2012年冬の旅(14の2) パンプローナ~ログローニョ(エルシエゴ) [2012冬パリとバルセロナ、スペイン北部のロマネ]
1/28(土)
~続きです。
プエンテ・ラ・レイナから西に20Kくらいで、エステーヤの町に着きました。街に入る手前で、ここも綺麗なので写真ストップしましょう~と運転手さん。ハイハイと小さな橋を渡ったところで、カメラを構えました。この街では2時間ほどしか見学できませんので、
↓丘の上の大修道院やその麓のゴシックの教会(Santo Sepulcro)は写真だけ。
↓ 鴨の遊ぶEga(エガ川)。
そして、エステーヤのバスターミナルにはほぼ予定時間に到着できました。お世話になった運転手さんともここでお別れです。つかず離れずの絶妙のタイミングでのガイドと言い、まさにプロ!の案内人さんと言っていいでしょう。感謝いっぱいでお別れしました。
↓素敵な建物のエステーヤのバスターミナル。ところが荷物預かりのコインロッカーが見当たりません。構内のバルで尋ねましたら、裏の部屋に置いてあげると言って預かってくれました。親切!本当に助かりました。
エステーヤ、その名も美しい星降る町の伝説があります。山々に囲まれ、街の中央を川が静かに流れています。クリュニー修道会が植民都市として建設したところなので、まさしく巡礼のための町(商売上手 笑)といっていいでしょうね。バスターミナルから橋を渡り2,3分で、
↓サン・マルティン広場です。
↓広場の先の正面に回ってみますと12世紀に建てられたナバラの王宮。現在は美術館になっていますが、ここにはロマネスク関係のコレクションはなさそうなのでパス。
↓ 王宮の上階の4連窓
↓ その王宮の向かい側にIglesia San Pedro de la rua(ルアのサン・ペドロ教会)が建っていますが、生憎なことに工事中でした。ここはほとんどゴシックの時代に改築されていますが、回廊とファサードはロマネスク後期のものです。
↓ 階段も古くて崩れそうです。回廊の修復が終わったら、全体も見直されるでしょう。工事はまだまだかかりそうです(時期は未確認)。金網越しですがファサード扉口の見学。
↓ 多弁型アーチ中央にクリスモン。外側に幾重ものヴシュールが配されて。。。神の手や神の子羊、星に似た形のものも。
↓ 教会の名前にもあるルア地区は昔フランス人とユダヤ人が住んでいたところ。ルア小路には小さな巡礼宿もあり、その前に冬には珍しい巡礼者の姿もありました。
↓ ここからバイパスの下の道を通って丘の上の小さな教会(12世紀)を訪ねてみましたが、閉まっていました。
↓ この丘からのエステーヤの町の景観。このあと訪れるサン・ミゲル教会が見えました。
↓下の道に戻って中世の石橋を渡りました。橋の中央付近から振り返ったところ。
↓ 橋を渡ってすぐの道を左折してまもなく右に堅牢な城壁の上に建つIglesia San Miguel(サン・ミゲル教会)が見えてきました。
↓ 疲れてきましたので、辛い階段でした。裏側から教会前の広場に出ます。
↓ 後陣
↓丘の上のサン・ミゲル教会
サン・ミゲルとはサン・ミッシェル(サン・ミカエル)のことだと、ここへきて気がつきました。スペイン語が分からないと、やはり現場で戸惑うことも多く…それも疲労の一因かも。
↓ 教会はゴシック期に改装されていますので、ロマネスクの見どころは北側扉口に残る彫刻群です。鉄柵が全開しません。
↓ ガラスの屋根で覆われ保護されています。
↓ 中央タンパンに栄光のキリストと4福音書記者のシンボル、両側に男女とみられる2聖人。
↓ 右壁面に「キリストの墓を訪れる3人のマリア」(右)と
↓左側面にはこの教会の名前の大天使のテーマ。「聖ミカエルの竜退治」と「魂の計測?」
↓5重のヴシュールの左右の壁面に聖人たちの彫刻が並んでいます。
↓ ヴシュールと側柱の柱頭を飾る見事な彫刻
教会の内部は公開していないのでしょうか?扉は固く閉ざされたままでした。訪れる人もいない丘の上のサン・ミゲル教会の午後のひととき。。。はっと我に帰ると、もうバスの出発の時間です。
着いたときは閉まっていたバスターミナルの窓口で、ログローニョまでのチケットを購入。あらら!バス会社のHPで調べたより15分も早い時間に変わっています。早めに戻ってバルで簡単なランチをと思っていたのに・・・あわてて荷物を受け取り、トイレに行って発車5分前。危ないところでした。
このエステーヤ~ログローニョ間のバスはネットで検索できなくて、Google earthのストリートビューで、ここのバスターミナルに停まっているバスの車体から探し出しました。バス会社の名前はLA ESTELLESA, S.Aです。4.64€。
ログローニョのバスターミナルはぐるりと建物に囲まれた中庭タイプのところです。建物の1階にカフェ、ショップ、トイレやコインロッカーもあります。タクシー乗り場は分かりにくく、正面出たところにもどこにも表示がなくてうろうろ。待っている人が丁度いたので良かったけれど・・・。
今夜から2泊するホテルはログローニョから北西に20Kのところですが、道路が山を避けてかなり遠回りになり、タクシー代が30€を超えてしまいました。
↓ リオハ地方の葡萄畑が続く途中の風景
このホテルはビルバオのグッケンハイム美術館を設計したフランク・ゲーリーの建築です。遠くからも虹色の奇妙な(笑)屋根が見えました。
↓ 私の部屋は渡り廊下で繋がった別館(スパ棟)でした。窓からは葡萄畑の風景が広がっています。部屋には赤ワインが待っていました(フリー)。
↓ 昼抜きだったのでここのバルへ。ワインは棚にずらりと並んでいますが、食べるものがサンドイッチくらいで・・・期待外れ。
↓ さて夕食の時間(8:30~)までのんびり過ごし、レストランへ。ここは2つのレストランがありますが、明日が誕生日なので今日はカジュアルなレストランを選びました。3皿のセットメニューがあったので、それをオーダー。
デザートは写真撮り忘れ。味はまあまあといったところですが…明日に期待して部屋に帰りました。優雅でユニークなホテルに泊まったのは、明日が60代最後の誕生日(つまり69歳)なので奮発したのです。
このホテルを知ったのは昨年参加したカタルーニャのグルメツアーを企画した旅行代理店からの案内ででした。ツアーを申し込んだのですが、参加者が集まらなくて催行されなかったので、自分で予約してやってきたという訳です(汗)。
明日はサン・ミリャン・ド・ラ・コゴーリャ修道院の見学の予定です。TAXIや修道院の予約もレセプションでしてもらいました。
69になられたのですか、行動力に感服いたしました。ストリートビューも駆使されてバス会社を探されるとはすごいものですね。エステーヤには二度訪れました。妻の見たかった教会(Iglesia San Pedro de la rua)は去年の6月も工事中で見れませんでした。たしか今年中には完成するようなことが掲示されていたように思います。幸い、城壁跡を見ようと登った丘の上から、この教会の後陣と中庭の一部を見ることが出来ました。坂の多い町だったので見学は大変でしたね。ホテルの建物はあの人の設計ですか。このデザインで建ててしまうところがすごいですね。
by hrv2004jp (2012-02-24 21:02)
hrv2004jpさま、来年はいよいよ古希を迎えますので、そろそろ海外一人旅から撤退するつもりです。
51歳のまだパソコンもない時代から、自分で計画をたてて旅をしてきました。そろそろペースダウン、そして日本やアジアにも目を向けて、身の回りも整理して行きたいと思っています。
最後の独り旅はイタリアと思っていましたが・・・スペインはまだ見てないところも多いので、迷っています。
by alice (2012-02-25 13:59)
aliceさん
これがゲーリーのホテルなんですね、グッゲンハイム様式(?)ながら、中は割りと普通な感じですか。インテリアは、現代というよりレトロな雰囲気も感じられます。ワインにも力を入れているとは、いつか行ってみたいものです。
それにしても、体力、情報力とも素晴らしいですね。最後などといわず、まだまだ続けていってください。イタリアにいらっしゃることがあれば、是非声をかけてくださいよ。
by corsa (2012-02-27 05:51)
corsaさま、 このホテルはリオハ・ワインのイメージアップのためにワインの醸造家が6人で、ゲーリーに依頼して建てられたそうです。あのくにゃくにゃしたデザインは葡萄の木が大地から生えている様子だそうで、虹色に見える色彩もそれぞれ意味があり赤ワイン、白ワインなどを表しているとか・・・。
部屋は今はやりの無機質なモダンなデザインではなくて、温かみもあり安らげました。バスルームは、シャワー室やトイレは別になっていて、パリのプチホテルの部屋より広いくらい。
>イタリアにいらっしゃることがあれば、是非声をかけてくださいよ。
ありがとうございます。来年行けると思います~☆
by alice (2012-02-27 12:23)