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2011年 初夏の旅 (2続) 東京  [日本の旅(東京)]

6/16(木)の続きです。

さて、展覧会場で札幌の友人たちと待ち合わせ、タクシーでホテル西洋銀座へ。ここのレストラン「レペトワ」で昼食をいただきました。4月の「モナリザ」に続いてN子さんに場所の選定と予約をお願いしました。クラシック&ラグジュアリーな高級ホテルなので縁がなく、足を踏み入れたことはなかったので、キョロキョロ・・・おのぼりさん丸出し(笑)

レストランは外窓がないので静か、とても落ち着いた雰囲気です。そのなかでも一段と居心地の良い隅のコーナーが私たち3人のテーブルでした。ランチのお得なコースは前菜またはスープ2品+メイン1品+デザートワゴン&コーヒー 食前酒付きで4200円!

食前酒はスパークリング・ワインで、まずMET日本公演に無事に来られたことに感謝しつつ乾杯!

↓ 一皿目の前菜(特製スモークサーモン)

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↓ 2皿目の前菜(海老のサラダ)

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↓ 私のメイン(すずき?)

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↓ 友人のメインも白身のお魚

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↓ デザートワゴン

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↓ 私のお皿に♪が・・・音楽のお話をされていたからとのこと、素敵なサービス!。右上はイチジクのケーキ

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↓ N子さんは実は何日か前がお誕生日でしたが、サービスの小さなバースディ・ケーキに1本のローソク(○○才+One)に、ますます楽しいひとときになりました。

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↓ 小菓子のよもぎのマカロン

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私たちは趣味や介護にそれぞれ多忙な日常を送っていますので、METのチケットも自分たちの都合の良い日を選んでました。ところが、計らずも同じ日(帰りはばらばらですが)に上京することが分かり、ならランチをご一緒にということになったのです。おかげさまで、素敵な銀座のフレンチ体験ができました。

今夜のオペラでは席がばらばらなのでお会いできるかどうか・・・宿も別なので、いったんここでお別れしました。

昨日今日と札幌より気温の低い、時々雨の涼しい東京です。MIXIで北海道の涼しい風を運びます~とおふざけで書き込んだのが当たってしまいました(笑)ホテルに戻り仮眠のあと上野へ。

ルチアのダムラウは日本ではまだあまり知られていないので、チケットの売れ行きがいまひとつらしく、1階の前列中央が手にはいりました。私はダムラウを一番期待していましたが、赤ちゃん連れでは無理かも・・・私が彼女の立場だったら多分キャンセルするわ・・・とほぼ諦め状態でした。ですから赤ちゃんを連れて来日したと知ったときは嬉しくて感涙。

↓ 赤ちゃん(8ヶ月)の写真。彼女に似てますね~とても可愛いです。孫(1歳)と同じ男の子なので、なんか情が移ってしまう感じ。写真はMETのサイトから拝借(左はルチアの稽古のとき指揮のノセダと、右はカットしましたが、濃い眉の彼、これだけですぐ分かりますね?)

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ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』 18:30開演

指揮:ジャナンドレア・ノセダ  演出:メアリー・ジマーマン

エンリーコ:ジェリコ・ルチッチ   ライモンド:イルダール・アブドラザコフ   ルチア:ディアナ・ダムラウ   アリーサ:テオドラ・ハンスローヴェ   エドガルド:ピョートル・べチャワ   アルトゥーロ:マシュー・プレンク

METのこの演出のルチアはダムラウのほかにデセやネトレプコが歌い、映像にもなっています。『ランメルモールのルチア』はイタリア・プリマ・ドンナ・オペラの最高峰と言ってもいい作品だと思います。

心理学の専門家の助言も仰いで、役の分析をしたという研究熱心なダムラウの日本公演(オペラでは初)。ですから歌唱もパーフェクトな上にその演技も優れたもので、ただただ圧倒されました。席も3列目なので、狂乱の場面のあの行っちゃった目の表情なども良く見えました。ニ幕、心ならずも結婚の誓約書にサインしたあと、エドガルドが現れて、心変わりを責められてからのルチアの絶望から錯乱していくさまは特に圧巻。2幕の幕が下りる寸前、赤いドレス姿で舞台右端、くるくると数回回転しながら狂気に陥っていくルチア。その悲しい運命が胸に迫って来ました。忘れがたいシーンです。

ルチアの実舞台は琵琶湖でのボンファデッリ、ウィーンのグルベローヴァと3回目です。最後にルチアが幽霊になって出てくるのは、今回が初めてでしたが、幽霊に気をとられてエドガルドの絶唱に浸リ切れなかったので、私はマイナス点をつけたいです。

エドガルドのべチャワは何度か聴いています。最初はパリ・デビューだった時のオネーギンのレンスキーでした。フレッシュで透明感のある声に素晴らしいテノールと思いましたが、その後はあまり、印象に残っていません。エドガルドもM・アルバレツか1回きりの代役だったヴィラソンのときに当たりたかったというのが本音です・・・。名古屋で聴いた友人の話では大事な高音のとき裏返ってしまったとのことでしたが、今回はミスはなかったようでした。

ルチッチやアブドラザコフという主役級の低音陣を配したのも、この舞台を盛り立てた大事なポイントでした。最後になりましたがノセダの指揮も悲劇のつぼを心得た、胸にズシンとくる素晴らしい指揮だったと思います。上の写真のダムラウの赤ちゃんの手を握りながらも、鋭い視線を舞台になげかけるマエストロの横顔、良いですね~。「早くこの赤ちゃん何処かへ連れてって」と思っていたかは別にして(笑)

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ダムラウを初めて聴いたのは、2003年のザルツブルグ。モーツアルト・マチネのコンサートでソリストとして歌ったのです。名前も初めてその時知ったのですが、すでにあちらでは活躍していて、CDも何枚も出していて、会場ではそれを買う人が群がっていました。その後、同じザルツブルグで、パーフェクトな夜の女王を聴きましたし、フローレンスとのコンビで歌ったジルダも素晴らしい!の一言でした。4月のロッシーニや今夜のドニゼッティとまだまだ新しい役に挑戦していくと思います。秋にはミュンヘンでホフマンのソプラノ3役も歌うとのこと。ますます、目が離せないダムラウですね!

そうそう休憩のとき、前夜のドン・カルロを歌ったヨンフン・リーがいたので、「あらっ!ヨンさま」と見ていたら傍に居た女性2,3人がお友達で(日本語が出来て、彼とソウルの学校のクラスメートだったそう)通訳してくださいました。次のスケジュールはベルリンでカルメンとのことでしたが、指揮者は誰かわからないとのことで、「えっ?」理解に苦しむお答えですね~。あいにくカメラはサブバックに入れて席に置いてきていて、ツーショット無し。これからのご活躍を期待して握手をしていただきました。いつか何処かの歌劇場で聴くことができますように・・・。

今夜のルチアのためだけでも東京に来られて良かったと幸せな気分で、地下鉄で新橋まで戻りました。夕食抜きですから空腹で、ホテル近くの裏通りで食事しようと歩いていましたら、小さな古い居酒屋さんの小窓が開いていて、若い男性が一生懸命魚を焼いているのが目に留まりました。覘いてみると、サラリーマン風の男性に混じって女性のお客さんも見えましたので、入店。

ビールとお刺身、夏野菜のサラダ、塩昆布のおにぎりをオーダー(2200円くらい)。さすが、築地市場の近く、お刺身も新鮮でグーでした。

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銀座の場末とはいえ一杯飲み屋に独りで入るのは、少々抵抗がありましたが、食いしん坊なので、お部屋でビールだけというのは、美味しいおつまみなしでは耐えられない人なのです。札幌と違って知人に見られる可能性も低いということで・・・(笑)

今日はクレー展から銀座の高級フレンチ、そしてベルカントのルチアの世界から日本の居酒屋文化?と目くるめくような一日を体験して、至極満足しつつ眠りにつきました。


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コメント 2

tina

お目にかかれなくて残念でした。三人でとのことでしたので、それらしい三人ずれを探したのですが。
A席を安く譲っていただくことができたので、かなり後ろの方でしたから、よく注意していればわかったかも。
後ろの方はガラガラで、帰りに気がついたのですが、まだ残っている切符も売られていたみたいですね。もったいない。
ダムラウは知りませんでしたので、ドン・カルロしか買っていなかったのですが、ライヴビューイングのオリーを見て、買っておけばよかったと思ったところでした。
オペラは出来不出来も含めてほんとに一期一会ですね。
デヴィーアとグルヴェローヴァもきいたのですが、今回が最高でした。
aliceさんはあちこちに聴きにいらっしゃれてうらやましい。
 
来年、日本に来てくれるオペラがあるでしょうか。
秋の清教徒も心配ですね。
by tina (2011-06-23 15:20) 

alice

tinaさま

札幌の友人とはホテルもオペラの席も別だったので、開演前に数分一緒だっただけで、後は独りでした。
どこか場所を決めておくべきでしたね。

チケット売りさばいた公演はなんとか来てくれると思いますが、来年からは今までどおりにはいかないような気がします。

あと2,3年は頑張って海外まで出かけようと思っていますが、どうなりますか・・・。
by alice (2011-06-24 00:07) 

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