2009年早春の旅23(ポルト→ヴィアナ・ド・カステロ) [2009春オペラと美術で世界一周]
3/26(木)
Porto-Rio Mau-Rates-Braga-S.Frutuoso de Montelios-Bravaes-Viana do Castelo
Posada do Monte de Santa Luzia 1泊
リオ マウ Rio Mau ポルトから北へ30分ほど走った小さな村に教会が建っています。
サン・クリストヴァン教会/7世紀にはすでにここに教会があったことを示す碑文が残っています。現在の教会は12世紀後半に建設が始められ、13世紀初頭には完成。外壁の色は焦げ茶のような深い色合いが印象的。大きめな花崗岩の石積も綺麗です。単身廊と内陣は大小の方形で構成されています。
正面扉口のタンパンには中央に杖を持っている司教と両脇には書物を持つ助祭。その両脇に月(男?)と太陽(鳥)が控えています。
簡素なヴシュールに続く柱頭には古風でシンプルな彫刻。
正面裏側内部にもタンパンがあり、良く見ると「神の子羊」その5が・・・。
南扉口
北扉口 タンパンには争う二匹の怪物(キマイラとライオン?)その側柱の柱頭にも奇怪な動物たちの姿。
内陣の屋根には司教が動物を足元に立つ像
内部は内陣の入り口を飾る半円アーチの周辺にバイオリンを弾く男。その他不思議な柱頭彫刻が多く見飽きません。具象的なのに主題の不明なものが多いのもここの特徴。
ラテス Rates 上記のリオ マウから数キロの村にポルトガルロマネスクを代表する珠玉のような教会が建っています。
聖ペドロ教会/ポルトガルのレコンキスタの立役者だったポルトカレ伯のアンリはブルゴーニュ出身で、クリニュー修道院長の甥であったことから、このラテスをラ・シャルテ・シュル・ロワールの修道士たちに与えました。現在の教会は12世紀後半の建築。
正面は写真を撮り忘れNetから拝借。小さな薔薇窓の下に堂々とした扉口。
正面扉口五重のヴシュールにタンパンは「キリストの変容」。中央にマンドラに囲まれたキリスト、両脇にはエリヤとモーセがいて、足元には二人の使徒たちがひれ伏しています。底辺部には蛇。
南扉口には「神の子羊」その6のタンパン。多弁アーチに囲まれ、両サイドに四福音書記者の象徴が配されています。右の天使が可愛いでしょ。しかし、その下には怪物が人?を銜えています。
このタンパンの底面には怪物がリボンを吐き出しています。この扉口の内部側にも生々しい蛇が横長に彫られています。このようなくねくね文様はアイルランドのハイクロスに見られるとか。
北扉口
内部の正面裏側に「神の子羊」その7が薄く刻まれています。
身廊の大アーケードのアーチや柱頭の彫刻は見事です。特に入り口入って左側のふたつのアーチは彫りも細かく、天使や怪物が連なる様子に感嘆。上部は貸していただいた双眼鏡で確認できましたが、写真には写らなくて断念。
内部の柱頭彫刻
北側外観
後陣外観 南側一部は工事中
続きます
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