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2009年初夏の旅10(サンテミリオン→パリ) [2009夏仏、伊、スイスのロマネスクを巡る旅]

5/17(日)

St-Emillion[車(RV)]---St-George---Montagne---Petit-Palais---Libourne11:03[電車]---Bordeaux11:35/12:50[電車]---Paris15:50

Chambiges Elysees 1泊

サンテミリオンは車の足のない一人旅で来るには交通費もかかり、勿体無いと思いましたが、来てみれば想像以上に美しい葡萄畑に囲まれた景観、歴史のある古い町並み、もちろんワインもグルメも愉しみ、とても良い思い出になりました。その上さほど遠くない北へ20Kほどの道筋にはロマネスクの教会が3つ点在しています。

朝食は席についてから絞ってくれるオレンジジュース、パン、コーヒーとシンプルですが、なかなか美味しいのはさすがサンテミリオン。昨日の昼、夜とご馳走三昧だった胃にも優しく収まりました。

昨夜から予約してあったタクシーで3つの教会を巡り、リボルヌ駅まで送ってもらいました。サンテミリオンの丘を下り、サン・ジョルジュという同名のシャトウのある村へ。St・Georges教会は村の広場に建っている11世紀の小さな教会です。コピーするのを忘れ、帰国してから見たミシュランのガイドブックにはルイ16世のシャトウが村の入り口にあると書いてありました。教会しか目に入ってなかったので、惜しいことをしました。

扉口の彫刻はほとんど残っていませんが、交差部の上の方形の鐘塔、3つの大小の後陣、小さいほうはサントンジュでも見られた翼廊から張り出したスタイル。全体にこじんまりとまとまって、ロマネスクらしい姿です。軒やフリーズの持ち送りもユーモアのあるものや動物のかたちも可愛らしく、好感を持ちました。

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サン・ジョルジュ・ドゥ・モンターニュSt-Georgrs de Monragne教会はさきほどのSt-Georgrs村と名前が似ていて、しかも距離も近く、紛らわしいのですが、こちらのほうがロマネスク教会としては名が知れています。村の葡萄畑を背景に楚々と建つ姿は人を惹きつける魅力があります。運転手さんがカメラ・ストップしてくれました。

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道路に面した南扉口は柱廊玄関がついています。ここが見所のようですが、鍵がかかっていて、内部には入れませんでした。このポーチは上部の三角部分に彫刻(アルカイック的?)があり、3層の方形の鐘楼は翼廊北側の上にあり、三角のトップ。後陣は大小3つの多角形。

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予想より風化が進んでいて、写真も撮ったものの不鮮明です。下の写真はポーチ右側の柱頭彫刻。獅子に頭を齧られる人。

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Petit-Palais/Eglise St-Pierreプチ・パレのサン・ピエール教会はミシュランガイドにもアキテーヌ地方の中世の代表建築として紹介されています。それを見て、サンテミリオン訪問も決めたようなものなので、心が躍りました。車を停めた道路側から見た南側面↓

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周りは墓地になっています。西正面ファサードは3層に分かれていて、上の層は切妻形に4連のブラインド・アーケード。

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軒蛇腹の下の中央の層には多弁形アーチの窓があり、狐?が3重に並んでいるというユニークなもの。

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中央の扉口は深く力強い4層のヴシュール。内側は多弁形の半円アーチで縁取られています。

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左右には小さめの装飾扉口。多弁アーチの上にレリーフ。下の写真は右側のもの。

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内部は単廊式で、翼廊がありません。身廊を3つに区切る横断アーチの重なりが美しく見とれました。ここも誰もいません。

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長い半円形の後陣は単身廊に続いてひとつだけ。左脇に見える小部屋は多分後補のものでしょう。交差部上の鐘塔は1層の低い方形。

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ここのファサードの彫刻は滅多にお目にかかれないイメージを持っています。アラブ風でもあり、オリエンタルな影響も強く伺われます。私の見た限りでは宗教的なモチーフは皆無でした。多彩な意匠はパーフェクトです!魅了されました。

プチ・パレを最後にリボルヌの駅へ。ボルドーで、TGVに乗り換えパリに戻りました。メトロでモンパルナス駅からアルマ・マルソー駅へ。5日ぶりのシャンゼリゼのホテルに到着。スーツケースはすでに部屋に運ばれていました。前とは違う部屋でしたが、こちらも素敵なインテリアです。

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夕食はシャンゼリゼ大通りの近くの散歩しながら見つけたレバノン料理のレストランで。カンヌが本店とか・・・しかし、あまり美味しくなくて残念でした。

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レバノンはパールべック神殿の半日見学でシリアから入ったことがあります。神殿の側に古いけれど格式のあるホテルがありました。そこのレストランで食べた料理が懐かしく思い出されました。あれから、10年以上の歳月が流れました。パレスチナ紛争は相変わらず解決されていません。気配りと優雅な身のこなしで感心させられたあのお給仕のおじさんたちはどうしているのでしょう。一人旅の寂しい夕食でした。

凱旋門の近くまで来たのは何年ぶりでしょう。この近辺のホテルには娘たちとも泊ったことがあり、懐かしい思い出でいっぱいです。なんか感傷的になってしまいました。歳だから仕方ありませんわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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