2009年早春の旅24続編(ヴィアナ・ド・カステロ→オレンセ) [2009春オペラと美術で世界一周]
3/27(金)
ガリシア地方はポルトガルに比べると北に位置している分、少し寒くなってきました。ガリシアの気候は雨が多いけれど一日中降ることはないとI先生の説明どおり、たまに降られても教会の見学が終わって外にでると晴れていたりで、大層天候に恵まれました。また自慢になりますが、照る照る坊主の天気女のおかげですよ~
メスキータ Mezquita メスキータという地名は昔ここにモスクがあったことに由来するといわれています。オレンセまで車で30分足らずの丘の上の町にガリシア的なロマネスクの教会が建っています。
サン・ペドロ教会/1012年からの記録は残っていますが、現在の教会は12~13世紀初頭に建設されました。
長方形の身廊と半円形の後陣に方形の鐘塔が正面脇に配されたシンプルな構成です。
正面は切妻の断面に扉口上部には薔薇窓とアーケード型の細い窓。扉口の周辺は装飾豊かです。タンパンは十字架、四隅に華文様と中央に「神の子羊」 その9が彫られています。タンパン上の軒蛇腹が扉口の装飾性をより高めています。しばし、ここでの鑑賞に時間を忘れました。
扉口の上に聖ペトロと聖アンナ(下の写真) 窓の両サイドに狼が子羊を捕まえたり、二匹の子狼に授乳する雌狼の彫像。
教会付近で咲いていた花
内部は身廊は木組天井、後陣はリヴつきのヴォールトと半円蓋の端正な空間。
後陣外観 良く観ると身廊の屋根に十字架を背負った羊の姿。「神の子羊」その10です。
オレンセ Orense ミーニョの谷の黄金伝説から名前をつけられたというオレンセは、ローマ時代から温泉が湧くことでも有名でした。スエヴィ族の支配下での繁栄の後は、イスラム時代には衰退。10世紀にはレコンキスタによる復興があり、その後はサンティヤゴ巡礼の宿場町としても賑わいました。Puente Romano(ローマ橋)はローマ時代の橋を基礎に13世紀に再建されました。
オレンセ大聖堂/12~13世紀に建設されましたが、その後の改築のため、ロマネスク、ゴシック、バロックの様式が混在しています。
西正面のナルテックスにサンティアゴの「栄光の門」を模したといわれる「天国の門」があります。
内部はさすが歴史を誇る町の大聖堂。壮大な空間が広がります。
北扉口
後陣外観
大聖堂からホテルまでは町を散策しながら徒歩数分の距離。夕闇が迫ってきました。歩行者天国になっている通りは週末で賑わっていました。街路樹は花蘇芳。
夕食はホテルのレストランで。生ハムとメロン、イカなどのフリット、鶏肉のグリル、デザート。
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