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2008年初夏の旅(Berlin→Dresden17) [2008夏パリ、ロンドンと伊リグーリアの旅]

6/29(日) ベルリン中央駅10:46→ドレスデン12:52(train)1等往復で90€ 
Steigenberger Hotel de Saxe 2泊  (108€ 朝食18€)

日本から持参してきた食品も今日のおにぎりで底をつき、旅もそろそろ終盤です。最後の訪問地ドレスデンは初めてですから、それなりの緊張感でレッツ・ゴー。
ホテルにトランクを預け、小型のキャリーに手提げをセットして2泊の旅へ。オペラ用の
服、靴、バックがはいるので2泊といえども結構な荷物です。
 
Berlin Hbf駅は最近新築されたようで、ピカピカの最新型。電車も2階建のホームで次々と発着。自転車で旅をする方たちも多く、表示もとても分かりやすく出来ています。今まで旅をした経験の中では快適便利のベストワンの駅です。その反対のワーストワンはナポリ。

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  チケットもネットで購入したのですが、どこよりも簡単。バーコードの入ったプリントがそのまま切符になります。車内での検札時にクレジットカード(引き落としに使った)の確認があります。
  http://www.db.de/site/bahn/en/start.html

  ファーストクラスは日曜日なのに空いていて、おにぎりも気兼ねなく食べられました。快適な列車の旅を楽しんでいるうちに、憧れのドレスデンに到着。
ホテルは歌劇場や美術館にも徒歩数分のNeumarkt広場に面したとても便利な立地。ネットでチェックしたときは古い歴史のあるホテルとのことでしたが、外観はともかく、内部は近代的に改装されていて、ツインの部屋も広々、快適です。

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ドレスデンは観光地としても有名ですが、不思議にざわついた感じがなく、落ち着いた大人の街といった風情です。惜しむらくは第二次大戦での被害が大きかったので、再興されたとはいえ、旧市街といっても古い建造物群のスケールが小さいのです。当時大学生だった次女がここを訪れたのは10年以上も前・・・その時に聞いた話で持ったイメージとはやはり違いがありました。

戦禍で失ったものの大きさや、それらをくぐり抜けてきたこの街の人たちの強さを想いながら、ホテルの前のテラスカフェでお茶け(ビール)タイム。その後はお昼寝。

  初めてのDresden  Staatskapelle

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「Die Meistersinger von Nürnberg 」⑨Sächsische Staatskapelle 17:00開演 101€

Musikalische Leitung Fabio Luisi    Simone Young
Inszenierung  Claus Guth
Hans Sachs Alan Titus
Veit Pogner  Michael Eder
Kunz Vogelgesang Tom Martinsen
Konrad Nachtigall Christoph Pohl
Sixtus Beckmesser Bo Skovhus
Fritz Kothner Matthias Henneberg
Balthasar Zorn Timothy Oliver
Ulrich Eisslinger Gerald Hupach
Augustin Moser Karl-Heinz Koch
Hermann Ortel Jürgen Commichau
Hans Schwarz Rainer Büsching
Hans Foltz Jacques-Greg Belobo
Walther von Stolzing Raymond Very
David Oliver Ringelhahn
Eva Ute Selbig
Magdalena Christa Mayer
Ein Nachtwächter Sangmin Lee

チケットは出発の1ヶ月ほど前にネット予約しました。最近は相当人気の公演以外は、公演まじかに取ったほうが良い席があることに気がつきました。この日も最前列ど真中。ルイージさまのすぐ近く!と喜んだのもつかの間・・・開幕前に支配人がでてきて、ハンブルグのファーストレディ(ここだけ英語)に変わったとのご挨拶。Simone Youngは2.3年前?TVでの(NHK音楽祭)指揮を聴いただけで、初めて。ルイージは明日のリゴレットで聴けますからね。席は Parkett 2-17 (2列目と思っていたら、最前列でした)

  バイエルンの東京公演、エジンバラ(コンサート形式)、Metに続いて4回目の
「Die Meistersinger von Nürnberg 」。ワグネリアンとまではいきませんが、好きな演目なので、Simone Youngはどう振るのかしら?演出は?と、期待のうちに開幕。

しかし、急な指揮者変更で練習時間がとれなかったのでしょうか、オケが鳴らし過ぎて、歌が埋もれてしまって・・・声が飛んでこないのです。こういうのは致命傷ですね。しばらくはいらいらしながら聴く羽目になりました。一列目の席が悪いのかとも思いましたが、休憩のときお話した日本人の男性は4階でも同じ感想をお持ちでしたから・・・。この日は日本人が大勢見えていて、現地に留学や研究で滞在されている方たちと、楽しくお喋り。

後半はこちらも慣れたのと、何人かの優れた歌唱に助けられて、感動のうちに幕は下りました。特筆すべきは演出でしょう。ベックメッサーの扱い方がユニークで面白かったのですが、血だらけになるのが・・・そこまでやるのと目が点。(笑)今は結婚して他の町に住んでらっしゃるというドレスデンのお里自慢の隣席のご婦人。「まったく訳分からない!」とお怒りでしたけれど・・・。(汗)
Beckmesser 役のBo Skovhus 、いままではあまり買っていなかったのですが、徹底してこけにされている役を見事に演じて、見直しました。Hans Sachsの Alan Titus 、彼のワーグナーは初めてでしたが、それほどの感銘も無く、まあまあ。歌唱で一番抜きん出ていたのはEva のUte Selbig 。引き締まった、芯の通った歌唱で、Evaの若々しさと恋をしながらも複雑に揺れ動く娘さんらしい心情の表現が秀逸。反対にひどいなと思ったのはDavid のOliver Ringelhahn 、この方が歌うといらいらと欲求不満状態。David は好きな役だけにとても残念でした。新しい演出なので、ドイツっぽい重厚さとかマイスターたちの威厳とかは随分薄められた感がありました。こういう刺激的なのもたまに良いわと苦笑しつつ、ホテルに帰りました。

Bo Skovhus ↓          Ute Selbig ↓

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パンフレットから↓

dresden1.jpg  dresden2.jpg 

 


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snow_drop

aliceさん、こんにちは。
旅行記、とても楽しく拝見させていただいてます。

どこもかしこもステキで、ため息ばかりです。(^^)
ロマネスクの教会、素晴らしいですね。
これまで写真集や、彫刻の一部分を美術館で見たことがある程度で、すごく惹かれるのだけど、交通の不便なところにしか残っていないという印象もあって、未だ訪ねたことがありません。
おかげさまで、aliceさんのレポートで各国のロマネスク、堪能させていただきました。(^^)

実は私、先日、奈良を初めて旅して、かなり感動したのですが、こうして拝見していると、あ~やっぱり私、ヨーロッパの絵画や教会のほうが好きかもって改めて思ってしまいました。(^^;;;
オペラの舞台も、日本のとは、ちょっと(いえ大分)違いますね!(^^;なぜなんだろ?

私も、何とか来年はヨーロッパに行きたいです。
その前に、お金貯めないと(^^;
by snow_drop (2008-07-30 14:07) 

alice

snow_drop さん

私も奈良が大好きで、何度か行きましたので、ブログを拝見して懐かしく、そしてまた行きたくなってしまいました。

奈良はロマネスクにはまってからのほうが、かえって面白くなりました。
というのはロマネスクはオリエントからの影響も少なからず受けているからなのです。共通点を見つける楽しみ!

奈良の7世紀ごろの仏像は同時代のヨーロッパのものよりはるかに芸術性は高いと思います。それを誇らしく思う気持ちを忘れないように、ヨーロッパの田舎を歩いています・・・なんてカッコつけました。(笑)
by alice (2008-07-30 15:51) 

さくら

Bo Skovhus はどちらかと言うとメリーウイドウなど「イケメン」役のイメージがありましたが、、、
「徹底してこけにされている役を見事に演じて、見直しました」・・・笑。役の幅を広げているのですね。

ルイジ様は2010年からPMFの音楽監督就任が決定!
日本とのご縁が強くなりました~♪


by さくら (2008-07-31 01:12) 

alice

>ルイジ様は2010年からPMFの音楽監督就任が決定!

グットニュースですね!

ルイジ様、初めて聴いたのは8年位前のきたらで、スイスロマンド管とのコンサート。あのときからのファンです。

さくらさんは今年のPMFはもちろん何回も聴きにいかれたのでしょうね。

私は4月のアメリカから戻ってから、ルイジ様のチケット手配したのですが、すでに完売。他は7月になってからと思っているうちに、わき腹の痛みで自宅に篭ってしまいました。

数日前から痛みもなくなり、完治したようです。ご心配おかけしてしまって・・・。
by alice (2008-08-01 00:45) 

さくら

わき腹の痛みがなくなってきたのですね。
まずは、一安心。でも、予後が大切と言いますからどうぞお大事にしてください。

今年のPMFはルイジ様のコンサートとIP教授のコンサートの2つだけでした(涙)
ひとたびタクトを持つと情熱一杯のルイジ様の幻想交響曲とドンキフォーテでした。
TVで放映されるようです。



by さくら (2008-08-01 18:49) 

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