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2009年早春の旅24(ヴィアナ・ド・カステロ→オレンセ) [2009春オペラと美術で世界一周]

3/27(金)

長旅も残すところ10日足らず、大詰めを迎えました。今日でポルトガルとはお別れ、国境を越えてスペインのガルシア地方に入ります。

[バス]Viana do Castelo-Nogueira-Sta.Comba de Bande-Celanova[レストラン]-Mezquita-Ourense

グランホテル・サン・マルティン 1泊

ノゲイラ Nogueira  ヴィアナ・ド・カステロから北東へ10分ほど走った丘の上の集落。バスが入れないほど狭い道を5分くらい教会まで歩きます。

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サン・クラウディオ教会/古い記録によりますと、4世紀にはこの地にポルトガルでは最古の修道院のひとつとして創建されたようです。異端とされたアリウス派のスエヴィ族をアタナシウス派に改宗する目的があったからです。8世紀にはイスラムの侵入により破壊され、レコンキスタの後に再建されました。12世紀後半の建築と見られています。

大小の方形が身廊と内陣をなす単純な構成で、正面は切妻形で頂上には壁式鐘塔、中央の扉口は四重のヴシュールにタンパンはマルタの十字架の透かし彫り。昨年ジェノヴァのサン・ドナート教会のタンパンで同じようなものを観た記憶があり、帰国後調べてみました。マルタ十字架よりは線が多く、小さな薔薇窓のような透かし彫りでした。

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内部は内陣の入り口のアーチの浮彫と柱頭彫刻に注目です。

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下の写真は光線の関係でまるで黄金の蛇!

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軒の持ち送りも摩訶不思議な動物や人間が並んでいます。

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国境は検問所も閉ざされ、バスは止まることもなく次の目的地に向けてひた走ります。国境付近は岩山の目立つ台地にエリカとエニシダが密生して咲いています。この時期に来て良かったとしみじみ思いながら車窓の景色を愛でました。ガリシアの地に入りますと、緑が豊かになり、湖も見え隠れする景色に変わってきます。

ここでも行程の変更がありました。開館時間の関係で先にセラノバの見学をすることになりました。

セラノバ Celanova  ポルトガルからサンティアゴに向かう街道沿いの町。巡礼の立ち寄る宿場町としても栄えたようです。写真は大きな修道院の前の広場です。

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セラノバ修道院/937年にサント・ロゼンドによって建てられ(モンドニェドの司教)、その後の改築でゴシックやバロックのスタイルになりました。ガイドブックによりますと16世紀の素晴らしい回廊があるとのことですが、まったく記憶に残っていませんし、写真もありません。バロックなのでパスした可能性も・・・。

聖ミカエル礼拝堂/回廊裏の敷地にポツンと建っているのが10世紀モサラベ様式の小さなチャペルです。スペインのプレ・ロマネスクのなかでも保存状態が良いので知られています。

写真の手前の方形の祭室に小さな入り口があります。中央の身廊部分の奥に小さな方形の祭室が続いています。10人も入ればいっぱいになる小建築ですから2グループに分かれて見学しました。

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入り口上部の石版

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入り口の祭室から馬蹄形アーチの連なりを観ます。

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中央の身廊の天井は撮る角度によって色が違います。

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奥の祭室側からの外観 馬蹄形の窓。

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軒飾りの花模様が敷地に咲くディジーと共に清楚可憐な雰囲気を漂わせていました。

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修道院の広場から少し通りを入った庶民的なレストランでランチ。ここは肝っ玉母さんのようなシェフが居て、美味しいものをつくリ、サービスしてくれました。残すととても残念そうな顔になるので、食べ切れなかったデザートはこっそり持ち帰りました。翌日車中のおやつにいただきましたが、味も変わらずとても美味でした。

ワインはピッチャーに大き目の盃で。野菜スープ、海鮮パエリア、スポンジケーキ。

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サンタ・コンバ・デ・バンデ Santa Comba de Bande さきほど来た道を30分ほど戻ります。遠くに湖を望む丘の上の集落に小さな教会が建っています。

サンタ・コンバ・デ・バンデ教会/7世紀に西ゴート様式で建設。イスラム時代には荒廃しましたがレコンキスタを進めるアルフォンソ3世によって9世紀に復興されました。

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ギリシア十字のプランにフラットな後陣。内部は重厚な石壁に馬蹄形アーチが空間を支配しています。天井はその馬蹄形アーチから伸びるレンガ状のヴォールト。

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祭室の入り口を飾るアーチを支える二本の柱はローマと西ゴート両時代の様式を伝えるもの。

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フレスコ画はいつのものでしょうか?

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続きます

 

 

 

 

 

  

 


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