修道院)の窓からの素晴らしい眺め↓。現在はガラスがはめ込まれています

P1060398.JPG   P1060397.JPG

 下の回廊と続くDoria Familyの墓地付付属礼拝堂、クリプトなど見学。

P1060401.JPG   P1060402.JPG
 正式には San Fruttuoso di Capodimonteと呼ばれています。伝承では3世紀とも云われる起源を持ち、最初の記録は10世紀からが残っています。サラセンの侵略を受けた後、修道院や鐘楼を併設した形になり、1200年には貴族のDoria 家の援助を受け発展。教会は10世紀、修道院は13世紀に原型が建てられたとのこと。しかし、早くも14世紀には衰退が始まります。他の修道院との競争、政治的なこと、オスマントルコや海賊の侵略などさまざまな苦難がありました。19世紀に修道院としての歴史に終止符を打った後は荒廃し、漁師小屋として使われていましたが、20世紀にイタリア環境基金が所有、修復を手がけ公開されています。

遠くからでも目に入るビザンチン・クーポラの印象的な鐘塔は八角形。17の小さなアーチと石板葺きの屋根。

P1060406.JPG   P1060407.JPG←1階には魚網が干してあり

観光船もここからは臨時便がでていて、船着場に行ってみると出発寸前、「ポルトフィーノ~!」と呼んでいます。走って間に合いました。振り返って名残を惜しみました。

P1060409.JPG

 P1060413.JPG   P1060423.JPG  

 切符を買う暇がなかったので、降りるとき、払おうとしましたらいいよとのこと。ありがとう!ポルトフィーノは高級ホテルや別荘の立ち並ぶ、ピクチャレスクな世界。埠頭に停泊しているヨットやボートも豪華。一艘の大型ヨットにはお揃いのTシャツとパンツのかっこいい若い男女の乗組員が数人・・・別世界。

P1060429.JPG   P1060417.JPG

ここはイタリアですが、耳に入るのは英語が多く、レストランもいかにも観光客相手といった感じ。それでもこの暑さ、あちこち探す気力もなく、観光船乗り場近くのレストランでランチ。やや高めでしたが、前菜のハムとメロン、海老のラザーニャも大層美味。目の前を行く人たちやボートを眺めながらの食事も良い思い出になりました。5年前、次女と行ったマルセーユの旧港での食事風景。それが懐かしくよみがえって来て・・・ほろり。

P1060425.JPG   P1060426.JPG

P1060427.JPG   Image199.jpg

ポルトフィーノからまた船でラパッロまで30分。この小さな半島を一周した訳です。

P1060433.JPGラパッロの港(左)から駅まで徒歩10分くらい。昼下がりの猛暑のなかを歩いて、ボーっとしていたのでしょう。表示を確かめたはずなのに反対方向の列車に乗るというミス。乗ってすぐトンネルに入ったので、ウトウト→ぐっすり眠ってしまいました。40分ほどたってふと目覚めると、目に入った海が逆方向、やだー!やってしまったわ。

 

次の停車駅はモンテ・ロッソ・・・景勝地チンクェ・テッレ、5つの村のひとつです。ジェノヴァへ帰る列車が来るまで1時間近くありましたが、ぎらぎら照りつける太陽、海岸が目の前の駅周辺はほとんど裸同然の海水浴の人たち・・・なんと場違いな私。目立たないようにホームの日陰でじっとしていました。帽子のへりのあたる額が汗もでかゆいし・・・涙。

ようやくジェノヴァについてやれやれ。それでも意外に元気で、今夜がジェノヴァ最後の夜ですから、ひと休みの後はホテル推薦の近所のレストランへ。お店の前に数人の日本人がメニュを見て検討中。ジェノヴァで学会でもあったのでしょうか、大学の先生たちのような雰囲気。「高いな~」と他の店に行ってしまいました。あれれ・・・3日ぶりに日本の人とお話したかったわ。(笑)

気軽な雰囲気で、私のほかに一人旅の女性も。魚で迷いましたが、プリモにお勧めのイタリア風刺身とセコンドにジェノヴァの名物パスタ。味は普通、値段は高め。

Image200.jpg   P1060440.JPG

このお店も駅前の通りもひっそり静かです。

P1060439.JPG   P1060437.JPG

サッカーのヨーロッパ杯、今夜はイタリアとスペイン戦ですから・・・私も部屋に戻ってTV観戦。疲れてたので、途中で眠ってしまいましたが、イタリアは負けてしまいました。


nice!(0)  コメント(6) 

nice! 0

コメント 6

kikuko

数年前に乗り間違いをやってしまいました。PRatoからFirenzeに戻るとき、うっかりしてFI S.M.Nに停車しない列車に乗ってしまい、さらにうろたえてFI C.Mから乗った列車は少し走ると、人里離れた暗闇の中を疾走。いったいどこに行くのとドキドキしているうちにPontassieveという駅に停まりました。いまとなっては、あの田舎っぽい何もない駅が懐かしくなります。
by kikuko (2008-07-19 09:18) 

alice

kikukoさんも経験者でしたか!暗いと心細いですね。

自慢ではありませんが、私はたびたびやらかしています。チューリッヒでお会いしたW子さんに、この失敗を話したところ、列車に乗ってすぐ寝ちゃうのが凄いと驚かれました。日帰りのときは荷物がないので、気がゆるんでしまうのね。
by alice (2008-07-19 12:10) 

さくら

ジェノバに戻れて、私もホッツ。

イタリアのロマネスクはイギリスとはまた一味違いそうですね。イタリアも行ってみたくなりました。
「はまる、はまる」(笑)

お食事もイタリアでは普通としても美味しそう♪
イギリスとと比べて?それはイギリスに失礼ですよね。
好みと言うことで、、、





by さくら (2008-07-23 02:08) 

alice

イタリアの夏の青空のもとせっせと歩くロマネスク巡りぃ~と、舞い上がっていて、とんだミスを犯してしまいました。(あはは)

美味しいものに目がない私、イタリアやフランスはその点でも魅力的です。

おまけにロマネスクだけでなく、その前の時代のビザンティンやランゴバルド、カロリングなどなど・・・きりがありませんけど。


by alice (2008-07-24 17:12) 

ゆみゆみ

ジェノヴァとは全く方向違いですが、昨年行った、アマルフィの海岸と景色・建物の色合いが似ているような気がいたします。
カプリ島には空いていて・暑くない時期に行ってゆっくりとヴァカンスができたら素敵だろうな~。と思ったことを思い出しました。
写真に写っているパスタを見て、ナポリの砂の無いアサリのパスタ  食べたくなりました。怖いけれどもう1度行かなくては・・・。
ホロ様が、ナポリかフェニーチェに出てくださることを祈ります。
ナポリで隣に座られた、元ソプラノ歌手のおばあちゃまが、「近々ホロ様はナポリでイヤーゴを歌うのよ」と教えてくださいました。
待ち遠しいです。
by ゆみゆみ (2008-08-11 18:43) 

alice

私もナポリはもう一度行きたいと思っています。

理由は3つ、(1)移転していて見逃したカラヴァッジョのウルスラを観たい、(2)オペラをサンカルロで観たい、(3)周辺のポンペイやアマルフィへ行きたい・・・です。

犬も歩けば棒に当たるというほど警官があちこちにいましたので、怖くは無かったです。しかも、イケメンポリスが多い。(きょろきょろ 笑)
by alice (2008-08-11 23:19) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。