2010年秋の旅 2(ウィーン) [2010秋仏のブルゴーニュからロアールのロマネス]
9/21(火)
昨夜は何度かトイレに起きて、よく眠れませんでした。
7:30起床。8:30朝食。胡桃入りの黒パンにチーズやハム、ゆで卵、キューリやピクルス、オレンジジュース、カプチーノの美味しい朝ご飯に満足。
部屋に帰って、カードの保険会社の証書にあるヨーロッパ支店(電話代無料)に連絡したのですが通じません。仕方なく日本の保険会社に電話してみました。するとウィーンには日本人のドクターがいるが、あいにく学会で留守とのこと。でも代理の先生も日本語が解るとのことですから安心しました。予約も即入れてくれて、とても親切な係りの女性に感謝です。
早速タクシーでクリニックへ。普通のアパートに入っていて、建物の入り口に小さな看板がかかっているだけ。日本の病院と違って、看護婦さんもいないようですし、診察室にはグランドピアノがでんと置かれていました。きっと音楽の好きな先生で、音楽の都ウィーンから離れられなくなったのかも・・・。
1時間近く待たされましたが、尿の検査と抗生物質の薬を10日分だしてもらい、一安心。
帰りはタクシーも呼んでもらって、シュテファン寺院まで。ドクターがビールでも良いから水分を多く取ることと言われたので、ランチはウィーン風カツとビールだわと決めて、その美味しい店を目指しました。この店は以前友人たちと来たところです。ところが店の前は行列ができていて諦めました。
シュテファン寺院をさっと見学。↓内陣のゴシックの祭壇。
デーメル近くの素敵なレストラン(観光客のいない)でランチ。
3皿のコースにスプマンテ、コーヒー、水で33€
前菜に小鰯の唐揚げサラダ
主菜はラムの粗挽きソーセージ
デザートは胡桃のケーキ、デザートはお腹がいっぱいになって半分しかいただけませんでしたが、 すべて美味でした。
ここから歩いてホテルに戻り、2時間ほどぐっすり仮眠。
薬も飲んで安心したのかも・・・嫌な症状も気にならなくなって、気分は上々です。
↓右の工事中の足場のかかっているのがホテル。左がアン・デァ・ウィーン劇場。
隣が劇場ですから15分前に部屋を出て、チケットを引き換えると、開幕ベルがなって時間です。席は2階のボックスの前列でした(160€) 。こじんまりとしたクラシックな劇場で好ましい雰囲気。今宵は当然満席で、国立劇場とは違って観光客の姿はほとんどありません。
ドレスアップしたお洒落なウィーンのお客さんたちに囲まれて優雅な気分でした。
ヘンデル『セメレSemele』 @アン・ディア・ウィーン劇場 19:00開演
Musikalische Leitung William Christie
Inszenierung Robert Carsen
Ausstattung Patrick Kinmonth
Licht Robert Carsen und Peter van Praet
Choreografie Philippe Giraudeau
Einstudierung Regie & Choreografie Elaine Tyler-Hall
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Semele Cecilia Bartoli
Jupiter / Apollo Charles Workman
Cadmus/Somnus David Pittsinger
Ino Malena Ernman
Juno Birgit Remmert
Athamas Matthew Shaw
Iris Kerstin Avemo
Orchester Les Arts Florissants
Chor Arnold Schoenberg Chor (Ltg. Erwin Ortner
昨年のブリュッセルのチャイニーズ風セメレと違って、今回はイギリス王室スキャンダル風の演出です。
カーセンのチューリヒと同じ演出ですが、映像で観たときよりもより細かく通俗的な味付けがされていたように思いました。
演奏もモネでのルセとクリスティの聴き比べという贅沢なことになったわけです。クリステイは典雅ではあるがやや地味に聴こえました。
バロックの香り、色彩感がルセのほうが豊かだったように思います。
歌手たちはほぼ完ぺき!バルトリは初めて生を聴いたのですが(ようやく!)、やはり想像どおりの素晴しい声とテクニックです。声量にも私はまったく不安を感じませんでした。軽々と転がすアリアはセメレの性格を一面ではユーモラスにも表して、愉しいものでした。
モネの時は婚約者の王子はテノールだったと記憶していますが、
こちらではカウンターテーナーでした。セメレの妹役イノーのエルンマンは今回で2度目。金髪に黒いドレス(ベルベットとサテンの組み合わせ)がとても綺麗で、歌唱ももちろん素晴らしく、目も耳も大満足!次回はぜひ彼女のよりお得意のズボン役を聴きたいものです。ジュピターのワークマンはあまり好きではないのですが、この役ではなかなか素晴らしいパフォーマンスでした。ユノーのなりきりエリザベス女王、ユノーのスパイ役イリスもコミカルな歌と演技で大活躍でした。
カーテンコールに舞台の袖に現れたバルトリはそれっきりで、全員の挨拶には不参加。やはり女王様?何かがお気に召さなかったに違いないわ。
もしかしてベットの上で手鏡を見ながら歌う場面で、ヒップの辺りを鏡に映しララララン~コロコロ♪とおどけたのに観客が笑いすぎたのがいけなかったのかと思ったり・・・今夜がこの演目の最終回なのに、カーテンコールが盛り上がらずがっかりでした。写真も失敗作ばかり・・・。
終演後は部屋で手持ちのカップうどんの夜食を済ませ就寝。
ウィーンでは2日違いで行き違いになりましたね、ホテルも同じ。
(接客サーヴィスが行き届いて気に入りました、このホテル。)
バルトリ、そんなにご機嫌斜めだったんですか!カーテンコールにもでないなんて。。。何がいけなかったのか。難しいものですね。
ウィーンでは、すぐに日本人のお医者さんに診てもらえるんですね。すばやい対処で切り抜けられましたね。
3月の『ロデリンダ』にも行かれます?マレーナ様@アン・デア・ウィーン、その次は、来年10月に『セルセ』主役です。久しぶりのズボン役ですよ。
by レイネ (2010-10-12 04:25)
ウィーンではレイネさんたちとご一緒したかったのですが(着物もいろいろ考えていました)、本当に残念でした。
アムステルダムのミンコをどうしても入れなければと、ぎりぎりの日程を選択せざるを得なくて・・・。
>ウィーンでは、すぐに日本人のお医者さんに診てもらえるんですね
これからはウィーンで病気になっても心強いなと思いました(笑)。
3月は無理ですが、来年10月末にはミラノにも観たいものがあるので、日程がうまく組めれば、行けるかも・・・行きたい!。
by alice (2010-10-12 13:01)
お帰りなさいませ。
旅行保険のお話をしてましたが、今回本当に保険のお世話になることになられたとは・・・・。
でも早期対応で大事にいたらず、何よりでした。
>カードの保険会社の証書
携行したことがありません^^;
いざという時の為に持ち歩かなくてはいけませんね。
セメレはチューリッヒで観ましたが、チューリッヒよりキャストが充実してますねー。
バルトリはどうしちゃったのでしょう?
by kametaro07 (2010-10-13 13:54)
Kametaroさま
出発前に旅行保険のことでいろいろお話してましたから、すぐにお世話になるとは・・・。
ウィーンはでも無料ではなくて350€のキャッシュを立替しました。タクシー代も保険で出るそうです。€が安かった時にいつもより多く換金して持って行きましたので、慌てずに済みました。
軽い病気や怪我ならカード会社の保険で充分と思いました。証書は必ずお持ちくださいませ。
by alice (2010-10-14 14:39)
はじめまして。横から失礼します。久しぶりに見たkametaroさまのブログから「ウィーン」関連でやってきました。
>カードの保険会社の証書
そんなものがあるとは知らず、早速電話で尋ねたところです。来年早々、2ヵ月半ほどウィーンに滞在する予定なのです。私のカード会社の保険は、「確かに証書はあるけれど持参する必要はない。日本に電話すれば、提携の医師がキャッシュレスで対応する」とのこと。aliceさまも、提携の日本人医師だったらキャッシュレスだったのかもしれませんね。ともかく、大事に至らずよかったです。
アン・デア・ウィーンは1度観ただけですが、18世紀もこれくらいの規模だったんだろうと思わせる劇場で私も好きです(シェーンブルン宮廷劇場もこれくらい)。3月のデ・ニースが歌う「ロデリンダ」はチケット入手済で楽しみにしてます。
by Bon (2010-10-15 16:11)
Bonさま
初めまして!
3月のアン・デア・ウィーン、羨ましいです。デ・ニースはともかく(笑)B・メータはCTのなかで一番好きなので・・・。
カード会社の証書はウィーンだけなら確かに必要ないかもしれませんね。何箇所か回られるときは現地でのフリーコールや規定、注意事項などが記されているので安心です。私のはUCカード/ゴールド(Master)なのですが、3~5年に一度は新しい証書を送ってきます。他のカード会社はもともとそういうものはない?のか送ってきません。
小規模の典雅な歌劇場良いですよね~シェーンブルン宮廷劇場は行ったことはありませんが、そちらでもオペラご覧になられたのですか?
by alice (2010-10-15 22:58)
カード会社によって提携の保険会社も違うんでしょうか。うちもマスターカードのゴールドですが、三井住友保険です。今回ウィーンをベースにして他にも出かける予定なので、さっきもう一度電話したのですが、「証書は団体旅行で旅行社が提出を要求する場合に必要なだけで、持参しなくても大丈夫なので御安心下さい」とのこと。
シェーンブルン宮殿劇場は夏だけ「こうもり」をやってるようです。観光客向けなのか、歌手のレベルはちょっとでした。アドリブが多く、爆笑を誘ってましたが、ドイツ語が分からないのでついていけませんでした(^^;;
aliceさまは娘さん御一家がシカゴなんですね。私はつれあいがマサチューセッツ出身なので、毎回オヘア空港で乗り換えです。
by Bon (2010-10-16 12:04)
Bonさま
>カード会社によって提携の保険会社も違うんでしょうか
そのようですね。UCカードは損保ジャパンです。海外ホットラインが充実しているようです。そのため持参しているので、日本に電話一本で対応してもらえるのなら、それで大丈夫ですよ。
オヘア空港、JAL~AAのときは乗り継ぎは簡単なのですが、UA~JALはバスと電車でターミナル間の移動があり、その大きさにびっくりしました。シカゴから飛行機で1時間のインディナポリスに行くのにも慣れました。NYにも2時間で行けますからオペラ趣味のおばばには東部のほうが好都合(笑)です。
by alice (2010-10-16 13:42)