2009年早春の旅19(リスボン→ナザレ) [2009春オペラと美術で世界一周]
3/22(日)
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Miramar Hotel 1泊
ポルトガルの春は花咲き乱れ、緑もレタスのような淡い色から濃い緑まで美しく、バスの車窓からもずいぶん楽しませてもらいました。朝は濃霧がかかり寒いのですが、次第に晴れてくると青空に白い壁と赤い屋根の民家、花と緑の競演です。花はあまり詳しくはないのですが、花蘇芳(濃いピンク)藤、エニシダ、金鎖、エリカなど。
トマール Tomar リスボンから2時間ほどバスで北上。ナバオン川の畔に広がる町。トマールの修道院が丘の上に建っています。
キリスト修道院/ユネスコの世界遺産。12世紀テンプル騎士団によって創建。1314年テンプル騎士団が廃止された後はポルトガルではキリスト騎士団がその財産を受け継ぎました。団長を務めたエンリケ航海王子やマヌエル1世の尽力により大修道院へ発展。
↓門を入ったところからの全景
↓正面階段から見た門
ロマネスクの基本構造は「テンプル騎士団のロトンド」に残っています。装飾は後世のものです。内部は見学できません。
ゴシックやマヌエル様式の回廊がいくつか残っています。
自由見学なので、独りで廃墟になっている部分を観にいきました。荒れるままになっていますが、花や緑を背景に自然に溶け込んだ姿が心に残りました。
バターリア Batalia バターリャはポルトガル語で戦いという意味。1385年スペインのカスティーリャ軍との戦いで勝利し、ポルトガルの独立を守った記念として修道院を建立。
その修道院の広場に面したホテルのレストランで、ランチ。地元バターリャの白ワイン、ちりめんキャベツのスープ、サラダ、鰻の炊き込みご飯、デザートはケーキ。リスボンより美味なごはんがでてきて満足。
バターリャ・勝利の聖母マリア院/世界遺産に登録。1388年に建設は始まり16世紀初頭まで引き継がれました。↓騎馬像の立つ広場からみた修道院。
↓入り口はフランボワイアンの壮麗なゴシック様式 ↓内部は簡素で明るい上昇感に満ちた空間
王の回廊はマヌエル様式の装飾
未完の礼拝堂は一度外に出てから(ここも自由見学でしたから、迷いました)入ります。100年かかっても未完に終わったのは装飾に懲りすぎていたから?と思うほどの柱の繊細な彫りもの。
アルコバッサAlcobaca ナザレの東14Km、アルコア川とバサ川の合流する場所にある町。ここに12世紀に建てられた修道院があります。バスを降りて修道院までの道沿いに洒落たショップやカフェが並んでいます。
アルコバッサ・サンタマリア修道院/世界遺産に登録。ポルトガルの初代国王アルフォンソ1世の命により1153年創設。王はレコンキスタに協力したシトー派修道院に寄進し、建設は13世紀半ばまでかかりました。18世紀の地震の被害もあり、ファサードはバロック様式に改築されています。
静寂の回廊 14世紀初めの建築 。 ポルトガル特有ではないのかもしれませんが、リスボンのカテドラルでも惹かれた回廊のアーチ上部の小窓。ここのデザインもそれぞれ違っていて素敵です。
回廊の噴水
上階の回廊はマヌエル様式で増築されました。ここを見学後、最後に教会へ行くつもりでしたが、係りの方が、5時でクローズというではありませんか・・・添乗員さんが30分間違っていたのです。
もう、閉められそう~と、寝室(左)に降りてみれば、もう誰も居ません。一瞬鍵をかけられてしまったのかと恐怖。焦ると出口がどこか分かりません。扉がいくつかあり、そのひとつの螺旋階段を降りると巨大な煙突のある台所(右)に出ました。(大汗)
それで、大事なものを見逃しました。(涙)ブルゴーニュの影響のある「ペドロ1世の石棺」(絵葉書)です。
大西洋沿岸のナザレの町が今夜の宿泊地ですが、ホテルに入る前に海岸から夕日を眺めました。夕刻になるとぐんと温度が下がってきます。浜辺での30分間は寒くてブルブル。F氏にジャケットをお借りできましたので、風邪を引かずに済みました。感謝です。
ホテルは高台の眺めの素晴らしいリゾートスタイルのホテル。部屋も広くて素敵。
夕食は別棟のレストランで。大きな炭火の竈が見えました。鰯の炭火焼はお変わりしていただきました。鰯とか鯖とか青魚系が大好きです。パンに塗った魚のペーストも美味しくておかわり。シンプルな料理が多いためでしょうか、ツアーのごはんに飽きが来ないのが助かりました。
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